商業登記法 第136条
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登記官は、異議を述べた者があるときは、その異議につき決定をしなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第136条は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第136条の条文原文は「登記官は、異議を述べた者があるときは、その異議につき決定をしなければならない。」で始まります。
- 商業登記法第136条は第十節に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第136条の前の条は商業登記法第135条です。
- 商業登記法第136条の次の条は商業登記法第137条です。
- 商業登記法第136条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第136条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第136条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/136
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法136条は、職権抹消の予告通知に対し期間内に書面で異議が述べられたとき、登記官はその異議につき決定をしなければならないと定める規定である。
Q · 法務局から登記を抹消するという通知が来たら、異議を出す意味はあるの?
書面で異議を出せば登記官は決定を出す義務を負い、争う入口が生まれる
商業登記法136条により、期間内に書面で異議を述べた者があるときは、登記官はその異議につき決定をしなければなりません。決定が出るまで抹消は執行できず、登記官は自らの判断を理由とともに書面化する義務を負います。決定は行政処分にあたるため、不服があれば同法142条の審査請求、さらに取消訴訟へ進む道が開きます。逆に異議を述べずに同法134条の期間を過ごすと、争う対象となる決定そのものが生まれず、抹消だけが実行されます。
解説
法務局から「一月以内に書面で異議を述べなければ、この登記を抹消する」という通知が届いた時点で、時計はすでに動き出している。商業登記法136条が保障するのは、あなたが期間内に異議を書きさえすれば、登記官は黙って抹消を執行できず、その異議について「決定」を出さねばならないという一点だ。地味に見えて、意味は二重にある。第一に、抹消手続はいったん止まり、登記官は自分の判断を理由付きで書面化する義務を負う。第二に、その決定は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な判断)であり、不服なら監督法務局長への審査請求、さらに取消訴訟へ進める。裏を返せば、異議を出さずに期間を過ごした人には、争う対象となる決定そのものが生まれない。抹消された登記は登記簿に痕跡として残り、銀行も取引先も閲覧できる。沈黙のコストは通知を無視した瞬間ではなく、数年後の融資審査やM&Aの現場で請求される。
法的な位置づけ
商業登記法136条は、職権による登記の抹消手続における登記官の決定義務を定める規定である。同法134条の通知を受けた者が期間内に書面で異議を述べたときは、登記官はその異議につき決定をしなければならない。決定は処分としての性質を有し、同法142条の審査請求および取消訴訟による争訟の対象となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知の期間末日を確定する 商業登記法134条の通知に記載された一月の期間について、起算点と末日を確定する。到達主義か発信主義かの取扱いは管轄法務局に電話で確認し、確認した日時と担当者名を記録に残す
- 2.商業登記法24条の該当号を特定する 通知が前提としている却下事由が同法24条のどの号かを特定し、号ごとに不該当の理由を書き分ける。論点を細かく置くほど、決定書に開示される登記官の判断理由も細かくなる
- 3.疎明資料を揃える 主張を裏付ける原資料を収集する。株主総会・取締役会の議事録原本、定款、株主名簿、本店・支店の所在を示す資料など、登記官が決定を書く際に参照できる形で整理する
- 4.期間内に書面で異議を提出する 表題を異議申出書とし、会社の商号・本店、対象登記の受付年月日と番号、異議の理由を記載して管轄法務局に提出する。期間の最終日ではなく通知を受けた週のうちに出すことで、登記官が理由を検討する時間を確保できる
- 5.決定書を受領し理由欄を保全する 商業登記法136条の決定が届いたら、結論だけでなく理由欄を必ず保存する。開示された理由が、次の段階で攻めるべき争点をそのまま特定してくれる
- 6.不服なら審査請求へ進む 決定に不服がある場合、商業登記法142条により監督法務局または地方法務局の長へ審査請求を行う。さらに不服があれば行政事件訴訟法に基づく取消訴訟を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1登記の職権抹消とは何ですか?
登記官が申請を待たず自ら誤った登記を消す手続です。商業登記法24条の却下事由に当たる登記が誤って実行された場合などに、同法134条の予告通知を経て行われます。
Q2法務局から抹消の通知が来たらどうすればいいですか?
