失踪の宣告を受けたことにより死亡したとみなされた者に係る死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用については、第三十七条、第三十七条の二、第四十九条第一項、第五十二条の二第一項及び第五十二条の三第一項中「死亡日」とあるのは「行方不明となつた日」とし、「死亡の当時」とあるのは「行方不明となつた当時」とする。
要点国民年金法18条の4は、失踪宣告による死亡とみなされた場合、遺族基礎年金等の要件判定で「死亡日」を「行方不明となつた日」に読み替える規定。ただし年齢・身分関係・障害は読み替えない。
Q · 7年間音信不通の夫について失踪宣告を取ったら、遺族基礎年金は出るんですか?
未納7年でも出る余地あり。ただし子の年齢は別基準
国民年金法18条の4により、遺族基礎年金・寡婦年金・死亡一時金の保険料納付要件と生計維持の判定は、みなし死亡日ではなく「行方不明となつた日」を基準に行われます。行方不明後の未納期間は要件計算から外れます。ただし同条ただし書により、子の年齢(18歳到達年度末)や身分関係、障害の状態は読み替えの対象外で、7年後のみなし死亡日を基準に判定されます。
夫が行方不明になって7年、家庭裁判所でようやく失踪宣告を取った。ここからあなたの年金手続が始まるが、判定の基準日は「死亡したとみなされた日」ではない。国民年金法18条の4は、遺族基礎年金・寡婦年金・死亡一時金の判定について、条文中の「死亡日」を「行方不明となつた日」に、「死亡の当時」を「行方不明となつた当時」に読み替えると定める。7年間音信不通の人が保険料を納めているはずも、家族の生計を維持しているはずもないからだ。だがこの条文には牙もある。ただし書は、身分関係・年齢・障害の状態だけは読み替えないと言い切る。子の「18歳到達年度末まで」の判定は、行方不明の日ではなく7年後のみなし死亡日で行われる。行方不明当時12歳だった子は、19歳になっていて受給権を持たない。同じ一条が、片手であなたを救い、片手で子どもの権利を消す。
国民年金法18条の4は、失踪の宣告によって死亡したとみなされた者に係る死亡給付の要件判定について、基準時を修正する読替規定である。保険料納付要件および生計維持関係は行方不明となつた日を基準として判定され、他方で受給権者等の身分関係、年齢および障害の状態は、同条ただし書により読み替えられず、みなし死亡日を基準として判定される。
失踪宣告で死亡とみなされた者の死亡給付について、37条・37条の2・49条1項・52条の2第1項・52条の3第1項の「死亡日」を「行方不明となつた日」に読み替える規定です。
家庭裁判所の失踪宣告の審判が確定し、戸籍に記載された後に請求します。申立て自体は普通失踪が生死不明7年経過後、特別失踪が危難の去った後1年経過後から可能です(民法30条)。
失踪宣告の審判書謄本と確定証明書、死亡の記載がされた戸籍、請求者と死亡とみなされた者の関係を示す書類、生計維持を示す資料などです。窓口で事前に一覧を確認してください。
影響しません。18条の4により納付要件は「行方不明となつた日」の前日で判定されるため、行方不明後の未納期間は要件計算の対象外です。ここが本条の最大の実益です。
原則として返還の対象になります。取消しの審判書と実際の受給期間を突き合わせ、返還範囲を特定してください。一括が困難なら早期に分割納付を申し出るのが実務的です。
対象です。18条の4は49条1項(寡婦年金)、52条の2第1項および52条の3第1項(死亡一時金)を明示的に列挙しています。遺族基礎年金が出ない場合も必ず確認してください。
死亡一時金は2年、遺族基礎年金・寡婦年金は5年で時効消滅します(国民年金法102条1項)。失踪宣告の事案では起算点の取扱いを窓口に根拠とともに確認してください。
役に立ちます。届出の受理年月日や住民票の除票の記載が、審判および年金判定における「行方不明となつた日」の立証材料になります。早い段階で写しを確保してください。
出る余地があります。18条の4により、37条の保険料納付要件は「死亡日」ではなく「行方不明となつた日」の前日で判定されるため、行方不明後の未納期間は要件計算から外れます。業界裏話ヒント:この読み替えは窓口説明で省かれがちで、「未納が多いので難しい」とだけ言われて帰る人がいる。18条の4の読み替えを前提に判定してほしいと条番号を出して依頼すると、担当者が上席に確認したうえで回答が変わることがある
別制度です。官公署の死亡報告に基づき戸籍に死亡が記載される取扱い(戸籍法89条)は7年の待機を要さず、失踪宣告ではないため18条の4の読み替えも介在せず、報告された死亡の日がそのまま基準日になります。業界裏話ヒント:災害や海難では、まずこのルートが使えるかを先に確認する。失踪宣告の道に入ると支給開始が数年単位で遅れ、その間の生活費を別に手当てする必要が生じる
待つと子の年齢要件で落ちる危険があります。遺族基礎年金の子は18歳到達年度末まで(37条の2)で、この年齢判定は18条の4ただし書により読み替えの対象外、つまり7年後のみなし死亡日で見られます。業界裏話ヒント:危難失踪(民法30条2項)に当たる事情があれば危難後1年で申立てができ、みなし死亡日が数年前倒しになる。事故・災害・遭難の記録が残っていないかを、申立て前に洗い直す価値がある
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 18条の4:読み替えのみを定める技術規定(給付そのものは定めない) | — |
| 判定の基準日 | 「死亡日」を「行方不明となつた日」に、「死亡の当時」を「行方不明となつた当時」に引き戻す | — |
| 身分関係・年齢・障害の状態 | ただし書により読み替えの対象外(みなし死亡日で判定) | — |
| 消滅時効 | 18条の4自体には時効の定めなし | — |
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