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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

国民年金法 第29条(失権)

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老齢基礎年金の受給権は、受給権者が死亡したときは、消滅する。

この条文の基本情報

失権とは何ですか?

定義失権とは、国民年金法第29条に定められた規定で、「老齢基礎年金の受給権は、受給権者が死亡したときは、消滅する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民年金法第29条(失権)は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
  2. 国民年金法第29条の条文原文は「老齢基礎年金の受給権は、受給権者が死亡したときは、消滅する。」で始まります。
  3. 国民年金法第29条は第二節 老齢基礎年金に置かれています。
  4. 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
  5. 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民年金法第29条の前の条は国民年金法第28条です。
  7. 国民年金法第29条の次の条は国民年金法第30条です。
  8. 国民年金法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第29条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141
  • 本サイト収録国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/29

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民年金法29条により、老齢基礎年金の受給権は受給権者の死亡で消滅し、相続できない。ただし死亡月までの未払分は未支給年金として、生計を同じくしていた遺族が自分の名で請求できる。

Q · 親が亡くなったら、年金って相続できるんですか?

相続はできないが、未支給年金なら遺族が請求できる

国民年金法29条により、老齢基礎年金の受給権は受給権者の死亡と同時に消滅します。遺言や遺産分割協議で承継させることはできません。ただし支給は権利が消滅した月まで及ぶため(18条1項)、年金が後払いである以上、死亡時点で必ず未払分が残ります。この未払分は「未支給年金」として、生計を同じくしていた配偶者・子・父母などが自己の名で請求できます(19条)。相続財産ではないため、相続放棄した人でも請求可能です。逆に誰も請求しなければ、5年の消滅時効(102条)で順次消えていきます。

解説

老齢基礎年金は、遺産にならない。受給権者が死亡した瞬間、権利そのものが消える。相続人が何人いても、遺言があっても引き継げない。ここまでは何となく知っている人が多い。問題はその先だ。年金は後払いで、偶数月に前2か月分が振り込まれる。しかも支給は権利が消滅した日の属する月まで続く(18条1項)。だから死亡した月の分までは受け取れるのに、まだ振り込まれていない分が必ず残る。この残りが「未支給年金」で、相続とは別のルートで、生計を同じくしていた遺族が自分の名で請求する権利になる(19条)。相続財産ではないから、相続放棄した人でも受け取れる。逆に、誰も請求しなければ一円も動かないまま時効で消える。権利を消す条文だが、その消え方を知っているかどうかで、遺族の手元に残る金額が変わる。

法的な位置づけ

国民年金法29条は、老齢基礎年金の受給権の失権事由を定める規定であり、受給権者の死亡を消滅原因とする。受給権は受給権者本人に専属する一身専属権であって相続の対象とならず、相続人が承継することはない。死亡した月までの未払分は、19条の未支給年金として、生計を同じくしていた遺族が固有の資格で取得する請求権に転化する。

手順

  1. 1.遺品整理より先に年金の記録を保全する 通帳の年金振込履歴、仕送りの送金記録、健康保険の扶養関係、故人からの郵便物を撮影して残す。別居していた場合、これらが「生計を同じくしていた」ことの唯一の証拠になる。片付けた後では材料そのものが消える
  2. 2.直近の振込額の内訳を確認する 偶数月の振込は前2か月分。死亡した月までの分は正当な支給で返納不要(18条1項)、翌月以降の分が含まれていれば過誤払いとして返納対象になる。この切り分けを済ませないまま生活費に回さない
  3. 3.死亡の届出と未支給年金の請求を同じ日に出す 年金事務所または街角の年金相談センターで「未支給年金・未支給給付請求書」を受け取り、受給権者死亡の届出と同時に提出する。マイナンバー収録済みで届出が省略できる場合も、請求書は別に必要
  4. 4.別居していたなら生計同一関係の申立書を添える 年金事務所には「生計同一関係に関する申立書」があり、民生委員や近隣住民が記入する第三者証明欄が付いている。別居を理由に窓口で諦めず、この様式を求める。仕送りや定期的な連絡の事実を具体的に書く
  5. 5.同順位の遺族が複数いる場合は先に代表者を決める 同順位者のうち一人がした請求は、全員のために全額について行われたものとみなされる(19条5項)。年金事務所は分配に関与しないため、誰が請求し受領後どう分けるかを親族間で先に合意しておく

よくある質問 AI による整理

Q1未支給年金とは何ですか?

