民事訴訟法 第148条(裁判長の訴訟指揮権)
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- 口頭弁論は、裁判長が指揮する。
- 2.裁判長は、発言を許し、又はその命令に従わない者の発言を禁ずることができる。
この条文の基本情報
裁判長の訴訟指揮権とは何ですか?
定義裁判長の訴訟指揮権とは、民事訴訟法第148条に定められた規定で、「口頭弁論は、裁判長が指揮する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第148条(裁判長の訴訟指揮権)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第148条の条文原文は「口頭弁論は、裁判長が指揮する。」で始まります。
- 民事訴訟法第148条は第一節 口頭弁論に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第148条の前の条は民事訴訟法第147条の3です。
- 民事訴訟法第148条の次の条は民事訴訟法第149条です。
- 民事訴訟法第148条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第148条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第148条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/148
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法148条は、口頭弁論を裁判長が指揮すると定める。裁判長は発言を許可し、命令に従わない者の発言を禁ずることができる(2項)。不服があれば150条で異議を出せる。
Q · 法廷では言いたいことを自由に話せるの?それとも裁判長の許可がいるの?
原則として裁判長の許可が必要で、不服なら異議を出せます
民事訴訟法148条により、口頭弁論は裁判長が指揮します。裁判長は発言を許可し、命令に従わない者の発言を禁ずることができます(2項)。許可なく話し始めれば制止され、従わなければ発言自体を禁じられます。ただし、その訴訟指揮に不服があれば、同法150条により当事者はその場で異議を述べることができ、裁判所は決定で当否を判断します。発言権の配分には攻め筋があります。
解説
弁護士をつけず自分で裁判をやると決めた瞬間、あなたは法廷で一つの現実にぶつかる。言いたいことを、言いたいときに言えるわけではない。民事訴訟法148条は「口頭弁論は、裁判長が指揮する」と定める。誰が、いつ、どの順番で発言するか、それを決めるのは裁判長だ。許可なく喋り始めれば「まだ発言を許していません」と制される。命令に従わず喋り続ければ、その発言自体を禁じられる(2項)。ここで多くの本人訴訟の当事者が「裁判官に嫌われた」「不公平だ」と感じて感情的になり、自滅する。だが知っておくべきは、その裁判長の指揮に対して、あなたは『異議』を出せるという点だ(150条)。異議が出れば、裁判長一人ではなく合議体全員がその当否を判断する。法廷の発言権の配分には、ちゃんと攻め筋がある。
法的な位置づけ
民事訴訟法148条は口頭弁論の指揮権を定める規定であり、口頭弁論の指揮を裁判長に専属させる(1項)。裁判長は関係人に発言を許可し、命令に従わない者の発言を禁ずる権限を持つ(2項)。発言の順序やタイミングを統制し、審理を争点に集中させる訴訟指揮権の中核をなす規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.争点を準備書面で期日前に提出する 言いたいことを全部口頭で話そうとせず、争点に直結する事実だけを準備書面にまとめ、期日前に裁判所と相手方に提出する。書面に書いた主張は遮られず確実に審理に乗る
- 2.発言は許可を求めてから結論を先に述べる 話し始める前に「裁判長、二点だけ陳述させてください」と許可を求める。許可が出たら結論を先に述べ、長い前置きは避ける。指揮に従う姿勢を示しつつ発言時間を確保できる
- 3.不当と感じる指揮にはその場で異議を述べる 訴訟指揮に違和感を覚えたら、その場で『異議があります』と明確に述べ、理由を一言添える(例:この主張は争点判断に必要です)。黙って従うと後から争えなくなる(150条)
- 4.異議の判断を調書に残させる 裁判所は異議に対し決定で応答する義務がある(150条)。その判断内容を口頭弁論調書に記録させ、後の手続や上訴で参照できるようにする
- 5.発言を禁じられたら従い、書面で主張する 発言を禁じられたらまず従う。抗えば法廷秩序維持の監置・過料に発展しうる。言い残したことは次回期日までに準備書面で提出する。書面の主張は遮られない
よくある質問 AI による整理
Q1訴訟指揮権とは何ですか?
