行政事件訴訟法 第18条(第三者による請求の追加的併合)
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第三者は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、その訴訟の当事者の一方を被告として、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。この場合において、当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは、第十六条第二項の規定を準用する。
この条文の基本情報
第三者による請求の追加的併合とは何ですか?
定義第三者による請求の追加的併合とは、行政事件訴訟法第18条に定められた規定で、「第三者は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、その訴訟の当事者の一方を被告として、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 行政事件訴訟法第18条(第三者による請求の追加的併合)は、日本の行政事件訴訟法に含まれる条文です。
- 行政事件訴訟法第18条の条文原文は「第三者は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、その訴訟の当事者の一方を被告として、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。」で始まります。
- 行政事件訴訟法第18条は第一節 取消訴訟に置かれています。
- 行政事件訴訟法の公布日は昭和37年5月16日です。
- 行政事件訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 行政事件訴訟法第18条の前の条は行政事件訴訟法第17条です。
- 行政事件訴訟法第18条の次の条は行政事件訴訟法第19条です。
- 行政事件訴訟法第18条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第18条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139 - 本サイト収録
行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第18条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000139/18
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点行政事件訴訟法18条は、第三者が取消訴訟の口頭弁論終結まで、当事者の一方を被告として関連請求の訴えを併合提起できると定める。終結後は併合できず独立訴訟による。
Q · 他人が起こした行政の取消訴訟に、あとから自分の請求を持ち込めますか?
口頭弁論の終結までなら関連請求を併合提起できます
行政事件訴訟法18条により、第三者は取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、その訴訟の当事者の一方を被告として、関連請求(13条)に係る訴えを併合して提起できます。別々に三つの訴訟を走らせるより、一つの法廷で証拠と争点を共有できるため負担が軽くなります。ただし口頭弁論が終結した後は併合できず、自分の出訴期間(14条)と費用を背負って独立の訴えを起こすしかありません。当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは16条2項が準用されます。
解説
近所にできる産業廃棄物処理施設、その許可をめぐって既に別の住民が県を相手に取消訴訟を起こしている。あなたも同じ施設に反対だが、自分でゼロから訴訟を立ち上げるには出訴期間も費用も重くのしかかる。行政事件訴訟法18条は、この場面であなたに横入りの権利を与える。第三者であるあなたは、進行中の取消訴訟の口頭弁論が終わるまでの間、その当事者の一方を被告として、関連する請求を併せて提起できる。つまり、他人が切り開いた戦場に、自分の請求を持ち込んで合流できる。別々に三つの訴訟が走るより、一つの法廷で証拠も争点も共有した方が、裁判所も判断しやすく、あなたの負担も軽い。ただし境界線がある。口頭弁論が終結した瞬間、この扉は閉まる。一日遅れれば、あなたは独立した別訴訟を、自分の出訴期間と費用の重みを丸ごと背負って起こすしかなくなる。
法的な位置づけ
行政事件訴訟法18条は、取消訴訟における第三者の請求の追加的併合を定める規定である。第三者は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、その訴訟の当事者の一方を被告として、関連請求(13条)に係る訴えを併合して提起することができ、当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは16条2項が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.同一処分の取消訴訟が係属していないか確認 自分が反対する行政処分と同じ処分について、すでに取消訴訟が係属していないかを裁判所、報道、住民団体経由で確認する。先行訴訟があれば18条併合の前提が整う
- 2.先行訴訟の口頭弁論終結予定を把握し残り時間を逆算 先行する取消訴訟の口頭弁論がいつ終結予定かを把握し、併合提起できる残り時間を逆算する。証拠調べが終わった段階なら相手の弱点が見えた状態から動ける
- 3.自分の請求が関連請求(13条)に当たるか精査 自分が提起したい請求が、行政事件訴訟法13条の関連請求に当たるかを精査する。原状回復、損害賠償、同一処分に基づく請求などが典型で、ここを外すと併合が認められない
- 4.関連請求に係る訴えを併合提起 口頭弁論終結前に、当事者の一方を被告として関連請求に係る訴えを併合して提起する。当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは16条2項が準用されるため、要件を確認する
- 5.間に合わなければ独立訴訟を検討し出訴期間を確認 口頭弁論終結に間に合わない場合は独立した訴えを検討する。その際は自分の出訴期間(14条、原則として処分を知った日から6か月、処分の日から1年)を最優先で確認する
よくある質問 AI による整理
Q1関連請求とは何ですか?
