要点厚生年金保険法97条は、実施機関が必要と認めるとき、障害年金の受給権者や加算対象の子に指定医の診断を命じられると定める。正当な理由なく従わなければ、第77条で支給停止されうる。
Q · 年金機構から「指定した医師の診断を受けろ」と言われたら、断れるんですか?
断れますが、正当な理由がなければ障害年金が止まりえます
厚生年金保険法97条1項により、実施機関は必要があると認めるとき、障害年金の受給権者や第44条第1項の加算対象の子に対し、その指定する医師の診断を受けるよう命じることができます。当該職員が直接診断することも可能で、その場合は第96条第2項の準用により、職員は身分を示す証明書を携帯し、提示を求められれば見せる義務を負います。正当な理由なく命令に従わず、または職員の診断を拒んだ場合、第77条により障害厚生年金の額の全部または一部が支給停止されうるため、受けられない事情があるなら指定日より前に書面で理由を申し出るのが安全です。
障害年金は一度決まれば終わりではない。実施機関(日本年金機構や各共済組合)は、必要があると認めるときに「自分たちが指定した医師の診断を受けろ」と命じることができる。誕生月に主治医の診断書(障害状態確認届)を出すいつものルートとは別に、この直接の受診命令ルートが用意されている。しかも対象はあなただけではない。第44条第1項で加算されている障害状態の子も、命令を受ける側になる。さらに条文上は、役所の職員自身があなたの障害の状態を診断することもできる(その場合は第96条第2項の準用で、職員は身分を示す証明書を携帯し、求められれば提示する義務を負う)。ここで多くの受給者が知らないのは、断ったときの代償だ。正当な理由なく命令に従わなければ、障害厚生年金は額の全部または一部について支給を停止されうる。拒む自由はある。ただしその自由には値札がついている。
厚生年金保険法97条は、障害状態の確認に関する実施機関の調査権限を定める規定である。実施機関は、必要があると認めるときに、障害等級該当により年金給付の受給権を有する者および第44条第1項の加算対象の子に対して、指定する医師の診断を受けるよう命じ、または当該職員に障害の状態を診断させることができる。第2項は第96条第2項を準用する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
実施機関が障害年金の受給権者などに、自ら指定した医師の診断を受けるよう命じる処分です。厚生年金保険法97条1項が根拠で、当該職員が直接診断する方法も認められています。
確認届は誕生月に主治医が書く診断書を提出するルート、受診命令は実施機関が指定した医師の診察を受けるルートです。別々に動くため、確認届を出したことは命令に従ったことになりません。
第44条第1項により障害状態の子について加算が行われている場合、その子自身が命令の対象になるからです。子の障害状態の判定が、そのまま親が受け取る年金額に反映されます。
入院や入所などで受診できない事情があるなら、指定日より前に実施機関へ理由と代替日を書面で申し出ます。連絡した事実自体が「正当な理由」を裏づける記録として残ります。
97条1項は当該職員による診断を明文で認めています。同条2項が96条2項を準用するため、職員は身分を示す証明書を携帯し、提示を求められたら見せなければなりません。
社会保険審査官への審査請求です(厚生年金保険法90条)。期限は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内で、その後に社会保険審査会への再審査請求が続きます。
来ます。2015年10月の被用者年金一元化以降、共済組合等も「実施機関」として同じ権限を持つため、公務員や私学教職員は加入していた共済組合が命令の主体になります。
障害の程度の変動に応じて年金額が改定されます(同法52条)。等級非該当となれば支給停止となる場合もあり、改定の処分自体も審査請求で争うことができます。
第97条第1項が命じているのは「その指定する医師の診断を受けるべきこと」なので、実施機関が指定医を示した以上、主治医の診断書はその代わりにはならない。もちろん主治医の資料を追加で出すことは妨げられない。業界裏話ヒント:指定医の診察は初対面で短時間になりがちで、日常生活の困りごとが最も伝わりにくい。介助の内容や外出頻度を紙にして当日渡す人と、口頭で説明するだけの人とでは、記載される内容が変わる。
即時に全額が消えるとは限らない。厚生年金保険法第77条は、正当な理由がなく第97条第1項の命令に従わず、または職員の診断を拒んだときに「額の全部又は一部」の支給停止ができると定めている。停止は処分なので、社会保険審査官への審査請求で争える(同法第90条)。業界裏話ヒント:期限は処分を知った日の翌日から3か月。争う気があるなら、断った理由は断ったその時点で書面に残す。後から作った理由書はほとんど効かない。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 実施機関が求めるもの | 97条:指定医の診察を受けること/職員による障害状態の診断 | — |
| 対象者 | 障害等級該当により受給権を有する者+加算対象の子 | — |
| 従わなかったときの効果 | 77条により障害厚生年金の額の全部または一部を支給停止しうる | — |
| 手続上の防御 | 正当な理由の主張/90条の審査請求で処分を争う | — |
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