国税徴収法 第126条(担保責任等)
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民法第五百六十八条(競売における担保責任等)の規定は、差押財産等の換価の場合について準用する。
この条文の基本情報
担保責任等とは何ですか?
定義担保責任等とは、国税徴収法第126条に定められた規定で、「民法第五百六十八条(競売における担保責任等)の規定は、差押財産等の換価の場合について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国税徴収法第126条(担保責任等)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
- 国税徴収法第126条の条文原文は「民法第五百六十八条(競売における担保責任等)の規定は、差押財産等の換価の場合について準用する。」で始まります。
- 国税徴収法第126条は第五款に置かれています。
- 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
- 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 国税徴収法第126条の前の条は国税徴収法第125条です。
- 国税徴収法第126条の次の条は国税徴収法第127条です。
- 国税徴収法第126条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第126条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147 - 本サイト収録
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第126条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/126
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国税徴収法126条は、差押財産等の換価について民法568条を準用する。権利の不適合は解除・代金減額の対象だが、種類・品質の不適合は担保責任から除外される。
Q · 公売で買った物件に欠陥があったら、お金を取り戻せますか?
権利の欠陥なら取り戻せる、品質の欠陥なら不可
国税徴収法126条は民法568条を準用します。面積不足や他人の権利の残存といった「権利の不適合」であれば、買受人は滞納者に契約の解除または代金減額を請求でき(民法568条1項)、滞納者が無資力なら代金の配当を受けた国や他の債権者に返還を請求できます(同2項)。一方、雨漏り・シロアリ・設備故障などの「種類または品質の不適合」は同条4項により担保責任の適用が除外され、誰にも請求できません。入札額はこの線引きを前提に決める必要があります。
解説
税務署に差し押さえられた不動産や車が、インターネット公売の画面に並んでいる。相場の半値で落ちることもある。その代わり内覧はできず、売主は誰も品質を保証しない。国税徴収法126条は、この危うい取引に命綱を一本だけ通した。民法568条を準用する、つまり通常の競売と同じ担保責任のルールをそのまま持ち込むという意味である。中身はこうなる。落札した土地の面積が登記より足りない、他人の物が混ざっていた、消えるはずの用益権が残っていた。こうした権利の不適合であれば、あなたは滞納者に対して契約の解除や代金の減額を請求できる(民法568条1項)。滞納者が無資力なら、その代金の配当を受けた国や他の債権者に返還を求められる(同2項)。だが雨漏り、シロアリ、土壌汚染のような種類・品質の不適合は、同4項で丸ごと適用除外だ。命綱は権利の欠陥にだけ張られていて、物の傷みには一本も張られていない。この線引きを知らないまま入札額を決めている人が、公売の入札者の大半である。
法的な位置づけ
国税徴収法126条は、滞納処分による差押財産等の換価について、民法568条の競売における担保責任の規定を準用する条文である。これにより公売の買受人は、権利の不適合について滞納者への解除・代金減額請求権、および滞納者が無資力の場合の配当受領者に対する代金返還請求権を取得する一方、種類・品質の不適合は担保責任の対象から除外される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.欠陥の性質を権利か品質かで仕分ける 判明した問題が数量不足・他人の権利の残存・対抗力ある賃借権といった「権利の不適合」か、雨漏り・シロアリ・土壌汚染といった「種類・品質の不適合」かを最初に判定する。後者なら126条経由の救済は閉じており、ここで結論の半分が決まる
- 2.公告への不記載を証拠化する 公売公告および公売財産説明書の「引受けとなる権利」欄に当該権利の記載がなかったことを、印刷・スクリーンショット・取得日時とともに保全する。記載があれば承知の上での買受けとされ救済が遠のくため、この一欄の有無が争点になる
- 3.滞納者へ解除または代金減額を請求する 民法568条1項に基づき、滞納者(債務者)に対して契約の解除または代金減額を請求する。数量不足なら実測図と評価書で減額幅を算定し、内容証明郵便で請求の意思表示と到達日を確定させる
- 4.滞納者が無資力なら配当受領者へ返還請求する 滞納者に弁済資力がないことを確認できたら、民法568条2項により代金の配当を受けた国および他の債権者に対して代金返還を請求する。配当計算書を入手し、誰にいくら配当されたかを特定してから請求先を設計する
- 5.悪意が認定できるなら損害賠償を併せて請求する 滞納者が権利の不存在を知りながら申し出なかった、または債権者が知りながら公売を求めたと言える場合は、民法568条3項により損害賠償を併せて請求する。差押え時の質問応答顛末書など行政文書の開示請求が立証の鍵となる
よくある質問 AI による整理
Q1国税徴収法126条とは何ですか?
