回路配置利用権、専用利用権又は通常利用権を目的とする質権は、回路配置利用権、専用利用権若しくは通常利用権の対価又は登録回路配置の利用に対しその回路配置利用権者若しくは専用利用権者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行うことができる。
要点半導体回路配置法 19 条は、回路配置利用権等を目的とする質権がその対価やライセンス料にも及ぶと定める。ただし払渡し前に差押えをしなければ物上代位は行使できない。
Q · 回路配置利用権に質権を取ったら、ライセンス料にも担保が及ぶの?
対価にも及ぶが、払渡し前の差押えが必須
半導体集積回路の回路配置に関する法律 19 条により、回路配置利用権等を目的とする質権の効力は、その権利の対価や、登録回路配置の利用に対し権利者が受けるべきロイヤルティその他の金銭にも及びます(物上代位)。ただし但書が「その払渡し又は引渡し前に差押えをしなければならない」と定めるため、対価が債務者に支払われる前に裁判所を通じた差押えを打たなければ、その金銭は一般財産に混ざって特定性を失い、優先弁済を受けられなくなります。
半導体メーカーに融資する。担保は工場でも不動産でもなく、その会社が持つ回路配置利用権だ。あなたは登録して質権を設定し、これで安心だと思う。だが本当の戦いはここから始まる。19 条はこう告げる。質権の効力は、その権利が生み出す『対価』にも及ぶと。つまり債務者が回路配置を他社にライセンスして受け取るロイヤルティ、権利そのものを売却した代金、これらにもあなたの担保は追いかけていける。これが物上代位(担保が、担保物の姿を変えた金銭や代替物にまで及ぶ仕組み)だ。ただし条文の後段にある但書を読み飛ばすと、担保は一瞬で蒸発する。『その払渡し又は引渡し前に差押えをしなければならない』。債務者の口座にカネが振り込まれてしまえば、それは他の財産と混ざり、もう特定できない。あなたの優先権は消える。担保を取った瞬間ではなく、カネが動く瞬間に、誰より早く差押え(裁判所を通じて支払先を凍結し自分に向ける手続)を打てるか。19 条はそれを問うている。
半導体集積回路の回路配置に関する法律 19 条は、回路配置利用権・専用利用権・通常利用権を目的とする質権の物上代位を定める規定である。質権の効力は、これらの権利の対価や、登録回路配置の利用に対し権利者が受けるべきロイヤルティその他の金銭にも及ぶ。ただし、その払渡し又は引渡し前に差押えをすることが要件とされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
担保物が売却代金や賃料・ロイヤルティなど別の価値に姿を変えても、担保権がその価値に及ぶ仕組みです。回路配置法 19 条は質権について物上代位を定めています。
半導体集積回路の回路配置を登録した者が、その回路配置を業として利用する独占的な権利です。ライセンス料という継続収入を生む知的財産で、質権の対象になります。
19 条但書により、対価や金銭が債務者に払い渡される又は引き渡される前に差押えをする必要があります。払渡し後は特定性を失い物上代位を行使できません。
物上代位に基づき、裁判所に債権差押命令を申し立て、第三債務者(ライセンシー)に送達して支払先を自分に固定します。民事執行法の手続によります。
回路配置利用権を目的とする質権の設定は登録が対抗要件です。ただし登録は対抗要件にすぎず、物上代位を行使するには別途差押えが必要です。
できます。特許権・回路配置利用権などはライセンス料という収入を生む資産で、19 条の物上代位により担保がそのキャッシュフローに及ぶため、知財担保融資が成り立ちます。
19 条により売却代金にも質権が及びます。ただし代金が債務者に払い渡される前に差押えをすることが条件で、払渡し後は追及できなくなります。
構造はほぼ同じです。回路配置法 19 条は特許法 96 条と同様、質権の効力を対価等の金銭に及ぼし、払渡し前の差押えを要件とします。母法は民法 304 条です。
登録は質権の対抗要件にすぎません。19 条の物上代位で対価やライセンス料にまで担保を及ぼすには、それが債務者に払い渡される前の差押えが別途必要です(19 条但書)。業界裏話ヒント:払渡し後に口座へ入ると担保の代わり金だと特定できず、物上代位は使えなくなる。だから弁護士は受任直後に、次の入金日を真っ先に確認する
質権設定と同時に将来のライセンス債権を直接担保化する手もありますが、19 条の物上代位は権利が現金化される都度その対価を差押えで捕捉する仕組みです(19 条但書)。業界裏話ヒント:いざ差押えを即座に打てるかは、ライセンス契約の支払条件や第三債務者を平時から把握しているかで決まる。担保を取って終わりにする債権者と、入金経路まで地図にしておく債権者で回収率が変わる
半導体の回路配置利用権はライセンス料という継続収入を生む資産で、19 条はその収入の流れにまで担保を及ぼせます(19 条本文)。だからこそ知財担保融資が成り立つ。業界裏話ヒント:不動産を持たないスタートアップでも有力な知財は資金調達の材料になる。ただし担保価値は権利が生むキャッシュフロー次第で、使われない回路配置は物上代位の対象すら発生しない。価値は登記簿ではなく契約にある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 物上代位の根拠条文 | 回路配置法 19 条(回路配置利用権等の質権) | — |
| 代位の対象 | 権利の対価・登録回路配置の利用に対し受けるべき金銭(ロイヤルティ等) | — |
| 差押え要件 | 払渡し又は引渡し前に差押え必須(19 条但書) | — |
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