要点半導体集積回路の回路配置に関する法律 21 条は、回路配置利用権や通常利用権の移転・質権設定などを、経済産業大臣の回路配置原簿に登録しなければ第三者に対抗できないと定める。
Q · 半導体の回路配置のライセンス、契約書にサインすれば登録しなくても権利は守られる?
いいえ、登録しないと第三者には対抗できません
半導体集積回路の回路配置に関する法律 21 条により、回路配置利用権の移転や質権の設定、通常利用権の移転などは、経済産業大臣の回路配置原簿に登録しなければ第三者に対抗できません。当事者間では契約で有効でも、許諾元が権利を第三者に譲渡した瞬間、登録していない使用権は新しい権利者に主張できず空中分解します。特に通常利用権は特許法と違い 2011 年の当然対抗制度が及ばず、今も登録が対抗要件のままである点に注意が必要です。
半導体メーカーから回路配置の使用許諾を受けた。契約書にサインし、ライセンス料も払った。これで安心だと思っている人がほとんどだ。だが半導体集積回路の回路配置に関する法律 21 条は、別の現実を突きつける。あなたの通常利用権は、登録しなければ、その後にその権利を取得した第三者に対抗できない。つまり、許諾元が回路配置利用権を別の会社に売却した瞬間、登録していないあなたの使用権は新しい権利者には主張できず、空中分解する。特許法では 2011 年の改正で通常実施権が登録なしで自動的に対抗力を持つようになったが、この半導体の法律にはその改正がなく、いまだに登録が対抗要件のままだ。権利の移転、専用利用権の設定、質権の設定、これらすべてが経済産業大臣の回路配置原簿に登録されて初めて、第三者に対して効力を持つ。契約書の一文ではなく、原簿の一行が勝負を決める。
半導体集積回路の回路配置に関する法律 21 条は、回路配置利用権・専用利用権・通常利用権の移転や処分、質権の設定などについて、経済産業大臣の回路配置原簿への登録を第三者対抗要件とする規定である。当事者間の合意のみでは第三者に権利変動を主張できず、登録によって初めて公示としての効力を生じる対抗要件主義を採用している。
AI 輔助整理,以條文原文為準
経済産業大臣が回路配置原簿に記載して行います(21 条 3 項)。実務上は登録機関を通じて移転や質権設定などの登録を申請します。
登録機関に対し原簿の閲覧や謄本の交付を請求して確認します。M&A やライセンス取得前に専用利用権や質権の有無を調べるのが実務の定石です。
21 条 2 項により、登録後に回路配置利用権や専用利用権を取得した者に対しても効力が及び、許諾元が権利を売却しても使用を続けられます。
登録しなければ質権を第三者に対抗できません(21 条 1 項)。登録を怠ると、いざというとき担保としての優先権を主張できなくなります。
設定登録の日から 10 年です(同法 10 条)。期間満了で権利は消滅するため、ライセンスの残存期間は原簿で確認すべきです。
契約日の先後ではなく、先に回路配置原簿へ登録した方が権利者になります。登録申請の遅れがそのまま権利の喪失に直結します。
専用利用権は設定範囲で独占的に利用でき排他性が強く、通常利用権は非独占の使用許諾です。いずれも移転などは登録が対抗要件です。
通常利用権を登録していれば、競売などで権利を取得した新権利者にも対抗できます。未登録だと使用停止を通告され製造が止まるおそれがあります。
当事者間では有効で、許諾元はあなたに使わせる義務を負います。ただし 21 条の対抗力は別問題で、登録しなければ許諾元が権利を売却した際、新しい権利者に使用権を主張できません。業界裏話ヒント:契約と同時に登録まで済ませる企業は少なく、ここが落とし穴。登録は経済産業大臣が回路配置原簿に記載して行うため申請から時間がかかり、トラブル発生後に登録しても、先に第三者が登録していれば手遅れになる
違います。特許法は 2011 年(平成 23 年)改正で通常実施権の当然対抗制度を導入し、登録なしで第三者に対抗できるようになりました。しかし半導体集積回路の回路配置に関する法律にはこの改正がなく、通常利用権は今も登録が対抗要件のままです。業界裏話ヒント:知財担当者ほど特許の感覚で「ライセンスは自動で守られる」と思い込みやすい。半導体の回路配置だけは別ルールという盲点で、特許とまとめて管理している企業が一番危ない
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 21 条:移転・質権等の第三者対抗要件(登録) | — |
| 登録の効果 | 登録で第三者に対抗可能、未登録は当事者間のみ有効 | — |
| 特許法との違い | 通常利用権も登録が対抗要件(当然対抗なし) | — |
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