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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

民事訴訟法 第232条の2(映像等の送受信による方法による検証)

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裁判所は、当事者に異議がない場合であって、相当と認めるときは、最高裁判所規則で定めるところにより、映像と音声の送受信により検証の目的の状態を認識することができる方法によって、検証をすることができる。

この条文の基本情報

映像等の送受信による方法による検証とは何ですか?

定義映像等の送受信による方法による検証とは、民事訴訟法第232条の2に定められた規定で、「裁判所は、当事者に異議がない場合であって、相当と認めるときは、最高裁判所規則で定めるところにより、映像と音声の送受信により検証の目的の状態を認識することができる…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第232条の2(映像等の送受信による方法による検証)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第232条の2の条文原文は「裁判所は、当事者に異議がない場合であって、相当と認めるときは、最高裁判所規則で定めるところにより、映像と音声の送受信により検証の目的の状態を認識することができる…」で始まります。
  3. 民事訴訟法第232条の2は第六節 検証に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第232条の2の前の条は民事訴訟法第232条です。
  7. 民事訴訟法第232条の2の次の条は民事訴訟法第233条です。
  8. 民事訴訟法第232条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第232条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第232条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/232_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法232条の2は、当事者に異議がなく裁判所が相当と認めるときに、映像と音声の送受信により検証の目的の状態を認識する方法で検証を行えると定める。

Q · 裁判所からウェブ会議で検証をすると言われたら、断ることはできますか?

できます。当事者に異議がないことが要件です

できます。民事訴訟法232条の2は、映像と音声の送受信による検証を「当事者に異議がない場合であって、相当と認めるとき」に限って認めています。当事者の一方が異議を述べれば要件を欠くため、裁判所はこの方法を採ることができません。臭い、振動、触感、低周波音など画面で再現できない要素があるときは、その理由を具体的に示して異議を述べるのが実務的です。逆に現場が修繕や季節変化で失われる恐れがある場合は、自ら映像による検証を申し出る方が有利になることもあります。

解説

検証という手続を知っているだろうか。裁判官が自分の五感で現場や物を確かめる証拠調べのことだ。壁のひび割れ、騒音の大きさ、機械の動作音、漏水の跡。書面や証言では伝わらないものを、裁判官が直接見に行く。従来これは「現地に行く」しか方法がなかった。民事訴訟法232条の2は、そこに映像と音声の双方向送受信、つまりオンラインで検証をする道を開いた。ただし条件がある。当事者に異議がないこと、裁判所が相当と認めること、そして最高裁判所規則の定めに従うこと。この三つ目のうち、あなたが握っているのは第一の条件だ。あなたが「異議あり」と言えば、この方法は使えない。逆にあなたが黙っていれば、裁判官は画面越しにあなたの家の壁を見て心証を取る。カメラのアングル、照明、解像度、それを誰が決めるのか。異議を出すか出さないかの判断が、あなたの証拠の説得力を左右する。

法的な位置づけ

民事訴訟法232条の2は、映像等の送受信による検証を定める規定である。裁判所は、当事者に異議がない場合であって相当と認めるときに、最高裁判所規則の定めるところにより、映像と音声の送受信により検証の目的の状態を認識できる方法で検証を実施することができる。現地に臨む検証に対する遠隔実施の特則として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.現場の状態を先に記録する 検証の要否が問題になった時点で、対象物の現況を写真・動画で撮影日時が残る形で保存する。修繕や季節変化で原状が失われると、オンラインでも現地でも検証の意味が薄れる
  2. 2.五感要素の有無を棚卸しする 争点となる事実のうち、臭気・振動・触感・低周波音・実寸など映像と音声では再現できない要素を書き出す。該当があれば異議の具体的理由になり、なければ迅速性を優先する判断材料になる
  3. 3.提案された期日でその場で意見を述べる 裁判所が映像等の送受信による検証を提案した口頭弁論または弁論準備手続の期日で、異議または同意を明らかにする。異議の場合は「現地でなければ確認できない点」を具体的に列挙する
  4. 4.実施する場合は撮影条件を事前に固める 実施が決まったら、撮影者・撮影範囲・角度・照明・立会人・通信手段を実施前に確認し、期日調書または書面に残す。相手方が現場を管理している場合はとくに範囲の恣意性を潰しておく
  5. 5.実施後に補充の要否を判断する 検証終了後、映像で確認できなかった箇所が残るなら、追加の検証または鑑定(民事訴訟法215条)の申出を検討する。実施後に手続自体を争うことは著しく困難なため、補充の申立てで対応する

よくある質問 AI による整理

Q1映像等の送受信による検証とは何ですか?

