道路交通法 第63条の4(普通自転車の歩道通行)
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- 普通自転車は、次に掲げるときは、第十七条第一項の規定にかかわらず、歩道を通行することができる。ただし、警察官等が歩行者の安全を確保するため必要があると認めて当該歩道を通行してはならない旨を指示したときは、この限りでない。
- 一道路標識等により普通自転車が当該歩道を通行することができることとされているとき。
- 二当該普通自転車の運転者が、児童、幼児その他の普通自転車により車道を通行することが危険であると認められるものとして政令で定める者であるとき。
- 三前二号に掲げるもののほか、車道又は交通の状況に照らして当該普通自転車の通行の安全を確保するため当該普通自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき。
- 2.前項の場合において、普通自転車は、当該歩道の中央から車道寄りの部分(道路標識等により普通自転車が通行すべき部分として指定された部分(以下この項において「普通自転車通行指定部分」という。)があるときは、当該普通自転車通行指定部分)を徐行しなければならず、また、普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。ただし、普通自転車通行指定部分については、当該普通自転車通行指定部分を通行し、又は通行しようとする歩行者がないときは、歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行することができる。
この条文の基本情報
普通自転車の歩道通行とは何ですか?
定義普通自転車の歩道通行とは、道路交通法第63条の4に定められた規定で、「普通自転車は、次に掲げるときは、第十七条第一項の規定にかかわらず、歩道を通行することができる。ただし、警察官等が歩行者の安全を確保するため必要があると認めて当該…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第63条の4(普通自転車の歩道通行)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第63条の4の条文原文は「普通自転車は、次に掲げるときは、第十七条第一項の規定にかかわらず、歩道を通行することができる。ただし、警察官等が歩行者の安全を確保するため必要があると認めて当該…」で始まります。
- 道路交通法第63条の4は第十三節 自転車の交通方法の特例に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第63条の4の前の条は道路交通法第63条の3です。
- 道路交通法第63条の4の次の条は道路交通法第63条の5です。
- 道路交通法第63条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第63条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/63_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法63条の5は、普通自転車が歩道を通行できる場合を標識・政令で定める者・やむを得ない事情の三つに限定し、通行時も車道寄りの徐行と歩行者優先の一時停止を義務づける。
Q · 自転車で歩道を走るのは、法律上どこまで認められているの?
原則は車道。歩道は三つの条件に当たるときだけ走れます
道路交通法63条の5により、普通自転車が歩道を通行できるのは、①道路標識等で歩道通行が認められている、②運転者が児童・幼児その他政令で定める者である、③車道や交通の状況からやむを得ないと認められる、のいずれかに当たる場合だけです。該当しても自由に走れるわけではなく、歩道の車道寄りの部分(普通自転車通行指定部分があればその部分)を徐行し、歩行者の通行を妨げるときは一時停止しなければなりません(同条2項)。警察官等から通行しない旨の指示を受けたときは通行できません。
解説
毎朝、歩道をスイスイ走って駅まで向かう。多くの人が当たり前にやっているが、法律の設計は真逆だ。自転車は「軽車両」であり、17条によって本来は車道を走る乗り物。歩道を走れるのは、あくまで例外にすぎない。63条の5が認める例外は三つだけ。①「自転車歩道通行可」の標識がある、②運転者が児童・幼児・高齢者など政令で定める人、③車道が危険でやむを得ない場合。この三つに当てはまらないのに歩道を走れば、それは違反だ。しかも例外で歩道を走れるときですら、歩道の車道寄りを徐行し、歩行者が来たら一時停止しなければならない。近年の改正で自転車にも反則金(青切符)制度が導入されることになり、この徐行・一時停止を破れば現実にお金を取られる立場になる(施行時期や運用は最新の改正状況をご確認ください)。あなたが毎日踏んでいたペダルは、実は細い条件の上を走っていた。
