国税徴収法 第125条(換価に伴い消滅する権利の登記のまつ消の嘱託)
クイックジャンプ
税務署長は、第百二十一条(権利移転の登記の嘱託)の規定により権利の移転の登記を嘱託する場合において、換価に伴い消滅する権利に係る登記があるときは、あわせてそのまつ消を関係機関に嘱託しなければならない。
この条文の基本情報
換価に伴い消滅する権利の登記のまつ消の嘱託とは何ですか?
定義換価に伴い消滅する権利の登記のまつ消の嘱託とは、国税徴収法第125条に定められた規定で、「税務署長は、第百二十一条(権利移転の登記の嘱託)の規定により権利の移転の登記を嘱託する場合において、換価に伴い消滅する権利に係る登記があるときは、あわせてそのま…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国税徴収法第125条(換価に伴い消滅する権利の登記のまつ消の嘱託)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
- 国税徴収法第125条の条文原文は「税務署長は、第百二十一条(権利移転の登記の嘱託)の規定により権利の移転の登記を嘱託する場合において、換価に伴い消滅する権利に係る登記があるときは、あわせてそのま…」で始まります。
- 国税徴収法第125条は第五款に置かれています。
- 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
- 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 国税徴収法第125条の前の条は国税徴収法第124条です。
- 国税徴収法第125条の次の条は国税徴収法第126条です。
- 国税徴収法第125条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第125条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147 - 本サイト収録
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第125条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/125
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国税徴収法125条は、税務署長が権利移転の登記を嘱託する際、換価に伴い消滅する権利の登記があれば、その抹消も併せて嘱託しなければならないと定める規定である。
Q · 公売で不動産を落札したら、前の抵当権の登記は自分で消しに行くんですか?
不要です。税務署長が抹消登記まで嘱託します
国税徴収法125条により、税務署長は権利移転の登記を嘱託する際(同法121条)、換価に伴い消滅する権利に係る登記があれば、あわせてその抹消も関係機関に嘱託しなければなりません。買受人が抵当権者から解除証書を集める必要はなく、相手が行方不明でも登記は消えます。ただし消えるのは「換価に伴い消滅する権利」だけで、買受人が引き受ける権利の登記は残ります。また権利移転に伴う費用は買受人の負担です(同法120条)。
解説
公売物件のチラシを見て登記事項証明書を取り寄せた瞬間、手が止まる人は多い。乙区に銀行の抵当権が三本、根抵当権が一本。通常の売買なら、決済当日に司法書士が抹消書類を揃え、担保権者全員の押印を確認しながら同時処理する、あの緊張感のある作業だ。公売は違う。国税徴収法125条は、税務署長に対し、あなたへの権利移転登記を関係機関に嘱託する際、換価によって消滅した権利の登記の抹消も「あわせて」嘱託しなければならないと命じている。義務であって、裁量ではない。つまりあなたは、抵当権者に頭を下げて解除証書をもらう必要がない。相手が行方不明でも、当の貸金業者が二十年前に廃業していても、登記は消える。私人同士の取引では絶対に手に入らないこの強制力こそ、公売という制度の本当の中身だ。ただし、権利移転に伴う費用は買受人の負担(同法120条)であることは押さえておくこと。
法的な位置づけ
国税徴収法125条は、公売等の換価に伴う登記処理を定める手続規定である。税務署長が買受人への権利移転の登記を嘱託する場合において、換価により消滅する権利に係る登記が存するときは、その抹消を併せて関係機関に嘱託すべき義務を負う旨を規定し、実体上の権利消滅と登記簿の記載との乖離を残さない仕組みを構成する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.入札前に「引き受ける権利」の記載を確認する 公売公告と物件明細資料を取り寄せ、買受人が引き受ける権利の有無を確認する。記載がなければ乙区の登記は原則として抹消嘱託の対象になり、記載があればその権利は登記ごと残る
- 2.売却決定通知書の納付期限を最優先で押さえる 売却決定を受けたら、通知書に記載された買受代金の納付期限をカレンダーに固定する。期限を一日でも徒過すれば買受けの権利自体を失い、登記の話にすらたどり着かない
- 3.買受代金を期限内に全額納付する 買受代金を納付した時に財産を取得する(国税徴収法116条)。分割や一部納付では所有権は移らず、嘱託手続も始まらない
- 4.権利移転登記に必要な書類と費用を徴収担当に確認する 落札後に真っ先に行うのは司法書士探しではなく、所轄税務署の徴収担当への確認である。住民票・登録免許税相当額など必要書類の提出が遅れると嘱託自体が止まる。費用は買受人負担(同法120条)
- 5.嘱託後に登記事項証明書で二つの登記を自分の目で確認する 権利移転の登記(甲区)と、消滅した権利の抹消登記(乙区)の両方が入っているかを登記事項証明書で確認する。漏れがあれば直ちに所轄税務署の徴収担当へ連絡する
よくある質問 AI による整理
Q1抹消の嘱託とは何ですか?
