商業登記法 第10条(登記事項証明書の交付等)
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- 何人も、手数料を納付して、登記簿に記録されている事項を証明した書面(以下「登記事項証明書」という。)の交付を請求することができる。
- 2.前項の交付の請求は、法務省令で定める場合を除き、他の登記所の登記官に対してもすることができる。
- 3.登記事項証明書の記載事項は、法務省令で定める。
この条文の基本情報
登記事項証明書の交付等とは何ですか?
定義登記事項証明書の交付等とは、商業登記法第10条に定められた規定で、「何人も、手数料を納付して、登記簿に記録されている事項を証明した書面(以下「登記事項証明書」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第10条(登記事項証明書の交付等)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第10条の条文原文は「何人も、手数料を納付して、登記簿に記録されている事項を証明した書面(以下「登記事項証明書」という。」で始まります。
- 商業登記法第10条は第二章 登記簿等に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第10条の前の条は商業登記法第9条です。
- 商業登記法第10条の次の条は商業登記法第11条です。
- 商業登記法第10条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第10条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第10条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法10条は、何人も手数料を納付すれば登記事項証明書の交付を請求できると定める。利害関係の証明は不要で、2項により管轄外の登記所でも請求できる。
Q · 取引先の会社の登記簿は、関係者じゃなくても取れるんですか?
取れます。理由も利害関係も証明不要です
商業登記法10条1項は「何人も、手数料を納付して」登記事項証明書の交付を請求できると定めています。請求理由の説明も、利害関係の疎明も不要で、請求されたことが会社側に通知されることもありません。2項により本店を管轄しない他の登記所の登記官にも請求でき、札幌の会社の証明書を東京の窓口で受け取れます。ただし定款や株主総会議事録などの附属書類の閲覧は11条の2の管轄で、利害関係を有する部分に限られます。
解説
「何人も」という三文字が、商業登記法10条のすべてを決めている。取引先の会社の登記事項証明書を、あなたは理由を告げず、利害関係を証明せず、手数料を払うだけで手に入れられる。相手に拒否権はなく、誰が取ったかの通知も相手には届かない。そして同じことが、あなたの会社にも起きている。設立年月日、本店移転の履歴、役員の入れ替わり、資本金の増減、目的欄の変遷、そのすべてが誰の目にも開かれている。2項がさらに効く。かつては本店を管轄する法務局まで出向く必要があったが、今は原則としてどこの登記所の登記官にも請求できる。札幌の会社の証明書を那覇の窓口で受け取れる。3項が法務省令に委ねているのは記載事項の中身で、そこで現在事項、履歴事項、閉鎖事項、代表者事項という種類が分かれる。どれを選ぶかで、見える景色がまるで違う。
法的な位置づけ
商業登記法10条は登記事項証明書の交付請求権を定める規定であり、請求権者を限定せず「何人も」に開き、手数料の納付のみを要件とする。2項は管轄外の登記所の登記官への請求を認め、3項は記載事項を法務省令に委ねる。利害関係の疎明を要する附属書類の閲覧(同法11条の2)とは制度が区別される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.相手方の正確な商号と本店を特定する 請求書、契約書、名刺から商号と本店所在地を正確に写し取る。株式会社の位置(前株・後株)、旧字体、丁目番地の表記まで一致させる。商号が似た別法人を取り違えると、調査そのものが無意味になる
- 2.取得する証明書の種類を選ぶ 沿革を調べるなら履歴事項全部証明書、現状確認なら現在事項全部証明書、代表者の資格証明だけなら代表者事項証明書を選ぶ。記載事項の種類は10条3項を受けた法務省令が定めている
- 3.登記所またはオンラインで交付請求する 10条2項により本店を管轄しない登記所の登記官にも請求できるため、最寄りの登記所で足りる。急がない調査ならオンライン請求で郵送受取、当日必要なら窓口受取を選ぶ。手数料を納付すれば理由の説明は不要
- 4.役員・本店・商号・目的の変動を時系列に並べる 履歴事項の各欄から、役員の退任時期、本店移転、商号変更、目的変更の日付を抜き出し、自社の取引開始時期と重ねる。取引直前の商号変更や役員の一斉退任は、与信判断を変える材料になる
- 5.必要に応じて閉鎖事項証明書・附属書類に進む 会社が消えている疑いがあれば閉鎖事項全部証明書を取る。定款や株主総会議事録まで必要な段階に入ったら、11条の2の附属書類閲覧を検討する。こちらは利害関係の疎明が必要で、10条のように誰でも見られるわけではない
よくある質問 AI による整理
Q1登記事項証明書とは?
登記簿に記録された事項を登記官が証明した公的書面です。商業登記法10条1項が根拠で、認証文と登記官の職印により証明力を持ちます。俗に登記簿謄本とも呼ばれます。
Q2会社の登記簿謄本の取り方は?
