登記所における事務は、登記官(登記所に勤務する法務事務官のうちから、法務局又は地方法務局の長が指定する者をいう。以下同じ。)が取り扱う。
要点商業登記法 4 条は、登記所の事務を取り扱うのは登記官であり、登記官は登記所勤務の法務事務官のうちから法務局又は地方法務局の長が指定する者であると定める。
Q · 登記を通すか却下するかを決めているのは、法務局という役所ですか?
組織ではなく、指定された登記官個人が判断します
商業登記法 4 条により、登記所の事務を取り扱うのは、登記所に勤務する法務事務官のうちから法務局又は地方法務局の長が指定した「登記官」です。判断の主体は法務局という組織ではなく、指定を受けた個々の登記官であり、その受理・却下は行政処分にあたります。不服がある場合は、当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に対し、当該登記官を経由して審査請求ができます(同法 142 条)。
登記申請が却下されたとき、多くの人は「法務局に断られた」と表現する。だが法律上、それは正確ではない。登記所の事務を取り扱うのは、法務局または地方法務局の長が法務事務官の中から個別に指定した「登記官」という個人である。窓口に座っている職員の全員が登記官とは限らない。そしてこの一人が下す判断は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)であり、だからこそ不服があれば審査請求で争える。同時に、登記官の審査は原則として形式的審査、つまり出された書面が形式上そろっているかを見るものであって、株主総会が本当に開かれたかまでは踏み込まない。あなたが取引先の登記簿を信じるとき、その情報を支えているのは、指定された一人の登記官による書面チェックだけである。
商業登記法 4 条は、登記所における事務の取扱主体を定める規定である。登記官とは、登記所に勤務する法務事務官のうちから法務局又は地方法務局の長が指定する者をいい、登記の受理、却下、記録は指定された登記官の権限として行われる。同条は商業登記法全体における「登記官」の定義規定としても機能する。
登記所に勤務する法務事務官のうちから、法務局又は地方法務局の長が指定した職員です(商業登記法 4 条)。登記の受理や却下を自らの権限で判断します。
まず却下決定書の理由が商業登記法 24 条のどの号かを特定します。単なる形式不備なら補正して再申請、法解釈の対立なら同法 142 条の審査請求という二本立てで検討します。
当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長宛てに、当該登記官を経由して提出します(商業登記法 142 条)。登記官自身が理由ありと認めれば、上級庁に届く前に是正されます。
実印や印鑑証明書を悪用された恐れがあるとき、登記所に申し出ておくと、その後に登記申請があった旨の通知を受けられる運用です。効力は申出から 3 か月に限られます。
申請人が申請権限を持たない疑いがあると認めるときに、登記官が職権で行う調査です(商業登記法 23 条の 2)。原則である形式的審査の例外的な補完装置です。
取下げは申請人が自ら申請を引っ込める行為で、処分が存在しないため争う対象も生まれません。却下は登記官の行政処分なので、審査請求の土俵に乗ります。
法務局又は地方法務局の長が、登記所に勤務する法務事務官のうちから指定します。窓口に座る職員の全員が指定を受けているとは限りません。
商業登記法 142 条の審査請求については、行政不服審査法の審査請求期間の規定が適用除外とされ、実務上は当該処分の効力が続く限り申し立てられると扱われます(最新の取扱いをご確認ください)。
そうとは限らない。登記所の事務を取り扱うのは、法務局または地方法務局の長が法務事務官の中から指定した登記官である(商業登記法 4 条)。相談窓口の担当者が指定を受けているとは限らない。業界裏話ヒント:窓口で言われた内容は処分でも文書でもなく、記録に残らない。重要な論点なら「その見解で却下されるなら、決定書に理由を書いてもらえますか」と一段上げて尋ねる。回答の慎重さが目に見えて変わる
限らない。登記官の審査は原則として形式的審査であり、添付書面が形式上整っているかを見るもので、議事録の内容が事実かまでは調査しない。だから虚偽の議事録でも登記は通り得る(疑わしい場合の本人確認調査は商業登記法 23 条の 2)。業界裏話ヒント:取引先調査では登記簿の現在事項だけで満足しない。短期間の役員総入替えや本店の連続移転は、実務家が真っ先に警戒する動きである
逆で、その登記官は関与できない。登記官またはその配偶者や四親等内の親族が申請人であるときは、当該登記官はその登記をすることができない(商業登記法 5 条)。業界裏話ヒント:小規模な登記所ほどこの除斥が現実に発動し、他の登記官への割り振りが必要になるため処理に時間がかかることがある。急ぎの申請なら、事情を早めに伝えておくと日程が読める
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の目的 | 商業登記法 4 条:登記所の事務を取り扱う主体を登記官と定める | — |
| 働く場面 | すべての登記事務の入口(誰の権限で処理されるか) | — |
| 審査の性質 | 原則として書面の形式を見る形式的審査(実体の真偽は調査しない) | — |
| 争う手段 | 登記官の処分として同法 142 条の審査請求の対象になる | — |
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