受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

商業登記法 第116条(会社分割の登記)

クイックジャンプ
  1. 第百九条の規定は、合資会社の登記について準用する。
  2. 2.第百十条の規定は、吸収分割承継会社がする吸収分割による変更の登記及び新設分割による設立の登記について準用する。

この条文の基本情報

会社分割の登記とは何ですか?

定義会社分割の登記とは、商業登記法第116条に定められた規定で、「第百九条の規定は、合資会社の登記について準用する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 商業登記法第116条(会社分割の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
  2. 商業登記法第116条の条文原文は「第百九条の規定は、合資会社の登記について準用する。」で始まります。
  3. 商業登記法第116条は第七節に置かれています。
  4. 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
  5. 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 商業登記法第116条の前の条は商業登記法第115条です。
  7. 商業登記法第116条の次の条は商業登記法第117条です。
  8. 商業登記法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第116条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125
  • 本サイト収録商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/116

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点商業登記法116条は、合名会社の分割登記規定(109条)を合資会社に、承継側の登記手続(110条)を吸収分割承継会社と新設分割設立会社に準用する規定である。

Q · 合資会社って会社分割できるんですか? 商業登記法116条は何を決めている条文ですか?

合資会社は分割できず、受け皿側の登記だけを準用で規律します

商業登記法116条は準用規定です。1項が合名会社の会社分割登記(同法109条)を合資会社の登記に、2項が同法110条を吸収分割承継会社の変更登記および新設分割による設立の登記に準用します。前提として、会社法757条・762条により分割会社となれるのは株式会社と合同会社だけで、合資会社は吸収分割承継会社または新設分割設立会社という受け皿側にしか立てません。登記期限は効力発生日から二週間(会社法923条・924条)です。

解説

二項しかなく、しかも中身は全部よそから借りてきた条文である。だが読み飛ばすと、あなたの会社が他人の借金を無限に背負う入口になりうる。まず前提を一つ壊しておく。合資会社は会社分割で「事業を切り出す側」にはなれない。会社法757条と762条が、分割できる会社を株式会社と合同会社に限定しているからだ。合資会社が登場できるのは受け皿側、つまり吸収分割承継会社か新設分割設立会社としてだけである。本条1項は合名会社の会社分割登記のルール(商業登記法109条)をそのまま合資会社に流し込み、2項は承継側がする変更登記・設立登記の手続(同110条)を流し込む。準用の連鎖なので、条文を三段跳びしないと添付書類一枚の名前すら出てこない。そして受け皿が合資会社であるという事実は、単なる器の違いではない。無限責任社員と有限責任社員という責任の二層構造の上に、承継した債務がまるごと乗る。登記簿に誰が無限責任社員として載るか、その一行が個人の全財産の射程を決める。

法的な位置づけ

商業登記法116条は準用規定であり、合名会社の会社分割の登記を定める同法109条を合資会社の登記に、同法110条を吸収分割承継会社がする吸収分割による変更の登記および新設分割による設立の登記に、それぞれ準用する。合資会社は会社法上分割会社となることができないため、本条は承継側の登記手続を規律する条文として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.受け皿が合資会社で成立するか会社法で確認 会社法757条・762条を確認し、分割会社が株式会社または合同会社であること、合資会社が承継側であることを確定する。合資会社を分割会社にする設計なら、組織変更ルートに切り替える判断をここで行う
  2. 2.分割契約書・新設分割計画書で社員と責任区分を特定 会社法760条4号5号(吸収分割)または765条(新設分割)に基づき、合資会社の社員となる者、無限責任社員か有限責任社員かの区分、出資の価額を契約書上で明記する。押印前が唯一の交渉可能時点
  3. 3.総社員の同意書と債権者保護手続を並行で進める 定款変更に必要な総社員の同意書を商業登記法46条に沿って早期に確保し、同時に債権者保護手続の公告・催告を実施して証拠書類を時系列で保全する。効力発生日の一か月前には両方の目処を立てる
  4. 4.有限責任社員の異動で会社の種類が変わらないか照合 承継に伴う社員の加入・退社を洗い出し、有限責任社員が全員退社していないか会社法639条1項で照合する。該当すれば合名会社となる定款変更をしたものとみなされ、種類変更の登記が追加で必要になる
  5. 5.分割会社側と申請日を突き合わせて同時申請 商業登記法116条2項が準用する110条の手続に従い、承継側の変更登記または設立登記を準備し、分割会社側の変更登記と申請日・添付書面の日付整合を点検したうえで、効力発生日から二週間以内に申請する

よくある質問 AI による整理

Q1商業登記法116条とは何ですか?