登記所の窓口、郵送、オンライン請求のいずれかで請求します。会社の正確な商号と本店が分かれば、手数料の納付だけで誰でも交付を受けられます(商業登記法10条1項)。
Q3登記事項証明書の手数料はいくら?
手数料額は登記手数料令で定められ、窓口請求とオンライン請求、受取方法によって異なります。改定されることがあるため、最新額は法務局の案内でご確認ください。
Q4履歴事項全部証明書と現在事項全部証明書の違いは?
現在事項は現に効力を有する事項のみ、履歴事項は請求日の3年前の1月1日以降の変更履歴まで載ります。沿革を追う調査では履歴事項を選びます。
Q5登記事項証明書は郵送やオンラインでも請求できる?
できます。10条2項により管轄外の登記所にも請求でき、登記・供託オンライン申請システムを使えば窓口に出向かず郵送または窓口受取で取得できます。
Q6閉鎖事項全部証明書はどんなときに必要?
会社が解散・清算結了した場合や、本店移転・商号変更で古い記録が閉鎖された場合に必要です。履歴事項に載らない古い沿革はここで追います。
Q7登記事項証明書に有効期限はある?
商業登記法10条に有効期限の定めはありません。「発行後3か月以内」等は提出先である金融機関や入札制度の側が課す要件です。
Q8登記事項証明書はコンビニで取れる?
商業登記の証明書はコンビニ交付の対象外です。登記所の窓口、郵送、またはオンライン請求で取得します(住民票等の市区町村証明とは制度が異なります)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1他人の会社の登記を勝手に見て、あとで怒られたりしませんか?
10条1項が「何人も」と定めており、理由の説明も利害関係の証明も不要で、相手に通知も行かない。取られた側が誰の請求かを知る手段もない。実務のポイント:ただし定款や株主総会議事録などの附属書類は11条の2の管轄で、利害関係を有する部分に限り閲覧が認められる。ここを混同したまま「登記所に行けば全部見られる」と考えて動くと、窓口で止められる。
Q2ネットで取れるPDFの登記情報じゃダメなんですか?
調べるだけなら十分だが、提出には使えない。登記情報提供サービスは電気通信回線による登記情報の提供に関する法律に基づく閲覧サービスで、認証文と登記官の職印がなく証明力がない。10条の登記事項証明書とは別物である。実務のポイント:調査は安価なオンライン閲覧、提出は証明書、と最初から使い分けると年間の調査コストが目に見えて下がる(手数料額は最新の改正状況をご確認ください)。
Q3昔の役員や昔の商号は、どこまで遡って見られますか?
履歴事項全部証明書に載るのは、請求日の3年前の1月1日以降の履歴である。それより古い記録や閉鎖された会社は閉鎖事項全部証明書で追う。記載事項の細目は10条3項を受けた法務省令(商業登記規則)が定めている。実務のポイント:起算点が「3年前の1月1日」なので、1月に請求するのと12月に請求するのとでは見える範囲が最大で1年近く違う。急がない調査なら年末に取る方が情報量が多い。
Q4自宅で起業したのですが、登記から自宅住所を消せませんか?
令和6年(2024年)10月1日から、株式会社の代表取締役等の住所について、申出により一部を非表示にできる措置が始まっている(商業登記規則31条の3)。10条の公開原則そのものは変わらないが、印字される範囲を絞れる。実務のポイント:実務上、非表示にすると金融機関の審査や不動産取引の本人確認で追加資料を求められる例が報告されており、運用はまだ固まりきっていない。融資予定がある時期は、申出のタイミングを金融機関と先に相談する。
間違えやすい点 AI による整理
- 「登記を見るには利害関係が要るはずだ」という前提から考えている人が多いが、10条にその要件はない。利害関係の疎明が必要なのは定款や株主総会議事録などの附属書類の閲覧で、根拠条文は11条の2という別の規定である。問いの立て方が二つの制度を混ぜてしまっている
- 自分の会社の情報が公開されていること自体は多くの経営者が知っている。知られていないのはその深刻度だ。代表取締役の住所は登記事項であり、証明書にそのまま印字される。自宅で起業した人の自宅住所は、令和6年(2024年)10月開始の住所非表示の申出をしていない限り、数百円で誰の手にも渡る
- 登記情報提供サービスでPDFを取れば証明書を持っていると考えている人と、それを提出された裁判所や金融機関との間には、決定的な落差がある。あなたから見れば「同じ内容が書いてある紙」だが、法律から見れば片方は認証文と登記官の職印を備えた公的証明、もう片方は単なる閲覧結果である。提出期限の当日にこの落差に気付くと、取り返しがつかない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 請求できる人 | 10条:何人も(利害関係不要) | 11条の2:利害関係を有する者のみ 12条:印鑑提出者本人等に限定 |
| 対象となる情報 | 10条:登記簿に記録された登記事項 | 11条の2:定款・議事録等の附属書類 12条:提出された印鑑の証明 |
