道路交通法 第63条の3(自転車道の通行区分)
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車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合する自転車で、他の車両を牽引していないもの(以下この節において「普通自転車」という。)は、自転車道が設けられている道路においては、自転車道以外の車道を横断する場合及び道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合を除き、自転車道を通行しなければならない。
この条文の基本情報
自転車道の通行区分とは何ですか?
定義自転車道の通行区分とは、道路交通法第63条の3に定められた規定で、「車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合する自転車で、他の車両を牽引していないもの(以下この節において「普通自転車」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第63条の3(自転車道の通行区分)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第63条の3の条文原文は「車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合する自転車で、他の車両を牽引していないもの(以下この節において「普通自転車」という。」で始まります。
- 道路交通法第63条の3は第十三節 自転車の交通方法の特例に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第63条の3の前の条は道路交通法第63条の2の2です。
- 道路交通法第63条の3の次の条は道路交通法第63条の4です。
- 道路交通法第63条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/63_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法63条の3は、普通自転車は自転車道が設けられた道路では自転車道を通行しなければならないと定める。車道を横断する場合とやむを得ない場合は例外となる。
Q · 自転車道がある道路では、必ず自転車道を走らないといけないんですか?
普通自転車は原則そうだが、条文に例外が二つある
道路交通法63条の3により、普通自転車は自転車道が設けられている道路では自転車道を通行しなければなりません。ただし条文自体が二つの例外を書いています。自転車道以外の車道を横断する場合と、道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合です。工事、駐車車両、路面破損で自転車道が事実上通れないときに車道へ出ることは違法ではありません。また義務の対象は内閣府令の寸法・構造基準に適合する普通自転車に限られ、牽引車付き自転車などは対象外です。
解説
自転車道が整備された道路で、あなたが車道の左端を走っていたとする。後ろからクラクションを鳴らされ、腹が立つかもしれない。だが道路交通法63条の3は、普通自転車について「自転車道を通行しなければならない」と義務を課している。ここで押さえるべきは二点。第一に、この義務は「普通自転車」にしかかからない。車体の大きさと構造が内閣府令(道路交通法施行規則9条の2)の基準に適合し、かつ他の車両を牽引していないものだけが普通自転車である。子どもを二人乗せる幅広のチャイルドシート付き自転車、リヤカーを牽引する自転車、タンデム自転車の一部は、この定義から外れる。外れれば自転車道通行義務もかからず、車道を通行することになる。第二に、条文自体が二つの例外を明記している。自転車道以外の車道を横断する場合と、道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合。工事、駐車車両、歩行者の滞留で自転車道が事実上通れないなら、車道に出ることは違法ではない。あなたが自転車で走るとき、義務の範囲と逃げ道は、条文の中にすでに書いてある。
法的な位置づけ
道路交通法63条の3は、自転車道の通行区分を定める規定である。車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合し、他の車両を牽引していない自転車(普通自転車)は、自転車道が設けられている道路において、自転車道以外の車道を横断する場合及び道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合を除き、自転車道を通行しなければならない。
手順
- 1.走る前に道路の空間種別を見分ける 走行予定の区間に縁石・柵・植栽などの構造的分離があるかを確認する。分離施設があれば自転車道で63条の3の通行義務が発動し、青色塗装と白線だけなら自転車専用通行帯で本条の義務は生じない
- 2.自分の自転車が普通自転車かを実測で確認 内閣府令(道路交通法施行規則9条の2)の寸法・構造基準に照らし、長さ・幅、側車の有無、牽引の有無を実測する。後付けの大型チャイルドシートや荷物ボックスで基準を超えていないかを併せて確認する
- 3.自転車道が通れないときは事情を記録する 工事、駐車車両、路面破損、歩行者の滞留などで自転車道を通行できない場合は、車道へ出る前後に障害物をスマートフォンで撮影する。「道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合」に当たることの証拠になる
- 4.警察官に停止を求められたらその場で事情を述べる 指導を受けた時点で、自転車道が通行できなかった具体的事情、または自車が普通自転車に当たらない理由を述べ、記録に残してもらう。後日書面で争うより、指導警告の段階で説明する方が負担が小さい
- 5.事故に遭ったら道路構造を保全して過失割合に備える 実況見分では当該区間が自転車道か自転車専用通行帯かを明確に述べ、分離施設の有無を写真で保全する。保険会社が「自転車道があったのに車道を走った」と過失を上乗せしてきた際の反証資料になる
よくある質問 AI による整理
Q1道路交通法63条の3とは何ですか?
自転車道の通行区分を定めた条文です。普通自転車は自転車道が設けられた道路では自転車道を通行する義務を負い、横断時とやむを得ない場合だけが例外とされています。
Q2自転車道通行義務違反の罰則は?
2万円以下の罰金又は科料が法定刑です(道路交通法121条1項5号)。実務では自転車指導警告カードによる指導で終わることが多いものの、検挙されれば刑事手続に乗ります。
Q3普通自転車の大きさの基準は?
