国税徴収法 第76条(給与の差押禁止)
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- 給料、賃金、俸給、歳費、退職年金及びこれらの性質を有する給与に係る債権(以下「給料等」という。)については、次に掲げる金額の合計額に達するまでの部分の金額は、差し押えることができない。この場合において、滞納者が同一の期間につき二以上の給料等の支払を受けるときは、その合計額につき、第四号又は第五号に掲げる金額に係る限度を計算するものとする。
- 一所得税法第百八十三条(給与所得に係る源泉徴収義務)、第百九十条(年末調整)、第百九十二条(年末調整に係る不足額の徴収)又は第二百十二条(非居住者等の所得に係る源泉徴収義務)の規定によりその給料等につき徴収される所得税に相当する金額
- 二地方税法第三百二十一条の三(個人の市町村民税の特別徴収)その他の法令の規定によりその給料等につき特別徴収の方法によつて徴収される道府県民税及び市町村民税並びに森林環境税に相当する金額
- 三健康保険法(大正十一年法律第七十号)第百六十七条第一項(報酬からの保険料の控除)その他の法令の規定によりその給料等から控除される社会保険料(所得税法第七十四条第二項(社会保険料控除)に規定する社会保険料をいう。)に相当する金額
- 四滞納者(その者と生計を一にする親族を含む。)に対し、これらの者が所得を有しないものとして、生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第十二条(生活扶助)に規定する生活扶助の給付を行うこととした場合におけるその扶助の基準となる金額で給料等の支給の基礎となつた期間に応ずるものを勘案して政令で定める金額
- 五その給料等の金額から前各号に掲げる金額の合計額を控除した金額の百分の二十に相当する金額(その金額が前号に掲げる金額の二倍に相当する金額をこえるときは、当該金額)
- 2.給料等に基き支払を受けた金銭は、前項第四号及び第五号に掲げる金額の合計額に、その給料等の支給の基礎となつた期間の日数のうちに差押の日から次の支払日までの日数の占める割合を乗じて計算した金額を限度として、差し押えることができない。
- 3.賞与及びその性質を有する給与に係る債権については、その支払を受けるべき時における給料等とみなして、第一項の規定を適用する。この場合において、同項第四号又は第五号に掲げる金額に係る限度の計算については、その支給の基礎となつた期間が一月であるものとみなす。
- 4.退職手当及びその性質を有する給与に係る債権(以下「退職手当等」という。)については、次に掲げる金額の合計額に達するまでの部分の金額は、差し押えることができない。
- 一所得税法第百九十九条(退職所得に係る源泉徴収義務)又は第二百十二条の規定によりその退職手当等につき徴収される所得税に相当する金額
- 二第一項第二号及び第三号中「給料等」とあるのを「退職手当等」として、これらの規定を適用して算定した金額
- 三第一項第四号に掲げる金額で同号に規定する期間を一月として算定したものの三倍に相当する金額
- 四退職手当等の支給の基礎となつた期間が五年をこえる場合には、そのこえる年数一年につき前号に掲げる金額の百分の二十に相当する金額
- 5.第一項、第二項及び前項の規定は、滞納者の承諾があるときは適用しない。
この条文の基本情報
給与の差押禁止とは何ですか?
定義給与の差押禁止とは、国税徴収法第76条に定められた規定で、「給料、賃金、俸給、歳費、退職年金及びこれらの性質を有する給与に係る債権(以下「給料等」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国税徴収法第76条(給与の差押禁止)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
- 国税徴収法第76条の条文原文は「給料、賃金、俸給、歳費、退職年金及びこれらの性質を有する給与に係る債権(以下「給料等」という。」で始まります。
- 国税徴収法第76条は第六款に置かれています。
- 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
- 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 国税徴収法第76条の前の条は国税徴収法第75条です。
- 国税徴収法第76条の次の条は国税徴収法第77条です。
- 国税徴収法第76条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第76条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147 - 本サイト収録
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第76条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/76
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国税徴収法76条は、税金の滞納処分で給料を差し押さえる際、所得税・住民税等・社会保険料・政令が定める生活費相当額・残額の20パーセントの合計までは差し押さえられないと定める。
Q · 税金を滞納して給料を差し押さえられたら、手元にいくら残るんですか?