行政機関が登記官に対し、登記の抹消を職権で申請することです。国税徴収法125条では、公売で消滅した権利の登記を税務署長が関係機関に嘱託して消します。
Q2公売で買った不動産の抵当権はいつ消えますか?
実体上は換価により消滅し、登記は税務署長の嘱託を受けた登記官の処理で抹消されます。買受人が代金を納付し、権利移転登記の嘱託が行われる段階が起点になります。
Q3公売不動産の登記費用は誰が払いますか?
権利移転に伴う費用は買受人の負担です(国税徴収法120条)。税務署が代行するのは嘱託という手続であって、登録免許税などの費用まで負担するわけではありません。
Q4公売で消えない権利はありますか?
あります。買受人が引き受ける権利は登記も残ります。公売公告や物件明細資料に引受けとなる権利が記載されるため、入札前の確認が必須です。
Q5抵当権者は登記抹消に同意が必要ですか?
必要ありません。125条は税務署長の嘱託義務を定めており、担保権者の押印も解除証書も要しません。回収は換価代金の配当ルートに切り替わります。
Q6公売の登記が消えていない場合はどうすればいい?
登記事項証明書を取り直し、移転登記と抹消登記の両方が入っているか確認します。漏れがあれば所轄税務署の徴収担当に連絡し、嘱託の状況を照会してください。
Q7競売と公売で登記の扱いは違いますか?
趣旨は同じです。競売では民事執行法82条により裁判所書記官が、公売では国税徴収法125条により税務署長が、消滅権利の登記抹消を嘱託します。
Q8公売の処分に不服がある場合はいつまでに申し立てますか?
換価に関する処分は売却決定の日の前日までに不服申立てが必要とされます(国税徴収法171条)。一般の不服申立期間は知った日の翌日から3か月です(国税通則法77条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1公売で買った家、抵当権の抹消って自分で司法書士に頼むんですか?
頼みません。権利移転の登記も、換価で消滅した権利の抹消登記も、税務署長が関係機関に嘱託します(国税徴収法121条、125条)。抵当権者から解除証書をもらう必要もありません。実務のポイント:ただし権利移転に伴う費用は買受人負担(同法120条)で、必要書類の提出が遅れれば嘱託自体が止まります。落札後に真っ先にやるべきは司法書士探しではなく、徴収担当へ必要書類を確認する電話一本です
Q2抵当権者なんですが、勝手に登記を消されて泣き寝入りですか?
