報酬又は賞与の全部又は一部が、通貨以外のもので支払われる場合においては、その価額は、その地方の時価によつて、厚生労働大臣が定める。
要点厚生年金保険法25条は、報酬や賞与が通貨以外で支払われた場合、その価額をその地方の時価により厚生労働大臣が定めると規定する。食事と住宅は都道府県別の告示で換算する。
Q · 会社の社宅や無料の社員食堂は、厚生年金の保険料に関係ありますか?
関係あります。告示価額で換算され報酬に入ります
厚生年金保険法25条により、報酬や賞与が通貨以外のもので支払われた場合、その価額は「その地方の時価」に基づき厚生労働大臣が定めます。実務では毎年の告示で、食事は1か月・1日単位、住宅は1畳あたり月額として都道府県別に単価が決まります。住宅は告示価額から本人負担額を差し引いた残額が報酬に算入され、標準報酬月額の等級に反映されます。等級が上がれば毎月の保険料は増えますが、将来の老齢厚生年金の計算基礎も同じだけ増えます。
会社が借り上げた社宅に月1万円で住み、社員食堂の昼食は無料。この二つは給与明細のどこにも金額として現れない。それでも社会保険の世界では、きちんと値段を付けられている。25条は、報酬や賞与が通貨以外のもので支払われた場合、その価額を「その地方の時価」により厚生労働大臣が定めると規定する。実務では毎年更新される告示で、食事は1か月・1日あたり、住宅は「1畳あたり月額」と、都道府県ごとに単価が決まっている。同じ間取りの社宅でも、勤務地が東京か沖縄かで換算額が変わる。そして換算された金額は現金給与に上乗せされ、標準報酬月額の等級を押し上げる。等級が上がれば毎月の保険料は増えるが、同時に将来受け取る老齢厚生年金の計算基礎も増える。給与明細に載らないものが、あなたの手取りと老後の受取額を同時に動かしている。
厚生年金保険法25条は、現物給与の価額算定を定める規定である。報酬または賞与の全部もしくは一部が通貨以外のもので支払われる場合、その価額はその地方の時価により厚生労働大臣が定める。具体的には都道府県別の告示によって食事および住宅の価額が示され、換算額は標準報酬月額および標準賞与額の算定基礎に組み入れられる。
現金以外の形で労働の対償として受けるものです。社宅、食事、通勤定期券、自社製品などが該当し、厚生年金保険法25条により価額に換算されて報酬または賞与に算入されます。
住宅は都道府県別の告示価額(1畳あたり月額)から本人負担額を引いた残額が報酬に加算されます。加算後の合計額で等級が決まるため、増加額は間取りと勤務地と自己負担額で変わります。
厚生労働大臣の告示は毎年見直され、通常は年度替わりのタイミングで新しい価額が適用されます。改定年の算定基礎届では、旧価額のまま計算しないよう最新告示の確認が必要です。
原則として入ります。判断基準は名称ではなく労働の対償として受けるすべてのものかどうかであり(厚生年金保険法3条1項3号)、福利厚生と呼んでいても報酬性は否定されません。
かかります。25条は報酬だけでなく賞与も対象とし、自社製品などで支給された賞与も価額に換算され、標準賞与額に算入されて保険料の対象となります。
変わり得ます。告示価額は都道府県別に定められているため、同じ間取りの社宅・同じ食事条件でも、事業所の所在地が変われば換算額が変動します。
健康保険法46条が同趣旨の並行規定を置いており、現物給与の価額告示は両制度で共有されています。したがって厚生年金と健康保険で別々の金額を使うことはありません。
調査で判明すれば遡及訂正と保険料の追徴の対象になります。保険料を徴収する権利の消滅時効は2年です(厚生年金保険法92条)。従業員負担分は退職者から回収困難になります。
そう言い切れない。住宅は、都道府県別の告示価額(1畳あたり月額)から本人負担額を差し引いた残額が報酬に算入される(厚生年金保険法25条、3条1項3号)。自己負担が価額を上回ればゼロになるが、下回れば差額が乗る。業界裏話ヒント:畳数に算入するのは居間・寝室など居住用の室であり、玄関・台所・浴室・トイレ・廊下は含まない。この線引きを知らず専有面積全体で計算し、過大に届け出ている会社は珍しくない
響く。食事の価額も都道府県別に告示され、1か月または1日単位で換算される(厚生年金保険法25条)。ただし実務上の取扱いでは、本人が食事の価額の3分の2以上を負担していれば報酬に算入しない。業界裏話ヒント:無料か全額自己負担かの二択で考えている会社が多いが、3分の2という閾値を境に、わずかな自己負担の設定で報酬算入をゼロにできる。福利厚生の満足度を保ったまま労使双方の保険料を下げる余地が、ここに残っている
保険料を徴収する権利の消滅時効は2年なので(厚生年金保険法92条)、追徴は原則として直近2年分にとどまる。届出内容に虚偽があった場合は別の評価がありうる点に注意する。業界裏話ヒント:追徴分のうち従業員負担分は、在職者からは給与控除で回収できても、退職者からは事実上回収できず会社が全額負担することになる。調査の連絡が来たら、まず対象期間中の退職者数を数える。そこが会社の実質的な損失額の輪郭になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律している内容 | 25条:通貨以外で支払われた報酬・賞与の価額をどう決めるか | — |
| 判断基準 | その地方の時価(厚生労働大臣の告示による都道府県別価額) | — |
| 実務での使う場面 | 社宅・食事・現物賞与の金額換算 | — |
| 争いになりやすい点 | 畳数の算入範囲、本人負担額の控除、食事の負担割合 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。