行政事件訴訟法 第17条(共同訴訟)
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- 数人は、その数人の請求又はその数人に対する請求が処分又は裁決の取消しの請求と関連請求とである場合に限り、共同訴訟人として訴え、又は訴えられることができる。
- 2.前項の場合には、前条第二項の規定を準用する。
この条文の基本情報
共同訴訟とは何ですか?
定義共同訴訟とは、行政事件訴訟法第17条に定められた規定で、「数人は、その数人の請求又はその数人に対する請求が処分又は裁決の取消しの請求と関連請求とである場合に限り、共同訴訟人として訴え、又は訴えられることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 行政事件訴訟法第17条(共同訴訟)は、日本の行政事件訴訟法に含まれる条文です。
- 行政事件訴訟法第17条の条文原文は「数人は、その数人の請求又はその数人に対する請求が処分又は裁決の取消しの請求と関連請求とである場合に限り、共同訴訟人として訴え、又は訴えられることができる。」で始まります。
- 行政事件訴訟法第17条は第一節 取消訴訟に置かれています。
- 行政事件訴訟法の公布日は昭和37年5月16日です。
- 行政事件訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 行政事件訴訟法第17条の前の条は行政事件訴訟法第16条です。
- 行政事件訴訟法第17条の次の条は行政事件訴訟法第18条です。
- 行政事件訴訟法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139 - 本サイト収録
行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000139/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点行政事件訴訟法17条は、複数人の請求が処分の取消請求と関連請求の関係にある場合に限り、共同訴訟人として一緒に訴え、または訴えられることを認める規定である。
Q · 近所の人たちと一緒に役所を訴えるとき、全員を一つの裁判にまとめられる?
関連請求の関係にあれば共同訴訟にできる
行政事件訴訟法17条により、数人の請求またはその数人に対する請求が、処分・裁決の取消しの請求と「関連請求」(同法13条)の関係にある場合に限り、共同訴訟人として一緒に訴え、または訴えられます。同じ役所への不満が共通するだけでは足りず、各人の請求が法的な接合点でつながっている必要があります。枠を満たさない者を加えると分離され、かえって審理が遅れます。前条2項が準用されます。
解説
市が近所に建つ大型施設の開発許可を出した。あなたも、隣の家も、向かいのマンションの住民も、みな反対している。だが一人ずつ行政を相手に取消訴訟を起こすのは、費用も時間も孤独も重すぎる。行政事件訴訟法17条は、その状況に一本の道を通す。複数人が「共同訴訟人」として一緒に訴え、または訴えられることを認める条文だ。ただし無条件ではない。あなたたちの請求が、処分または裁決の取消しの請求と「関連請求」の関係にあるときに限る。ここが多くの人の誤解する壁だ。「みんな同じ役所に不満がある」だけでは束になれない。13条が定める関連請求の枠に入って初めて、裁判所はあなたたちを一つの訴訟にまとめる。逆にこの枠を満たせば、弁護士費用も証拠も主張も共有でき、一人では届かなかった行政相手の戦いに、複数の声が同時に響く。
法的な位置づけ
行政事件訴訟法17条は、行政訴訟における主観的併合、すなわち共同訴訟を定める規定である。数人の請求または数人に対する請求が、処分もしくは裁決の取消しの請求と関連請求(同法13条)の関係にある場合に限り、これらの者が共同訴訟人として訴え、または訴えられることを認める。前条第2項が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.同じ処分で不利益を受けた人を探す 同じ処分、または関連する処分で不利益を受けた人が他にいないかを真っ先に探す。近隣住民・同業者・同種申請者が候補になる。声をかける前に、各人がどの処分の取消しを求めているかを整理する
- 2.関連請求の枠に入る人を選別する 各人の請求が取消しの請求と関連請求(行政事件訴訟法13条)の関係にあるかを弁護士と確認し、枠に入る人だけで共同訴訟を組む。枠を外れる人を無理に加えると分離され全体が遅れる
- 3.出訴期間を全員分カレンダー化する 処分を知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)の出訴期間を共同訴訟人ごとに管理する。一人でも徒過するとその請求が分離・却下されうるため、最短の期限から逆算して提訴日を固定する
- 4.一本の訴状にまとめて提訴する 提訴前に弁護士費用の分担と連絡窓口を決め、関連請求の構成を整えた上で一通の訴状に共同訴訟人全員分をまとめて提出する。後から別訴を併合するより手続管理が有利になる
よくある質問 AI による整理
Q1共同訴訟とは何ですか?