行政事件訴訟法13条が定める、取消訴訟の対象と密接に関連する請求を指します。原状回復、損害賠償、同一処分に基づく請求などが典型で、18条の併合提起ができる対象を画定します。
Q2取消訴訟の口頭弁論終結後でも請求を併合できますか?
できません。18条が認める併合提起の期限は口頭弁論の終結までです。終結後は独立した訴えを、自分の出訴期間(14条)内に別途起こす必要があります。
Q3行政事件訴訟法18条と19条の違いは何ですか?
18条は第三者が併合提起する場面、19条は原告自身が後から関連請求を追加的に併合する場面を規律します。主体が第三者か原告かで使い分けます。
Q4関連請求の併合提起に追加の手数料はかかりますか?
併合する請求の訴額に応じた手数料(印紙)が原則必要です。ただし別個に独立訴訟を起こすより、証拠・争点を共有でき総コストを抑えられる場合が多いです。
Q5関連請求の併合提起に出訴期間の制限はありますか?
18条の併合自体は口頭弁論終結までという期限で区切られます。元の取消訴訟の出訴期間は14条で、処分を知った日から6か月、処分の日から1年が原則です。
Q6高等裁判所に係属中の取消訴訟でも併合できますか?
できます。ただし高裁係属時は18条後段により16条2項が準用され、相手方の同意等の要件に注意が必要です。
Q7近隣住民が行政処分の取消訴訟に合流するにはどうすればよいですか?
同一処分の取消訴訟が係属しているか確認し、口頭弁論終結前に、自分の請求が関連請求(13条)に当たるかを精査して18条で併合提起します。
Q8請求の客観的併合(16条)と第三者の併合(18条)はどう違いますか?
16条は原告が複数の請求を併せて提起する場面、18条は当初の当事者でない第三者が後から関連請求を持ち込む場面です。誰が併合するかが決定的な違いです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1他人が始めた裁判に、あとから自分も加わるなんて本当にできるんですか?
できます。同じ行政処分の影響を受ける第三者で、関連請求(13条)を持っていれば、18条により進行中の取消訴訟に自分の請求を併合して提起できます。ただし口頭弁論終結までという時間制限があります。実務のポイント:先行訴訟がどこまで進んでいるかで戦略が変わる。証拠調べが終わった後に合流すれば、相手の弱点が見えた状態から動けるが、結審間際だと裁判所が新請求の追加を嫌がる。係属裁判所の進行状況をいち早く掴んだ者が有利に立つ
Q2併合する相手は、自分が訴えたい行政庁じゃなくてもいいんですか?
18条は「当事者の一方を被告として」と定めており、先行訴訟の原告側・被告側どちらを相手にも関連請求を併合できます。たとえば許可に反対する住民訴訟に、許可を受けた事業者を相手取った請求を持ち込むことも構造上あり得ます。実務のポイント:誰を被告に選ぶかで、立証の難度も得られる救済も変わる。行政庁を相手にするのか、処分で利益を得た私人を相手にするのか、この選択を先に固めないと、せっかくの併合が空振りに終わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「他人が起こした訴訟に、関係ない自分が口を出せるはずがない」と思い込んでいる人が多い。だが関連請求を持つ第三者は、18条で正面から併合提起できる。あなたは訴訟の外野ではなく、途中から当事者になれる立場にいる
- 「いつでも合流できる」と軽く考えていないか。併合できるのは口頭弁論終結までという、見落としやすいが決定的な時間制限がある。この一線を越えた瞬間、合流という選択肢そのものが消え、独立訴訟しか残らない。時限の重さを知らない人ほど、気付いたときには手遅れだ
- 「併合さえすれば自分の請求も自動的に認められる」という前提が、そもそも間違っている。18条が保障するのは合流の手続だけであって、あなたの請求の中身が認められるかは別問題。手続の入口と勝敗の出口を混同すると、合流できたことに満足して肝心の主張準備を怠る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 併合を行う主体 | 18条:第三者(当初の当事者でない者) | 19条:原告(自らの請求に追加) 16条:原告(提訴時の客観的併合) |
| 時間的限界 | 取消訴訟の口頭弁論の終結まで | 取消訴訟の口頭弁論の終結まで 取消訴訟の提起に併せて行う |