裁判官が現地に赴かず、映像と音声の双方向送受信によって検証の目的物の状態を認識する証拠調べです。民事訴訟法232条の2が根拠で、最高裁判所規則が手続の詳細を定めます。

Q2オンライン検証はいつから使えるようになりましたか?

民事訴訟手続の IT 化に伴う民事訴訟法改正で新設された規定です。施行日と適用範囲は改正附則によるため、実際の事件で使えるかは係属裁判所に確認してください。

Q3オンライン検証を拒否する方法は?

口頭弁論または弁論準備手続の期日で異議を述べます。条文は当事者に異議がないことを要件とするため、異議があればこの方法は採れません。理由を具体的に示すと現地検証の調整が進みやすくなります。

Q4検証と証人尋問のウェブ会議は同じ条文ですか?

違います。証人尋問の映像等送受信は民事訴訟法204条、検証は232条の2です。認識の対象が人の供述か物の状態かで要件も手続も分かれます。

Q5オンライン検証で臭いや振動は伝わりますか?

伝わりません。映像と音声しか送受信されないため、臭気、振動、触感、低周波音は落ちます。これらが争点なら異議の具体的理由になります。

Q6検証の費用はオンラインだと安くなりますか?

裁判官・書記官・代理人の出張旅費や日当が不要になるため、遠隔地の検証では負担が大きく下がります。ただし撮影機材や立会いの手配が別途必要になる場合があります。

Q7誰がカメラを操作するのですか?

条文は定めておらず、最高裁判所規則と裁判所の指定によります。撮影者・撮影範囲・立会人は実施前に期日で確認し、書面に残すのが実務上の防御になります。

Q8オンライン検証は違法ではないですか?

違法ではありません。民事訴訟法232条の2が明文で認めた方法です。ただし当事者の異議がないことと裁判所の相当性判断という二つの要件を欠けば実施できません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1オンラインの検証って、要するにビデオ通話で家を見せるだけですか?

映像と音声の双方向送受信により、裁判官が対象物の状態を認識できる方法とされ(民事訴訟法232条の2)、詳細は最高裁判所規則に委ねられている。単なる録画の再生ではなく、リアルタイムで裁判官が指示を出しながら見るのが本質である。実務のポイント:録画を証拠として提出する(書証・検証物提出)のと、リアルタイムで検証を受けるのは効果が違う。前者は「相手が編集したのでは」と争われるが、後者は裁判官自身の認識なので、その心証は覆りにくい

Q2異議を出したら、裁判官の印象が悪くなりませんか?

条文は当事者に異議がないことを要件としており、異議に理由を要求していない。ただし実務では、理由を示さない拒否は訴訟遅延と受け取られやすい。臭い・振動・実寸など画面で再現できない要素を挙げれば、正当な主張として通る。実務のポイント:「異議あり」とだけ言うより「現地でなければ確認できない点が三つあります」と具体化する方が、裁判所は現地検証の日程調整に動きやすい

間違えやすい点 AI による整理

  • 「裁判所がやると決めたら従うしかない」という前提そのものが誤っている。条文は「当事者に異議がない場合であって」と明記する。異議は理由の当否を裁判所が審査するものではなく、異議があれば要件を欠く。当事者一方の異議で、この方法は使えなくなる
  • オンライン検証は現地検証の劣化版だと考えられがちだが、実は逆に有利に働く場面もある。現地検証は日程調整だけで数か月かかり、その間に現場の状態が変化して証拠価値が落ちる。むしろ「今すぐ映像で押さえてほしい」と申し出る方が、証拠保全として賢い場合がある
  • 検証とオンライン尋問を同じものと思っている人が多いが、法的な位置付けが違う。証人尋問のウェブ会議(民事訴訟法204条)は要件も手続も別条文で、検証は「人の話を聞く」のではなく「物の状態を裁判官が認識する」証拠調べである。認識の対象が人か物かで、映像化のリスクの質が変わる
比較の観点この条文ほかの条文
認識の対象232条の2:物・場所の状態を裁判官が認識204条:証人の供述を裁判官が聴取
234条:将来の証拠調べ困難に備えた事前保全
遠隔実施の要件当事者に異議がないこと+相当性+最高裁規則遠隔地居住等の法定事由+相当性(当事者の異議は要件でない)
証拠調べ困難のおそれの疎明
当事者の拒否権一方の異議で実施不可異議のみでは実施を止められない
相手方の同意は不要、裁判所が必要性を判断
落ちる情報臭気・振動・触感・低周波音・フレーム外の状況法廷での態度・空気感の一部
保全時点以降の変化(保全時の状態は固定される)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第364条以下(勘驗)、法院辦理民事事件遠距訊問作業辦法

