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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

厚生年金保険法 第79条の10(運用職員の責務)

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積立金の運用に係る行政事務に従事する厚生労働省、財務省、総務省及び文部科学省の職員(政令で定める者に限る。以下「運用職員」という。)は、積立金の運用の目的に沿つて、慎重かつ細心の注意を払い、全力を挙げてその職務を遂行しなければならない。

この条文の基本情報

運用職員の責務とは何ですか?

定義運用職員の責務とは、厚生年金保険法第79条の10に定められた規定で、「積立金の運用に係る行政事務に従事する厚生労働省、財務省、総務省及び文部科学省の職員(政令で定める者に限る。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第79条の10(運用職員の責務)は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第79条の10の条文原文は「積立金の運用に係る行政事務に従事する厚生労働省、財務省、総務省及び文部科学省の職員(政令で定める者に限る。」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第79条の10は第四章の二に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第79条の10の前の条は厚生年金保険法第79条の9です。
  7. 厚生年金保険法第79条の10の次の条は厚生年金保険法第79条の11です。
  8. 厚生年金保険法第79条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第79条の10
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第79条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/79_10

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法79条の9は、積立金の運用に携わる厚生労働省・財務省・総務省・文部科学省の職員(政令で定める運用職員)に、運用の目的に沿って慎重かつ細心の注意を払う義務を課す。

Q · 年金積立金を運用している役人には、どんな法律上の義務があるの?

運用の目的に沿い慎重かつ細心の注意を払う義務。罰則はない

厚生年金保険法79条の9は、積立金の運用に係る行政事務に従事する厚生労働省・財務省・総務省・文部科学省の職員のうち政令で定める者を「運用職員」とし、積立金の運用の目的に沿って、慎重かつ細心の注意を払い、全力を挙げて職務を遂行する義務を課しています。義務の対象は運用結果ではなく職務遂行の過程です。本条自体に刑罰はありませんが、義務違反は懲戒処分の理由となりえ(国家公務員法82条)、国家賠償訴訟では注意義務の水準を示す根拠として機能します。

解説

法律の条文に「全力を挙げて」という言葉が入る例は、そう多くない。厚生年金の積立金は200兆円規模で、あなたが毎月天引きされている保険料の一部がそこに積み上がっている。本条が名指しするのは、その運用に関わる四つの省庁の職員だ。厚生労働省だけでないのは、2015年10月の被用者年金一元化で公務員共済と私学共済が厚生年金に統合され、積立金を四つの主体が分担して運用しているからである。押さえるべき点は二つ。第一に、義務の内容は「結果を出せ」ではなく「慎重かつ細心の注意を払え」であること。損益ではなく過程が問われる。第二に、誰が運用職員かは法律ではなく政令が決めること。責務を負う人の範囲は、国会ではなく内閣の判断で線が引かれている。この二点を握っていれば、年金運用の批判記事を読んだとき、あなたが問うべき場所が変わる。

法的な位置づけ

厚生年金保険法79条の9は、積立金の運用に係る行政事務に従事する厚生労働省、財務省、総務省及び文部科学省の職員のうち政令で定める者を運用職員と定義し、積立金の運用の目的に沿って、慎重かつ細心の注意を払い、全力を挙げて職務を遂行すべき義務を定める規定である。罰則は置かれておらず、義務の内容は運用結果ではなく職務遂行の過程に向けられている。

手順

  1. 1.運用状況報告と管理運用の方針を突き合わせる 疑問を感じたら、該当する管理運用主体が公表する運用状況報告と管理運用の方針を並べ、基本ポートフォリオからの乖離幅と是正措置の記載を確認する。損失額ではなく乖離と是正が本条の検証軸になる
  2. 2.所管省庁へ情報公開請求を行う 委託先の選定経緯や会議録に不明点があれば、所管省庁(厚生労働省・財務省・総務省・文部科学省のいずれか)に行政文書の開示請求を行う。対象文書は日付・会議名・決裁単位で特定すると不開示になりにくい
  3. 3.不開示なら3か月以内に審査請求 不開示・部分開示の決定に不服がある場合、決定を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を行う(行政不服審査法18条1項)。期限を過ぎると原則として争えなくなるため、決定通知の受領日を必ず記録する
  4. 4.運用職員側は判断過程の記録を残す 自身が政令上の運用職員に指定されているかを人事担当に確認したうえで、判断の根拠資料・会議録・決裁を保存し、金融機関等との接触は日時と内容を記録する。本条が問うのは過程であり、記録が唯一の防御になる

よくある質問 AI による整理

Q1運用職員とは何ですか?

積立金の運用に係る行政事務に従事する厚生労働省・財務省・総務省・文部科学省の職員のうち、政令で定める者を指します。誰が該当するかは法律ではなく政令が線を引きます。

Q2厚生年金の積立金は誰が運用しているの?

