要点商業登記法 134 条は、24 条の却下事由がある登記、又は登記事項に無効の原因がある登記について、当事者が抹消を申請できると定める。訴えでのみ無効を主張できる類型は除かれる。
Q · 偽の議事録で役員が書き換えられた登記、裁判をしないと消せないのですか?
決議不存在型なら窓口で申請可、決議取消し型は訴えのみ
商業登記法 134 条 1 項 2 号により、登記された事項に無効の原因があるときは、当事者が登記所へ直接抹消を申請できます。株主総会が実際には開かれていない決議不存在型はこの入口に入ります。ただし但書により、設立無効や決議取消しのように訴えをもってのみ無効を主張できる類型は除外され、裁判所の専管です。また 2 号ルートは 132 条 2 項の準用で無効の原因を証する書面の添付が必要で、登記官は形式的審査しかできないため、実務では確定判決や関係者全員の同意書のレベルが求められます。
登記簿に載った嘘は、放置しても勝手には消えない。開かれてもいない株主総会の議事録が作られ、代表取締役の欄が別人に書き換わっている。そんなとき、まず訴訟という発想は必ずしも正しくない。商業登記法 134 条は、当事者が登記所へ直接「この登記を抹消せよ」と申請する入口を用意している。使えるのは二つの場合。手続上の瑕疵(管轄違い、登記すべき事項でない、既に登記されている等、24 条の却下事由に当たるのに通ってしまった登記)と、登記された事項そのものに無効の原因がある場合だ。ただし但書が効く。設立無効、新株発行無効、合併無効、決議取消しのように「訴えをもつてのみ無効を主張することができる」類型は、この入口から入れない。裁判所の専管領域だからである。さらに無効原因を理由にするなら、それを証する書面の添付が要る(132 条 2 項準用)。登記官に実質的な調査権はない、そこが実務の壁になる。
商業登記法 134 条は登記の抹消申請を定める規定であり、24 条所定の却下事由に該当する登記、及び登記された事項に無効の原因がある登記について、当事者が登記所に抹消を申請できる手続を規律する。訴えをもってのみ無効を主張できる類型は但書により除外され、無効原因を理由とする場合は 132 条 2 項の準用により、無効の原因を証する書面の添付を要する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
誤った登記を裁判によらず登記所へ申請して消してもらう手続です。商業登記法 134 条が根拠で、却下事由型と無効原因型の二つの入口があります。
更正(132 条)は登記の錯誤・遺漏を正しい内容に直す手続、抹消(134 条)は登記そのものを消す手続です。134 条 2 号は 132 条 2 項を準用します。
134 条 1 項 2 号の無効原因型は、132 条 2 項準用により無効の原因を証する書面が必要です。1 号の却下事由型では、その書面は要求されません。
登記官が 24 条各号の事由がある登記を発見したときに、135 条以下の手続で当事者へ予告通知し、異議がなければ職権で抹消します。
登記官の処分に不服があるときは、142 条により監督法務局または地方法務局の長へ審査請求ができます。並行して訴訟で実体関係を確定させる道もあります。
消えません。抹消の登記は履歴事項全部証明書に記録として残ります。閉鎖された記載も含め、後日のデューデリジェンスで読まれます。
できません。会社法 831 条の決議取消しは訴えをもってのみ主張できる類型で、134 条 1 項 2 号の但書により除外されます。3 か月の出訴期間に注意が必要です。
登記は抹消されるまで公示され続けます。会社に不実の登記を招いた落ち度があれば、会社法 908 条 2 項により善意の第三者へ無効を対抗できません。
株主総会が実際には開かれていない(決議不存在)なら、無効の原因があるとして 134 条 1 項 2 号で抹消を申請できます。訴えでのみ争えるのは決議取消し(会社法 831 条)など形成訴訟の類型だけだからです。ただし 132 条 2 項準用で無効原因を証する書面が要ります。業界裏話ヒント:登記官は形式的審査しかできないため、実務では決議不存在確認の勝訴判決を添付するのが最短です。判決なしで通せるのは関係者全員の同意書が揃う場合くらいです
できません。134 条の申請権者は「当事者」であり、第三者は含まれません。打てる手は、登記官に事情を伝えて 135 条以下の職権抹消手続の端緒を作ること、または実体関係を訴訟で確定させることです。業界裏話ヒント:職権抹消は登記官が「発見したとき」に動く仕組みで、第三者の申出に応答義務はありません。反応を待つより、相手の登記を前提にした決済条件や表明保証を組み替えるほうが速く身を守れます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 目的 | 商登法 134 条:誤った登記そのものを消す | — |
| 誰が動くか | 当事者の申請(第三者は申請できない) | — |
| 必要な証明 | 1 号は不要、2 号は 132 条 2 項準用で無効の原因を証する書面 | — |
| 使えない場合 | 訴えをもってのみ無効を主張できる類型(会社法 828・831 条) | — |
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