台湾も勘驗を裁判官の直接認識と位置づける。遠隔実施は主に訊問について規則レベルで整備されており、検証物の遠隔認識を法律に明文化した日本の本条とは規範レベルが異なる

韓国
대한민국 민사소송법 제364조 이하(검증)

韓国も検証を裁判官の直接認識とする。映像裁判の運用は規則・예규レベルで拡大しており、当事者の異議を明文の要件とする日本型の構造とは一致しない

ドイツ
ZPO § 371 Abs. 1(Augenschein)、§ 128a(Bild- und Tonübertragung)

ドイツは口頭弁論・尋問の映像実施を § 128a に置く。Augenschein の遠隔実施については裁判所の裁量が中心で、当事者の異議を絶対的な阻却要件とする日本の構造とは配分が異なる

アメリカ
Fed. R. Civ. P. 34(a)(2)、Fed. R. Civ. P. 43(a)

米国では現場の検分は当事者間のディスカバリ手続として行われ、裁判官自身が認識する制度ではない。遠隔での証言等は Rule 43(a) が good cause と適切な保護措置を要件とする

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 上階からの漏水で天井にシミが広がった。裁判所は「現地検証はオンラインで」と提案してきた。あなたはスマホを持って天井を映すことになる。だがカビの臭い、湿気の重さ、触ったときの壁のぶよつきは画面に映らない。異議を出して現地検証を求めるか、迅速性を取るか。この判断があなたの請求額を決める
  • 隣家の室外機の騒音を訴えたい。オンライン検証だとマイク越しの音になり、実際の耳障りな低周波は伝わりにくい。相手方は「オンラインで十分」と言う。ここであなたが異議を出せば、条文上、裁判所はこの方法を採れない。異議権はあなたの手にある
  • 被告側に立ったとする。原告が自宅の損壊状況を主張しているが、あなたは誇張だと考えている。オンライン検証だと原告がカメラを操作し、都合の悪い部分を映さない可能性がある。撮影範囲を誰がコントロールするのか、事前に裁判所と詰めておかないと、一方的な映像で心証が固まる
  • 遠方の工場に設置された機械の不具合が争点。現地検証なら裁判官・書記官・双方代理人が新幹線で往復し、日当と旅費で数十万円。オンラインなら一日で終わる。次回期日まであと2週間、異議を出すかどうかを決めなければならない。コストと証拠の質、どちらを取るか

取るべき行動

被害を受けた側:1. 現場の状態を今すぐ写真・動画で記録し、撮影日時が残る形で保存する2. 裁判所からウェブ会議による検証を提案されたら、五感で確かめる必要がある要素(臭い、振動、触感、低周波音)があるかを整理する3. それがあるなら期日の場で異議を述べ、理由を具体的に説明する4. 逆に現場が失われる恐れがあるなら、自ら映像による検証または証拠保全(民事訴訟法234条)を申し立て、迅速性を武器にする5. 実施が決まったら、撮影の範囲・角度・立会人を事前に書面で確認する

訴えられた側:1. 相手方がコントロールする現場をオンラインで映す場合、撮影範囲が恣意的になるリスクを裁判所に指摘する2. 撮影は相手方任せにせず、こちら側の代理人が立ち会うか、撮影手順を事前に取り決めるよう求める3. 映された範囲外に有利な事実があるなら、追加の撮影箇所を具体的に指定して申し出る4. コスト面で現地検証が過大負担なら、この方法に同意して迅速に決着させる方が総額で安い場合もある。証拠の質と費用を並べて試算してから決める

時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。ただし異議は当該証拠調べの実施前に述べる必要があり、実施後に事後的に争うことは著しく困難になる。基礎となる請求権については一般消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年、権利行使できる時から10年)が適用される

学説

通説的理解:検証は裁判官の五感による直接認識を本質とするため、映像を介する方法には心証形成の質という限界がある。本条が当事者の異議を要件とし、裁判所の相当性判断を重ねたのは、この限界を手続保障によって補う構造と理解されている

手続 IT 化推進の立場:遠隔地の検証は日程調整と費用の壁により事実上断念されることが多く、証拠調べへのアクセスそのものが失われてきた。映像による方法は心証の質を一部犠牲にしても、証拠調べが実施されること自体の利益が上回る場面があるとする

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 制定:民事訴訟法全部改正により現行法が成立。この時点では検証の遠隔実施に関する規定は置かれていなかった
  2. 2.令和4年(2022年)以降 新設:民事訴訟手続の IT 化に関する改正により、映像等の送受信による検証の規定が新設された。具体的な条項番号・施行日は改正附則および e-Gov 掲載の現行版で要確認

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民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第六節 検証

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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