民事訴訟法 第225条(第三者が文書提出命令に従わない場合の過料)
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- 第三者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、決定で、二十万円以下の過料に処する。
- 2.前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
この条文の基本情報
第三者が文書提出命令に従わない場合の過料とは何ですか?
定義第三者が文書提出命令に従わない場合の過料とは、民事訴訟法第225条に定められた規定で、「第三者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、決定で、二十万円以下の過料に処する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第225条(第三者が文書提出命令に従わない場合の過料)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第225条の条文原文は「第三者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、決定で、二十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 民事訴訟法第225条は第五節 書証に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第225条の前の条は民事訴訟法第224条です。
- 民事訴訟法第225条の次の条は民事訴訟法第226条です。
- 民事訴訟法第225条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第225条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第225条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/225
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法225条は、文書提出命令に従わない第三者に対し、裁判所が決定で20万円以下の過料を科すと定める。この決定には即時抗告ができる。
Q · うちは当事者じゃないのに、裁判所の文書提出命令を無視したらどうなるの?
第三者でも従わなければ20万円以下の過料が科されます
民事訴訟法225条により、文書提出命令を受けた第三者がこれに従わないときは、裁判所が決定で20万円以下の過料を科します。当事者が従わない場合(224条)は相手の主張を真実と認める真実擬制で制裁しますが、第三者にはこれが使えないため金銭制裁にしています。過料は刑罰ではなく秩序罰なので前科は残りませんが、金銭負担は現実に発生します。決定に不服があれば即時抗告(民訴332条)で争えますが、告知から1週間以内が期限です。
解説
残業代を会社に請求する、医療過誤で病院を訴える、交通事故で相手の整備記録を出させる。勝敗を分ける決定的な証拠が、訴訟の相手ではなく第三者の手にあることは珍しくない。勤怠データを管理する外注業者、カルテを持つ別の病院、取引履歴を握る銀行。彼らは事件の当事者ではないから、普通は協力する義理がない。ここで効くのが225条だ。裁判所が出した文書提出命令に第三者が従わなければ、二十万円以下の過料が科される。注意すべきは、当事者が従わない場合(224条)と扱いが違う点。当事者なら相手の主張をそのまま認めるという制裁だが、第三者にはそれが使えないから金銭制裁になる。あなたが知るべきは、欲しい証拠が相手の手元になくても、第三者を通じて引き出すルートがあるということだ。
法的な位置づけ
民事訴訟法225条は、文書提出命令に従わない第三者に対する過料の制裁を定める規定である。当事者ではない第三者が裁判所の文書提出命令に応じない場合、裁判所は決定で20万円以下の過料を科すことができ、その決定に対しては即時抗告による不服申立てが認められる。当事者の不提出に真実擬制を用いる224条と対をなす制裁規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1文書提出命令とは何ですか?
裁判所が証拠となる文書の所持者に、その文書を裁判所へ提出するよう命じる決定です(民訴223条)。所持者が当事者でも第三者でも対象になります。
Q2過料と罰金の違いは何ですか?
過料は秩序罰(行政上の義務違反への金銭制裁)で前科は残りません。罰金は刑罰で前科が残ります。225条の過料は刑事罰ではありません。
Q3第三者への過料はいくらですか?
20万円以下です。裁判所が事情に応じて決定で金額を定めます。当事者の不提出(224条)は金銭制裁ではなく真実擬制という別の扱いになります。
Q4過料の決定に即時抗告はいつまでにできますか?
決定の告知を受けた日から1週間の不変期間内です(民訴332条)。この期間を過ぎると過料が確定し、争えなくなります。
Q5当事者と第三者で文書を出さない場合の制裁はどう違いますか?
当事者は相手の主張を真実と認められます(真実擬制・224条)。第三者にはこれが使えないため、20万円以下の過料という金銭制裁になります(225条)。
Q6文書提出命令を無視するとどうなりますか?
第三者の場合、裁判所が決定で20万円以下の過料を科します。提出義務の除外事由(220条但書)に当たらない限り、無視は許されません。
Q7提出義務がない文書でも出さなければなりませんか?
職業上の秘密や自己利用文書など220条但書の除外事由に当たれば、拒否に正当事由があります。その場合は過料の対象になりません。
Q8銀行や病院に証拠を出させることはできますか?
できます。第三者が持つ口座履歴やカルテも文書提出命令の対象で、従わなければ225条の過料が圧力になります。保存期間内に申し立てるのが鉄則です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って前科がつくんですか?
つきません。過料は秩序罰(行政上の義務違反への金銭制裁)で、刑罰である罰金や科料とは別物です。犯罪歴も前科も残らず、履歴書に書く必要もありません。実務のポイント:第三者が過料を恐れて慌てて文書を出すケースは多いですが、実は提出義務の除外事由(民訴220条但書の職業上の秘密や自己利用文書)に当たれば、堂々と拒否できます。命令が来たら出すしかないと思い込み、守るべき顧客情報まで差し出してしまう企業が後を絶ちません
Q2第三者なのに、なんで協力させられるんですか?
裁判の真実発見のためです。当事者だけでは集められない証拠が第三者の手にあるとき、裁判所は文書提出命令で協力を求められます(民訴223条)。従わなければ225条で過料です。実務のポイント:当事者が命令に従わない場合(224条)は相手の主張を真実と認めるという制裁ですが、第三者にはそれが使えないので金銭制裁にしたのです。逆に言えば、証拠を相手が握っているなら、過料を狙うより、出さないと不利な事実が認定される224条の方が攻撃力は高い。誰が証拠を持つかで使う条文が変わります
Q3過料が高すぎる気がします、減らせますか?