公売など差押財産等の換価に、民法568条の競売における担保責任を準用する条文です。権利の不適合だけを救済対象とし、品質の不適合は除外されます。
Q2公売物件の担保責任は誰が負いますか?
第一次的には滞納者(債務者)です。滞納者が無資力の場合に限り、代金の配当を受けた国や他の債権者に対して代金返還を請求できます(民法568条2項)。
Q3公売で買った土地の面積が足りない場合はどうする?
数量に関する権利の不適合として、民法568条1項により滞納者へ代金減額を請求できます。実測図と登記事項証明書で不足を証拠化してください。
Q4公売物件の雨漏りは返金対象になりますか?
なりません。種類・品質の不適合は民法568条4項で担保責任の適用が除外されます。現況有姿が前提のため、入札前の調査コストを織り込む必要があります。
Q5公売に引渡命令はありますか?
ありません。民事執行法83条の引渡命令に相当する制度が公売にはなく、占有者を退去させるには買受人自身が明渡訴訟と強制執行を行う必要があります。
Q6公売の担保責任に期間制限はありますか?
126条固有の期間制限はありません。種類・品質が除外される以上、民法566条の1年通知制限は働かず、民法166条1項の一般消滅時効によります。
Q7国に代金の返還を請求できるのはいつですか?
権利の不適合があり、かつ滞納者が無資力で、国が代金の配当を受けている場合です。この三条件がそろって初めて二次的請求が成立します(民法568条2項)。
Q8公売と裁判所の競売は担保責任が同じですか?
準用先の民法568条は同じですが、公売には引渡命令がなく、換価主体も税務署等の行政機関である点が異なります。占有処理コストの差が実務上大きいです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1公売で買った家が雨漏りしてたんですけど、税務署に返品できますか?
できない。126条が準用する民法568条4項は、種類または品質に関する不適合について担保責任の規定を適用しないと明記している。雨漏り、シロアリ、設備故障はすべてここに落ちる。実務のポイント:だからこそ実務では、雨漏りを「品質の問題」で終わらせず、越境や漏水の原因が隣地の権利関係にあると構成できないかを最初に検討する。同じ現象でも、権利の不適合に組み替えられれば救済の入口が開く
Q2落札したのに、まだ人が住んでるんですけど?
公売には民事執行法83条の引渡命令にあたる制度がない。占有者を出すには、買受人が自分で明渡しの訴訟を起こし判決を得て強制執行する。占有者がいること自体は原則として126条の救済対象にならない。実務のポイント:分岐点は公売財産説明書の「引受けとなる権利」欄だ。対抗力ある賃借権の記載がなかったのに後から出てきた場合だけ、権利の不適合として代金減額の土俵に乗る。この一欄の有無で数百万円が動く
Q3滞納者に金がないから差し押さえられたわけで、結局は泣き寝入りですよね?
そこが126条準用の核心である。民法568条2項は、債務者が無資力のとき、買受人は代金の配当を受けた債権者に対して代金の返還を請求できると定める。公売代金の配当を受ける筆頭は国だ。実務のポイント:この二段構えを知らずに滞納者だけを訴えて空振りに終わる例が実に多い。請求先を最初から配当先まで広げて設計するかどうかで、回収可能性はゼロと十分ありうるに分かれる
間違えやすい点 AI による整理
- 「公売物件に欠陥があったら誰に文句を言えばいいのか」という問いの立て方が、そもそもずれている。126条が分けているのは相手ではなく欠陥の種類だ。権利の欠陥なら滞納者、国、他の債権者と相手は次々に見つかる。物の傷みなら、相手が誰であろうと道は最初から閉じている
- 国が売るのだから国が中身を保証していると思われがちだが、準用される民法568条で解除や減額の相手方に立つのは債務者、つまり滞納者である。国が前面に出てくるのは滞納者が無資力で、かつ国が代金の配当を受けているときの二次的な返還請求の場面に限られる
- 「公売は現況有姿」は多くの人が知っている。知られていないのはその深刻度のほうだ。残置物の撤去も、占有者の立退きも、公売には裁判所の引渡命令に相当する簡易な武器がない。落札価格に加えて明渡し訴訟と強制執行の費用を積む覚悟がいる。この一点を計算に入れていない入札者が、落札後に最も後悔する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 国税徴収法126条:換価に民法568条の担保責任を準用 | 国税徴収法95条:公売公告で引受けとなる権利を事前開示 民事執行法83条:競売の引渡命令(公売には対応制度なし) |
| 働くタイミング | 買受け後に不適合が判明した事後救済 | 入札前の情報開示による事前予防 代金納付後の占有排除段階 |
