法人その他使用者の業務に従事する者が職務上創作をした回路配置については、その創作の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人その他使用者を当該回路配置の創作をした者とする。
要点半導体回路配置法 5 条は、従業者が職務上創作した回路配置について、別段の定めがない限り使用者を創作者とみなすと定める。回路配置利用権は最初から会社に帰属する。
Q · 会社で設計した半導体の回路配置、権利は設計した自分のもの?それとも会社のもの?
別段の定めがなければ、会社が創作者になります
半導体集積回路の回路配置に関する法律 5 条により、使用者の業務に従事する者が職務上創作した回路配置は、創作時の契約・勤務規則その他に別段の定めがない限り、使用者(会社)が創作者とみなされます。著作権法 15 条の職務著作と同方向ですが、発明者を従業者とし相当の利益請求権を認める特許法 35 条の職務発明とは逆方向です。回路配置利用権は最初から会社に帰属するため、技術者個人が後から対価を請求する法的根拠は弱く、権利を動かせる唯一のタイミングは入社・契約締結時の「別段の定め」です。
半導体メーカーで回路設計をしているあなたが、徹夜で画期的なチップのレイアウトを完成させた。その回路配置の権利は誰のものか。多くの技術者は「自分が作ったのだから自分のもの、会社が使うなら対価をもらえる」と考える。だがこの第5条は、その常識をひっくり返す。職務上、業務として創作した回路配置は、契約や勤務規則に別段の定めがない限り、最初から会社が「創作した者」とみなされる。あなたではなく、会社が創作者だ。特許の職務発明(特許法35条、会社が事業で発明を使う仕組み)なら発明は社員のもので相当の利益を請求できるが、回路配置はそもそもあなたの手を離れている。この落差を知らずに転職や独立をすると、自分が設計したはずのチップを使えなくなる。鍵は「別段の定め」の四文字、入社時の契約で交渉の余地があったかどうかだ。
半導体集積回路の回路配置に関する法律第 5 条は、職務創作の帰属に関する規定であり、使用者の業務に従事する者が職務上創作した回路配置について、創作時の契約や勤務規則に別段の定めがない限り、使用者自身を当該回路配置の創作者とみなす旨を定める。著作権法の職務著作と同方向、特許法の職務発明とは逆方向の帰属ルールである。
AI 輔助整理,以條文原文為準
半導体集積回路のレイアウト(回路配置)を独占的に利用できる知的財産権です。著作権や特許とは別の独立した権利で、設定登録によって初めて発生します(回路配置法 3 条)。
職務発明は発明者(従業者)に権利が生じ相当の利益を請求できますが(特許法 35 条)、回路配置は別段の定めがなければ最初から会社が創作者とみなされ、法定の対価請求権がありません。土俵が逆です。
初めて業として利用した日から 2 年以内です(回路配置法 3 条 2 項)。この期限を過ぎると登録を受けられず、模倣されても止められない無防備状態になります。
指揮命令関係により創作者が派遣元か派遣先かで判断が割れます。第 5 条の適用は契約や勤務規則の定めに左右されるため、派遣・出向では書面で帰属を明確にすることが重要です。
学生は「使用者の業務に従事する者」に当たらないため第 5 条は適用されず、原則として学生個人が創作者になります。産学連携では契約で帰属を詰めないと後で争いになります。
雇用契約・就業規則・業務委託契約に、回路配置の権利帰属や対価について明記する条項です。原則と異なる帰属にしたい場合は、創作の時より前に書面で定める必要があります。
特許は技術的アイデア、著作権は表現を保護しますが、回路配置利用権は半導体のレイアウトそのものを保護する独立の権利です。設定登録が発生要件である点も特徴です。
設定登録の日から 10 年とされています。ただし保護期間や登録要件は改正される場合があるため、最新の条文と e-Gov 法令検索で現行内容をご確認ください。
原則として使えません。第5条により別段の定めがなければ会社が創作者であり、回路配置利用権は会社に帰属します。無断で同じ回路配置を業として利用すれば侵害です。業界裏話ヒント:ただし権利が及ぶのは「その回路配置」という具体的な設計そのもので、あなたが培った設計手法やノウハウという抽象的な知識には及びません。この「具体的な配置」と「頭の中のスキル」の境界線が転職エンジニアの生命線。グレーゾーンは弁理士に事前確認するのが鉄則です
業務委託の個人事業主は「使用者の業務に従事する者」に当たらない可能性が高く、その場合は第5条が適用されず、設計した受注者が創作者のままです。発注した会社は権利を持てません。業界裏話ヒント:実務では「作ってもらった=自社のもの」と思い込んで契約書に帰属条項を入れない発注者が後を絶ちません。後から権利を移すには改めて譲渡契約が必要で、受注者が応じなければ自社チップを売れない事態に。発注時に一行入れておくだけで防げる落とし穴です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 創作者・権利者 | 回路配置法 5 条:別段の定めがなければ使用者(会社)を創作者とみなす | — |
| 対価請求権 | 法定の対価請求権なし(社内報奨規程があれば請求余地) | — |
| 権利の発生要件 | 設定登録(回路配置法 3 条、初利用から 2 年以内) | — |
| 別段の定めの効果 | 契約・勤務規則で帰属を変更可能(創作の時より前) | — |
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