法的な位置づけ
道路交通法63条の5は、普通自転車の歩道通行を規律する規定である。車両は車道を通行するのが原則である(同法17条1項)ところ、本条は道路標識等による指定、運転者が政令で定める者であること、車道の状況からやむを得ないことという三つの要件のいずれかに該当する場合に限って歩道通行を許容し、あわせて車道寄り部分の徐行義務と歩行者優先の一時停止義務を課している。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分の自転車が普通自転車に当たるか確認する 車体の長さ・幅、側車の有無、牽引の有無を確認する。内閣府令の基準を外れる自転車は、標識があっても本条の例外を使えず歩道を通行できない
- 2.通勤・通学ルートの標識を実地で確認する 毎日通る歩道に「自転車歩道通行可」の道路標識があるか、普通自転車通行指定部分の区画線が引かれているかを歩いて確認し、スマートフォンで撮影して記録に残す
- 3.三条件に当たらない区間は車道通行へ切り替える 標識がなく、運転者が政令で定める者にも当たらず、車道の危険もない区間は、原則どおり車道の左側端を通行する。危険区間だけ降りて押し歩きに切り替えれば歩行者扱いとなり本条の制約を受けない
- 4.歩道を通行できる区間でも徐行と一時停止を体に入れる 歩道の車道寄り(指定部分があればその部分)を、直ちに停止できる速度で走る。前方に歩行者が見えたらベルを鳴らさず速度を落とし、進行が歩行者の通行を妨げるときは一時停止する
- 5.事故が起きたら標識と速度の証拠をその場で確保する 現場の標識・区画線を撮影し、ドライブレコーダーやスマートフォンの走行記録を保存する。警察を呼んで人身事故として届け出て、目撃者の連絡先も確保する
よくある質問 AI による整理
Q1普通自転車とは何ですか?
道路交通法上、車体の大きさ・構造が内閣府令の基準に適合し、他の車両を牽引していない自転車を指します。基準を外れる大型の三輪車やリヤカー牽引車は普通自転車に当たらず、歩道通行の例外を使えません。
Q2自転車で歩道を走れる年齢は決まっていますか?
本条二号の「政令で定める者」として、13歳未満の児童・幼児、70歳以上の高齢者、身体の障害により車道通行が困難な者が定められています。具体的な範囲は道路交通法施行令の最新版をご確認ください。
Q3徐行とはどのくらいの速度ですか?
道路交通法上の徐行は「直ちに停止できる速度」を意味し、一般に時速6〜8キロ程度が目安とされます。歩行者の横をベルを鳴らして通り抜ける速度は、通常この基準を満たしません。
Q4「やむを得ない」と認められるのはどんな場合ですか?
本条三号は、車道の幅が極端に狭い、路上駐車が連続している、交通量が著しく多く大型車が高速で通行するなど、車道通行では安全を確保できない状況を想定します。単に車道が怖いという主観だけでは足りません。
Q5普通自転車通行指定部分とは何ですか?
歩道のうち、道路標識等で自転車が通行すべき部分として指定された区画です。この部分に歩行者がいないときは、歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行できます(本条2項ただし書)。
Q6警察官に歩道を通行しないよう指示されたら従う必要がありますか?
従う必要があります。本条1項ただし書は、警察官等が歩行者の安全確保のために必要と認めて通行してはならない旨を指示したときは、三条件を満たしていても歩道を通行できないと定めています。
Q7歩道を走って違反した場合、罰則はありますか?
三条件に当たらない歩道通行は通行区分違反となり、徐行・一時停止義務違反とあわせて罰則の対象となり得ます。自転車への反則金(青切符)制度も導入されており、施行時期・運用は最新の改正状況をご確認ください。
Q8歩道での自転車と歩行者の事故、過失割合はどうなりますか?
歩道は歩行者優先の空間であるため、自転車側の過失が大きく評価されるのが実務の相場です。徐行していたことを示す客観的証拠があるかどうかが、割合を動かす最大のポイントになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1結局、自転車って歩道と車道どっちを走ればいいんですか?
