要点国民年金法 90 条の 3 は、学生等が申請すれば保険料の納付を要しないとする学生納付特例を定める。判定は本人の前年所得のみで行われ、免除期間は老齢基礎年金の額には反映されない。
Q · 親の年収が高いと、学生納付特例って通らないんですか?
関係ありません。本人の前年所得だけで判定されます
国民年金法 90 条の 3 第 1 項第 1 号が審査するのは、被保険者本人の前年所得と扶養親族等の数だけです。世帯主や配偶者の所得まで見る同法 90 条の申請免除とは判定構造が違うため、親の年収は計算式に入りません。承認されると当該期間は保険料全額免除期間(法 5 条 3 項)に算入され、受給資格期間と障害基礎年金・遺族基礎年金の保険料納付要件(法 30 条)を満たします。ただし老齢基礎年金の額には反映されず、回復するには法 94 条 1 項の 10 年以内の追納が必要です。
二十歳の誕生日の直後に届く日本年金機構の封筒。中には国民年金の加入通知と、月額一万六千円台の納付書が入っている(金額は年度ごとに改定、最新額をご確認ください)。学生に払えるはずもなく、多くの人は引き出しの奥に押し込む。ここで人生が二本に分岐する。放置=未納と、90 条の 3 による学生納付特例は「その年は払っていない」点で同じに見えるが、法的な扱いは正反対だ。特例を申請していれば受給資格期間に算入され、在学中に事故や病気で重い障害を負ったときに障害基礎年金が支給される。未納のまま放置した学生は、同じ怪我をしても一円も出ない。しかも判定に使われるのは被保険者本人の前年所得だけであり、親の年収は一切関係ない。年収一千万円の親を持つ学生でも、本人のアルバイト所得が基準内なら通る。申請書一枚を出したか出さなかったかで、その差が生まれる。
国民年金法 90 条の 3 は学生納付特例を定める規定であり、学生等である被保険者または学生等であった被保険者等の申請に基づき、厚生労働大臣が指定する期間の保険料を納付不要とし、当該期間を同法 5 条 3 項の保険料全額免除期間に算入する制度である。当該期間は受給資格期間および障害・遺族給付の保険料納付要件には算入されるが、老齢基礎年金の額には反映されない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
国民年金法 90 条の 3 に基づき、学生等が申請すれば在学期間中の保険料の納付を要しないとする制度です。承認された期間は保険料全額免除期間に算入されます。
学生証の写し(有効期限・在学期間の記載面)を添えて、住所地の市区町村国民年金窓口または年金事務所に申請書を提出します。マイナポータルからの電子申請も案内されています。
承認は年度単位(4 月から翌年 3 月)で、毎年度の申請が必要です。実務上は申請日から二年一か月前までの遡及申請も受け付けられています(最新の取扱いをご確認ください)。
どちらも保険料を払っていませんが、特例は受給資格期間に算入され障害基礎年金の納付要件(法 30 条)も満たします。未納は算入されず、障害を負っても支給されません。
必要です。承認は年度単位のため、在学中も毎年度あらためて申請します。退学・卒業等で学生資格を失えば法 90 条 2 項の準用により承認が取り消されることもあります。
もらえます。特例期間は保険料納付要件(法 30 条)の判定で納付済みと同等に扱われます。ただし初診日より後に出した申請は、その障害の要件判定には使えません。
受給資格期間には算入され続けますが、老齢基礎年金の額には反映されません。追納できるのは承認の日の属する月前 10 年以内(法 94 条 1 項)で、期限を過ぎると回復手段はありません。
前年の所得が「128 万円+扶養親族等の数×38 万円+社会保険料控除等」以下であることが基準です(法 90 条の 3 第 1 項 1 号、額は政令。最新額をご確認ください)。
追納の義務はない。払わなくても受給資格期間には算入される(法 5 条 3 項、90 条の 3 第 1 項)。ただし老齢基礎年金の額には反映されないため、満額から目減りする。追納できるのは承認の日の属する月前十年以内(法 94 条 1 項)。業界裏話ヒント:追納は払う年を選べる。三年度目以降に付く加算額と、所得の高い年に払ったときの社会保険料控除の節税額を比べて、有利な方を選ぶ判断が実際にできる
実務上、申請は二年一か月前まで遡って受け付けられる(最新の取扱いをご確認ください)。それより古い期間は未納として確定し、保険料の徴収権も二年で時効消滅するため(法 102 条 4 項)、払いたくても払えなくなる。業界裏話ヒント:遡及申請が通っても、傷病の初診日が申請日より後でなければ障害基礎年金の納付要件判定には使えない。健康なうちに出すことにしか意味がない制度である
基準は前年の所得が「128 万円+扶養親族等の数×38 万円+社会保険料控除等」以下(法 90 条の 3 第 1 項 1 号、額は政令。最新額をご確認ください)。給与収入 130 万円なら給与所得控除を引いた所得はおよそ 75 万円で、通常は基準内に収まる。業界裏話ヒント:判定されるのは収入ではなく所得である。収入額だけを見て自分は無理だと決め込む学生が最も多い誤りをしている
使える。大学・大学院・短期大学・高等専門学校のほか、修業年限一年以上の専修学校・各種学校、夜間・定時制・通信課程の学生も「学生等」に含まれる(法 90 条の 3 第 1 項、範囲の詳細は政令)。業界裏話ヒント:申請には在学期間を確認できる学生証の写しが要り、有効期限や在学期間の記載面のコピー漏れが差し戻しの典型的な原因になっている。裏面まで一緒に写す
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 所得判定の範囲 | 90 条の 3(学生納付特例):被保険者本人の前年所得と扶養親族等の数のみ | — |
| 対象者 | 大学・大学院・短大・高専・修業年限 1 年以上の専修学校等の学生等(夜間・通信を含む) | — |
| 老齢基礎年金の額への反映 | 反映されない(追納しない限り満額から目減りする) | — |
| 障害・遺族給付の納付要件 | 満たす(法 5 条 3 項の全額免除期間として法 30 条の判定に算入) | — |
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