内閣府令(道路交通法施行規則9条の2)が長さ・幅などの寸法と構造を定めています。側車を付けず、他の車両を牽引していないことも要件で、基準を外れると63条の3の対象外です。
Q4リヤカーを牽引している自転車に自転車道通行義務はありますか?
ありません。条文は「他の車両を牽引していないもの」を普通自転車と定義しています。牽引している時点で普通自転車ではなく、63条の3の通行義務の対象から外れます。
Q5電動キックボードは自転車道を通れますか?
63条の3は普通自転車についての規定であり、特定小型原動機付自転車には別の通行規定が置かれています。車種区分ごとに走行可能な空間が異なるため、最新の規定をご確認ください。
Q6自転車道を逆走すると違反になりますか?
63条の3は「自転車道を通行せよ」という空間の指定であり、進行方向は17条4項の左側通行原則などが規律します。自転車道内でも対向通行が禁じられる区間があります。
Q7自転車道がない道路ではどこを走ればいいですか?
車両である以上、車道通行が原則です(道路交通法17条)。自転車は車道の左側端に寄って通行します(同法63条)。歩道通行が許されるのは63条の4の要件を満たす場合だけです。
Q8自転車道から車道へ出て右折や左折をしてもいいですか?
条文は「自転車道以外の車道を横断する場合」を明文で除外しています。交差点で進路を変えるための横断は義務違反になりません。横断中の安全確認義務は別途及びます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自転車道があるのに車道を走ったら、いきなり罰金取られるんですか?
いきなり罰金になることは実務上ほぼない。多くは自転車指導警告カードによる指導で終わる。ただし法定刑としては2万円以下の罰金または科料が用意されている(道路交通法121条1項5号)。実務のポイント:怖いのは罰金ではなく赤切符(交通切符)を切られた場合。自転車には反則金制度(青切符)が長らくなかったため、検挙されると刑事手続に乗り、前科の可能性が出る。制度改正の動きがあるので、最新状況を確認しておくとよい。
Q2自転車道が路上駐車で塞がってるとき、車道に出たら違反ですか?
違反にならない。63条の3は「道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合」を条文自体で除外している。駐車車両、工事、路面の破損、歩行者の滞留はここに含まれうる。実務のポイント:この例外は条文に書いてあるのに、多くの自転車利用者が知らないまま「自分が違反している」と思い込んで謝ってしまう。その場で「やむを得ない事情があった」と述べておくと、警察官の記録の性質が変わる。言わなければ、単なる違反として処理される。
Q3うちの自転車、子ども二人乗せてるんですけど普通自転車になるんですか?
幼児二人同乗用自転車として基準に適合していれば普通自転車である。判定は内閣府令(道路交通法施行規則9条の2)の寸法・構造基準による。長さ190cm 以内、幅60cm 以内、側車なし、他の車両を牽引していないことなどが要件。実務のポイント:市販の三人乗り自転車は基準内に設計されているが、後付けの大型チャイルドシートやカゴを追加すると幅の基準を超えることがある。超えた瞬間、歩道通行が認められる区間でも歩道を走れなくなる(63条の4)。改造の一つ一つが、走れる場所を減らしている。
Q4事故のとき、自転車道を走ってなかったことでどれくらい不利になりますか?
刑事の罰則より民事の過失割合への影響が大きい。自転車道があるのに車道を通行していた事実は、被害者側の過失として評価され、賠償額が減額されうる(民法722条2項の過失相殺)。減額幅は事故態様次第。実務のポイント:保険会社は「自転車道があった」と一言で片付けてくるが、その区間が法的な自転車道なのか、車道上の自転車専用通行帯なのかを確認せずに主張してくることがある。現場写真で分離施設の有無を示せると、この主張は崩せる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「自転車道と自転車レーンは同じもの」と思われているが、法的にはまったく別物である。自転車道は縁石や柵で車道と構造的に分離された空間(道路構造令2条、道路交通法2条1項3号の3)、自転車専用通行帯は車道上に線と青色で区切られた帯にすぎない。63条の3の通行義務が生じるのは前者だけ。目の前の青い路面がどちらかを見分けられないまま「義務違反だ」と責められる人が多い
- 多くの人は「自転車道を走らないと罰金」という結論だけを知っているが、深刻なのはその先である。63条の3違反そのものは2万円以下の罰金または科料(道路交通法121条1項5号)だが、真に効いてくるのは民事の過失割合。自転車道があるのに車道を走っていて事故に遭った場合、被害者側でも過失を上乗せされ、賠償額が一割二割削られる。刑事の罰金より、こちらの方が桁が大きい
- 「自転車道があるなら歩道は走れない」と考える人がいるが、問いの立て方が逆である。歩道通行の可否は63条の4が別に定めており、標識で普通自転車通行可とされた歩道、13歳未満・70歳以上・身体障害者、車道が危険でやむを得ない場合に限られる。63条の3は自転車道と車道の関係を規律する条文であって、歩道の話はそこでは決着しない。二つの条文を混ぜて考えると、どちらの根拠も持たないまま走ることになる
- 「普通自転車かどうかは見た目で分かる」という前提が誤り。判定は内閣府令の寸法・構造基準による。長さ190cm、幅60cm という数値、側車を付けていないこと、他の車両を牽引していないこと。荷台に大きなボックスを積んだ配達用自転車や、幅の広い特殊なチャイルドシート仕様は、この基準の境界線上にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する空間 | 63条の3:自転車道(構造的に分離された空間) | 17条:車道(車両の通行原則) 63条の4:歩道(普通自転車の例外的通行) |
