障害手当金の受給権者であつて、当該障害に係る障害認定日において二以上の種別の被保険者であつた期間を有する者に係る当該障害手当金の額については、前条の規定を準用する。この場合において、必要な読替えその他必要な事項は、政令で定める。
要点厚生年金保険法78条の31は、障害認定日に二以上の種別の被保険者期間を持つ者の障害手当金について78条の30を準用し、全期間を合算して一の実施機関が計算すると定める。
Q · 公務員や私学から民間へ転職した後に障害が残ったら、障害手当金は制度ごとに別々にもらうんですか?
別々ではない。障害認定日の種別の実施機関が全期間を合算して払う
厚生年金保険法78条の31により、障害認定日に二以上の種別の被保険者期間を有する者の障害手当金の額には78条の30が準用されます。全期間を障害認定日における種別に属するものとみなし、その種別に係る一の実施機関が合算して額を計算します。種別ごとに分割する78条の22の原則の例外です。副作用として、被保険者期間300月みなしや最低保障は合算後の全期間に対して一回だけ効き、制度ごとに二重には適用されません。読替えの具体的内容は政令に置かれています。
厚生年金には4つの種別がある。民間企業の第1号、国家公務員の第2号、地方公務員の第3号、私立学校教職員の第4号だ。2015年10月の被用者年金一元化で共済年金は厚生年金へ統合されたが、種別の区別そのものは残った。ここに落とし穴がある。二以上の種別の期間を持つ人への給付は、原則として種別ごとに分割して支給要件と額を判断する(78条の22)。ところが障害手当金だけは違う。本条は、障害認定日に二以上の種別の期間を持つ者について前条(78条の30、障害厚生年金の額の特例)を準用する。全期間を障害認定日の種別に属するものとみなし、一つの実施機関が合算して計算するということだ。あなたが民間で12年、その後私学で5年働いて障害が残ったなら、17年分を一箇所がまとめて計算する。しかも実際の読替えの中身は政令に置かれている。条文だけを何度読み返しても、あなたの手取り額は出てこない。
厚生年金保険法78条の31は、障害認定日において二以上の種別の被保険者であった期間を有する者の障害手当金の額について、78条の30を準用する規定である。全期間を当該障害認定日の種別に属するものとみなし、その種別に係る実施機関が合算して額を算定する。種別ごとに分割して給付を計算する78条の22の原則に対する例外を構成し、読替えその他必要な事項は政令に委任されている。
AI 輔助整理,以條文原文為準
厚生年金の被保険者期間中に初診日がある傷病が初診日から5年以内に治り、障害厚生年金3級より軽い障害が残ったときに支給される一時金です(55条)。年金ではなく一回限りの給付です。
第1号は民間被用者、第2号は国家公務員、第3号は地方公務員、第4号は私立学校教職員です。2015年10月の被用者年金一元化後も、実施機関と財政区分を分けるためこの種別は残っています。
受給権は傷病が治った日に発生し、その翌日から5年で時効消滅します(92条)。共済期間の記録照会に数か月かかることがあるため、5年の終盤で気付いた場合は請求書作成より記録照会を先に動かすのが安全です。
障害手当金では傷病が治った日、つまり症状が固定した日が基準になります。この日にどの種別の被保険者だったかで、全期間を合算して支給する実施機関が一意に決まります。
出ません。同一の傷病について労働基準法77条の障害補償を受ける権利がある者には、障害手当金は支給されません(56条3号)。労災か年金かの入口の選択が一時金の有無を左右します。
期間自体は全部合算されるので消えません。ただし被保険者期間300月みなしと最低保障は合算後の全期間に対して一回だけ適用されるため、制度ごとに二重に効くことを期待していた人には想定より少なく見えます。
障害手当金は「傷病が治った=症状固定」を前提とする給付のため、同一傷病での事後重症請求の道は基本的に閉じると扱われます。実務上この点の扱いは解釈が分かれており、症状固定前の性急な請求は不利になり得ます。
厚生年金保険法施行令に置かれています。条文本体だけでは実際の計算方法が分からない構造なので、額を検算したい場合は e-Gov で施行令の該当条項まで確認する必要があります。
その必要はない。障害手当金では障害認定日の種別に係る実施機関が全期間を合算して支給する(78条の31による78条の30の準用)ため、請求は一つの窓口で足りる。業界裏話ヒント:ワンストップとはいえ、他制度の記録は機関間の照会で取り寄せるため、古い記録ほど時間がかかる。請求時に自分で共済の加入期間証明を添えておくと、決定までの月数が目に見えて縮む
障害厚生年金の額の計算の例により計算した額の2倍が原則(57条)。被保険者期間が300月に満たないときは300月とみなして計算し、一定水準に満たない場合の最低保障もある(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:300月みなしも最低保障も、合算された全期間に対して一回だけ効く。制度をまたいでいても二重には効かない。ここを二重取りできると誤解したまま生活設計を立てる人がいる
選べるものではなく、障害の状態で自動的に分かれる。3級に該当すれば年金、3級より軽く傷病が治った状態なら一時金(55条)。業界裏話ヒント:障害手当金は「治った、つまり症状固定」が要件なので、受給後に同じ傷病が悪化しても事後重症としての請求の道は基本的に閉じると扱われる。もっとも実務上、この点の扱いは解釈が分かれている。症状が固定していない段階で急いで請求するのは危うい
まず社会保険審査官への審査請求(処分を知った日の翌日から3か月以内)、次に社会保険審査会への再審査請求(決定書謄本送付の翌日から2か月以内)、その先が取消訴訟になる。業界裏話ヒント:期間の合算漏れは「不服」ではなく「記録の誤り」として記録訂正の手続で直ることがある。審査請求を出しつつ、並行して記録照会を走らせるのが実務の定石だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 基本ルール | 78条の31:障害手当金は全期間を障害認定日の種別へ集約し一の実施機関が計算 | — |
| 窓口の数 | 一つ(障害認定日の種別に係る実施機関のみ) | — |
| 300月みなし・最低保障の効き方 | 合算後の全期間に対して一回だけ | — |
| 給付の形 | 一時金(障害手当金、57条により障害厚生年金の額の計算の例による額の2倍が原則) | — |
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