受給権者の死亡時にまだ振り込まれていない年金です。年金は後払いのため必ず残ります。国民年金法19条により、生計を同じくしていた遺族が自己の名で請求します。相続財産ではありません。

Q2未支給年金の請求はいつまでにすればいいですか?

各支払期月ごとに5年で順次時効消滅します(国民年金法102条)。窓口では死亡日から5年と案内される運用もあるため、いずれにせよ死亡から5年以内に請求してください。

Q3年金受給者が死亡したら何日以内に届出が必要ですか?

受給権者死亡の届出は原則14日以内です(国民年金法施行規則24条)。ただしマイナンバーが収録済みなら届出を省略できます。省略しても未支給年金の請求は別に必要です。

Q4死亡後に振り込まれた年金は使っていいですか?

内訳次第です。偶数月の振込は前2か月分なので、死亡月までの分は正当な支給です。翌月以降の分が混じっていれば過誤払いとして返納対象になります。使う前に内訳を確認してください。

Q5未支給年金は誰が請求できますか?

受給権者の死亡当時、生計を同じくしていた配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹などが、国民年金法19条の順位に従って請求できます。同居していたかどうかではなく生計同一が要件です。

Q6繰下げ待機中に死亡したらどうなりますか?

増額は一切つきません。受給権は死亡で消滅するため(29条)、遺族が請求できるのは65歳時点からの本来額の未支給年金だけです。待機した期間分の増額を受け取れる人は存在しません。

Q7未支給年金の請求はどこで手続きしますか?

年金事務所または街角の年金相談センターで「未支給年金・未支給給付請求書」を提出します。死亡の届出と同じ窓口で同時に出せば、二度手間と時効リスクを同時に減らせます。

Q8マイナンバーが収録済みなら年金の手続きは不要ですか?

不要になるのは死亡の届出だけです。未支給年金は遺族が自分の名で請求書を出さない限り一円も動きません。届出の省略は請求を代替しないため、放置すると時効で消えます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1亡くなった月の年金って、もらえるんですか?

もらえます。年金の支給は権利が消滅した日の属する月で終わるとされているため(18条1項)、死亡した月の分までは支給対象です。ただし後払いなので、その分は未支給年金として残ります。実務のポイント:死亡日が振込日の直前か直後かで、手続きの向きが正反対になります。直前なら未支給年金の請求、直後なら過誤払いの返納。同じ「年金が振り込まれた」でも、やることが逆になる

Q2相続放棄したので、未支給年金も受け取れませんよね?

受け取れます。未支給年金は相続財産ではなく、遺族が自己の名で取得する固有の権利だと最高裁が判断しています(最判平成7.11.7、国民年金法19条)。相続放棄の申述とは別ルートです。実務のポイント:借金が多くて相続放棄する家庭ほど、この請求権まで自分から手放してしまう。実務上、未支給年金の受領は相続財産の処分にはあたらないと扱われている。放棄の申述前に、この点だけは弁護士に確認しておく価値がある

Q3別居していた親の未支給年金でも請求できますか?

できる余地があります。19条の要件は同居ではなく「生計を同じくしていた」ことなので、仕送り、健康保険の扶養、定期的な連絡といった事情で認定される例があります。実務のポイント:年金事務所には「生計同一関係に関する申立書」があり、民生委員や近隣住民が記入する第三者証明欄が付いている。別居を理由に窓口で諦める人が多いが、この様式を求めるかどうかで結論が変わる

Q4未支給年金に税金はかかりますか?

