商業登記法 第121条(清算結了の登記)
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清算結了の登記の申請書には、会社法第六百六十七条の規定による清算に係る計算の承認があつたことを証する書面を添付しなければならない。
この条文の基本情報
清算結了の登記とは何ですか?
定義清算結了の登記とは、商業登記法第121条に定められた規定で、「清算結了の登記の申請書には、会社法第六百六十七条の規定による清算に係る計算の承認があつたことを証する書面を添付しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第121条(清算結了の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第121条の条文原文は「清算結了の登記の申請書には、会社法第六百六十七条の規定による清算に係る計算の承認があつたことを証する書面を添付しなければならない。」で始まります。
- 商業登記法第121条は第八節に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第121条の前の条は商業登記法第120条です。
- 商業登記法第121条の次の条は商業登記法第122条です。
- 商業登記法第121条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第121条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第121条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/121
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法121条は、持分会社の清算結了の登記の申請書に、会社法667条による計算の承認があったことを証する書面の添付を義務づける規定である。
Q · 合同会社をたたむとき、清算結了の登記に必要な書類は何ですか?
承認を証する書面一通で足りるが、清算の適法性までは保証されない
商業登記法121条により、清算結了の登記の申請書に添付が必要な書面は、会社法667条の規定による清算に係る計算の承認があったことを証する書面一通です。株式会社について決算報告の承認を証する書面を求める同法75条と比べても、要求される書面は軽い構成になっています。ただし登記官の審査は形式に限られ、債権者への公告・各別の催告(会社法660条)が実際に行われたか、残余財産の分配が適法だったかは審査されません。登記が通ったことは清算が適法に終わった証明にはならず、清算人には登記の時から10年間の帳簿保存義務(同672条)が残ります。
解説
法務局に出す紙は、実質A4一枚で足りる。持分会社(合名会社・合資会社・合同会社)の清算結了の登記について、法律が明文で求める添付書面は「会社法667条の規定による清算に係る計算の承認があつたことを証する書面」ただ一通、つまり総社員が最終計算を承認した事実を示す書面だけである。株式会社なら決算報告と株主総会議事録が要る(商業登記法75条)ことと比べれば、驚くほど軽い。だがこの軽さは信頼の裏返しであって、免罪符ではない。登記官は債権者への公告と各別の催告(会社法660条)が実際に行われたか、残余財産の分配が適法だったかを審査しない。だから登記が通ったことは、清算が適法に終わった証明にはならない。清算人の側なら、受理された登記は終着点ではなく、10年間の帳簿保存義務(会社法672条)の起算点である。債権者の側なら、閉鎖された登記簿は諦める理由にならない。
法的な位置づけ
商業登記法121条は、持分会社の清算結了の登記における添付書面を定める手続規定である。申請書には、会社法667条の規定による清算に係る計算の承認があったことを証する書面を添付しなければならない。株式会社について決算報告の承認を証する書面を求める同法75条に対応する、持分会社側の規定として位置づけられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.債権者保護手続を先に完了させる 解散後、官報に解散公告を出し2か月以上の債権申出期間を置く。あわせて知れている債権者へ各別の催告を行う(会社法660条)。ここを飛ばした残余財産分配は清算人個人の責任に直結する
- 2.残余財産を確定・分配し、清算確定申告を行う 債務弁済後に残余財産を確定して社員へ分配する。税務は残余財産確定日の翌日から1か月以内に清算確定申告。登記の期限とは起算日が異なる点に注意する
- 3.最終計算書を総社員に通知し承認を得る 会社法667条に基づき最終計算を全社員に通知して承認を得る。承認しない社員がいても、通知から1か月以内に異議がなければ承認したものとみなされる(同条2項、清算人の職務執行に不正があった場合を除く)。通知日を客観化するため配達証明付き書面で送る
- 4.承認の日から2週間以内に清算結了の登記を申請 本店所在地を管轄する法務局へ清算結了の登記を申請する。添付は商業登記法121条の承認を証する書面。代理申請なら委任状(同法18条)。登記・供託オンライン申請システムでの申請も可能
- 5.登記後の届出と10年の帳簿保存を開始する 税務署・都道府県・市町村への異動届、許認可を持っていた場合は行政庁への廃業届を別途提出する。帳簿と重要資料は登記の時から10年保存(会社法672条)。段ボールに保存期限の年を明記して起算点を残す
よくある質問 AI による整理
Q1清算結了の登記とは何ですか?