全額ではない。生活費相当額と残額の20パーセントまでは守られる
国税徴収法76条1項により、給料等からは、源泉所得税相当額、特別徴収される住民税・森林環境税相当額、社会保険料相当額、生活保護法の生活扶助基準を勘案して政令で定める金額(本人と生計を一にする親族分)、そしてこれらを控除した残額の20パーセントの合計額までは差し押さえられません。賞与は支給期間を1か月とみなして計算され(3項)、退職手当等は4項が別の計算式を置きます。ただし5項により、滞納者が承諾した場合はこれらの保護は一切適用されません。
解説
税務署や市役所が給料を差し押さえたとき、手元にいくら残るかを決めているのが本条である。全額持っていかれることはない。源泉所得税、特別徴収される住民税と森林環境税、社会保険料、生活保護の生活扶助基準を勘案して政令が定める金額(本人分と生計を一にする親族分)、さらに残額の20パーセント、この合計までは差し押さえられない。ここで多くの人が足を踏み外す。消費者金融や個人の債権者による差押えなら、民事執行法152条で手取りの4分の3が守られる。だが国税の滞納処分にその条文は働かない。働くのは本条であり、収入が高いほど守られる割合は小さくなる。稼いでいる人ほど、税金の差押えの方が民間の債権者より厳しく削ってくる。そして5項がある。滞納者が承諾すれば、この保護は丸ごと消える。窓口で差し出された一枚に署名した瞬間、法律が用意した最低生活費の壁は自分の手で壊れる。
法的な位置づけ
国税徴収法76条は、滞納処分における給料等の差押禁止範囲を定める規定である。源泉所得税、特別徴収される道府県民税・市町村民税および森林環境税、社会保険料、生活扶助基準を勘案した政令金額、ならびに残額の20パーセントの合計額までを差押えの対象から除外し、賞与および退職手当等については別途の計算方法を置く。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.差押通知書と給与明細を並べて守られる額を自分で計算する 76条1項各号を順に当てはめる。1号=源泉所得税、2号=特別徴収の住民税・森林環境税、3号=社会保険料、4号=政令で定める生活費相当額(本人+生計を一にする親族分)、5号=残額の20パーセント。この合計が差押禁止額であり、徴収職員の裁量では動かない
- 2.示された書面に76条5項の承諾条項がないか確認する 分割納付誓約書と一体の書式になっていることがある。「差押禁止額の適用を受けない」「国税徴収法76条5項の承諾をする」といった文言があれば、署名すれば1項・2項・4項の保護がすべて外れる。承諾する義務は法律上どこにもないため、その場で断ることができる
- 3.生活が維持できないなら換価の猶予・差押えの解除を申請する 家賃・水道光熱費・医療費・扶養家族の状況を数字で示す資料を揃え、換価の猶予(国税徴収法151条の2)または差押えの解除(同79条2項)を申請する。窮状を口頭で訴えるのではなく、収支表と証憑で「これ以上取れば生活が成り立たない」ことを立証する
- 4.処分自体に不服なら期限内に不服申立てを行う 差押処分に不服がある場合、国税通則法77条1項により、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に再調査の請求または審査請求を行う。裁決後の取消訴訟は行政事件訴訟法14条により裁決を知った日から6か月以内。期限を過ぎると争えなくなる
- 5.第三債務者(勤務先)として毎月の控除処理を継続管理する 差押えの効力は完納まで以後の給料にも及ぶ(国税徴収法66条)。賞与月は3項、退職金は4項と計算式が変わるため、給与ソフトの標準設定に任せず、月ごとに差押禁止額を再計算して引渡額を確定する
よくある質問 AI による整理
Q1国税徴収法76条とは?
