厚生年金保険法 第79条の9(積立金の管理及び運用の状況に関する公表及び評価)
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- 主務大臣は、毎年度、主務省令で定めるところにより、積立金の資産の額、その構成割合、運用収入の額、積立金の運用の状況の評価その他の積立金の管理及び運用に関する事項を記載した報告書を作成し、これを公表するものとする。
- 2.前項の報告書を作成しようとするときは、厚生労働大臣は、あらかじめ、その案を作成し、財務大臣、総務大臣及び文部科学大臣に協議するものとする。
- 3.主務大臣は、第一項の報告書における評価の結果に基づき、管理運用主体の管理積立金の管理及び運用の状況が積立金基本指針に適合しないと認めるときは、当該管理運用主体の所管大臣に対し、当該管理運用主体の管理積立金の管理及び運用の状況を積立金基本指針に適合させるために必要な措置をとるよう求めることができる。
- 4.前項の規定による措置を求めようとするときは、厚生労働大臣は、あらかじめ、積立金基本指針に適合させるために必要な措置の案を作成し、財務大臣、総務大臣及び文部科学大臣に協議するものとする。
この条文の基本情報
積立金の管理及び運用の状況に関する公表及び評価とは何ですか?
定義積立金の管理及び運用の状況に関する公表及び評価とは、厚生年金保険法第79条の9に定められた規定で、「主務大臣は、毎年度、主務省令で定めるところにより、積立金の資産の額、その構成割合、運用収入の額、積立金の運用の状況の評価その他の積立金の管理及び運用に関する事項…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 厚生年金保険法第79条の9(積立金の管理及び運用の状況に関する公表及び評価)は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
- 厚生年金保険法第79条の9の条文原文は「主務大臣は、毎年度、主務省令で定めるところにより、積立金の資産の額、その構成割合、運用収入の額、積立金の運用の状況の評価その他の積立金の管理及び運用に関する事項…」で始まります。
- 厚生年金保険法第79条の9は第四章の二に置かれています。
- 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
- 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 厚生年金保険法第79条の9の前の条は厚生年金保険法第79条の8です。
- 厚生年金保険法第79条の9の次の条は厚生年金保険法第79条の10です。
- 厚生年金保険法第79条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第79条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115 - 本サイト収録
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第79条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/79_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点厚生年金保険法79条の9は、主務大臣に対し、年金積立金の資産額・構成割合・運用収入・運用状況の評価を記載した報告書を毎年度作成し公表することを義務づける規定である。
Q · 年金の積立金がどう運用されたか、国はちゃんと公表する義務があるんですか?
毎年度、国が運用成績の報告書を作成し公表する義務があります
厚生年金保険法79条の9により、主務大臣は毎年度、積立金の資産額、資産構成割合、運用収入額、運用状況の評価などを記載した報告書を作成し、公表しなければなりません。作成の際は財務大臣・総務大臣・文部科学大臣への事前協議が必要です(同条2項)。評価の結果、管理運用主体の運用が積立金基本指針に適合しないと認めるときは、当該主体の所管大臣に対し、必要な措置を求めることができます(同条3項)。
解説
毎月の給与から天引きされている厚生年金保険料は、給付に回らなかった分が積み上がり、200兆円を超える巨大な資金として市場で運用されている(最新の運用資産額は公表資料をご確認ください)。その成績表を、誰が、いつ、どんな形で出すのかを決めているのがこの規定だ。主務大臣は毎年度、資産額・資産構成割合・運用収入・運用状況の評価を記載した報告書を作成し、公表しなければならない。作るかどうかの裁量はない。しかも公表で終わらない。評価の結果、管理運用主体(年金積立金管理運用独立行政法人、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団)の運用が積立金基本指針に適合していないと認めれば、厚生労働大臣はその所管大臣に必要な措置を求めることができる。あなたが「年金が溶けた」と読むニュースの一次資料は、ここから毎年、法律の強制力で外に出てくる。
法的な位置づけ
厚生年金保険法79条の9は、年金積立金の管理及び運用に関する年次の報告及び評価を定める規定である。主務大臣は毎年度、資産額、資産構成割合、運用収入額、運用状況の評価等を記載した報告書を作成して公表し、評価の結果に基づき、管理運用主体の運用が積立金基本指針に適合しないと認める場合には、当該主体の所管大臣に対して必要な措置を求めることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1年金積立金の運用報告書はどこで見られますか?
厚生年金保険法79条の9に基づく報告書は主務大臣が公表するため、厚生労働省の公表資料として入手できます。各管理運用主体も自らの業務概況書を別途公表しています。
Q2積立金基本指針とは何ですか?
積立金の管理及び運用の基本的な方向を定める主務大臣の指針です。79条の9の評価は、この指針に適合しているかどうかを物差しとして行われます。
Q3管理運用主体とは誰を指しますか?
年金積立金管理運用独立行政法人のほか、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団が含まれます。所管省庁はそれぞれ異なります。
Q4運用の評価は誰がするの?
主務大臣が報告書の中で運用状況の評価を行います。作成にあたり厚生労働大臣は財務大臣・総務大臣・文部科学大臣に事前協議することとされています(同条2項)。
Q5年金の運用報告はいつ公表されますか?
条文上は「毎年度」とされ、記載事項や手続の詳細は主務省令に委ねられています。具体的な公表時期は各年度の公表資料でご確認ください。
Q6厚生労働大臣は運用主体に直接指示できますか?