実体上の権利が消滅するのは換価の効果であって、125条はその登記上の後始末にすぎません。回収は換価代金の配当で行い、抵当権の順位に応じた優先が働きます。実務のポイント:配当を受けるには債権現在額申立書を期限内に出す必要があり、出し忘れると税務署が調査で把握できた額でしか計算されません。遅延損害金や利息を丸ごと取りこぼす原因は、たいていこの一枚の提出漏れです
間違えやすい点 AI による整理
- 公売なら抵当権が消えること自体は知っている人でも、それが「登記からも自動で消える」ところまで法律が面倒を見ている事実までは知らない。実体法上権利が消滅しても、登記簿に残ったままなら次の売買も融資審査も通らない。125条は実体と登記の乖離を残さないための締めのネジで、これが無ければ公売不動産は事実上流通しない
- 「公売なら全部の権利が消えるんですよね」という問いの立て方そのものが危うい。消えるのは換価に伴い消滅する権利だけで、買受人が引き受ける権利は登記もろとも残る。あなたが確認すべきは「消えるか」ではなく「この権利は消滅組か引受組か」である。公売公告や物件の明細資料には、引受けとなる権利が明記される
- 登記が国の手で消えるなら費用も国持ちだと思われがちだが、権利移転に伴う費用は買受人の負担(国税徴収法120条)。税務署が代行するのは手続の主体であって、費用や必要書類の準備までではない(最新の取扱いは公売公告等でご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 125条:消滅した権利の登記の抹消嘱託 | 121条:買受人への権利移転登記の嘱託 120条:権利移転に伴う費用の負担 |
| 主体 | 税務署長(嘱託は義務、裁量なし) | 税務署長(本条が接続する前提手続) 買受人(費用を負担する側) |
| 買受人がすべきこと | 抹消の申請は不要、結果を登記事項証明書で確認 | 必要書類の提出、期限内の代金納付 登録免許税等の準備と納付 |
| 対象外となるもの | 買受人が引き受ける権利の登記は残る | 代金未納付なら嘱託に至らない 滞納処分費など換価側の費用は別枠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも拍賣により消滅した抵押権等は、執行機関の囑託により登記が塗銷される。買受人が担保権者の協力を得る必要がない点で日本と同構造
韓国も国税徴収手続における公売で、消滅した権利の登記抹消を行政庁が嘱託する構成を採る
ドイツは租税の不動産強制執行を強制競売法(ZVG)に委ね、配当表確定後に消滅した権利の登記が抹消される。裁判所主導である点が日本の税務署長主導と異なる
米国は連邦税リーエンによる売却で certificate of sale / deed が発行され、劣後する権利は消滅する。登記(recording)の実務は州法に委ねられ、行政庁の抹消嘱託義務という構成は取らない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが落札した土地の乙区に、とうに廃業した貸金業者の抵当権が残っていたら? 通常売買なら休眠担保権の抹消手続に数か月と実費がかかる。公売なら、買受代金を納付して所有権が移った後、税務署長の嘱託一本で登記は消える。ただし納付期限は売却決定通知書に書かれた日、そこを一日でも過ぎれば買受けの権利ごと失う
- あなたは債権者として、貸金の担保に抵当権を設定していた。ある日、登記事項証明書を取ったら抹消されている。あなたの同意も押印もなく、税務署長の嘱託だけで消えていた
- アパートを公売で取得した。前オーナーが親族と結んだ長期賃貸借の登記が乙区に入っている。それが換価で消滅する権利なら、税務署が抹消まで面倒を見る。買受人が引き受ける権利なら、登記は残ったままあなたが大家として引き継ぐ。この一線がどちらに転ぶかで、想定利回りの計算は根本から変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 入札前に公売公告と物件明細資料で「買受人が引き受ける権利」の有無を確認、記載がなければ乙区の登記は原則として抹消嘱託の対象になる2. 買受代金を期限内に全額納付、納付した時に財産を取得する(国税徴収法116条) 3. 権利移転登記に必要な書類と登録免許税等を準備、費用は買受人負担(同法120条) 4. 嘱託後に登記事項証明書を取り直し、移転登記と抹消登記の両方が入っているか自分の目で確認する。漏れがあれば所轄税務署の徴収担当へ即連絡
訴えられた側:登記を消される担保権者・賃借人の側なら、動くべきは換価が終わる前だ。1. 差押えや公売公告の通知が届いた時点で、自分の権利が消滅組か引受組かを確定させる2. 消滅組なら回収ルートを換価代金の配当に切り替え、債権現在額申立書を期限内に提出して優先順位分を確保する3. 手続自体を争うなら、売却決定の日の前日までに不服申立て(国税徴収法171条)。抹消後の争いは登記を戻す話ではなく、損害の話になる(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。実務で効くのは手続期限のほうで、換価に関する処分を争う不服申立ては売却決定の日の前日まで(国税徴収法171条)、一般の不服申立期間は処分があったことを知った日の翌日から3か月(国税通則法77条)。買受代金の納付期限を徒過すれば買受けの権利自体を失う。金銭債権としての争いに移行した場合は一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める