税金の滞納処分で給料等を差し押さえるとき、差し押さえてはならない金額の範囲を定める規定です。所得税・住民税等・社会保険料・政令の生活費相当額・残額の20パーセントの合計までが対象外になります。
Q2税金の滞納で給料はいくら差し押さえられる?
手取りから政令の生活費相当額を引いた残りの、原則80パーセントが差押えの対象です。収入が高いほど守られる割合は小さくなり、計算は76条1項各号を順に当てはめて機械的に決まります。
Q3国民健康保険料や住民税の滞納でも給料は差し押さえられる?
差し押さえられます。地方税法331条などが国税徴収法の滞納処分の例によると定めており、市区町村の徴収担当が同じ手続で給与に届きます。差押禁止額の計算も本条によります。
Q4督促状が届いてから何日で差し押さえられる?
国税徴収法47条1項により、督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しないと、徴収職員は差押えをしなければならない立場になります。実質的に動ける時間は1週間程度です。
Q5給与差押えは勤務先にバレる?
伝わります。給与差押えは勤務先を第三債務者として差押通知書を送る仕組みのため、経理・人事が必ず知ることになります。会社は法律上の義務として残額を徴収職員に引き渡します。
Q6換価の猶予とは?
国税徴収法151条の2などに基づき、財産の換価(差押財産の売却・取立て)を一定期間猶予する制度です。事業継続や生活維持が困難であることを資料で示し、分割納付計画とあわせて申請します。
Q7ボーナス(賞与)も差押えの対象になる?
対象です。76条3項により賞与は支給期間を1か月とみなして計算されるため、守られる枠は月給のときと同じ幅にとどまります。まとまった額が入る月ほど差し押さえられる額は大きくなります。
Q8差し押さえられた後でも分割払いに戻せる?
可能性はあります。生活が維持できないことを家賃・医療費・扶養状況の資料で具体的に示せば、換価の猶予(151条の2)や差押えの解除(79条2項)に持ち込める余地があります。窮状の訴えではなく数字で示す申請が要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1給料を差し押さえられたら、全部持っていかれるんですか?
全部ではない。76条1項により、源泉所得税・住民税等・社会保険料に加え、政令で定める生活費相当額(国税徴収法施行令34条。本人分と生計を一にする親族1人あたりの月額が定められている)と、残額の20パーセントまでは差押えできない(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:差押えの効力は完納まで以後の給料にも継続して及ぶ(同66条)。一回きりの出来事だと思って放置すると、毎月削られ続ける
Q2徴収の窓口で「承諾書」に署名してほしいと言われました。断れますか?
断れる。5項は「滞納者の承諾があるときは適用しない」と定めているだけで、承諾する義務はどこにもない。署名すれば1項・2項・4項の保護がすべて外れ、理論上は全額が差押えの対象になる。実務のポイント:この承諾は分割納付誓約書と一体の書式になっていることがある。署名前に全文を読み、差押禁止額の適用を受けない旨の文言がないかを確認する。ここを読み飛ばす人が最も多い
Q3口座に振り込まれた後なら、もう差し押さえられないですよね?
逆である。給料が預金になると差押禁止の属性は原則として承継されないというのが最高裁の立場(最判平成10.2.10)。ただし振込直後で給料と識別できる事案で差押えを違法とした下級審裁判例もあり(広島高裁松江支部 平成25.11.27)、実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:争う可能性を残すには、入金日と金額が給料と一致することを示す記録を早い段階で確保しておくことが要になる
Q4退職金も差し押さえられるんですか?
