要点厚生年金保険法 78 条の 26 は、複数種別の被保険者期間がある人の老齢厚生年金について、支給要件(42 条)と年金額の計算(43 条)を各号の期間ごとに適用すると定める。
Q · 公務員だった期間と会社員だった期間、年金はまとめて計算されるんですか?
されません。種別ごとに別々に計算され、別々に支給されます
厚生年金保険法 78 条の 26 により、二以上の種別の被保険者期間を有する人の老齢厚生年金は、支給要件(42 条)も年金額の計算(43 条)も各号の厚生年金被保険者期間ごとに適用されます。平均標準報酬額は種別をまたいで平均されず、日本年金機構・国家公務員共済組合・地方公務員共済組合・私学事業団がそれぞれ決定します。そのため年金証書も振込も問い合わせ窓口も種別の数だけ存在します。ただし在職老齢年金の支給停止(46 条)だけは、各号の額を合算して判定されます。
通帳に年金の入金が二行、人によっては三行並ぶ日が来る。役所勤めのあと民間へ移った人、私立学校の教員から会社員になった人。2015年10月の被用者年金一元化で共済年金は厚生年金へ統合されたが、統合されたのは制度の器と保険料率であって、給付の計算は最後まで分かれたままだ。78条の26がその分岐点である。老齢厚生年金の支給要件(42条)も、年金額の計算と改定(43条)も、第1号から第4号までの種別ごとに別々に適用される。つまり平均標準報酬額は種別をまたいで平均されない。公務員時代の給与と会社員時代の給与は別々の物差しで測られ、別々の実施機関が決定し、別々の年金証書で支払われる。請求はどの窓口でも受け付けてもらえるが、あなたの職歴を全部知っているのはあなただけだ。書き落とした短い共済期間は、記録の中でそのまま眠り続ける。
厚生年金保険法 78 条の 26 は、被用者年金一元化により二以上の種別の厚生年金被保険者期間を有することとなった者について、老齢厚生年金の支給要件(42 条)および年金額の計算・改定(43 条)を各号の厚生年金被保険者期間ごとに適用する旨を定める規定である。平均標準報酬額の算定も種別をまたがず、各実施機関が別個に裁定する。
2015 年 10 月に共済年金を厚生年金へ統合した制度改正です。保険料率と制度の器は一本化されましたが、給付の決定と計算は厚生年金保険法 78 条の 26 により種別ごとに分かれたままです。
第 1 号(民間被用者)から第 4 号(私学教職員)までの厚生年金被保険者のうち、2 つ以上の種別に加入していた期間を持つ状態を指します。公務員から民間へ転職した人が典型例です。
第 1 号は民間被用者(日本年金機構)、第 2 号は国家公務員(国家公務員共済)、第 3 号は地方公務員(地方公務員共済)、第 4 号は私立学校教職員(私学事業団)です。実施機関がそれぞれ異なります。
出ます。受給資格期間を通算で満たしていれば、数か月の共済期間についても、その期間分の老齢厚生年金が種別ごとに独立して支給されます。金額が小さくても権利は消滅しません。
必要ありません。受給資格期間は国民年金の期間も含めて通算で判定されます(42 条 2 号)。分離されるのは主に年金額の計算のほうで、要件の判定と金額の計算は別の話です。
どの実施機関の窓口でも受け付けてもらえます(ワンストップ)。ただし請求書に記載する職歴を把握しているのは本人だけで、書き落とした期間は自動では拾われません。
裁定請求そのもの(基本権)に期限はありませんが、各支払期月の年金を受ける権利は 5 年で時効消滅します(厚生年金保険法 92 条)。気付くのが遅れた分は取り戻せません。
ねんきんネットまたは年金事務所で全期間の記録を出力し、履歴書と一行ずつ突合します。共済期間がある場合は、各共済組合等への直接照会も併せて行う必要があります。
78条の26が、支給要件(42条)も年金額の計算(43条)も各号の厚生年金被保険者期間ごとに適用すると定めているためである。制度は一元化されたが、決定と支払は各号の実施機関(日本年金機構、国家公務員共済、地方公務員共済、私学事業団)がそれぞれ行う。業界裏話ヒント:支払日は同じでも通帳の摘要は実施機関ごとに違う。摘要が1種類しかないなら、どこかの期間が請求漏れになっている可能性を疑うべきだ。
そうはならない。在職老齢年金の支給停止(46条)は、各号の老齢厚生年金の額を合算して基本月額を出し、停止すべき額を各実施機関が按分して止める。計算は種別ごと、停止は合算である。業界裏話ヒント:だから「片方だけ止めさせて手取りを守る」という小細工は成立しない。繰下げ申出も全種別同時が原則で、部分的な調整弁は制度上ほぼ用意されていない。
2015年9月までの共済組合員期間については、経過的職域加算額が各共済組合等から厚生年金とは別に支給される。2015年10月以後の期間は年金払い退職給付に切り替わった。業界裏話ヒント:この3階部分はねんきん定期便にもねんきんネットにも原則載らない。日本年金機構の管理外だからだ。元の共済組合に直接照会しない限り、自分の受取総額は永久に分からないままになる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 78 条の 26:複数種別の期間がある者への適用単位を定める特例 | — |
| 種別ごとの扱い | 支給要件も年金額計算も各号の期間ごとに分離適用 | — |
| 受給者への影響 | 年金証書・振込・問い合わせ窓口が種別の数だけ存在 | — |
| 実務上の落とし穴 | 請求書への記載漏れが生涯の受取総額を減らす | — |
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