できません。基本指針に適合しないと認めるときに求められるのは、当該管理運用主体の所管大臣に対して必要な措置を求めることまでです(同条3項)。
Q7共済組合の積立金もこの条文の対象ですか?
被用者年金の一元化以降、共済系の管理運用主体も同じ積立金基本指針の枠組みで評価対象に組み込まれています。所管大臣が異なる点が本条の協議構造の理由です。
Q8基本指針に適合しないと判断されるとどうなりますか?
主務大臣が所管大臣に是正のための必要な措置を求めます。その際も厚生労働大臣は措置の案を作成し、財務・総務・文部科学の各大臣に事前協議します(同条4項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1年金の運用がうまくいってないって毎年ニュースになりますけど、あれって誰かがちゃんとチェックしてるんですか?
本条により主務大臣が毎年度、運用状況の評価を含む報告書を作成し公表する義務を負う。評価の物差しは積立金基本指針で、不適合と認められれば主務大臣は当該運用主体の所管大臣に必要な措置を求めることができる(同条3項)。実務のポイント:この評価は年金積立金管理運用独立行政法人だけでなく共済系の運用主体も横並びで対象になる。運用主体間の比較は報道でほとんど扱われないが、資料の中では読み取れる。
Q2厚生労働大臣が一人で決めて公表してるんですよね?
違う。報告書の案を作る段階で、厚生労働大臣はあらかじめ財務大臣、総務大臣、文部科学大臣に協議するものとされ(同条2項)、是正措置を求める場合も同様に事前協議が要求される(同条4項)。共済系の運用主体がそれぞれ別の省庁の所管だからである。実務のポイント:この四大臣協議の構造を知っていると、評価文書の表現が慎重になりがちな理由が読める。誰か一人の判断で断定的な評価を出せる建て付けになっていない。
間違えやすい点 AI による整理
- 年金積立金の運用は国民の目が届かないところで行われていると考えられがちだが、問いの立て方そのものがずれている。開示は法律上の義務として毎年度必ず行われており、本当の争点は開示されているかどうかではなく、記載事項を定める主務省令が何を書かせ、何を書かせていないかにある。
- 運用成績が悪ければ厚生労働大臣が運用主体を直接指導できると思われているが、条文の構造は違う。厚生労働大臣が求められるのは、当該運用主体の所管大臣に対して必要な措置を求めることまでである。財務省所管、総務省所管、文部科学省所管の各運用主体には、それぞれの縦割りの糸を経由してしか手が届かない。
- 公表義務があることは知られているが、その重さが見落とされている。報告書の案を作る段階で財務大臣・総務大臣・文部科学大臣への協議が要求され、是正措置を求めるときにも再度同じ協議が要求される。四つの役所の合意を通らなければ一枚の評価書も外に出ない構造であり、そこに評価が丸くなる圧力が構造的に組み込まれている。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 79条の9:運用状況の年次報告・公表と評価、是正措置の要求 | 79条の3:積立金基本指針の策定(評価の物差しの出所) 79条の4:管理運用主体が定める管理運用の方針 |
| 名宛人 | 主務大臣(公表義務者)と所管大臣(措置の相手方) | 主務大臣(指針の策定主体) 各管理運用主体 |
| 作動のタイミング | 毎年度、事後的に評価・公表される | 事前に枠組みを設定する 指針に沿って各主体が事前に方針を定める |
| 国民から見た機能 | 運用実績を外から確認する窓 | 何を適合とみなすかの基準 各主体の運用行動の設計図 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は勞動基金運用局が各基金を一元的に運用し、運用状況を定期的に公告する。日本のように複数省庁所管の運用主体を横断する協議構造は持たない点が対照的
韓国は国民年金基金運用委員会が運用の意思決定を担い、運用計画と運用内訳の公示が法定されている。運用主体が実質的に一本化されている点で日本と異なる
ドイツの公的年金は賦課方式が中心で、大規模な積立金の市場運用を前提としない。年次報告は財政見通しの報告が中心となり、運用評価という論点の比重が小さい
米国は Board of Trustees が毎年議会に報告書を提出する。信託基金は原則として特別発行の連邦債で保有され、市場運用の評価という論点が構造的に生じにくい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 四半期で運用損◯兆円という速報が流れたら、それは確定した損失なのか。年度単位の法定報告書と、四半期ごとの運用状況速報は別物である。この違いを押さえているだけで、見出しに飲まれずに数字の性質を判別できる。
- あなたが共済組合の資金運用部署に配属されたとする。自分たちの成績が積立金基本指針に適合しないと評価されれば、厚生労働大臣から自分の所管大臣を経由して改善措置を求められる。評価される側にとって、この条文は毎年度必ず巡ってくる外部審査であり、年度末の資産構成の調整判断はその審査を織り込んで組み立てられている。
改正沿革 AI による整理
- 平成24年(2012年)被用者年金一元化法(要検証) 共済年金の厚生年金への一元化(平成27年10月1日施行)に伴い、複数の管理運用主体を横断的に統括する積立金の管理運用の章が整備され、その中で公表及び評価の規定が置かれたものと解される。新設か既存規定の改正かを含め、条番号の沿革は原文照合による検証が必要
改正の年表
- 1.平成24年(2012年) 新設:被用者年金一元化法により、複数の管理運用主体を横断的に規律する積立金の管理及び運用に関する規定群が整備され、その一環として年次報告・公表及び評価の規定が置かれたものと解される。施行は平成27年(2015年)10月1日。条番号の沿革は原文照合による検証が必要。
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