要点厚生年金保険法78条の33は、障害厚生年金・障害手当金の支給事務を、初診日における被保険者の種別に応じて第2条の5第1項各号の実施機関が行うと定める。遺族給付にも準用される。
Q · 障害年金って、今勤めている会社の年金窓口に出せばいいんですか?
今の勤め先ではなく、初診日当時の被保険者の種別で決まります
厚生年金保険法78条の33により、障害厚生年金・障害手当金の支給に関する事務は、当該障害に係る初診日における被保険者の種別に応じて、第2条の5第1項各号の実施機関が行います。民間企業なら第1号(厚生労働大臣、実務は日本年金機構)、国家公務員なら第2号、地方公務員なら第3号、私学教職員なら第4号です。初診日が公務員時代であれば、現在は会社員でも共済側が事務を扱います。第2項により、遺族厚生年金の特例(78条の32第1項)にも同じ振り分けが準用されます。
障害年金の請求書を、今の勤め先の年金窓口に持っていこうとしているなら、その一歩が数か月の空転を生むかもしれない。本条が決めているのは「誰が支給事務をやるか」であり、その基準は今の身分ではなく、初診日、つまりその障害のもとになった傷病で初めて医師にかかった日にあなたがどの種別の被保険者だったかである。民間企業なら第1号(厚生労働大臣、実務は日本年金機構)、国家公務員なら第2号、地方公務員なら第3号、私学教職員なら第4号。初診日が公務員時代なら、今あなたが会社員でも、共済側が事務を扱う。2015年10月の被用者年金一元化で制度は一本になったが、事務の入口は四つに分かれたままだ。しかも第2項により、遺族厚生年金の特例分についても同じ振り分けが働く。遺族が請求するとき、故人の初診日という他人の過去が窓口を決める。
厚生年金保険法第78条の33は、複数種別の被保険者期間を有する者の障害厚生年金・障害手当金について、その支給に関する事務を担当する実施機関を特定する規定である。基準となるのは請求時の身分ではなく、当該障害に係る初診日における被保険者の種別であり、第2条の5第1項各号に定める者が政令の定めるところにより事務を行う。第2項は遺族厚生年金の特例に準用する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
厚生年金の適用・給付事務を行う主体で、第2条の5第1項各号に定められています。第1号は厚生労働大臣(日本年金機構)、第2号は国家公務員共済、第3号は地方公務員共済、第4号は私学共済です。
初診日当時の被保険者の種別に対応する実施機関です。民間企業在職中の初診なら年金事務所、公務員や私学教職員在職中の初診なら各共済の窓口になります。現在の勤務先は基準になりません。
事務権限のない機関に提出した請求は原則として返戻され、正しい実施機関に出し直すことになります。その間に診断書の有効期間(現症日から3か月)が経過し、取り直しの費用と時間が発生します。
78条の32第1項の特例による遺族厚生年金については、本条第2項の準用により同じ振り分けが働きます。故人の初診日当時の種別が、遺族が請求する窓口を決めることになります。
同じです。78条の31による障害手当金も本条第1項の対象で、初診日における被保険者の種別に応じた実施機関が支給事務を行います。障害厚生年金と別の窓口になることはありません。
2015年10月から公務員・私学教職員も厚生年金の被保険者となり、給付の計算は一本化されました。ただし事務の担い手は第1号から第4号の4系統に分かれたままで、その振り分け基準を定めるのが本条です。
転職回数は関係ありません。基準はあくまで当該障害の原因となった傷病の初診日、その一日にどの種別の被保険者だったかです。まず初診日を確定させれば、請求先は自動的に一つに定まります。
第2号は国家公務員共済組合連合会および各省庁の共済組合、第3号は地方公務員共済組合や全国市町村職員共済組合連合会、第4号は日本私立学校振興・共済事業団です。在職当時の所属先が起点になります。
違う。本条が基準にするのは初診日における被保険者の種別であり、現在の勤務先ではない。公務員在職中が初診なら、その後民間に移っていても事務は共済側が行う。業界裏話ヒント:社会保険労務士が最初に確認するのは病名でも障害の重さでもなく初診日である。ここが動くと、窓口も納付要件の判定期間も、加算の計算もまとめて動くからだ。
まず候補となる医療機関から受診状況等証明書を取り、それが取れない場合は第三者証明や診察券、健康保険の給付記録などで補強する。初診日が固まらないと第2条の5第1項各号のどの実施機関かも定まらない。業界裏話ヒント:カルテ保存義務は5年だが、実際には10年以上保管している病院も少なくない。「もうないですよね」と聞くと「ありません」と返る。「保存期間を過ぎていても残っていないか確認していただけますか」と聞き方を変えると出てくることがある。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 78条の33:障害給付・遺族給付の事務を行う実施機関を特定する手続規定 | — |
| 判断の基準時 | 当該障害に係る初診日(第2項では故人の初診日) | — |
| 誤ったときの影響 | 請求が返戻され、診断書の有効期間を空費して受給開始が数か月遅れる | — |
| 遺族給付への波及 | 第2項により78条の32第1項の遺族厚生年金に準用 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。