合名会社の会社分割登記を定める109条を合資会社に、110条を吸収分割承継会社の変更登記と新設分割設立会社の設立登記に準用する規定です。条文自体に手続の中身は書かれていません。

Q2合資会社は会社分割できる?

分割する側にはなれません。会社法757条・762条が分割会社を株式会社と合同会社に限定しているため、合資会社は吸収分割承継会社または新設分割設立会社という受け皿側にのみ立てます。

Q3会社分割の登記はいつまでにする?

吸収分割は効力発生日から二週間以内(会社法923条)。新設分割は同法924条1項各号の日から二週間以内に設立の登記と変更の登記を行います。懈怠は過料の対象です。

Q4会社分割の登記を忘れたらどうなる?

会社を代表する者個人に100万円以下の過料が科されうる(会社法976条1号)。期間経過後も申請自体は可能ですが、放置期間が長いほど過料額が上がる運用です。

Q5吸収分割承継会社と新設分割設立会社の違いは?

吸収分割承継会社は既存の会社が事業を受け取る側、新設分割設立会社は分割のために新たに設立される会社です。前者は変更の登記、後者は設立の登記になります。

Q6合資会社の登記に総社員の同意書は必要?

定款変更を伴う登記では総社員の同意書等の添付が必要です(商業登記法46条)。社員の加入・退社や責任区分の変更を伴う承継では、この一枚の日付が両社の申請日を左右します。

Q7準用規定はどう読めばいい?

本条→109条→さらにその先の規定へと三段跳びで読み替えます。読み替えの過程で主体を「合資会社」「吸収分割承継会社」に置き換え、添付書面を各条から拾い直す作業になります。

Q8合資会社が合名会社になってしまうのはどんなとき?

有限責任社員が全員退社すると、合名会社となる定款変更をしたものとみなされます(会社法639条1項)。分割に伴う社員異動でこれが起きると、種類変更の登記も必要になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちは合資会社なんですが、赤字の部門だけ切り離すことはできますか?

会社分割という手段では直接できません。会社法757条と762条により、分割する側になれるのは株式会社と合同会社だけで、合資会社は受け皿側にしか立てないからです。事業譲渡か、組織変更で合同会社になってから分割する二段構えになります。実務のポイント:組織変更にも債権者保護手続と登記が必要で、そこから分割まで最低でも三か月前後は見る。決算期をまたぐ設計を先に決めないと、税務側で余計な負担が出る

Q2準用って書いてあるだけの条文なのに、何をそんなに気にする必要があるんですか?

本条は商業登記法109条と110条を借りてくる形なので、条文だけ読んでも添付書面の一覧が出てきません。合名会社向けに書かれたルールを合資会社に読み替える作業が、そのまま実務の落とし穴になります。実務のポイント:準用条文が絡む登記は、法務局の事前相談を使える。管轄登記所に書面案を持ち込んで見てもらえば、補正で二週間の期限を溶かす事故がほぼ消える。この事前相談を使うかどうかで、同じ案件の所要時間が倍違う

間違えやすい点 AI による整理

  • 「合資会社をどう分割するか」を調べている時点で、問いの立て方が誤っている。会社法757条・762条により、吸収分割も新設分割も、分割する側になれるのは株式会社と合同会社だけである。合資会社にできるのは受け取ることだけ。分割したいなら、まず組織変更で合同会社か株式会社になるという別ルートを検討することになる
  • 準用だから合名会社と同じ手続だ、という理解は間違ってはいない。だが深刻度の見積もりが甘い。合名会社と合資会社の決定的な差は、有限責任社員という第二の層があることだ。承継に伴って社員が加入・退社すれば、責任区分の登記事項が動き、場合によっては会社の種類そのものが変わる(会社法639条)。同じ準用文の下で、合資会社だけが会社の種類を失うリスクを抱えている
  • あなたから見れば「事業と資産をもらった」だけの取引である。法律から見れば、承継債務に対して無限責任社員の個人財産が新たに射程に入った瞬間だ。もらった側の社員が、渡された負債の連帯保証人に近い立場へ自動的に移行する。この落差に気付かないまま押印した無限責任社員が、数年後に自宅を失う
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象商業登記法116条:合資会社への準用(1項=登記全般、2項=承継側の変更・設立登記)商業登記法109条:合名会社の会社分割の登記
商業登記法87条:株式会社の会社分割の登記
会社類型合資会社(無限責任社員+有限責任社員の二層構造)合名会社(無限責任社員のみ)
株式会社(社員は有限責任)
分割会社になれるかなれない(会社法757条・762条により受け皿側のみ)なれない(合名会社も受け皿側のみ)
なれる(株式会社は分割会社になれる)
添付書面の中心総社員の同意書(商業登記法46条)+債権者保護手続関係書面同左(本条1項が準用する原型)
株主総会議事録等の機関決定書面