清算事務が終わり最終計算の承認を得たことを登記して、会社の登記記録を閉鎖する手続です。持分会社の添付書面は商業登記法121条が定めています。
Q2清算結了の登記の添付書面は何が必要ですか?
会社法667条の規定による清算に係る計算の承認があったことを証する書面です(商業登記法121条)。代理人が申請する場合は委任状も必要です(同法18条)。
Q3清算結了の登記はいつまでにすればいいですか?
計算の承認の日から2週間以内です(会社法929条)。懈怠すると100万円以下の過料の対象となります(同976条1号)。税務の清算確定申告とは起算日が別です。
Q4合同会社の清算結了の登記は自分でできますか?
できます。添付書面が承認を証する書面一通のため、書式さえ整えば本人申請も現実的です。ただし債権者保護手続や許認可の廃業届の漏れは登記官が指摘しません。
Q5株式会社と合同会社で清算結了の登記は違いますか?
違います。株式会社は決算報告の承認を証する書面(商業登記法75条)、持分会社は会社法667条の計算の承認を証する書面(同121条)です。承認の主体も機関も異なります。
Q6清算結了の登記の費用はいくらですか?
登録免許税は現行で2,000円とされています(最新の税額は要確認)。別途、解散段階の官報公告費用や、司法書士へ依頼する場合の報酬がかかります。
Q7清算結了の登記が終われば帳簿は捨てていいですか?
いけません。清算人は清算結了の登記の時から10年間、帳簿と事業・清算に関する重要資料を保存する義務を負います(会社法672条)。会社が消えても義務は個人に残ります。
Q8清算結了の登記に誤りがあった場合はどうしますか?
錯誤・遺漏があれば更正の申請を検討します。実体が伴わない結了登記の場合は、清算未了として裁判所に清算人選任を申し立て、清算を続行する道も残ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1社員の一人が「計算書に納得できない」と言って承認してくれません。会社をたためないんですか?
たためます。計算書を通知して1か月以内にその社員が異議を述べなければ、承認したものとみなされます(会社法667条2項)。ただし清算人の職務執行に不正の行為があった場合は擬制が働きません。実務のポイント:この1か月を動かすには「いつ通知したか」の証拠が要る。配達証明付きの書面で計算書を送れば通知日を客観的に示せるが、メールやチャットだけで擬制を主張すると、争いになった瞬間に足元が崩れる
Q2清算結了の登記が済んだ会社に、まだ請求できますか?
できる余地があります。清算未了の財産や債務が残っていれば会社は清算の目的の範囲内でなお存続すると扱われ、登記簿が閉鎖されていても裁判所に清算人選任を申し立てられます。催告を欠いた分配なら清算人個人の責任(会社法653条、664条)も問えます。実務のポイント:実務家は閉鎖事項証明書から清算人の氏名と住所を拾い、法人ではなく個人宛てに内容証明を送る。会社は閉じても、清算人は住所付きで記録に残っている
間違えやすい点 AI による整理
- 「登記官が審査してくれるのだから、登記が通れば清算は適法に終わったはずだ」。この問いの立て方そのものが誤っている。登記官の審査は書面の形式に限られる(商業登記法24条の却下事由)。債権者への催告を飛ばしていても、残余財産の分配が違法でも、承認を証する書面が形式的に整っていれば登記は受理される。通ることと、適法であることは別の軌道を走っている
- 清算結了の登記で会社が消えることは、たいていの経営者が知っている。知られていないのはその深刻度のほうだ。清算人には登記の時から10年間の帳簿保存義務が残り(会社法672条)、その10年の間に税務調査や債権者の追及が来れば、帳簿を出せない側が一方的に不利になる。会社が消えても、証拠責任はあなた個人の押し入れに残る
- あなたから見れば「登記簿が閉鎖された、もう誰も追ってこない」。法律から見れば「清算未了の財産や債務が残っているなら、法人格は清算の目的の範囲内でなお存続する」。この落差が、数年後に突然の請求や清算人選任の申立てとして戻ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる会社 | 商業登記法121条:持分会社(合同会社等) | 商業登記法75条:株式会社 商業登記法24条:全登記申請に共通 |
| 求められる添付書面 | 会社法667条の計算の承認があったことを証する書面 | 会社法507条3項の決算報告の承認があったことを証する書面 添付書面ではなく、申請却下事由を列挙する規定 |
| 承認の主体 | 総社員(1か月の異議期間による承認擬制あり) | 株主総会 — |
| 登記官の審査範囲 | 書面の形式のみ。債権者保護手続や分配の適法性は審査しない | 同じく形式審査 却下事由は形式的事由に限定される |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は清算完結について結算表冊の承認を得たうえで、登記機関ではなく管轄法院へ「聲報」する構造を採る。日本が法務局への登記で完結させるのに対し、台湾は裁判所が窓口となる点が最大の違い
