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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

国税徴収法 第80条(差押えの解除の手続)

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  1. 差押の解除は、その旨を滞納者に通知することによつて行う。ただし、債権及び第三債務者等のある無体財産権等の差押の解除は、その旨を第三債務者等に通知することによつて行う。
  2. 2.徴収職員は、次の各号に掲げる財産の差押を解除したときは、当該各号に掲げる手続をしなければならない。ただし、第一号に規定する除去は、滞納者又はその財産を占有する第三者に行わせることができる。
  3. 一動産又は有価証券その引渡及び封印、公示書その他差押を明白にするために用いた物の除去
  4. 二債権又は第三債務者等がある無体財産権等滞納者への通知
  5. 3.税務署長は、不動産その他差押の登記をした財産の差押を解除したときは、その登記のまつ消を関係機関に嘱託しなければならない。
  6. 4.第二項第一号の動産又は有価証券の引渡は、滞納者に対し、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に掲げる場所において行わなければならない。ただし、差押の時に滞納者以外の第三者が占有していたものについては、滞納者に対し引渡をすべき旨の第三者の申出がない限り、その第三者に引き渡さなければならない。
  7. 一前条第一項各号又は同条第二項第一号の規定に該当する場合のうち、更正の取消その他国の責に帰すべき理由による場合差押の時に存在した場所
  8. 二その他の場合差押を解除した時に存在する場所
  9. 5.第二項第一号及び前項の規定は、債権又は自動車、建設機械若しくは小型船舶の差押えを解除した場合において、第六十五条(債権証書の取上げ)(第七十三条第五項(権利証書の取上げ)の規定により準用する場合を含む。)の規定により取り上げた証書又は第七十一条第三項(差し押さえた自動車等の占有)の規定により徴収職員が占有した自動車、建設機械若しくは小型船舶があるときについて準用する。

この条文の基本情報

差押えの解除の手続とは何ですか?

定義差押えの解除の手続とは、国税徴収法第80条に定められた規定で、「差押の解除は、その旨を滞納者に通知することによつて行う。ただし、債権及び第三債務者等のある無体財産権等の差押の解除は、その旨を第三債務者等に通知することによつて…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国税徴収法第80条(差押えの解除の手続)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
  2. 国税徴収法第80条の条文原文は「差押の解除は、その旨を滞納者に通知することによつて行う。ただし、債権及び第三債務者等のある無体財産権等の差押の解除は、その旨を第三債務者等に通知することによつて…」で始まります。
  3. 国税徴収法第80条は第七款に置かれています。
  4. 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
  5. 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 国税徴収法第80条の前の条は国税徴収法第79条です。
  7. 国税徴収法第80条の次の条は国税徴収法第81条です。
  8. 国税徴収法第80条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第80条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147
  • 本サイト収録国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第80条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/80

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国税徴収法80条は差押解除の手続を定め、解除は滞納者への通知で行うが、債権や第三債務者等のある無体財産権等は第三債務者等への通知で効力が生じる。

Q · 税金を全部払ったのに、差押えはいつ解除されるの?

役所が決めた時ではなく、通知が届いた時に効力が生じます

国税徴収法80条により、差押えの解除は滞納者への通知によって行われます。ただし、預金などの債権や第三債務者等のある無体財産権等の解除は、第三債務者等への通知によって効力が生じます(1項ただし書)。したがって、完納しても銀行に解除通知が到達するまで預金は拘束されたままです。不動産は税務署長が差押登記の抹消を関係機関に嘱託し(3項)、動産は解除原因に応じた場所で引き渡されます(4項)。

解説

税金を全額納めた。それでも銀行口座の金は動かない。この落差を作っているのが本条である。差押えの解除は、役所が解除を決めた瞬間ではなく、通知が届くことで効力を持つ。しかも通知の宛先が財産の種類で分かれる。動産や不動産なら滞納者であるあなたへの通知、債権(預金や売掛金)と第三債務者等のある無体財産権等なら第三債務者への通知が効力の起点となる(1項ただし書)。あなたの手元に解除通知が来ていても、銀行に届いていなければ、その預金はまだ拘束されたままだ。さらに動産を持っていかれていた場合、どこで返してもらえるかまで4項が決めている。更正の取消しなど国の側に責任がある解除なら、差押えの時に存在した場所まで戻される。それ以外の解除なら、解除の時にある場所、つまり保管倉庫まであなたが引き取りに行く。同じ「解除」でも、原状回復の運搬コストを誰が負うかがここで分岐する。