原則は車道です。自転車は軽車両で、17条により車道通行が原則。歩道を走れるのは63条の5の三条件(標識あり・児童や高齢者など政令で定める者・車道が危険でやむを得ない場合)に当たるときだけです。実務のポイント:警察の取締りでは、まず「その歩道に自転車歩道通行可の標識があるか」が確認される。標識のない歩道を成人が漫然と走っているケースは、指導・警告の典型対象。走る前に一度、いつもの道の標識を確かめておくと立場が変わる
Q2「自転車歩道通行可」の標識がある道なら、歩道でスピード出しても平気ですよね?
平気ではありません。63条の5第2項で、歩道を通行できる場合でも車道寄りを徐行する義務があり、歩行者の通行を妨げるときは一時停止しなければなりません。標識は「通ってよい」を意味するだけです。実務のポイント:歩道に「普通自転車通行指定部分」が線で引かれている場合、そこに歩行者がいなければ安全な速度で進めるが、線の外や歩行者がいる場面では徐行・一時停止に戻る。この線の有無を見分けられる人は少なく、事故時の過失評価で差が出る
Q3歩道で子どもが飛び出してぶつかった、こっちも被害者じゃないんですか?
そう単純ではありません。歩道は歩行者優先の空間で、自転車が徐行義務(第2項)を怠っていれば、たとえ相手が飛び出しても自転車側の過失が重く評価されます。相手の飛び出しは過失相殺(民法722条2項)で考慮される程度です。実務のポイント:歩道事故では「自転車がどれだけ速度を落としていたか」が過失割合の分水嶺になる。徐行の証拠がない自転車は、歩行者に対してほぼ全面的な過失を負わされる相場だと、示談交渉の実務担当者は知っている
間違えやすい点 AI による整理
- 「自転車は歩道を走るのが普通で、車道はむしろ危ない例外」と思っている。だが法律の建て付けは真逆で、車道が原則、歩道が例外だ。あなたが立てている前提そのものが、条文の設計とひっくり返っている。この前提のズレに気付かない限り、何が違反かも見えてこない
- 「自転車歩道通行可の標識さえあれば、歩道を自由に走れる」と思いがちだが、標識があっても徐行義務は消えない。歩行者が来れば一時停止(第2項)。標識は「入っていい」を意味するだけで、「速く走っていい」ではない
- 自転車事故に賠償責任があること自体は知っていても、その深刻さを知る人は少ない。歩道での歩行者との接触事故は自転車側がほぼ全面的に過失を負い、被害者に後遺症が残れば賠償額が数千万円に達した判例もある。歩道は自転車にとって「安全な場所」ではなく、「最も過失が重くなる場所」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 道交法63条の5:普通自転車が歩道を通行できる例外三条件と徐行・一時停止義務 | 道交法17条1項:車両は車道を通行するという原則 道交法63条の3:自転車の並進禁止(通行方法の姉妹規定) |
| 適用対象 | 普通自転車(車体規格・構造が基準に適合するもの) | 自転車を含むすべての車両 自転車全般 |
| 通行できる場所 | 三条件に当たるときのみ歩道(車道寄り・指定部分) | 車道(歩道と車道の区別がある道路では車道) 場所ではなく並んで走ることの可否を規律 |
| 上乗せされる義務 | 徐行義務+歩行者の通行を妨げるときの一時停止義務 | 車道の左側端に寄って通行する義務 標識で認められた場合を除き二台以上で並進しない義務 |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾も自転車(慢車)は慢車道通行が原則で、人行道は標誌標線で許可された場合を除き通行できない。日本の三条件のような細かい類型化はなく、地方自治体の標示運用に委ねられる部分が大きい
韓国も自転車の車道通行が原則で、児童・高齢者・身体障害者、道路の破損等で車道通行が困難な場合に歩道通行を認める。歩道通行時の徐行・歩行者優先の構造は日本とほぼ同型
非机动车は非机动车道の通行が原則。専用レーン整備を前提とする設計で、歩道通行の例外を条文レベルで類型化していない点が日本と異なる
ドイツは標識(Zeichen 237/240/241)による自転車道通行義務を基本とし、8歳未満の子どもは歩道通行が義務、10歳未満は歩道通行が許容される。年齢による切り分けが日本より明確