複数の原告または被告が一つの訴訟手続でまとめて審理を受ける形態です。行政事件訴訟法17条は、関連請求の関係を要件に行政訴訟での共同訴訟を認めています。
Q2関連請求とは何ですか?
行政事件訴訟法13条が定める概念で、取消しの請求と一定の関連性を持つ請求を指します。共同訴訟や請求の併合を認めるための法的な接合点になります。
Q3通常共同訴訟と必要的共同訴訟の違いは?
通常共同訴訟は各人の訴訟が独立し(民訴39条)、必要的共同訴訟は判決を全員に合一確定すべき場合で足並みを揃える必要があります(民訴40条)。
Q4行政訴訟を複数人で起こすメリットは?
弁護士費用を頭割りでき、証拠や主張を共有できます。一人では非対称だった行政との力関係を、複数の声で同時に争える点が大きな利点です。
Q5共同訴訟人ごとに出訴期間は違いますか?
各人が処分を知った日を起点に出訴期間(行訴14条、原則6か月)が個別に進みます。一人でも徒過するとその請求は分離・却下されうるため全員分の管理が必要です。
Q6共同訴訟で弁護士費用はどう分担しますか?
法律上の定めはなく当事者間の合意によります。提訴前に分担割合と連絡窓口を決めておくのが実務上の定石で、紛争化後の調整トラブルを防げます。
Q7後から原告を追加できますか?
請求の追加的併合として、第三者は18条、原告は19条により追加できます。ただし関連請求の枠を満たすことが前提で、満たさない請求は分離されます。
Q8第一審が高等裁判所のときも併合できますか?
17条2項が準用する16条2項により、第一審が高等裁判所の管轄に属する場合の併合には相手方の同意が必要です。同意の有無を慎重に判断します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1近所の人たちと一緒に市を訴えたいんですが、全員まとめて一つの裁判にできますか?
できる場合があります。ただし行政事件訴訟法17条は、各人の請求が処分の取消しの請求と「関連請求」(13条)の関係にあることを条件にします。同じ開発許可への取消請求なら束ねやすいですが、別々の処分への不満を寄せ集めただけでは認められません。実務のポイント:弁護士は共同訴訟にするかを、まず関連請求の枠で線引きします。枠に入る人だけで提訴し、外れる人は別訴にするのが定石。無理に全員を一本にすると分離されて全体が遅れるため、人数より接合点で選ぶのが実務感覚です
Q2共同訴訟にしたら、一人が負けたら全員負けるんですか?
原則としてそうはなりません。行政訴訟の共同訴訟は多くが通常共同訴訟で、共同訴訟人独立の原則(民事訴訟法39条、行政事件訴訟法7条で準用)により、一人の主張や敗訴が他の原告を直接縛りません。実務のポイント:ただし処分の効力を全員について合一に確定すべき場合は必要的共同訴訟(民事訴訟法40条)になり、一人の有利な主張が全員に及ぶ反面、足並みを乱せません。自分の訴訟がどちらの型かを最初に確認しておくと、和解や上訴を一人で決めてよいかが見えてきます
間違えやすい点 AI による整理
- 「みんな同じ役所に不満があるから一緒に訴えられる」と考えがちだが、その問いの立て方そのものが落とし穴だ。17条が求めるのは不満の共通性ではなく、各人の請求が取消しの請求と「関連請求」(13条)の関係にあること。怒りの方向が同じでも、法的な接合点がなければ裁判所はあなたたちを別々の訴訟に分ける
- 共同訴訟にすれば「全員一蓮托生」と思われがちだが、行政訴訟の共同訴訟は多くが通常共同訴訟であり、共同訴訟人独立の原則(民事訴訟法39条)によって一人の主張や敗訴が他の原告を直接縛るわけではない。問題はその深刻度を知らないこと。一人の弱い主張で全員が沈むわけではない反面、判決が各人ばらばらに割れる可能性も同時に抱えている
- 「共同訴訟は人数が多いほど強い」と信じられているが、関連請求の枠を満たさない者を無理に加えると、その部分が分離され、かえって全体の手続が遅れる。数より接合点の質が勝敗を分ける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 束ねる対象 | 17条:複数の当事者(主観的併合・共同訴訟) | 13条:関連請求の定義(接合点そのもの) 16条:一人が複数の請求(客観的併合) |