対象になる。76条4項で守られるのは、退職所得の源泉所得税相当額、住民税・社会保険料相当額、政令金額の3倍、そして勤続5年を超える年数1年につきその3倍額の20パーセントである。勤続20年・単身なら守られるのは百数十万円程度にとどまる。実務のポイント:退職金は一度に大きな額が動くため、滞納整理では優先的に狙われる。退職前に猶予や分割の合意を整えた方が、退職後に交渉するより手元に残る
間違えやすい点 AI による整理
- 「いくら残してもらえるか」を徴収職員に頼み込む問題だと思っているなら、問いの立て方が誤っている。残る金額は交渉で動かない。76条1項の計算式が機械的に決める。交渉すべきなのは残高の値引きではなく、換価の猶予(国税徴収法151条の2)や差押えの解除(同79条2項)という別の入口である。相手を間違えた交渉は、時間だけを溶かす
- 民事執行法152条の「手取りの4分の3は守られる」というルールを知っている人は少なくない。だがその知識が国税の滞納処分には通用しないことまで知っている人は、ぐっと減る。中途半端に知っているほど「まだ4分の3は残るはずだ」と構えて、想定の倍の金額が消えた明細を見ることになる
- あなたから見れば給料は生活費である。法律から見れば、口座に振り込まれた瞬間に給料債権は預金債権へ姿を変える。差押禁止の属性は原則として預金には承継されないというのが最高裁の立場である(最判平成10.2.10)。他方、振込直後で給料と識別できる事案について差押えを違法とした下級審裁判例もあり(広島高裁松江支部 平成25.11.27)、実務上、解釈が分かれている。この落差を知らないまま「口座に入れば安全」と考えると、残高がゼロになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠条文と適用場面 | 国税徴収法76条:税・社会保険料の滞納処分(行政の自力執行) | 民事執行法152条:私債権に基づく裁判所の強制執行 国税徴収法77条:社会保険制度に基づく給付そのものの差押禁止 |
| 守られる金額の決まり方 | 税・社会保険料相当額+政令の生活費相当額+残額の20パーセントの積み上げ | 手取りの4分の3(一定額を超える部分は一律の上限あり) 給付の性質により全額または法定の範囲で差押禁止 |
| 高収入者への効き方 | 収入が高いほど守られる割合が小さくなる(残額の20パーセントが可変枠) | 一定額を超えると上限で頭打ちになり、超過部分は全額差押え可 収入水準と連動しない |
| 本人の承諾・裁判所の関与 | 5項により滞納者の承諾があれば保護は全部適用されない。裁判所の関与なし | 民事執行法153条により裁判所が差押禁止範囲を変更できる 本人の承諾による放棄は想定されていない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公法上の金銭給付義務の執行に強制執行法を準用し、債務者およびその共同生活の親族に必要な生活費用を執行対象から除外する。最低生活費を基準とする点で発想は近いが、日本のような残額20パーセントの可変枠は置かない
韓国も租税の滞納処分について給与債権の差押制限を置く。民事執行では給与の一定割合が圧留禁止となり、日本と同様に租税手続と民事執行手続で基準が分かれる構造をとる
ドイツは租税の執行についても民事訴訟法の給与差押保護規定(ZPO 850c 等の表方式)をそのまま準用する。租税と私債権で保護基準が一致する点が、日本が両者を分けているのと対照的である
米国は IRS の wage levy について、標準控除と扶養控除に基づく exempt amount のみを除外し、それを超える部分は原則として全額が徴収対象になる。日本の残額20パーセント枠より保護は薄い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 住民税と国民健康保険料を滞納したまま2年が過ぎ、勤務先の経理から「市役所から給与差押通知が届いている」と呼び出される。手取り28万円のうち、来月から振り込まれるのは10万円台という計算になる。その金額を決めているのは担当者の裁量ではなく、76条1項の計算式である。交渉相手を間違えると、削られたまま何か月も過ぎる