フランスは8歳未満の児童が歩行者の速度で歩道を走ることを認める。成人の歩道通行は原則として認めず、日本の「やむを得ない場合」に相当する一般条項を置かない
連邦統一規定はなく、歩道走行の可否は市条例レベルで大きく分かれる。ダウンタウン区域のみ禁止、年齢で区分するなど、日本のような全国一律の三条件方式は採らない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 通勤で毎日歩道を走っているが、その道に「自転車歩道通行可」の標識はあるか。ないなら、40歳の健康なあなたは政令で定める者にも当たらず、車道が特別危険でもない。原則どおり車道を走る義務がある側であり、歩道走行を毎日重ねているなら、それは違反の反復だ
- もし歩道でベルを鳴らして歩行者を避けさせながら走っていたら、どうなる? 63条の5第2項が命じているのは逆だ。歩行者の通行を妨げるなら、鳴らしてどかすのではなく、自転車の側が一時停止する。ベルで歩行者を退かせる行為こそ、この条文に反している
- 歩道を歩いていて、背後から猛スピードの自転車に接触され転倒。相手は「歩道は自転車も通れる」と言い張る。だが徐行義務を破っていれば、その言い分は通らない
- 自転車で歩道の歩行者に接触し、相手が負傷。示談交渉のリミットは迫り、相手は「あの自転車は徐行していなかった」と主張している。自分が歩道を走れる三条件のどれに当たるのか、徐行していた証拠はあるのか、今夜のうちに整理しないと過失割合で一気に不利になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 歩道で自転車に接触され負傷したら、その場で相手の氏名・連絡先・自転車の特徴を確保し、警察を呼んで人身事故として届ける2. 事故現場の歩道に「自転車歩道通行可」の標識があるか写真に残す。標識がなく相手が健常な成人なら、相手は原則として違反側3. 徐行していたかを示す目撃者・防犯カメラを早期に確保4. 治療費・慰謝料は民法709条で請求し、後遺症の可能性があれば示談書に留保条項を入れる
訴えられた側:1. まず自分が歩道を走れる三条件(標識・政令で定める者・やむを得ない事情)のどれに当たるかを確認。当たらなければ通行自体が違反である前提で対応する2. 徐行・一時停止していた証拠(ドラレコ・動画・速度記録)を集め、過失割合を争う材料にする3. 相手の急な飛び出しや歩道中央寄りの歩行など、過失相殺(民法722条2項)の事情を整理4. 反則金(青切符)の告知を受けたら、事実に争いがある場合は安易にサインせず記載内容を確認する(施行時期・運用は最新状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):道路交通法違反(反則金・罰則)に固有の手続期限とは別に、事故の損害賠償請求権は、被害者が損害および加害者を知った時から5年(人の生命・身体の侵害、民法724条・724条の2)、不法行為時から20年で消滅する。反則金の告知後の手続には短い期限があるため、通知書の記載日を必ず確認すること
学説
実務・行政解釈の一般的理解:本条は17条1項の車道通行原則に対する例外規定であり、三号のいずれにも該当しない歩道通行は通行区分違反となる。標識による通行可の指定は「進入の許容」にとどまり、2項の徐行義務・一時停止義務を免除するものではない、と理解されている
改正沿革 AI による整理
- 要人的検証 普通自転車の歩道通行の三条件(標識・政令で定める者・やむを得ない場合)は平成20年(2008年)改正で整理されたと解されるが、本条の条番号(63条の5)が近年の改正による移動・新設かを含め、改正沿革の全体は確認が必要
改正の年表
- 1.平成19年(2007年)改正・平成20年(2008年)施行 改正:普通自転車が歩道を通行できる場合を、標識による指定・児童や高齢者等の政令で定める者・やむを得ない事情の三類型に整理し、歩道通行の要件を明文化した。条番号の移動を含む沿革の全体は要検証
- 2.令和6年(2024年)改正 改正:自転車の交通違反に対する反則金(いわゆる青切符)制度の導入を含む改正が行われた。歩道通行の要件違反や徐行義務違反の取締り実務に影響するが、施行時期・運用は最新の改正状況を確認する必要がある
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