| 救済される欠陥 | 権利の不適合のみ(種類・品質は民法568条4項で除外) | 公告記載により買受人が承知した権利はリスク移転 欠陥ではなく占有者の存在に対応 |
| 相手方 | 第一次は滞納者、無資力なら配当を受けた国・債権者 | 税務署等の徴収機関(開示義務者) 占有者(公売では明渡訴訟が必要) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も強制換価における物の瑕疵担保責任を排除し、権利の欠陥に限って救済する構造をとる点で日本と同方向
韓国も競売について債務者を第一次の責任主体とし、無資力の場合に配当を受けた債権者へ代金返還を求める二段構えを採用
ドイツは強制競売において担保責任を原則排除し、行政上の換価(Abgabenordnung)にも同様の枠組みを及ぼす
米国の内国歳入庁による差押財産売却は quitclaim 的に無保証で行われ、買受人が権原調査リスクを負う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 官公庁オークションで地方の土地を落札し、決済まで済ませた。実測してみると登記より40平米足りない。数量の不適合であれば126条経由で民法568条1項が働き、滞納者に対して代金減額を請求できる。滞納者に払う金がないなら、配当を受けた国に返還を求める側に回る
- もし落札した建物に、まだ人が住んでいたらどうなるのか。公売には民事執行法83条の引渡命令にあたる制度がなく、占有者を出すには買受人が自分で明渡しの訴訟を起こす。ただし公売財産説明書に書かれていなかった対抗力ある賃借権が後から出てきたなら、話は権利の不適合の土俵に移る
- あなたが滞納者側だった場合。差し押さえられた自分の物件に、申告していなかった他人名義の権利が付いていて、買受人から解除と代金返還を求められる。しかもその存在を知りながら黙っていたと認定されれば、損害賠償まで背負う(民法568条3項)
- 代金納付期限まであと3日。落札後に隣地との境界紛争が判明した。納付してしまえば所有権はあなたに移り、以後は返してもらう側の訴訟になる。納付前に動くのか、納付して担保責任で争うのか、この3日でコスト構造がまるごと入れ替わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 判明した欠陥が権利の不適合か、種類・品質の不適合かをまず仕分ける。ここで結論の半分が決まる2. 権利側なら公売公告、公売財産説明書、登記事項証明書を並べ、公告に記載がなかったことを証拠化する3. 滞納者に対し契約の解除または代金減額を請求(民法568条1項)。滞納者が無資力なら、配当を受けた国および他の債権者へ代金返還を請求(同2項) 4. 滞納者が権利の不存在を知りながら申し出ていなかった、または債権者が知りながら公売を求めていたと言えるなら、損害賠償も併せて請求する(同3項)
訴えられた側:1. 滞納者側なら、まず自分が権利の不存在を知りながら黙っていたと評価されるかを検証する。知らなかったのであれば損害賠償までは及ばず、解除・減額の範囲に留まる2. 差押え時に徴収職員へ申し出た内容の記録、質問応答の顛末書を掘り起こし、開示していた事実を立証する3. 減額請求の金額そのものを争う余地は大きい。数量不足なら実測図と評価書、権利の残存なら市場価値への実際の影響を数値で反論する4. 配当を受けた国や他の債権者も返還請求の相手方になりうるため、自分一人で全額を被る構図か、負担が分散する構図かを早期に見極める
時効(請求できる期限):126条自体に固有の期間制限はない。準用される解除・代金減額請求は種類・品質の不適合が適用除外である以上、民法566条の1年通知制限は働かず、一般の消滅時効(民法166条1項、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)による。起算点は通常、権利の不適合を知った時。ただし公売処分そのものの違法を争うなら別の時計が動く。国税通則法上の不服申立ては処分があったことを知った日の翌日から3か月、取消訴訟は行政事件訴訟法14条により処分を知った日から6か月であり、こちらが圧倒的に短い(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)債権法改正に伴う整備(要人的検証) 民法の瑕疵担保責任が契約不適合責任へ再編されたことに伴い、準用先の条文構成が改められたとみられる。種類・品質の不適合を担保責任の対象外とする現在の帰結は、改正後の民法568条4項に由来する
- 平成30年(2018年)滞納処分手続の整備(要人的検証) 参加差押えをした行政機関による換価執行制度の導入に伴い、条文の対象が差押財産から差押財産等へ広がったとみられる
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