2015年10月の被用者年金一元化以降、年金積立金管理運用独立行政法人・国家公務員共済組合連合会・地方公務員共済組合連合会・日本私立学校振興・共済事業団が分担して運用しています。

Q3年金運用で損失が出たら違法ですか?

違法とは限りません。本条が問うのは結果ではなく過程です。定められた資産構成の枠内で生じた評価損は義務違反になりませんが、方針から逸脱した判断は利益が出ていても問題となりえます。

Q4運用職員の責務に違反したらどうなる?

本条に刑罰はありません。ただし職務上の義務違反・職務怠慢として懲戒処分の理由になりえ(国家公務員法82条)、国家賠償訴訟で注意義務の水準を画する根拠として引用されえます。

Q5年金積立金の運用状況はどこで確認できますか?

各管理運用主体が公表する運用状況報告と管理運用の方針で確認できます。基本ポートフォリオからの乖離幅と是正措置の記載が、本条の義務水準を検証する具体的な材料になります。

Q6なぜ年金の条文に財務省や文部科学省が出てくるの?

被用者年金一元化で公務員共済と私学共済が厚生年金に統合され、積立金を四つの主体が分担運用しているためです。所管がそれぞれ厚生労働省・財務省・総務省・文部科学省になります。

Q7積立金を株価対策に使うことはできますか?

本条は「運用の目的に沿って」と冠しており、積立金は専ら被保険者の利益のために運用される財産です(同法79条の2)。別の政策目的への流用を求める議論はこの一線と衝突します。

Q8運用の情報公開を請求して断られたらどうする?

不開示決定を知った日の翌日から3か月以内に審査請求ができます(行政不服審査法18条1項)。開示範囲を争うことで、本条の注意義務が果たされたかを検証する材料を得られます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1年金の運用で損が出たら、誰かが弁償してくれるんですか?

本条が義務づけているのは結果ではなく過程である。慎重かつ細心の注意を払った上での評価損は義務違反にならない。積立金の運用は長期的な観点から安全かつ効率的に行うものとされており(厚生年金保険法79条の2)、単年度の損益で評価する建付けになっていない。実務のポイント:批判すべき対象は損失額ではなく、資産構成の乖離許容幅を超えたのに是正しなかったか、という点。運用状況報告には乖離幅が載っているが、そこを読む人はほとんどいない

Q2どうして年金の条文に財務省や文部科学省の職員が出てくるんですか?

2015年10月の被用者年金一元化で、公務員共済と私学共済が厚生年金に統合されたからである。統合後も積立金は四つの管理運用主体が分担して運用しており、その所管がそれぞれ厚生労働省・財務省・総務省・文部科学省になる。実務のポイント:同じ厚生年金でも、あなたの保険料が積み上がった積立金をどの主体が運用しているかは勤め先の種別で変わる。各主体の運用実績は年次報告で比較できるが、比べている人はほぼいない

Q3この条文に違反したら、その職員はどうなるんですか?

本条自体に刑罰の定めはない。ただし職務上の義務違反または職務怠慢として懲戒処分の理由になりうるし(国家公務員法82条)、国家賠償訴訟では公務員が尽くすべき注意義務の水準を画する根拠として引用されうる。実務のポイント:罰則のない責務規定を訓示規定だから無意味と切り捨てる解説は多いが、実務は逆である。義務の内容が法律に明記されているからこそ、懲戒や賠償の場面で「どの水準を下回ったか」を具体的に主張できる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「いくら損したのか」という問いの立て方そのものが、この条文と噛み合っていない。本条が評価するのは損益ではなく過程である。分散投資の枠内で数兆円の評価損が出ても義務違反にはならず、逆に定められた資産構成から外れた独断の判断は、結果的に儲かっていても咎められうる。批判するなら損失額ではなく、乖離とその是正措置を見る
  • あなたから見れば年金積立金は「国のお金」だが、法律から見れば被保険者から集めた保険料の一部であり、専ら被保険者の利益のために運用される財産である(厚生年金保険法79条の2)。この落差が効いてくる。株価対策や国策産業への資金投入といった別の目的に使えという議論は、この一線と正面から衝突する
  • 積立金を運用しているのは GPIF だけだと思われがちだが、2015年10月の一元化以降、厚生年金の積立金は年金積立金管理運用独立行政法人、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団が分担して運用している。本条が四省庁の職員を並べているのはそのためだ
比較の観点この条文ほかの条文
規律の名宛人79条の9:政令で定める四省庁の運用職員(自然人)79条の2:積立金の運用そのもの(制度の基本理念)
79条の4:積立金基本指針を定める主体(行政の方針形成)
義務の内容運用の目的に沿った慎重かつ細心の注意、全力での職務遂行(過程)専ら被保険者の利益のため、長期的観点から安全かつ効率的に行う(目的)
運用の目的を具体化する上位方針の策定(枠組み)
違反時の帰結罰則なし。懲戒処分(国家公務員法82条)・国家賠償での注意義務の水準目的逸脱の運用は方針・指針違反として是正の対象
指針の不備は制度設計上の責任として国会等で問われる
市民が使う場面個別職員の職務遂行過程を問う(情報公開・審査請求・陳情)積立金の使途を別目的に流用する議論への反論根拠
ポートフォリオ設計そのものへの意見提出