まず通知に記載された期間の末日をカレンダーに入れます。争うなら期間内に書面で異議を出す必要があり、これによって商業登記法136条の決定義務が発生します。
Q3異議申出書はどこに出すのですか?
当該登記を管轄する法務局・地方法務局の登記官宛に提出します。決定をするのも処分をした登記官自身であり、上級庁ではありません。
Q4登記の抹消の異議はいつまでですか?
商業登記法134条の通知で定められた一月以内の期間内です。起算点は通知の到達日で、住所が知れないときは公告によります。期間経過後は決定が行われません。
Q5異議の決定が出るとどうなりますか?
理由があると判断されれば抹消は行われず、理由がないとされれば却下の決定を経て抹消が実行されます。いずれも理由の書かれた処分として争訟の対象になります。
Q6職権抹消された登記は登記簿に残りますか?
残ります。抹消された登記事項は下線が引かれた形で記録され、履歴事項全部証明書を取得すれば誰でも閲覧できます。融資審査や買収監査で説明を求められます。
Q7商業登記法24条とは何ですか?
登記申請の却下事由を号ごとに列挙した規定です。職権抹消は、本来この却下事由に当たり受理すべきでなかった登記がされた場合の是正手段として機能します。
Q8登記の抹消は司法書士に依頼すべきですか?
異議申出書に法定の様式はなく本人でも提出できますが、商業登記法24条の該当号ごとに不該当理由と疎明資料を組み立てる作業は専門家の関与が有効です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1法務局から「抹消します」って通知が来たんですけど、電話で反論すればいいんですか?
電話では異議として扱われない。商業登記法134条は「書面で異議を述べないときは抹消する」と定めており、口頭の説明は記録に残らない。書面が期間内に届いて初めて136条の決定義務が発生する。実務のポイント:異議書に法定の様式はない。表題を異議申出書とし、会社の商号・本店・対象登記の受付年月日と番号・異議の理由を書けば受理される。様式がないと知らずに専門家探しで数日を失う人が多い。
Q2異議を出したら、抹消は止まるんですか?
決定が出るまでは抹消できないという意味では止まる。ただし理由がないと判断されれば却下の決定が出て、その後に抹消される(商業登記法134条、136条)。止まるのは結論ではなく時間だ。実務のポイント:その時間こそ実質的な価値がある。決定までの数週間で瑕疵を追認・是正し、正しい内容で申請し直すか更正で処理できないかを登記官と協議すれば、抹消の対象自体が消えることがある。
間違えやすい点 AI による整理
- 「異議を出せば抹消を止められるのか」という問いの立て方自体がずれている。136条が保障しているのは結論ではなく手続だ。異議に理由がないと判断されれば却下の決定が出て、抹消は進む。あなたが手にするのは抹消の停止ではなく、理由の書かれた処分と、それを争う入口である。
- 職権抹消は稀な手続だと知っている人でも、抹消が登記簿にどう残るかまでは知らない。抹消された登記事項は下線が引かれた形で記録に残り、履歴事項証明書を取れば誰でも読める。数年後の融資審査や買収監査で、この一行の説明を求められる。
- この異議を行政不服審査法上の不服申立てだと思っている人が多いが、別物である。商業登記法が固有に用意した手続で、判断するのは処分をした登記官自身だ。行政不服審査法の系統に乗る審査請求は、この決定が出た後に監督法務局または地方法務局の長へ行う次のステージ(商業登記法142条)にあたる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続上の位置 | 商業登記法136条:異議が出た後、登記官が決定をする段階 | 商業登記法134条:抹消の予告通知と異議の機会を与える段階 商業登記法142条:決定に不服があるとき審査請求をする段階 |
| 判断する主体 | 処分をした登記官自身 | 登記官(通知の発出主体) 監督法務局または地方法務局の長 |
| 当事者が取る行動 | 決定書の理由を受領・保全し、次の争い方を組み立てる | 期間内に書面で異議を述べる(口頭は不可) 決定を対象に審査請求書を提出する |
| 行動しなかった場合 | 決定に従い抹消が実行され、記録に下線付きで残る | 異議を述べた者がないものとして扱われ、決定は行われない 決定が事実上確定し、行政的に争う道が閉じる |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾の公司法397条は、主管機関が職権で登記を廃止する際に30日の期間を定めて催告し、会社負責人が声明異議できると定める。異議の理由が不十分なら廃止する構造は、日本の134条・136条と極めて近い
