要点商業登記法116条は、合名会社の分割登記規定(109条)を合資会社に、承継側の登記手続(110条)を吸収分割承継会社と新設分割設立会社に準用する規定である。
Q · 合資会社って会社分割できるんですか? 商業登記法116条は何を決めている条文ですか?
合資会社は分割できず、受け皿側の登記だけを準用で規律します
商業登記法116条は準用規定です。1項が合名会社の会社分割登記(同法109条)を合資会社の登記に、2項が同法110条を吸収分割承継会社の変更登記および新設分割による設立の登記に準用します。前提として、会社法757条・762条により分割会社となれるのは株式会社と合同会社だけで、合資会社は吸収分割承継会社または新設分割設立会社という受け皿側にしか立てません。登記期限は効力発生日から二週間(会社法923条・924条)です。
二項しかなく、しかも中身は全部よそから借りてきた条文である。だが読み飛ばすと、あなたの会社が他人の借金を無限に背負う入口になりうる。まず前提を一つ壊しておく。合資会社は会社分割で「事業を切り出す側」にはなれない。会社法757条と762条が、分割できる会社を株式会社と合同会社に限定しているからだ。合資会社が登場できるのは受け皿側、つまり吸収分割承継会社か新設分割設立会社としてだけである。本条1項は合名会社の会社分割登記のルール(商業登記法109条)をそのまま合資会社に流し込み、2項は承継側がする変更登記・設立登記の手続(同110条)を流し込む。準用の連鎖なので、条文を三段跳びしないと添付書類一枚の名前すら出てこない。そして受け皿が合資会社であるという事実は、単なる器の違いではない。無限責任社員と有限責任社員という責任の二層構造の上に、承継した債務がまるごと乗る。登記簿に誰が無限責任社員として載るか、その一行が個人の全財産の射程を決める。
商業登記法116条は準用規定であり、合名会社の会社分割の登記を定める同法109条を合資会社の登記に、同法110条を吸収分割承継会社がする吸収分割による変更の登記および新設分割による設立の登記に、それぞれ準用する。合資会社は会社法上分割会社となることができないため、本条は承継側の登記手続を規律する条文として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
合名会社の会社分割登記を定める109条を合資会社に、110条を吸収分割承継会社の変更登記と新設分割設立会社の設立登記に準用する規定です。条文自体に手続の中身は書かれていません。
分割する側にはなれません。会社法757条・762条が分割会社を株式会社と合同会社に限定しているため、合資会社は吸収分割承継会社または新設分割設立会社という受け皿側にのみ立てます。
吸収分割は効力発生日から二週間以内(会社法923条)。新設分割は同法924条1項各号の日から二週間以内に設立の登記と変更の登記を行います。懈怠は過料の対象です。
会社を代表する者個人に100万円以下の過料が科されうる(会社法976条1号)。期間経過後も申請自体は可能ですが、放置期間が長いほど過料額が上がる運用です。
吸収分割承継会社は既存の会社が事業を受け取る側、新設分割設立会社は分割のために新たに設立される会社です。前者は変更の登記、後者は設立の登記になります。
定款変更を伴う登記では総社員の同意書等の添付が必要です(商業登記法46条)。社員の加入・退社や責任区分の変更を伴う承継では、この一枚の日付が両社の申請日を左右します。
本条→109条→さらにその先の規定へと三段跳びで読み替えます。読み替えの過程で主体を「合資会社」「吸収分割承継会社」に置き換え、添付書面を各条から拾い直す作業になります。
有限責任社員が全員退社すると、合名会社となる定款変更をしたものとみなされます(会社法639条1項)。分割に伴う社員異動でこれが起きると、種類変更の登記も必要になります。
会社分割という手段では直接できません。会社法757条と762条により、分割する側になれるのは株式会社と合同会社だけで、合資会社は受け皿側にしか立てないからです。事業譲渡か、組織変更で合同会社になってから分割する二段構えになります。業界裏話ヒント:組織変更にも債権者保護手続と登記が必要で、そこから分割まで最低でも三か月前後は見る。決算期をまたぐ設計を先に決めないと、税務側で余計な負担が出る
本条は商業登記法109条と110条を借りてくる形なので、条文だけ読んでも添付書面の一覧が出てきません。合名会社向けに書かれたルールを合資会社に読み替える作業が、そのまま実務の落とし穴になります。業界裏話ヒント:準用条文が絡む登記は、法務局の事前相談を使える。管轄登記所に書面案を持ち込んで見てもらえば、補正で二週間の期限を溶かす事故がほぼ消える。この事前相談を使うかどうかで、同じ案件の所要時間が倍違う
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 商業登記法116条:合資会社への準用(1項=登記全般、2項=承継側の変更・設立登記) | — |
| 会社類型 | 合資会社(無限責任社員+有限責任社員の二層構造) | — |
| 分割会社になれるか | なれない(会社法757条・762条により受け皿側のみ) | — |
| 添付書面の中心 | 総社員の同意書(商業登記法46条)+債権者保護手続関係書面 | — |
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