要点国税徴収法 62 条の 2 は、電子記録債権の差押えを第三債務者と電子債権記録機関への債権差押通知書の送達で行うと定める。効力は記録機関への送達時に、第三債務者に対しては本人への送達時に生じる。
Q · でんさい(電子記録債権)が差し押さえられたら、支払う側はいつから払ってはいけないの?
第三債務者への効力は、自社に通知書が送達された時から生じる
国税徴収法 62 条の 2 第 1 項により、電子記録債権の差押えは第三債務者と電子債権記録機関の双方への債権差押通知書の送達によって行われます。同条 3 項本文で差押えの効力は記録機関への送達時に生じますが、ただし書により第三債務者に対する効力はその第三債務者へ送達された時から生じます。したがって送達前の滞納者への弁済は有効で国に再請求されませんが、送達後の弁済は国に対抗できず、二重払いのリスクが生じます。
手形なら、金庫にしまってある紙を徴収職員が持ち去る。だが、でんさい(電子記録債権)には持ち去る紙が存在しない。そこで国税徴収法 62 条の 2 は、差押えを二通の通知書の送達だけで完成させる仕組みを置いた。宛先は二つ、支払う側の第三債務者と、記録を管理する電子債権記録機関である。実務家が真っ先に確認するのは、この条文の三項だ。効力の発生時期が宛先ごとにずれる。記録機関に届いた瞬間に譲渡や分割の記録は止まるが、支払人を縛る効力は支払人に届いた時からしか生じない。この数時間から数日の隙間に支払人が滞納者へ払ってしまえば、その弁済は有効であり、国はその支払人からもう一度取ることはできない。逆に、届いた後に払えば国に対抗できず、二重払いになる。支払人の立場に立つ者にとって、通知書の受領日時こそが唯一の防波堤である。
国税徴収法 62 条の 2 は、電子記録債権に対する滞納処分の方法を定める規定である。差押えは第三債務者および電子債権記録機関に対する債権差押通知書の送達により行われ、徴収職員は第三債務者に履行を、電子債権記録機関に電子記録を、滞納者に取立てその他の処分または電子記録の請求を禁じる。効力発生時期は送達先ごとに区別される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
でんさい等の電子記録債権を滞納処分で押さえる手続です。国税徴収法 62 条の 2 により、第三債務者と電子債権記録機関の双方に債権差押通知書を送達して行われます。
第三債務者は履行を、電子債権記録機関は電子記録を、滞納者は取立てその他の処分や電子記録の請求を禁じられます(同条 2 項)。譲渡も割引も事実上できなくなります。
同条 3 項本文により電子債権記録機関へ送達された時に発生します。ただし第三債務者に対する効力だけは、ただし書によりその第三債務者へ送達された時からです。
手形は有価証券として占有を取り上げて差し押さえますが(国税徴収法 56 条)、電子記録債権には奪う紙がないため、通知書の送達によって記録と履行を止める方式が採られています。
できません。電子債権記録機関へ通知書が送達された時点で電子記録が禁じられるため、譲渡記録・分割記録は受け付けられなくなります。割引による資金化も止まります。
まず受領日時を記録し、封筒と配達記録を保管します。次に差押えの範囲と記録番号を確認し、口座間送金決済を止められるか取引銀行に即日照会してください。
電子記録債権法 2 条 2 項に基づき主務大臣の指定を受けた記録機関で、全国銀行協会系のでんさいネットのほか、メガバンク系の記録機関があります。どの機関に記録されているかで送達先が変わります。
換価の猶予(国税徴収法 151 条の 2)や納税の猶予(国税通則法 46 条)を申請し、分割納付計画を示して差押えの解除・範囲縮小を交渉します。取立てが進む前が実質的な期限です。
自社を縛る効力は、債権差押通知書が自社に送達された時から生じます(62 条の 2 第 3 項ただし書)。それ以前の弁済は有効で、国が改めて請求してくることはありません。送達後に滞納者へ払うと国に対抗できず、二重払いになります。業界裏話ヒント:記録機関への送達が先行していると、譲渡は止まっているのに支払だけ有効という時間帯が生まれる。徴収職員は送達日を把握しているので、受領日時の証拠を持たない側が不利になる
消えません。差押えは債権の承継取得ではないため、第三債務者は滞納者に主張できた抗弁を、原則として取立てにきた国に対しても主張できます。電子記録債権では善意の譲受人に人的抗弁が切断される場面があり(電子記録債権法の抗弁切断規定)、これと混同されがちです。業界裏話ヒント:抗弁を出すタイミングは取立ての段階。通知受領の時点で慌てて支払を約束すると、後から抗弁を持ち出しても実務上通りにくくなる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 差押えの方法 | 62 条の 2:第三債務者と電子債権記録機関への債権差押通知書の送達 | — |
| 効力発生時期 | 電子債権記録機関への送達時(第三債務者には本人への送達時)と二本立て | — |
| 禁止される行為 | 第三債務者は履行、記録機関は電子記録、滞納者は取立て・処分・電子記録の請求 | — |
| その後の回収 | 67 条により徴収職員が取立て(口座間送金決済の流れを国側に付け替える) | — |
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