法的な位置づけ

国税徴収法第80条は、滞納処分による差押えの解除に係る手続を定める規定である。解除は原則として滞納者への通知により行われ、債権及び第三債務者等のある無体財産権等については第三債務者等への通知により効力を生じる。あわせて、動産又は有価証券の引渡し、差押登記の抹消嘱託、引渡場所の区分を規律する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.解除通知の宛先と発送日をその場で確認 完納や解除事由が生じた窓口で、徴収職員に「解除通知は誰宛てに、いつ、どの方法で発送されるか」を確認する。預金・売掛金などの債権は第三債務者宛ての通知が効力の起点なので(80条1項ただし書)、自分宛ての通知の有無だけを聞いても意味がない
  2. 2.第三債務者側への到達を実地に確認 銀行の支店や取引先の経理担当に電話し、税務署からの差押解除通知が到達しているかを確認する。給与振込日・手形決済日など具体的な期限がある場合は、その期限を徴収職員にも伝えて発送の段取りを合わせてもらう
  3. 3.不動産は抹消嘱託の時期を聞き登記簿で現況確認 不動産その他差押登記のある財産は、税務署長が関係機関に抹消を嘱託する(80条3項)。嘱託がいつ出されたかを確認し、法務局で登記事項証明書を取得して差押登記が消えているかを実際に見る。決済や担保審査の予定日から逆算して動く
  4. 4.動産は引渡場所の区分を主張して記録に残す 解除原因が更正の取消しその他国の責めに帰すべき理由による場合は差押えの時に存在した場所、それ以外は解除の時に存在する場所での引渡しとなる(80条4項)。国側に原因があると考えるなら、解除を求める書面の段階でその旨を明記し、運搬費と再設置費の負担を先に固める
  5. 5.第三者占有分と証書・自動車等の返還先を整理 差押えの時に第三者が占有していた動産は、滞納者への引渡しを求める第三者の申出がない限り、その第三者に引き渡される(80条4項ただし書)。取り上げられた債権証書や占有された自動車・建設機械・小型船舶も5項により同じ扱いが準用されるため、返還先と受領日を記録する

よくある質問 AI による整理

Q1差押解除通知とは何ですか?

差押えの解除を関係者に知らせる書面で、国税徴収法80条1項の効力発生要件です。動産・不動産は滞納者宛て、債権と第三債務者等のある無体財産権等は第三債務者等宛てに送られます。

Q2差押えはいつ解除されますか?

解除するかどうかは79条の要件で決まり、実際に効力が生じるのは80条の通知が所定の宛先に到達した時です。決裁日と到達日にはずれがあるため、発送日を確認してください。

Q3差押登記の抹消はいつされますか?

不動産等は税務署長が関係機関に抹消を嘱託します(80条3項)。解除の効力発生と登記完了には時間差があり、その間は登記簿上まだ差押えが残ります。

Q4第三債務者はいつから滞納者に支払えますか?

税務署からの解除通知が到達してからです。滞納者本人の「解除された」という申し出だけで支払うと、二重弁済のリスクを第三債務者が負います。

Q5解除通知が届かないときはどうすればいい?

所轄の徴収職員に、宛先・発送日・送付方法を確認します。債権の差押えなら第三債務者宛ての通知が効力の起点なので、自分宛ての有無だけを聞いても状況は分かりません。

Q6差押解除の効力は過去にさかのぼりますか?

さかのぼりません。解除は通知の到達により将来に向かって効力を生じます。解除前に完了した取立てや換価の効力は、解除によって当然には覆りません。

Q7住民税の差押解除も同じ手続ですか?

実質的に同じです。地方税の滞納処分は地方税法331条などにより国税徴収法の滞納処分の例によるため、市区町村による差押えの解除も本条の設計で動きます。

Q8差押えや解除の拒否に不服があるときは?

国税通則法に基づき、再調査の請求または審査請求を、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に行います。違法な差押えの損害は国家賠償法1条で争う余地があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1税金は全部払ったのに、銀行でまだ凍結されてますって言われました。どうなってるんですか?

預金債権の差押解除は、あなたへの通知ではなく銀行への通知で効力が生じます(国税徴収法80条1項ただし書)。手元に解除の書面が届いていても、銀行に届いていなければ拘束は続きます。実務のポイント:徴収職員に解除通知の発送日と送付方法を確認し、急ぐ理由(給与振込日、手形の決済日)を具体的に伝えると、事案によっては支店への連絡など先行対応に応じてもらえることがある。抽象的に「早くしてください」と言っても順番は動かない

Q2差し押さえられた機械の解除が決まりました。役所が運んで返してくれるんですよね?

そうとは限りません。80条4項は引渡しの場所を定めており、更正の取消しなど国の責めに帰すべき理由による解除なら差押えの時に存在した場所、それ以外は解除した時に存在する場所での引渡しです。保管倉庫まで自分で引き取りに行く場合があります。実務のポイント:解除理由がどちらに整理されるかで運搬費と再設置費の負担者が変わる。国側に原因があると考えるなら、解除を求める書面の段階でその旨を書いて記録に残しておく