相続税はかかりません。相続財産ではないためです。受け取った遺族の一時所得として所得税の対象になりますが、50万円の特別控除があるため実際に課税される例は多くありません(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:相続税の申告書に未支給年金を財産として書き込んでしまう誤りが実務で頻発している。書けば当然、払わなくてよい税額が増える

間違えやすい点 AI による整理

  • 年金の受給権は遺産として相続できると思われがちだが、29条は死亡と同時に権利そのものを消滅させる。相続の対象になる財産が最初から存在しない。遺言に「年金は長男に」と書いても法的な意味は生じないし、遺産分割協議の議題にもならない
  • 「年金は相続できますか」という問いの立て方そのものが誤っている。正しい問いは「未支給年金を請求できる順位に自分がいるか、生計を同じくしていたと証明できるか」である。相続の枠組みで考え続ける限り、相続放棄した人がなぜ請求できるのか、なぜ遺産分割協議が不要なのかは永久に説明がつかない
  • 死亡の届出さえ出せば年金の手続きは終わると理解している人は多い。その理解のままだと未支給年金が請求されないまま消える。届出と未支給年金の請求は別の手続きで、前者はマイナンバー収録済みなら省略できる一方、後者は遺族が自分の名で請求書を出さない限り一円も動かない
比較の観点この条文ほかの条文
条文が担う役割29条:受給権そのものを死亡で消滅させる(蛇口を閉める)18条1項:支給の終期を権利消滅月と定める(配管に水を残す)
19条:残った未払分を遺族固有の請求権にする(別の栓を開ける)
相続との関係一身専属権のため相続の対象外。遺言・遺産分割協議の対象にならない支払規律の問題であり相続とは無関係
相続財産ではなく遺族固有の権利。相続放棄した人でも請求できる
遺族が動かないとどうなるか何もしなくても死亡と同時に自動的に権利が消える死亡月までの分は正当な支給として確定する(返納不要)
請求しなければ一円も動かず、102条の5年時効で順次消滅する
確認すべき期限期限なし(死亡と同時に効果発生)受給権者死亡の届出は原則14日以内(施行規則24条)
各支払期月ごとに5年で順次時効消滅(102条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
國民年金法(2008年施行)

台湾も老年年金給付の受給権は本人の死亡で終止し、遺族保障は遺屬年金・喪葬給付という別枠で処理する。日本の29条+19条の二重構造と設計思想が近い

韓国
대한민국 국민연금법(韓国 国民年金法)

受給権者の死亡による給付終了と、미지급 급여(未支給給付)を遺族が固有の資格で請求する構造を持つ。日本の制度を強く参照した設計とされる

ドイツ
SGB VI § 102 Abs. 5、SGB I §§ 56-59(Sonderrechtsnachfolge)

年金は死亡した月まで支給され、未払給付は相続とは別の Sonderrechtsnachfolge により同居の配偶者・子等が固有に承継する。日本の未支給年金と機能的にほぼ同型

アメリカ
Social Security Act §202、§202(i)

受給者の死亡で給付は終了し、死亡月の給付は原則支給されない扱いがある点で日本の18条1項と異なる。別途、一時金死亡給付と underpayment の支給順位規定が置かれている

