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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

厚生年金保険法 第25条(現物給与の価額)

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報酬又は賞与の全部又は一部が、通貨以外のもので支払われる場合においては、その価額は、その地方の時価によつて、厚生労働大臣が定める。

この条文の基本情報

現物給与の価額とは何ですか?

定義現物給与の価額とは、厚生年金保険法第25条に定められた規定で、「報酬又は賞与の全部又は一部が、通貨以外のもので支払われる場合においては、その価額は、その地方の時価によつて、厚生労働大臣が定める。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第25条(現物給与の価額)は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第25条の条文原文は「報酬又は賞与の全部又は一部が、通貨以外のもので支払われる場合においては、その価額は、その地方の時価によつて、厚生労働大臣が定める。」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第25条は第三節に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第25条の前の条は厚生年金保険法第24条の4です。
  7. 厚生年金保険法第25条の次の条は厚生年金保険法第26条です。
  8. 厚生年金保険法第25条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第25条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第25条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/25

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法25条は、報酬や賞与が通貨以外で支払われた場合、その価額をその地方の時価により厚生労働大臣が定めると規定する。食事と住宅は都道府県別の告示で換算する。

Q · 会社の社宅や無料の社員食堂は、厚生年金の保険料に関係ありますか?

関係あります。告示価額で換算され報酬に入ります

厚生年金保険法25条により、報酬や賞与が通貨以外のもので支払われた場合、その価額は「その地方の時価」に基づき厚生労働大臣が定めます。実務では毎年の告示で、食事は1か月・1日単位、住宅は1畳あたり月額として都道府県別に単価が決まります。住宅は告示価額から本人負担額を差し引いた残額が報酬に算入され、標準報酬月額の等級に反映されます。等級が上がれば毎月の保険料は増えますが、将来の老齢厚生年金の計算基礎も同じだけ増えます。

解説

会社が借り上げた社宅に月1万円で住み、社員食堂の昼食は無料。この二つは給与明細のどこにも金額として現れない。それでも社会保険の世界では、きちんと値段を付けられている。25条は、報酬や賞与が通貨以外のもので支払われた場合、その価額を「その地方の時価」により厚生労働大臣が定めると規定する。実務では毎年更新される告示で、食事は1か月・1日あたり、住宅は「1畳あたり月額」と、都道府県ごとに単価が決まっている。同じ間取りの社宅でも、勤務地が東京か沖縄かで換算額が変わる。そして換算された金額は現金給与に上乗せされ、標準報酬月額の等級を押し上げる。等級が上がれば毎月の保険料は増えるが、同時に将来受け取る老齢厚生年金の計算基礎も増える。給与明細に載らないものが、あなたの手取りと老後の受取額を同時に動かしている。

法的な位置づけ

厚生年金保険法25条は、現物給与の価額算定を定める規定である。報酬または賞与の全部もしくは一部が通貨以外のもので支払われる場合、その価額はその地方の時価により厚生労働大臣が定める。具体的には都道府県別の告示によって食事および住宅の価額が示され、換算額は標準報酬月額および標準賞与額の算定基礎に組み入れられる。

よくある質問 AI による整理

Q1現物給与とは何ですか?

現金以外の形で労働の対償として受けるものです。社宅、食事、通勤定期券、自社製品などが該当し、厚生年金保険法25条により価額に換算されて報酬または賞与に算入されます。

Q2社宅があると厚生年金保険料はいくら増えますか?

住宅は都道府県別の告示価額(1畳あたり月額)から本人負担額を引いた残額が報酬に加算されます。加算後の合計額で等級が決まるため、増加額は間取りと勤務地と自己負担額で変わります。

Q3現物給与の価額はいつ改定されますか?

厚生労働大臣の告示は毎年見直され、通常は年度替わりのタイミングで新しい価額が適用されます。改定年の算定基礎届では、旧価額のまま計算しないよう最新告示の確認が必要です。

Q4通勤定期券の現物支給も報酬に入りますか?

原則として入ります。判断基準は名称ではなく労働の対償として受けるすべてのものかどうかであり(厚生年金保険法3条1項3号)、福利厚生と呼んでいても報酬性は否定されません。

Q5現金以外で賞与を受け取った場合も保険料はかかりますか?

かかります。25条は報酬だけでなく賞与も対象とし、自社製品などで支給された賞与も価額に換算され、標準賞与額に算入されて保険料の対象となります。

Q6転勤で勤務地が変わると現物給与の価額も変わりますか?