| 義務の内容 | 普通自転車は自転車道を通行しなければならない | 車両は車道を通行しなければならない 要件を満たす場合に歩道を通行できる(許容規定) |
| 例外・要件 | 車道を横断する場合/道路の状況その他やむを得ない場合 | 道路標識等による指定、横断等の場合 通行可標識、13歳未満・70歳以上・身体障害者、車道が危険でやむを得ない場合 |
| 適用対象 | 内閣府令の基準に適合し牽引していない普通自転車のみ | すべての車両(自転車を含む) 普通自転車のみ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は自転車を「慢車」として扱い、慢車道が設けられた区間では慢車道を靠右順序で通行すべきものとする。空間ごとに義務が切り替わる構造は日本と同じだが、違反は行政罰(罰鍰)で処理される点が異なる
韓国も自転車道が設置された区間では自転車道の通行を義務づけ、やむを得ない場合の例外を置く。自転車の車種区分と個人型移動装置(PM)の扱いを分けている点は近年の日本の議論と共通する
ドイツは自転車道が存在するだけでは通行義務が生じず、標識237・240・241が掲示された区間に限って Benutzungspflicht が発生する。通行義務の発生要件を標識に絞る点で、構造で判定する日本より境界が明確
米国は州ごとに扱いが分かれ、自転車道の利用を義務づける州、義務を廃止した州が併存する。義務を課す州でも障害物や安全上の理由による車道通行を明文で許容するのが一般的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自転車道の上に工事の三角コーンが並び、通り抜けられない。車道に出た瞬間、後ろの車から執拗にクラクションを鳴らされる。だが「道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合」は条文が明記した例外であり、あなたの通行は適法。ドライブレコーダーで撮られていても、警察に説明できる根拠がある
- もし、あなたが子ども二人を乗せる三人乗り自転車で走っていて、自転車道通行義務違反だと言われたら、どうなる? まず確認すべきは、その車体が施行規則9条の2の寸法基準(長さ190cm 以内、幅60cm 以内など)に収まっているかどうか。基準を外れれば「普通自転車」ではなくなり、63条の3の義務の対象から外れる
- 配達業でリヤカー付き自転車を使っている。自転車道が設けられた道路でも、牽引している以上あなたは普通自転車ではない。自転車道を走る義務がないどころか、そもそも自転車道は普通自転車の通行を予定した空間であり、実務上は車道通行になる。事故が起きたときの過失割合の議論も、この前提から始まる
- 友人が自転車で車と接触し、「自転車道があるのに車道を走っていたお前が悪い」と保険会社に言われて相談してきた。そのとき見るべきは、事故現場のその区間に本当に自転車道があったか、それとも自転車専用通行帯(車道上の青いレーン)や普通自転車専用通行帯だったか。63条の3が発動するのは「自転車道」がある場合だけで、名称の違いが過失割合を動かす
- 警察官に停止を求められ、その場で自転車指導警告カード(イエローカード)を渡された。カードは行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)ではなく指導だが、二年以内に危険行為で二回検挙されると自転車運転者講習の受講命令が出る。受講しなければ5万円以下の罰金。あなたに残された時間は、次の一回までである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事故直後、現場の道路構造を撮影。縁石・柵の有無、青色塗装の範囲、標識、自転車道の始点終点を写す2. 自転車道が塞がれていた場合はその障害物(工事、駐車車両、放置物)も撮る。やむを得ない事情の証拠になる3. 警察の実況見分では、その区間が自転車道か自転車専用通行帯かを明確に述べる4. 保険会社が過失割合を提示してきたら、63条の3の適用対象区間だったのかを争点として立てる。人身であれば診断書を早期に提出
訴えられた側:1. 自分の自転車が本当に「普通自転車」か確認。長さ・幅、牽引の有無、側車の有無を実測2. 通行時に自転車道が使えなかった具体的事情を時系列で書き出す3. 指導警告カードの段階なら、その場で事情を説明して記録に残してもらう4. 事故で損害賠償を請求された場合、自転車道通行義務違反があっても相手側の過失(速度、幅寄せ、前方不注視)を並行して主張し、過失相殺(民法722条2項)を求める5. 個人賠償責任保険の加入状況を確認、自治体条例で加入義務がある地域も多い
時効(請求できる期限):63条の3違反の罰則は2万円以下の罰金または科料(道路交通法121条1項5号)で、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。事故による損害賠償請求権は、損害および加害者を知った時から、人の生命または身体を害する場合は5年、物損は3年(民法724条、724条の2)。不法行為時から20年で消滅。自転車運転者講習は、危険行為の検挙が3年以内に2回で受講命令の対象となる(最新の改正状況をご確認ください)
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