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 父が今月8日に亡くなったのに、15日に年金が振り込まれた。これは返さなければならないのか? 答えは振込額の中身で分かれる。偶数月の振込は前2か月分なので、死亡した月までの分が含まれていればそれは正当な支給、翌月以降の分が混じっていれば過誤払いとして返納対象になる。内訳を確認しないまま生活費に回すと、数か月後に日本年金機構から返納通知が届く
  • 同居していた母の死亡の届出が遅れ、年金が半年間振り込まれ続けた。悪意がなくても、受給権消滅後の分は不当利得として返還義務が生じる。さらに、死亡を隠して受け取り続けたと判断される局面では、詐欺罪(刑法246条)で立件された実例もある。あなたは被害者ではなく、説明を求められる側に立つ
  • 離れて暮らす兄が、先に親の未支給年金を請求していた。同順位の遺族が複数いる場合、そのうち一人がした請求は全員のために全額について行われたものとみなされる(19条5項)。あなたの取り分は、年金事務所ではなく兄との話し合いでしか確定しない
  • 母の死から4年11か月。未支給年金は支払期月ごとに順次時効が進むため、今月請求すれば戻る分が来月には減っている。役所からの催促は来ない。誰も教えてくれないまま、静かに国庫側に残る
  • 68歳、増額を狙って繰下げ待機中だった父が急死した。増額された年金を受け取れる人は、この世に誰もいない。遺族が請求できるのは65歳時点からの本来額の未支給年金であり、待った3年分の増額は一円もつかない。繰下げは「本人が生きていること」を賭け金にした選択だったと、死後に初めて分かる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 遺品整理より先に、直近の年金振込履歴と仕送りの記録を撮影して保全する2. 年金事務所または街角の年金相談センターで「未支給年金・未支給給付請求書」を受け取り、死亡の届出と同時に提出する3. 別居していたなら「生計同一関係に関する申立書」に第三者の証明を添える4. 同順位の遺族が複数いる場合は誰が請求するかを先に決める。一人の請求が全員分とみなされる(19条5項) 5. 迷っている間に古い支払期月の分から順に時効が進むと理解しておく

訴えられた側:1. 返納通知が届いたら、まず内訳を確認する。死亡した月までの分は正当な支給であって返納対象ではない(18条1項) 2. 返納を求められているのが翌月以降の分だけかを照合し、誤りがあれば書面で申し出る3. すでに費消していれば分割納付の相談が可能4. 自分に未支給年金の請求権があるなら、返納額との調整ができないか年金事務所に確認する5. 届出の遅れが故意と疑われる局面では、窓口で口頭説明を重ねず、経緯を時系列で書面化してから話す

時効(請求できる期限):未支給年金の請求権は、各支払期月の翌月初日から起算して5年で順次時効消滅する(国民年金法102条)。窓口では死亡日を起点に5年と案内される運用もあるため、いずれにせよ死亡から5年を超えないうちに請求すること(最新の取扱いをご確認ください)。受給権者死亡の届出は原則14日以内(国民年金法施行規則24条)。ただしマイナンバーが収録済みなら届出は省略でき、その省略は未支給年金の請求を代替しない

学説

通説(一身専属性説):公的年金は本人の積立財産ではなく世代間扶養による所得保障であるから、保障対象である本人の死亡により給付の根拠も消滅する。29条の失権規定はこの制度趣旨の帰結であり、相続を認めれば保険原理と世代間扶養の構造が歪むと説明される。

遺族固有権説(未支給年金の性質論・判例が採用):19条の未支給年金は、死者の権利を承継したものではなく、法が定める順位の遺族が自己の資格で原始取得する固有の請求権である。この構成が、相続放棄者による請求や遺産分割協議を経ない支給という実務上の帰結を支えている。

改正沿革 AI による整理

  • 昭和60年(1985年)改正、昭和61年4月施行 基礎年金制度の導入により給付体系が老齢基礎年金へ再編され、失権事由を受給権者の死亡に限る現行の条文構成が整備された。個別の改正回数および条文番号の移動履歴は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:国民年金法制定。全国民を対象とする公的年金制度が発足し、受給権の失権と未支給給付の処理を組み合わせた基本構造が置かれた。個別の条文番号の沿革は人的検証が必要
  2. 2.昭和60年(1985年)改正・昭和61年4月施行 改正:基礎年金制度の導入により給付体系が老齢基礎年金へ再編され、失権事由を受給権者の死亡に限る現行の条文構成が整備された。改正回数および条文移動の詳細は人的検証が必要

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国民年金法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 老齢基礎年金

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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