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
勞工保險條例第67条・勞動基金運用局組織法

台湾は勞動基金運用局が労働関係基金を集中運用し、法律は運用範囲と組織を定める。運用担当職員個人の注意義務を法律本文に明記する例は乏しく、内部規程と公務員服務法に委ねられる

韓国
국민연금법 제102조(기금의 관리 및 운용)

韓国は国民年金基金の管理運用を法律で定め、基金運用委員会が方針を決定する。日本のように四省庁の職員を条文で名指しする構造は取らない

中国
社会保険法 第69条・全国社会保障基金条例

中国は「安全を保証する前提で国務院の定めるところにより投資運営する」と規定し、保値増値を明示する。義務の名宛人は職員個人ではなく運用機関である

ドイツ
§ 80 SGB IV(Grundsätze der Anlage)

ドイツは社会保険の資金運用について安全性・流動性・適正な収益という原則を法定する。賦課方式が中心で巨額の積立金運用を前提としない点が日本と大きく異なる

フランス
Code de la sécurité sociale art. L. 135-6(FRR)

フランスは年金準備基金(FRR)を法定し、その運用は独立機関の理事会が担う。個々の公務員の注意義務ではなく機関のガバナンスで規律する設計

アメリカ
ERISA § 404(a)(29 U.S.C. § 1104)

米国は私的年金の受託者に prudent man standard を課すが、公的年金(Social Security Trust Fund)には適用されず国債保有に限定される。州公務員年金は各州法の受託者責任が規律する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 四半期で年金積立金が10兆円の運用損を出したと報じられたら、誰かの責任を問えるのか? 本条が求めるのは慎重かつ細心の注意であって、結果ではない。基本ポートフォリオの枠内で生じた評価損は義務違反にならない。逆に、定められた資産構成から逸脱した独断の売買があれば、たとえ利益が出ていても本条が物差しになる
  • 財務省で国家公務員共済の運用監督部署に配属された。着任二週間後、旧知の証券会社の担当者から会食の誘いが入る。自分が政令上の運用職員に指定されているかどうかで、外部接触の扱いも記録の残し方も変わる。人事に指定の有無を確認するまで、返事は保留にする
  • 地方公務員共済の運用結果を取材する記者から電話が来る。「責任者は誰ですか」。答えは総務省の運用職員で、その範囲は政令が決めている。
  • 情報公開請求で運用委託先の選定資料を求めたら、大半が黒塗りで返ってきた。不服を申し立てられるのは決定を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。本条の「慎重かつ細心の注意」が果たされたかを検証する材料として、審査請求で開示範囲を争う道が残っている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 疑問を感じたら、まず該当する管理運用主体が公表する運用状況報告と管理運用の方針を突き合わせ、基本ポートフォリオからの乖離と是正措置の記載を確認する2. 委託先選定の経緯に不明点があれば所管省庁へ情報公開請求3. 不開示なら決定を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条1項) 4. 個別の運用損を自分の損害として賠償請求する道は、給付額との因果関係の立証が極めて困難である点を先に理解しておく

訴えられた側:1. 自分が政令上の運用職員に指定されているかを人事担当に確認、指定の有無で義務の重さと外部接触の扱いが変わる2. 判断の根拠となった資料・会議録・決裁を必ず残す。本条が問うのは結果ではなく過程であり、記録が唯一の防御になる3. 運用委託先や金融機関との接触は日時と内容を記録、利益相反の疑いは事前に書面で上司へ報告4. 懲戒手続に入ったら、不利益処分に対する人事院への審査請求の期限を最初に押さえる

時効(請求できる期限):本条自体に時効や期限の定めはない。関連する手続の期限として、情報公開の不開示決定に対する審査請求は決定を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条1項)、国家賠償請求権は損害及び加害者を知った時から3年(国家賠償法4条、民法724条)、公務員の不利益処分に対する人事院への審査請求は処分説明書を受領した日の翌日から3か月(国家公務員法90条の2、最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成24年(2012年)被用者年金一元化法成立/平成27年(2015年)10月1日施行(要人的検証) 公務員共済・私学共済の厚生年金への統合に伴い、積立金の運用に関する章が整備され、四省庁の職員を対象とする運用職員の責務規定が置かれたと解される。新設か既存規定の再編かの区別、その後の改正回数、条番号の現行効力については人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成24年(2012年)成立・平成27年(2015年)10月1日施行 改正:被用者年金一元化法により公務員共済・私学共済が厚生年金に統合され、積立金の運用に関する章が整備された。四省庁の職員を対象とする運用職員の責務規定はこの体制を前提とする。新設か既存規定の再編か、及び条番号の現行効力については人的検証を要する

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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