変わり得ます。告示価額は都道府県別に定められているため、同じ間取りの社宅・同じ食事条件でも、事業所の所在地が変われば換算額が変動します。

Q7健康保険でも同じ価額が使われますか?

健康保険法46条が同趣旨の並行規定を置いており、現物給与の価額告示は両制度で共有されています。したがって厚生年金と健康保険で別々の金額を使うことはありません。

Q8現物給与を届け出ていないとどうなりますか?

調査で判明すれば遡及訂正と保険料の追徴の対象になります。保険料を徴収する権利の消滅時効は2年です(厚生年金保険法92条)。従業員負担分は退職者から回収困難になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1社宅に住んでるんですけど、家賃を払っていれば現物給与にはならないですよね?

そう言い切れない。住宅は、都道府県別の告示価額(1畳あたり月額)から本人負担額を差し引いた残額が報酬に算入される(厚生年金保険法25条、3条1項3号)。自己負担が価額を上回ればゼロになるが、下回れば差額が乗る。実務のポイント:畳数に算入するのは居間・寝室など居住用の室であり、玄関・台所・浴室・トイレ・廊下は含まない。この線引きを知らず専有面積全体で計算し、過大に届け出ている会社は珍しくない

Q2社員食堂の昼食が無料なんですが、これも保険料に響きますか?

響く。食事の価額も都道府県別に告示され、1か月または1日単位で換算される(厚生年金保険法25条)。ただし実務上の取扱いでは、本人が食事の価額の3分の2以上を負担していれば報酬に算入しない。実務のポイント:無料か全額自己負担かの二択で考えている会社が多いが、3分の2という閾値を境に、わずかな自己負担の設定で報酬算入をゼロにできる。福利厚生の満足度を保ったまま労使双方の保険料を下げる余地が、ここに残っている

Q3現物給与を届け出ていなかったのが後で見つかったら、何年分さかのぼられますか?

保険料を徴収する権利の消滅時効は2年なので(厚生年金保険法92条)、追徴は原則として直近2年分にとどまる。届出内容に虚偽があった場合は別の評価がありうる点に注意する。実務のポイント:追徴分のうち従業員負担分は、在職者からは給与控除で回収できても、退職者からは事実上回収できず会社が全額負担することになる。調査の連絡が来たら、まず対象期間中の退職者数を数える。そこが会社の実質的な損失額の輪郭になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「福利厚生だから報酬ではない」と整理している会社は多い。だが判断基準は名称ではなく、労働の対償として受けるすべてのものかどうかである(厚生年金保険法3条1項3号)。社宅、食事、通勤定期券の現物支給は、福利厚生と呼んでいても原則として報酬に含まれる
  • 現物給与が保険料に響くことまでは知っていても、影響が毎月の保険料だけだと思っている人が多い。標準報酬月額は、老齢厚生年金や障害厚生年金、遺族厚生年金の計算基礎であり、健康保険の傷病手当金・出産手当金の日額の基礎でもある。1等級の差が、40年後の年金額と、明日事故に遭ったときの給付額を同時に動かす
  • 「家賃を自分で払っているのだから現物給与はゼロのはず」という前提そのものがずれている。住宅は、告示価額から本人負担額を差し引いた残額が報酬に算入される方式であり、負担していても価額に届かなければ差額が乗る。一方、食事については本人負担が価額の3分の2以上であれば報酬に算入しない実務上の取扱いがある。同じ「自己負担」でも、住宅と食事で計算の仕組みが違う
比較の観点この条文ほかの条文
規律している内容25条:通貨以外で支払われた報酬・賞与の価額をどう決めるか3条1項3号:そもそも何が報酬・賞与に当たるか(該当性)
20条:換算後の金額をどの等級に当てはめるか(標準報酬月額)
判断基準その地方の時価(厚生労働大臣の告示による都道府県別価額)労働の対償として受けるすべてのもの(名称ではなく実質)
等級区分表への当てはめ(機械的)
実務での使う場面社宅・食事・現物賞与の金額換算福利厚生か報酬かの仕分け
保険料額と将来の年金額の確定
争いになりやすい点畳数の算入範囲、本人負担額の控除、食事の負担割合実費弁償的な給付の除外可否
定時決定と随時改定のどちらで直すか

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
勞工保險條例第14條・同施行細則第27條

台湾も月投保薪資の算定において実物給与を政府公布価格で現金換算する。ただし全国一律の公布価格を用いる点で、都道府県別に単価を分ける日本と細分度が異なる

韓国
국민건강보험법 제70조(보수월액)・국민연금법 제3조(소득)