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第114條以下(兩合公司)+企業併購法(分割)

台湾も兩合公司(無限責任股東+有限責任股東)を認めるが、分割制度は株式有限公司中心に設計されており、人的会社を受け皿とする分割の登記手続は日本ほど明示的でない

韓国
대한민국 상법 제268조 이하(합자회사)、제530조의2 이하(회사분할)

韓国は会社分割制度を株式会社に限定して導入しており、합자회사が分割の当事者となる場面は日本より狭い。登記は상업등기법が規律する

ドイツ
HGB § 161 ff.(KG)+UmwG § 123 ff.(Spaltung)

ドイツは組織再編を UmwG に一本化し、Personenhandelsgesellschaft(人的商事会社)も分割の当事者になりうる。日本のように登記法側で準用を重ねる構成は採らない

アメリカ
Uniform Limited Partnership Act(ULPA)

米国の limited partnership は general partner が無限責任を負う点で合資会社に近いが、組織再編は州法上の merger/conversion/division として州務長官への届出で処理され、登記所による審査は日本より簡素

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたの会社が創業四代目の老舗合資会社に一部門を承継させると決め、効力発生日を来月一日に置いたとしたら? 分割会社側の変更登記と、合資会社側の変更登記は足並みを揃えて申請する必要がある。効力発生日から二週間、書類の片方が欠けた瞬間に両方が止まる。定款変更に必要な総社員の同意書を集め始めるのは、効力発生日の前月ではもう遅い
  • 事業を渡す株式会社の側に立ってみる。分割契約で「分割会社は承継合資会社の社員となる」と書いた。有限責任社員と明記しなければ、あなたの会社が無限責任社員として合資会社の債務全体を負う立場に置かれうる。契約書の一行が、貸借対照表に載らない責任を作る
  • 合資会社の有限責任社員が、分割を機に全員退社した。会社法639条1項により、その合資会社は合名会社になる定款変更をしたものとみなされる。分割の登記だけ出しても足りない

取るべき行動

被害を受けた側:受け皿となる合資会社側の実務。1. 分割契約書または新設分割計画書で、社員となる者と責任区分(無限か有限か)、出資の価額を確認(会社法760条、765条)2. 定款変更に必要な総社員の同意書を早期に確保(商業登記法46条)3. 承継債務の内容を洗い、無限責任社員に個人責任の射程を書面で説明4. 有限責任社員の異動で会社の種類が変わらないか会社法639条で照合5. 分割会社側の登記担当と申請日を突き合わせる

訴えられた側:事業を渡す株式会社側、または登記懈怠を指摘された側。1. 分割契約で自社が承継合資会社の社員となる定めがあるか、責任区分の明記があるかを最優先で確認、無限責任社員となる設計なら再交渉2. 効力発生日を過ぎている場合は直ちに登記申請、遅延は治癒できないが放置期間が長いほど過料額が上がる3. 債権者保護手続の公告・催告の証拠書類を時系列で保全4. 登記官の補正指示は期限内対応が原則、取下げと再申請の判断を司法書士と即決する

時効(請求できる期限):吸収分割は効力が生じた日から二週間以内に、分割会社と承継会社の変更登記(会社法923条)。新設分割は会社法924条1項各号に定める日(計画の承認日、債権者保護手続の終了日、会社が定めた日のうち最も遅い日)から二週間以内に、設立の登記と変更の登記。懈怠は会社を代表する者個人に100万円以下の過料(会社法976条1号)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和38年(1963年) 新設:商業登記法が制定され、それまで商法および非訟事件手続法に置かれていた商業登記の手続規定が単独法として整理された。持分会社の登記についても準用方式による条文構成が採られた
  2. 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う整備により、合名会社・合資会社・合同会社が「持分会社」として再編されたことを受け、商業登記法の各社別登記規定も併せて整理された(具体的な条番号の対応は e-Gov の現行版で要確認)

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

商業登記法の全文を見る所属する編章節を開く:第七節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›