韓国も日本法を継受し、登記官による職権抹消と、これに対する異議・決定の手続を商業登記法に置く。判断主体が処分をした登記官自身である点も共通する
中国は虚偽登記等について登記機関による撤回手続を置くが、日本のような異議に対する決定義務という形式ではなく、調査と公示を中心とした構成をとる
ドイツは不適法な登記の職権抹消について、関係人への告知と Widerspruch(異議)の機会を与え、異議があれば裁判所が裁判をする構造。判断主体が登記官ではなく登記裁判所である点が日本と異なる
フランスは商業裁判所書記課による RCS の職権抹消について、RCS の監督にあたる裁判官が関与する構成をとり、行政庁内部で完結する日本型とは主体が異なる
米国は州務長官による administrative dissolution という形をとり、通知後60日の是正期間と reinstatement(回復)手続を用意する。異議に対する決定義務ではなく、是正機会と回復申請を中核とする設計
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 通知書の日付から数えて残り9日、という段階で気付いたらどうなる? 期間内に書面が法務局に届かなければ、異議を述べた者がないものとして扱われ、136条の決定は永遠に出ない。抹消だけが淡々と実行される。
- 知らない間に役員変更登記がされていた。会社側の申出を受けて登記官が職権抹消の通知を出したが、その通知の名宛人は登記をした側、つまり抹消されたくない相手方だ。相手が異議を述べれば、登記官は136条の決定でどちらの言い分を採るかを書面に残す。あなたがどちら側に立っていても、その決定書は後続の民事訴訟で最初に手に入る公的な判断材料になる。
- 支店設置の登記が管轄違いだったと後から発覚し、依頼者に抹消通知が届いた。司法書士として異議を組み立てるとき、争点は抹消の当否ではなく商業登記法24条各号への該当性そのものである。決定が出れば登記官の理由が明示され、審査請求で叩くべき一点が特定できる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知記載の期間の末日を確定し、到達主義か発信主義かを管轄法務局に電話で確認する2. 争うなら期間内に書面で異議、商業登記法24条の該当号を特定し、号ごとに不該当の理由と疎明資料(議事録原本、定款、株主名簿、管轄を示す資料)を添付3. 決定が届いたら理由欄を必ず保存、不服なら監督法務局長へ審査請求4. 抹消が避けられないなら、更正(商業登記法132条)で足りないかを登記官と協議する
訴えられた側:1. あなたが抹消を求める側(乗っ取られた会社、真の権利者)なら、まず登記官への申出書と疎明資料で職権発動を促す2. 相手が異議を述べた場合、あなたは異議手続の当事者ではなく決定に直接関与できない。並行して決議不存在確認の訴えや職務執行停止の仮処分を準備する3. 決定が抹消を否定しても民事の判断は別軌道であり、行政手続の結論に引きずられない
時効(請求できる期限):異議は、商業登記法134条の通知で定められた一月以内の期間内に、書面で述べる必要がある。起算点は通知の到達日(登記をした者の住所が知れないときは公告)。この期間を過ぎると異議を述べた者がないものとして扱われ、136条の決定は行われず抹消が実行される。決定に対する審査請求(商業登記法142条)は、登記官の処分が継続する限り期間の制限を受けないと解されているが、行政不服審査法の期間制限との関係は運用に幅がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:商業登記法136条の決定は、登記官が名義人に対して直接下す具体的な判断であり行政処分にあたる。したがって同法142条の審査請求および取消訴訟の対象となる一方、異議を述べなかった場合には対象となる処分が存在しないため、行政的な争訟の入口自体が生じないと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商業登記法制定。従前は商法および非訟事件手続法に置かれていた商業登記の手続規定を分離独立させ、職権抹消の予告通知(134条)から異議に対する決定(136条)に至る一連の手続を体系的に整理した
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