韓国も現物で支給される報酬を保険料算定の基礎に含め、具体的な評価方法を下位法令に委ねる構造を採る

ドイツ
SGB IV § 14 Abs. 1・Sozialversicherungsentgeltverordnung § 2

ドイツは Sachbezugswerte として食事・住居の価額を政令レベルで全国統一的に定め、地域差は住居について限定的に調整する。地方別単価を前面に出す日本と設計思想が近く、法形式の格(政令か告示か)で差がある

アメリカ
26 U.S.C. § 3121(a)

米国の FICA も現金以外の媒体で支払われた報酬を wages に含めるが、雇主が事業所の便宜のために提供する食事・宿舎は所得税上除外され得るなど、除外規定の設計が日本より個別的である

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 月1万円で会社の社宅に住んでいる。もし、その部屋の告示価額が月4万円だとしたら? 差額の3万円が報酬に上乗せされ、標準報酬月額の等級が1つ2つ上がる。毎月の保険料は増えるが、老齢厚生年金の計算基礎も同じだけ増える。損か得かは、あなたが厚生年金に何年加入し続けるかで逆転する
  • あなたが十数人の会社の総務担当で、社員に毎日弁当を無料で配っている。算定基礎届にその価額を入れたことは一度もない。年金事務所の調査でそれが露見し、遡及訂正と保険料の追徴を告げられる。追徴額の従業員負担分は、在職者からは給与控除できても、すでに退職した人からは事実上回収できず、会社がそのままかぶる
  • 賞与の代わりに自社製品を渡された。現金は一円も入っていない。それでも通貨以外の賞与として価額が換算され、標準賞与額に算入される
  • 4月から6月に受け取った報酬で、その年の9月から翌年8月までの等級が決まる。社宅家賃の改定や食事補助の見直しをこの3か月に重ねると、影響は丸1年固定される。算定基礎届の提出期限は7月10日、そこを過ぎてからの訂正は手間も説明コストも跳ね上がる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 給与明細と社宅契約書、食事補助の条件を並べ、現金以外に受け取っているものを洗い出す2. 勤務先事業所の所在地の都道府県について、その年の現物給与の価額(厚生労働大臣告示)を確認し、住宅は自己負担額を差し引いた残額を算出する3. 標準報酬月額の決定通知の内容と突き合わせ、等級のずれを確認する4. 過少に届け出られていた場合、将来の年金額が減る。会社に訂正届の提出を求め、応じなければ管轄の年金事務所に相談する

訴えられた側:1. 社宅・寮・食事・通勤定期券・自社製品など現金以外の支給を全件棚卸しし、名称ではなく実質で報酬該当性を仕分ける2. 該当分を都道府県別の告示価額で換算し、住宅は本人負担額を控除、食事は負担割合の取扱いを確認する3. 遡及訂正が必要なら、保険料徴収権の2年時効(厚生年金保険法92条)で対象期間を先に確定し、追徴額と従業員負担分の回収可否を試算する4. 対象期間中の退職者数を数える。そこが会社の実質負担の輪郭になる

時効(請求できる期限):定時決定は4月から6月の報酬をもとに7月10日までに届出、その年の9月から翌年8月まで適用される(厚生年金保険法21条)。保険料を徴収する権利および還付を受ける権利の消滅時効は2年(同法92条)。年金の各支払期分を受け取る権利の時効は5年である(同条、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:本条は「その地方の時価」という実質基準を掲げつつ、その具体化を厚生労働大臣の告示に委ねた委任規定と理解されている。委任の範囲は現物の価額評価という技術的事項に限られ、報酬該当性そのものの判断は3条1項3号によるとされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成13年(2001年)中央省庁再編 厚生省の再編に伴い、価額を定める主体の表記が「厚生大臣」から「厚生労働大臣」に改められた。都道府県ごとに価額が異なる運用は、告示の別表として現在も維持されている
  • 要人的検証 賞与を保険料賦課対象に取り込んだ総報酬制の導入(平成15年4月施行)に伴う本条の文言整備の有無、および改正回数・年次は未確認。原典(官報・改正沿革)での確認を要する

改正の年表

  1. 1.昭和29年(1954年) 改正:厚生年金保険法の全部改正(昭和29年法律第115号)により現行法が成立し、現物給与の価額を主務大臣が定める仕組みが引き継がれた
  2. 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、価額を定める主体の表記が「厚生大臣」から「厚生労働大臣」に改められた。都道府県別に価額を定める運用は告示の別表として維持されている

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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