- 督促状が届いてから何日で差し押さえられるか、即答できるだろうか。答えは10日である(国税徴収法47条1項)。督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しなければ、徴収職員は法律上、差押えをしなければならない立場になる。封筒を開けた日から動ける時間は、実質1週間しかない
- 差押通知書を受け取った側の話。給与担当者は、差押禁止額を自分で計算して残額を徴収職員に引き渡す第三債務者になる。計算を誤って渡しすぎれば従業員から、渡さなすぎれば徴収職員から追及される。給与ソフトの標準設定に頼った瞬間、責任は会社側に跳ね返る
- 賞与月に差押えが入った。3項により賞与は支給期間を1か月とみなして計算されるため、守られる枠は月給のときと同じ幅しかない。まとまった額が入る月ほど、持っていかれる額は大きくなる
- 20年勤めた会社を辞めることになり、退職金は1,200万円。76条4項で守られるのは、所得税・住民税・社会保険料相当額に加え、政令金額の3倍と、勤続5年を超える年数1年につきその3倍額の20パーセントだけである。単身なら守られるのは百数十万円程度にとどまり、残りは滞納国税に充てられうる。退職日が近いほど、打てる手は減っていく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 差押通知書と給与明細を並べ、1項各号(所得税・住民税等・社会保険料・政令金額・残額の20パーセント)を実際に当てはめて守られる額を自分で計算する2. 徴収職員から示された書面に「差押禁止額の適用を受けない」旨の文言がないか確認、5項の承諾は断れる3. 生活が成り立たないなら、家賃・医療費・扶養状況の資料を揃えて換価の猶予(151条の2)または差押えの解除(79条2項)を申請4. 処分自体に不服なら、知った日の翌日から3か月以内に不服申立て
訴えられた側:差押通知書を受け取った勤務先(第三債務者)の立場なら、1. 取立てに応じる義務は法律上のものであり、従業員の依頼で無視すれば会社自身が責任を負う2. 賞与月は3項(支給期間1か月とみなす)、退職金は4項と、計算式が別であることを給与ソフトの設定任せにしない3. 本人の承諾書の有無を会社が勝手に推定しない、5項の適用除外は徴収職員側の書面で確認する4. 差押えの効力は完納まで以後の給料にも及ぶ(66条)ため、毎月の控除処理を継続管理する
時効(請求できる期限):督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しないと差押えの対象になる(国税徴収法47条1項)。差押処分に不服がある場合、再調査の請求または審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(国税通則法77条1項)。裁決後の取消訴訟は裁決を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)
学説
通説:本条は憲法25条の生存権保障を滞納処分の場面に具体化した規定であり、生活扶助基準を勘案した政令金額が最低ラインを、残額の20パーセントが担税力に応じた可変枠を担う二層構造と理解されている。
5項の承諾をめぐる議論:5項は本人の意思による保護の放棄を認めるが、承諾が徴収手続の場で求められる以上、その任意性をどこまで実質的に審査すべきかが実務上の論点となる。書面の全文提示と説明が前提になるとの指摘がある。
改正沿革 AI による整理
- 昭和34年(1959年)現行国税徴収法の制定 給料等の差押禁止を、税・社会保険料相当額、生活扶助基準を勘案した政令金額、残額の20パーセントという積み上げ計算で定める現行の枠組みが置かれた
- 森林環境税の課税開始に伴う改正(施行年の確認を要する) 1項2号に森林環境税が加えられ、特別徴収される森林環境税相当額も差押禁止額に算入されることとなった
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 改正:現行国税徴収法の全部改正により、給料等の差押禁止を、税・社会保険料相当額、生活扶助基準を勘案した政令金額、残額の20パーセントという積み上げ計算で定める枠組みが置かれた
- 2.令和年間(施行年は要確認) 改正:1項2号に森林環境税が加えられ、特別徴収される森林環境税相当額も差押禁止額に算入されることとなった(正確な改正・施行年は e-Gov の改正沿革で確認を要する)
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