| 要件 | 各人の請求が取消請求と関連請求の関係にあること | 取消請求と一定の関連性を持つこと 請求相互に関連請求の関係があること |
| 追加の可否 | 提訴時に共同訴訟人として束ねる | —(要件規定) 18条(第三者)・19条(原告)で後から追加可 |
| 第一審が高裁の場合 | 2項で16条2項を準用、相手方の同意が必要 | — 16条2項:相手方の同意が必要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も行政訴訟における共同訴訟を定め、必要的共同訴訟と通常共同訴訟を区別する点で日本と構造が近い
韓国は行政訴訟法が民事訴訟法を準用し、共同訴訟の一般要件は民訴65条による。日本と同様の準用構造をとる
ドイツ行政裁判所法64条が民事訴訟法のStreitgenossenschaft(共同訴訟)規定を準用。請求の関連性を要件とする点で類似する
米国は同一の取引・事件から生じ、共通の法律問題・事実問題がある場合に当事者の任意併合を認める。行政処分の司法審査にも適用される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市の建築許可に近隣20世帯が反対しているとして、全員が別々に取消訴訟を起こしたらどうなる? 出訴期間(処分を知った日から6か月、行政事件訴訟法14条)は刻一刻と迫る。17条で共同訴訟にまとめれば、一通の訴状で全員分を提出でき、弁護士費用も頭割りにできる
- あなたが営む店が、同業数社とともに自治体の営業停止処分を受けた。行政側があなたたちをまとめて被告とすることもこの条文が射程に入れるが、逆にあなたたち事業者側が結束して一つの訴訟で争えば、行政の個別撃破を防げる。誰と組むかを決めるのはあなただ
- 環境団体が産廃施設の許可取消しを求める。賛同する地権者や住民が次々と原告に加わる。各人の請求が関連請求の枠さえ満たせば、原告の数に上限はない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 同じ処分、または関連する処分で不利益を受けた人が他にいないかを真っ先に探す。近隣・同業・同種申請者が候補2. 各人の請求が取消しの請求と関連請求(行政事件訴訟法13条)の枠に入るかを弁護士と確認し、入る人だけで共同訴訟を組む3. 出訴期間(処分を知った日から6か月、行政事件訴訟法14条)を全員分カレンダー化、一人でも徒過するとその請求は分離・却下されうる4. 提訴前に一本の訴状にまとめ、弁護士費用の分担と連絡窓口を先に決めておく
訴えられた側:1. 複数の原告から共同訴訟で訴えられた行政庁や利害関係事業者の側は、まず各原告の請求が本当に関連請求の枠を満たすかを精査し、満たさない請求は分離を求める2. 原告ごとに事情が異なるなら、共同訴訟人独立の原則(民事訴訟法39条)を活かし一人ずつ個別に反論を組む3. 第一審が高等裁判所のときは、関連請求の併合に同意するか慎重に判断(17条2項が準用する16条2項) 4. 全体を一括処理させず、争点を原告ごとに分解するのが防御の基本
時効(請求できる期限):17条自体に固有の期間はないが、取消訴訟である以上、各共同訴訟人は出訴期間の制約を受ける。処分または裁決があったことを知った日から6か月、かつ処分または裁決の日から1年(行政事件訴訟法14条、正当な理由があるときは例外)。共同訴訟人の一人でも期間を徒過すると、その者の請求は不適法として却下されうる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:17条の共同訴訟は、各人の請求が13条の関連請求の関係にあることを要件とする。多くは通常共同訴訟であり、共同訴訟人独立の原則(民訴39条)が妥当する。処分の効力を合一に確定すべき場合は必要的共同訴訟(民訴40条)となる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和37年(1962年) 新設:行政事件訴訟法の制定により、行政訴訟における共同訴訟の要件を関連請求との関係に絞って明文化した
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