| 対象となる請求 | 関連請求(13条)に係る訴え | 関連請求(13条)に係る訴え 取消訴訟に併合する関連請求 |
| 高等裁判所係属時 | 16条2項を準用 | 16条2項を準用 本則として適用 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は利害関係人の訴訟参加(42条)と訴えの追加(111条)で同種の機能を担う。第三者が進行中の行政訴訟に合流する点で日本18条と趣旨が近い
韓国は第三者の訴訟参加(소송참가)を中心に構成。日本の併合提起とは形式が異なるが、第三者の利益保護という目的は共通
ドイツは行政裁判所が第三者を訴訟に引き込むBeiladung制度を採る。当事者の申立てによる併合提起より裁判所主導の色彩が強い
米国は当事者参加(intervention of right / permissive intervention)で第三者の合流を扱う。行政訴訟も連邦民訴規則の枠組みを基本とする
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの会社が申請した開発許可に対して、近隣住民がすでに取消訴訟を起こしていたとしたら? あなたは被告である行政庁の側に立つだけでなく、住民を相手取った関連請求を同じ訴訟に併合して提起できる場面がある。別々の法廷で二重に争うより、一つの土俵で決着をつける方が戦略的に有利だ
- 進行中の取消訴訟があと二週間で結審する。あなたが同じ処分の影響を受ける第三者なら、結審までに動かなければ併合のチャンスは永遠に消える。口頭弁論終結という一本の締切が、あなたに残された時間を区切っている
- 同じ建築確認に反対する住民が複数いる。一人が先に訴え、あとから別の住民が18条で合流する。バラバラに戦うより、訴訟費用も主張も束ねた方が強い
- 競合他社が受けた営業許可に、あなたも別の競合として不満を持っている。先に動いた同業者の取消訴訟に、あなたの関連請求を併合して乗り込む。一社単独で行政を相手にするより、複数の請求が一つの訴訟に集まることで、裁判所の関心も証拠の厚みも変わってくる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず同じ処分をめぐる取消訴訟が既に係属していないか、裁判所や報道、住民団体経由で確認する2. 係属していれば、その訴訟の口頭弁論がいつ終結予定かを把握し、残り時間を逆算する3. あなたの請求が「関連請求」(13条)に当たるかを精査、当たれば18条で併合提起4. 高等裁判所に係属中なら16条2項準用で要件に注意5. 間に合わないなら独立訴訟を検討し、その場合は自分の出訴期間(14条、原則6か月)を最優先で確認する
訴えられた側:1. 第三者から関連請求の併合が申し立てられたら、それが本当に13条の関連請求に当たるかを争う余地を検討2. 併合により争点が拡散し審理が遅延するなら、裁判所に弁論の分離(民事訴訟法152条)を求める選択肢がある3. 高裁係属中の併合には16条2項準用の要件不備を突けないか確認4. 複数の第三者が次々合流する見込みなら、早期の争点整理と主張の一本化で防御の足場を固める
時効(請求できる期限):併合提起ができるのは、先行する取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで(18条)。終結後は併合不可、独立した訴えを起こすしかない。なお元となる取消訴訟自体の出訴期間は、処分があったことを知った日から6か月、処分の日から1年(14条、最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の趣旨は、同一処分から派生する紛争の一回的解決と訴訟経済にあるとされる。併合の対象は13条の関連請求に限られ、無制限の第三者合流による審理の肥大化を防ぐため、口頭弁論終結という時間的限界が設けられていると解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和37年(1962年) 新設:行政事件訴訟法の制定により、取消訴訟における第三者の関連請求の併合提起制度を新設。紛争の一回的解決を図る手段として位置づけられた。
- 2.平成16年(2004年) 改正:司法制度改革に伴う行政事件訴訟法の大改正。原告適格・出訴期間・関連請求等の制度全般が整備された(本条への具体的影響は要確認)。
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