金額は二十万円以下で、裁判所が事情に応じて定めます。不服があれば即時抗告(民訴332条)で争えますが、提出義務が認められる以上、金額だけを大きく減らすのは容易ではありません。実務のポイント:過料の金額を争うより、そもそも提出義務がなかった(除外事由に当たる)と主張する方が筋がいい。即時抗告では金額が高いではなく、提出義務自体が存在しないを主軸に据えるのが実務の定石です
間違えやすい点 AI による整理
- 過料を払えば前科がつくと恐れる人がいるが、過料は刑罰ではなく秩序罰(行政上の義務違反への金銭制裁)。罰金や科料とは別物で、犯罪歴も前科も残らない。ただし逆に、どうせ前科にならないから無視していい、も誤り。過料という金銭負担そのものは現実に発生する
- 証拠は相手から出させるもの、という前提自体が視野を狭めている。決定的な証拠の多くは、銀行・病院・外注先といった第三者の手にある。問いを相手にどう出させるかから誰が持っているかに切り替えた瞬間、これまで見えなかった勝ち筋が浮かぶ。225条はその切り替えを実効化する装置だ
- 第三者だから断れる、と命令を受けた側は思いがちだが、裁判所から見れば文書提出命令は協力義務であってお願いではない。あなたから見れば部外者の頼みごと、法律から見れば従うべき命令。この立場の落差を埋めないまま無視した第三者に、過料が科される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰が文書を出さないか | 225条:第三者(当事者でない者) | 224条:当事者本人 220条:提出義務の範囲・除外事由 |
| 制裁の内容 | 20万円以下の過料(秩序罰・前科なし) | 相手の主張を真実と認める(真実擬制) そもそも除外事由なら提出義務なし |
| 不服申立ての方法 | 即時抗告(告知から1週間・332条) | 本案訴訟の中で事実認定を争う 命令段階で即時抗告により争う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も第三者が正当な理由なく文書提出命令に従わない場合に罰鍰(過料)を科す。第三者への金銭制裁という構造は日本と同じ
韓国も第三者の文書・検証物提出命令不応に過料を定める。当事者と第三者で制裁を分ける考え方は日本と類似
ドイツは第三者の文書提出を § 142で命じ、証人類似の不従順には秩序金(Ordnungsgeld)等の強制手段を用いる
米国は非当事者への subpoena duces tecum で文書提出を強制し、正当理由なき不従順は法廷侮辱(contempt of court)の対象となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが訴えたい証拠が相手の手元ではなく、まったく無関係に見える第三者の倉庫やサーバーに眠っていたら? 未払い残業代を会社に請求しても、勤怠データは給与計算を委託された外注業者が握っている。この第三者に文書提出命令を取り、業者が拒めば225条の過料がかかる。証拠が相手の手元になくても引き出せる
- あなたの会社に、取引先がらみの訴訟に関する文書提出命令が届いた。うちは当事者じゃないから無視していい、と判断したら二十万円以下の過料が待っている。第三者であっても裁判所の命令には従う義務がある。社内の誰がこの通知を受け、誰が対応を決めるか、その体制がない会社が痛い目を見る
- 過料の決定通知を受け取った第三者に残された時間は一週間。不服なら即時抗告(民訴332条)を出せるが、期限を過ぎれば過料は確定する。文書を出すか、抗告で争うか、七日以内に決めなければならない
- 医療過誤を疑い、別の病院に保管されたセカンドオピニオン記録を出させたい。病院がプライバシーを理由に拒んでも、文書提出命令と225条がその扉を動かす
取るべき行動
被害を受けた側:1. 欲しい証拠が誰の手にあるかを特定(相手か、第三者か) 2. 第三者が持つなら、まず任意の開示を打診し、断られたら文書提出命令を申し立てる(民訴221条) 3. 文書の特定と提出義務の根拠(民訴220条)を申立書に明記、関係書類一切のような抽象的記載は却下されやすい4. 命令が出ても第三者が従わなければ、裁判所に225条の過料を求める。並行して、証拠の保存期間が切れる前に動くこと
訴えられた側:1. 文書提出命令が届いたら無視しない、当事者でなくても従う義務がある2. ただし提出義務の除外事由を確認(民訴220条但書、職業上の秘密、自己利用文書など)、該当すれば拒否の正当事由になる3. 命令の範囲が広すぎる、または秘密に触れるなら即時抗告(332条)で争う4. 過料の決定が出ても、告知から一週間以内なら即時抗告で争える。期限管理を徹底する
時効(請求できる期限):過料の決定に対する即時抗告は、決定の告知を受けた日から一週間の不変期間内(民訴332条)。この期間を過ぎると過料が確定する。文書提出命令自体への不服も即時抗告で争うが、本案訴訟の進行と並行するため、命令受領後すぐ対応方針を決める必要がある
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正。旧法下の規定を整理し、第三者が文書提出命令に従わない場合の過料の制裁を現行225条として整備した
- 2.令和4年(2022年) 改正:民事訴訟手続の IT 化に伴う改正。文書・証拠の電子化に対応し、文書提出命令と提出義務の運用が電磁的記録を含む方向で整備された
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