口頭弁論の進行を裁判長が統制する権限です。民事訴訟法148条が根拠で、誰がいつ発言するかを決め、命令に従わない発言を禁じることができます。
Q2本人訴訟で自由に発言できないのはなぜですか?
法廷は自由討論の場ではなく、148条により発言の順序やタイミングが裁判長の指揮に従うためです。許可を得てから話すのが原則です。
Q3裁判長の訴訟指揮に異議は出せますか?
出せます。民訴150条が訴訟指揮等に対する異議権を明文で認めており、異議があれば裁判所が決定で当否を判断します。
Q4口頭弁論で発言の順番は誰が決めますか?
裁判長が決めます(148条1項)。当事者は許可を得て発言するのが原則で、許可なく話し始めると制止されます。
Q5法廷で発言を禁じられたらどうなりますか?
その期日のその場面では発言できません(148条2項)。ただし次回期日までに準備書面を提出すれば主張は審理に乗ります。
Q6訴訟指揮への異議はいつまでに出すべきですか?
その指揮がなされた口頭弁論の期日において遅滞なく述べる必要があります(150条)。本案弁論を進めると後から争えなくなります。
Q7ウェブ会議方式の口頭弁論でも発言ルールは同じですか?
同じです。画面越しの進行も裁判長の訴訟指揮に従います。自宅から接続して勝手に話し出すことはできません。
Q8訴訟指揮権と釈明権の違いは何ですか?
訴訟指揮権(148条)は法廷進行の統制全般、釈明権(149条)はその一態様で、当事者に問いを発し主張・立証を促す権限です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1本人訴訟で、言いたいことを裁判長に全部遮られました。これって不公平じゃないんですか?
不公平ではなく、148条の訴訟指揮権の正常な行使です。法廷は言い分を全部述べる場ではなく、争点に絞って審理する場だからです。納得いかなければ150条で異議を出せます。実務のポイント:本人訴訟で勝てる人は、言いたいこと全部ではなく『争点に直結する事実』だけを準備書面に書いて先に提出しておく。書面に書いた主張は遮られない、口頭で粘るより一枚の紙が効く
Q2裁判長に『発言を禁じます』と言われたら、もう何も言えないんですか?
その期日のその場面ではそうです(148条2項)。ただし発言を封じられても、次回期日までに準備書面を出せば主張は審理に乗ります。書面の提出権まで奪われるわけではありません。実務のポイント:口頭で何度も遮られる当事者ほど、次回までに論点を整理した書面を出すと流れが変わる。裁判官は『この人は書面で来る』と認識し、口頭での扱いも変わってくる。感情で押すより、紙で押す
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判長が私の発言を止めるのは、私を不利に扱っているからだ」と感じる人が多い。だがその問いの立て方自体がずれている。発言の制止は不公平の証拠ではなく、訴訟指揮という法定の権限の行使だ。本当に問うべきは「この指揮に異議を出すべき場面か否か」であって、「裁判官は私の敵か」ではない
- 「裁判長の指揮には絶対に従うしかない」と思われているが、150条は訴訟指揮に対する異議権を明文で認めている。ただし異議には時機がある。その場で述べなければ、後から「あの進め方は不当だった」と蒸し返すことは原則できない
- 訴訟指揮権は「法廷の交通整理」程度の軽いものだと思われがちだが、その射程を甘く見てはいけない。釈明権(149条)、弁論の制限・分離・併合(152条)、時機に後れた攻撃防御方法の却下(157条)まで、審理の中身を左右する判断が訴訟指揮の名の下に行われる。整理係どころか、勝敗の流れを作る権限だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 権限の内容 | 148条:口頭弁論の指揮・発言の許可と禁止 | 149条:釈明権(当事者に問いを発し主張立証を促す) 150条:訴訟指揮等に対する異議(当事者側の牽制手段) |
| 権限の主体 | 裁判長 | 裁判長・陪席裁判官(陪席は裁判長に告げて) 当事者(異議を述べる)→ 裁判所が決定で判断 |
| 効果 | 発言の許可・禁止により法廷進行を統制 | 主張の不明瞭を正し争点を明確化 指揮の当否を合議体全員で判断させる |