韓国も清算人の計算について社員の承認を得たうえで清算終結の登記を行う構造で、日本法と近い。具体的な条番号は要確認
中国は清算組が清算報告を作成し、株主会等または人民法院の確認を経て登記機関へ抹消登記を申請し、会社終了を公告する。公告義務が明文化されている点が日本と異なる
ドイツは清算終了後に商号の消滅または清算終結を商業登記所へ届け出る(Anmeldung)構造。届出義務者が清算人である点、登記所の審査が形式中心である点は日本と共通する
米国 LLC は清算完了後に州務長官へ Certificate of Cancellation を提出して法人格を終了させる。社員の承認書面の添付を求める日本と異なり、提出書面自体が簡素で、債権者保護は別途の州法規定に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先の合同会社から「清算結了しました」と一通のメールが届いたら、どう動くか。未回収の請求書は80万円、登記簿を取ると既に閉鎖済み。だがまず確認すべきは官報である。解散公告が出ていたか、その申出期間内だったか、あなたが「知れている債権者」として各別の催告を受けていたか。催告を受けていないなら、清算人が会社法660条の手続を飛ばした可能性がある。そこが反撃の入口になる
- あなたは合同会社の唯一の業務執行社員で、事業をたたむと決めた。総社員の同意書を一枚整えて法務局に出せば、登記は問題なく通る。だが通った瞬間から、帳簿と清算の重要資料をあなた個人が10年間保存する義務が始まる(会社法672条)
- 友人が「合同会社をたたむのに司法書士へ頼むと高いから自分でやる」と相談してきた。残余財産が確定した翌日から1か月以内に清算確定申告、計算の承認の日から2週間以内に清算結了の登記。同じ「たたむ」作業なのに、二つの期限は別々の日から走り出す。この二本の締切がずれていることを友人に教えられるかどうかで、彼らが払う延滞税と過料が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引先の解散を知ったら、まず官報で解散公告と債権申出期間を確認し、期間内に書面で債権を届け出る(会社法660条、届出を怠ると同665条で除斥される) 2. 既に清算結了の登記が入っていても、閉鎖事項証明書を取得して清算人の氏名住所と登記日を特定する3. 清算未了の財産や債務が残っていれば、裁判所への清算人選任の申立てで清算を続行させる4. 催告を欠いたまま残余財産を分配していたなら、清算人個人への損害賠償請求(会社法653条、664条違反)を検討する
訴えられた側:1. 残余財産を分配する前に、官報公告と知れている債権者への各別の催告を完了させる(会社法660条)、ここを飛ばした分配は清算人個人の責任に直結する2. 最終計算書を全社員に通知して承認を得る、承認しない社員には1か月の異議期間を使う(同667条2項) 3. 承認の日から2週間以内に清算結了の登記を申請、添付は承認を証する書面4. 登記後は帳簿と重要資料を10年保存(同672条)、許認可の廃業届と税務署への異動届は登記とは別に提出する
時効(請求できる期限):計算の承認の日から2週間以内に清算結了の登記(会社法929条)。懈怠は100万円以下の過料(同976条1号)。債権者の申出期間は公告から2か月以上(同660条)、期間内に申し出なかった知れざる債権者は清算から除斥される(同665条)。清算人の帳簿保存義務は清算結了の登記の時から10年(同672条)。税務の清算確定申告は残余財産確定日の翌日から1か月以内で、登記の期限とは別軌道で走る(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(形式的審査主義):登記官の審査権は申請書および添付書面の形式的整合性に限られ、登記事項の実体的真実には及ばない。本条が求める承認書面が形式的に整っていれば、債権者保護手続の懈怠があっても登記は受理され、是正は事後的な清算人の責任追及や清算人選任の申立てに委ねられる。
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備(要人的検証) 会社法の制定と持分会社制度(合同会社の新設を含む)の導入に伴い、商業登記法の持分会社関連規定が全面的に再編された。本条の条番号および文言が現行形に至った経緯は未検証であり、改正か新設かの区別を含めて人的確認を要する
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商法から登記手続に関する規定を分離し、商業登記法が制定された。会社の登記手続と添付書面が独立の手続法として体系化された
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定と持分会社制度(合同会社の新設を含む)の導入に伴い、商業登記法の持分会社関連規定が再編された。本条の条番号および文言が現行形に至った経緯は未検証であり、人的確認を要する
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