| 請求先の柔軟性 | 10条2項:管轄外の登記所でも可 | 11条の2:書類を保管する登記所 12条:法務省令の定めに従う |
| 典型的な使い道 | 10条:与信調査、入札、訴訟前の相手方特定 | 11条の2:株主構成や決議内容の確認、訴訟準備 12条:契約締結時の代表権・印鑑の真正確認 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も登記事項の公開を原則とし、オンラインで無料検索できる範囲が広い一方、証明力ある登記証明の取得は別手続となる点は日本と共通
韓国も日本と同様に商業登記の手続を単行法化し、登記事項証明書の交付を請求権者を限定せず認める公開原則を採る
ドイツは商業登記簿の閲覧を誰にでも情報目的で認め、電子登記ポータルでの提供を基本とする。公開原則の起点にあたる規定
米国は連邦統一の商業登記簿を持たず、州ごとの登記機関が公開する。公開範囲・取得方法・証明書の名称は州によって大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 請求書に書かれた会社名を検索しても、きれいな公式サイトしか出てこない。履歴事項全部証明書を取ると、2年前まで別の商号で、本店も3回移っていた。商号を変えて過去を切り離す動きは、登記の履歴欄だけが黙って記録している
- もし、あなたの会社の代表取締役の自宅住所が、面識のない誰かの手元にプリントアウトされていたとしたら? 代表取締役の住所は登記事項であり、証明書にそのまま印字される。自宅を本店にして起業した人は、会社の登記を取られた時点で自宅も知られている
- 調べられる側に回ることもある。融資審査、入札参加資格の確認、上場企業の新規取引先審査、そのどれでも相手は面談の前にあなたの登記を読み終えている。資本金の推移も役員の出入りも、初対面の時点で把握されていると考えた方がいい
- 入札の提出期限は明後日、必要書類に「発行から3か月以内の登記事項証明書」とある。本店は札幌、あなたは東京にいる。10条2項があるから東京の登記所で足りる。これを知らずに人を札幌へ飛ばすと、往復の時間だけで締切を落とす
- 元請けが危ないという噂が流れてきた。履歴事項証明書を開くと、半年前に役員が二人抜け、目的欄が書き換わっている。債権回収の列で最前列に並べるか最後尾になるかは、この一枚を何日早く取ったかで決まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相手方の正確な商号と本店を請求書や契約書から特定する2. 最寄りの登記所またはオンラインで履歴事項全部証明書を請求(10条1項、2項により管轄外の登記所でも可) 3. 役員の変動、本店移転、商号変更、目的変更の時期を時系列に並べ、取引開始時期と重ねる4. 会社が消えている疑いがあれば閉鎖事項証明書も取る5. 定款や議事録が必要な段階に入ったら、11条の2の附属書類閲覧を検討する(利害関係の疎明が必要)
訴えられた側:1. 自社の登記事項証明書を自分で取り、外部から何が見えているかを確認する2. 代表者の自宅が本店や住所として出ている場合、令和6年(2024年)10月開始の代表取締役等住所非表示措置の申出を検討(最新の運用状況をご確認ください) 3. 見られて困る沿革は消せないと理解し、説明できる形に整理しておく4. 定款や議事録は登記事項ではなく附属書類であり、誰でも見られるわけではない。開示範囲を混同して過剰に身構えない
時効(請求できる期限):交付請求権そのものに消滅時効はない。ただし実質的な時間制限が二つある。履歴事項全部証明書に載るのは請求日の3年前の1月1日以降の履歴で、それより前は閉鎖事項全部証明書の領域になる。閉鎖された登記記録の保存期間にも限りがある(商業登記規則34条、現行効力を要確認)。また提出先が求める「発行後3か月以内」等の有効期間は各制度側の要件であり、10条の制限ではない
学説
通説:10条が請求権者を限定しないのは、会社の信用が登記の公示に依存する以上、利害関係の審査を挟めば公示制度が機能不全に陥るためと説明される。個人情報保護との緊張は、附属書類・印鑑証明の請求権者限定と住所非表示措置という周辺制度で調整されると理解されている
改正沿革 AI による整理
- 会社法制定に伴う整備(平成17年/2005年公布、平成18年/2006年施行) 会社法制定に合わせて商業登記法が大幅に整備され、登記簿のコンピュータ化を前提とした「登記事項証明書」の枠組みが現在の形に整った。改正回数と各改正の細目は未検証のため人的確認を要する
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商業登記の手続規定を商法から分離し、商業登記法として単行法化。登記簿の謄本・抄本の交付請求を何人にも認める公開原則が単行法の中に置かれた
- 2.平成17年(2005年)公布・平成18年(2006年)施行 改正:会社法制定に伴う整備により、登記簿の電子化を前提とした「登記事項証明書」の枠組みが現在の形に整えられた。各改正の細目と改正回数は未検証のため人的確認を要する
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