| 本人訴訟での活用 | 許可を求めて発言時間を確保する前提 | 釈明に乗じて主張を補充できる 不当な指揮にその場で異議を出す |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も審判長が言詞弁論を開閉・指揮すると定め、発言の許可・統制構造が日本148条と対応する
韓国も재판장(裁判長)に変論の指揮権を認め、発言の許可・制限の枠組みが日本と類似する
ドイツは Vorsitzender(裁判長)が口頭弁論を開閉し進行を指揮する(Prozessleitung)。発言の付与・剥奪の権限構造が日本148条の母型に近い
米国は裁判官が証人尋問・証拠提示の方法と順序を合理的に統制する権限を持つ。法廷進行統制の機能面で148条に対応する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 貸した金を返してもらえず、弁護士費用も惜しいので自分で簡裁に訴えた。第一回期日、あなたは用意してきた言い分を一気に話そうとする。だが裁判長は訴状を「陳述しますか」と確認するだけで、あなたの長い説明は遮られる。法廷は自由討論の場ではなく、発言の順番もタイミングも裁判長の指揮に従う。これを知らずに来た人は、準備した三割も言えずに終わる
- もし裁判長が、明らかに相手に有利な進め方ばかりして、あなたの主張を軽く扱っているように見えたら、どうする。黙って我慢するしかないと思っているなら間違いだ。訴訟指揮に不満があれば、その場で『異議があります』と述べる。裁判所はその異議について決定で判断しなければならない(150条)。沈黙は同意とみなされる
- 相手方本人が法廷で激高し、あなたや裁判官に向かって怒鳴り始めた。裁判長は「発言を禁じます」と命じられる(2項)。それでも従わなければ、法廷秩序維持の手続(監置・過料)に進む。法廷で声を荒げて得することは、何一つない
- 次回期日まであと一週間。前回、あなたは裁判長から『その主張は次回までに書面で出してください』と指揮された。この「書面で出せ」という訴訟指揮を軽く見て、当日また口頭で済ませようとすると、主張自体が審理に乗らないことがある。指揮された宿題には、必ず期日前に応じる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 訴訟指揮に違和感を覚えたら、その場で『異議があります』と明確に述べる、黙って従うと後で争えない2. 異議の理由を一言添える(例:この主張は争点判断に必要です) 3. 裁判所は異議に対し決定で応答する義務がある(150条)、その判断を調書に残させる4. 発言を求めるときは結論を先に述べる、長い前置きは指揮で切られる前提で組み立てる
訴えられた側:1. 発言を禁じられたら、まず従う、抗えば法廷秩序維持の監置・過料に発展しうる2. 言い残したことは口頭で押し通さず、次回期日までに準備書面で提出する、書面の主張は遮られない3. 指揮が違法・不当と考えるなら、感情的に対抗せず150条の異議で手続的に争う4. 弁論能力を欠くと判断されると陳述を禁じられ弁護士選任を命じられうる(155条)、本人訴訟の限界も冷静に見極める
時効(請求できる期限):訴訟指揮に対する異議は、その指揮がなされた口頭弁論の期日において、遅滞なく述べる必要がある(150条)。本案の弁論を進めてしまうと、後からその指揮の当否を争うことは原則できない。期日中のその瞬間が唯一の機会だと考えてよい
学説
通説:148条の訴訟指揮権は、審理の効率的進行と当事者の手続保障という二つの要請の均衡点に置かれる。裁判長に強い指揮権を与えつつ(1項・2項)、150条の異議権で当事者にその牽制を残す、権限と牽制の二段構えと解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 全部改正に伴い口頭弁論指揮の規定が現行148条として整理された。「口頭弁論は裁判長が指揮する」「発言の許可・禁止」という旧法以来の指揮権の内容を引き継ぎつつ、条文番号と表現を現代化した
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正に伴い、口頭弁論指揮の規定が現行148条として整理された。『口頭弁論は裁判長が指揮する』『発言の許可・禁止』という旧法以来の指揮権の内容を引き継ぎつつ、条文番号と表現を現代化した。
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