間違えやすい点 AI による整理

  • 「いつ差押えが解除されるのか」と役所に問い合わせる人は多いが、問いの立て方が半分ずれている。解除するかどうかは79条の要件が決め、あなたの財産が実際に自由になる時点は80条の通知が誰にいつ届いたかが決める。窓口で聞くべきは「解除通知は誰宛てに、いつ発送されたか」である
  • 解除されれば差し押さえられた商品や機械は役所が届けてくれると思われがちだが、4項が定めているのは引渡しの場所であって運搬の約束ではない。国の責めに帰すべき理由による解除でなければ、解除した時に存在する場所での引渡し、つまり保管場所まで自分で取りに行くことになる
  • 不動産の差押登記の抹消が税務署長の嘱託によることを知っている人でも、嘱託から登記完了までのタイムラグの重さを見落としている。法律上は解除済み、登記簿上はまだ差押え。この状態で担保審査や決済に臨めば、正しさとは無関係に取引が止まる
比較の観点この条文ほかの条文
条文が決めていること国税徴収法80条:差押解除の手続と効力発生時期国税徴収法79条:差押えを解除すべき・できる要件
国税徴収法62条:債権差押えの効力発生(第三債務者への送達)
効力の起点通知の到達(債権等は第三債務者等への通知)要件充足の判断(税務署長の解除決定)
差押通知書の第三債務者への送達
第三債務者の位置づけ解除通知の名宛人であり、支払再開の判断基準直接の名宛人ではない
差押通知書の名宛人であり、弁済禁止を受ける
見落としやすい落とし穴登記抹消嘱託(3項)と引渡場所の区分(4項)でコストと日程が変わる完納しても要件判断と手続実行は別工程
送達日が不明だと解除の起算点も追えない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
強制執行法第58条、行政執行法第26条、稅捐稽徵法第39条

台湾では滞納税は行政執行分署へ移送され、行政執行法26条により強制執行法が準用される。債務が清償されれば査封が取り消されるが、日本のように解除通知の名宛人を財産種別で切り分ける明文はなく、執行機関の取消裁定が起点となる

韓国
국세징수법(韓国国税徴収法)の押留解除規定

韓国も納付等により押留を解除し、解除の事実を滞納者および第三債務者に通知する構造を採る。第三債務者への通知が支払再開の実務上の起点となる点は日本と共通する

ドイツ
Abgabenordnung § 257(Einstellung und Beschränkung der Vollstreckung)

ドイツでは執行の要件が消滅した場合に執行を中止し、既に行われた執行処分を取り消すべきものとされる。日本の80条のように引渡場所を帰責原因で二分する明文は置かれていない

アメリカ
26 U.S.C. § 6343(Release of levy and return of property)

米国 IRS は納付や徴収不能等の事由でレビーを解除し、違法に差し押さえた財産は返還する。第三者(銀行等)への release notice が支払再開の実務上の起点となる点は日本と近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、明日が給与の振込日で、今日ようやく滞納分を完納したとしたら? 預金債権の解除はあなたへの通知ではなく銀行への通知で効力が生じる(1項ただし書)。徴収職員が通知を出す日と銀行に届く日、その空白の数日間、口座に入った給与は目の前にあっても引き出せない
  • あなたが取引先の売掛金を差し押さえられた側、つまり第三債務者だとする。滞納者本人から「解除されたからうちに払って」と電話が来る。税務署からの解除通知が届くまで払ってはいけない。二重に払わされるのはあなただ
  • 不動産の差押えが解除された。だが登記簿の差押登記は、税務署長が関係機関に抹消を嘱託して初めて消える(3項)。売買の決済日まであと10日、買主側の金融機関は差押登記の残る物件に融資を実行しない。解除の効力は生じているのに、登記簿の一行が取引全体を止める

取るべき行動

被害を受けた側:1. 完納または解除事由が生じたその場で、解除通知の宛先と発送予定日を徴収職員に確認する。預金や売掛金なら第三債務者宛ての通知(1項ただし書)が効力の分かれ目2. 銀行の支店にも解除通知の到達を電話で確認3. 不動産なら3項の抹消嘱託がいつ出たかを聞き、法務局で登記事項証明書を取って現況を確かめる4. 動産は4項のどちらに当たるかを主張しておき、国側に原因があるなら差押えの時の場所への引渡しを求める

訴えられた側:第三債務者や財産を占有していた第三者の立場なら:1. 滞納者から「解除された」と言われても、税務署からの解除通知が到達するまで支払いも引渡しもしない。動けば二重弁済のリスクを自分で背負う2. 差押えの時にあなたが占有していた動産は、滞納者から引渡しを求める申出がない限りあなたに返される(4項ただし書)。ただし返還先の話であって所有権の帰属とは別問題なので、権利関係は別途整理する3. 通知の到達日を必ず記録に残す

時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。解除の効力は通知の到達により将来に向かって生じ、遡及しない。解除の拒否や差押処分そのものに不服がある場合は、国税通則法に基づく再調査の請求または審査請求を、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に行う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)。違法な差押えによる損害は国家賠償法1条で争う余地があり、その請求権は民法724条の期間制限に服する

学説

通説:差押解除の効力は通知の到達により将来に向かって生じ、遡及しないと解される。債権について第三債務者等を通知の名宛人としたのは、支払先を誤った第三債務者の二重弁済リスクを遮断し、資金の流れを明確にするための政策的配慮であるとされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:国税徴収法の全部改正により現行法が制定され、滞納処分の出口手続として差押解除の通知・引渡し・登記抹消嘱託を定める本条が置かれた

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国税徴収法の全文を見る所属する編章節を開く:第七款

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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