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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第236条(相手方の指定ができない場合の取扱い)

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証拠保全の申立ては、相手方を指定することができない場合においても、することができる。この場合においては、裁判所は、相手方となるべき者のために特別代理人を選任することができる。

この条文の基本情報

相手方の指定ができない場合の取扱いとは何ですか?

定義相手方の指定ができない場合の取扱いとは、民事訴訟法第236条に定められた規定で、「証拠保全の申立ては、相手方を指定することができない場合においても、することができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第236条(相手方の指定ができない場合の取扱い)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第236条の条文原文は「証拠保全の申立ては、相手方を指定することができない場合においても、することができる。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第236条は第七節 証拠保全に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第236条の前の条は民事訴訟法第235条です。
  7. 民事訴訟法第236条の次の条は民事訴訟法第237条です。
  8. 民事訴訟法第236条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第236条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第236条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/236

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法236条は、相手方を指定できない場合でも証拠保全の申立てができると定める。裁判所は相手方となるべき者のために特別代理人を選任し、手続を進める。

Q · 誰を訴えればいいか分からない段階でも、証拠だけ先に押さえられるの?

相手不明でも証拠保全は申し立てられます

民事訴訟法236条により、相手方を指定できない場合でも証拠保全の申立てができます。この場合、裁判所は相手方となるべき者のために特別代理人を選任して手続を進めます。医療過誤でのカルテ、匿名中傷でのアクセスログ、施工不良の現場状態など、加害者が誰か確定する前に証拠を凍結できます。ただし証拠が消滅・改変される恐れ(民訴234条の必要性)の疎明は必要です。証拠が消える速さに相手の特定が間に合わない場面で使える先回りの一手です。

解説

誰に対して訴えればいいか、まだ分からない。だから動けない。ほとんどの人はそう思って手をこまねき、その間に決定的な証拠は消えていく。改ざんされる、上書きされる、廃棄される。民事訴訟法236条は、その諦めの前提を崩す一条だ。「証拠保全の申立ては、相手方を指定することができない場合においても、することができる」。つまり、加害者が誰か特定できていなくても、あなたは裁判所に証拠の保全を求められる。ひき逃げの目撃者の記憶、匿名アカウントの背後にあるサーバーログ、製造元不明の欠陥品。相手が「誰か」を確定する前に、まず証拠を凍結できる。そして相手が不明なら、裁判所はその者のために特別代理人を選任し、手続を進める。多くの人は、訴える相手が決まってから証拠集めを始めると思っている。順番が逆だ。証拠が消える速さに、相手の特定が間に合わないことの方が多い。この条文は、その時間との戦いで使える先回りの一手だ。

法的な位置づけ

民事訴訟法236条は証拠保全の特例を定める規定であり、相手方を指定できない場合においても証拠保全の申立てを認め、その際に裁判所が相手方となるべき者のために特別代理人を選任できる旨を規定する。相手方不特定の段階での証拠の早期保全を可能にする手続規定である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.証拠が消える速さを見積もる カルテ、アクセスログ、防犯映像、事故車両、現場の状態について、保存期限と改変リスクを具体的に把握する。ログは数か月で消え、現場は補修で失われるため、残り時間を数字で押さえる
  2. 2.相手不特定のまま弁護士へ相談 加害者が誰か確定できなくても諦めず、民訴236条で証拠保全を申し立てられることを前提に弁護士へ相談する。相手の特定と証拠保全を並行で走らせる方針を立てる
  3. 3.管轄裁判所へ申立て 提訴前なら証拠の所在地等を管轄する地方裁判所・簡易裁判所に申し立てる(民訴235条2項)。検証物の所在地が基準となるため、対象証拠の所在を特定する
  4. 4.改ざん・消滅の恐れを疎明 民訴234条の必要性要件として、相手が証拠を握り改変できる状況やログの自動消去期限の切迫を疎明する資料を揃える。緊急性が高いほど裁判所は迅速に動く
  5. 5.特別代理人選任と検証期日に備える 相手不明の場合、裁判所が特別代理人を選任して手続を進める。検証期日は直前通知の運用が多いため、立会いと証拠調べの準備を整えておく

よくある質問 AI による整理

Q1証拠保全とは何ですか?

訴訟前または訴訟中に、放置すれば失われる証拠を裁判所が予め取り調べて保全する制度です。民訴234条が必要性を、236条が相手方不特定の場合の特例を定めます。

Q2相手が誰か分からなくても証拠保全はできますか?

できます。民訴236条が相手方を指定できない場合の申立てを明文で認め、裁判所が相手方となるべき者のために特別代理人を選任して手続を進めます。

Q3特別代理人とは何ですか?

相手方が特定できない場合に、裁判所がその者のために選任し手続上の利益を代弁させる者です。これにより相手不在でも証拠調べが止まらず進行します。

Q4証拠保全はいつ申し立てるべきですか?

証拠が消滅・改変される前です。ログの自動消去、カルテ保存期間の満了、現場の補修などが事実上の締切となり、提訴前の申立てが典型です(民訴235条)。

Q5カルテの証拠保全はどうやりますか?

病院または医師を相手方(不特定なら特別代理人経由)とし、裁判所の検証として診療記録を保全します。医療過誤訴訟の事実上の出発点になります。

Q6証拠保全の決定に不服を申し立てられますか?

原則できません。民訴238条は証拠保全の決定に対する不服申立てを認めていないため、相手方は現状のまま保全に応じることになります。

Q7証拠保全の費用はどのくらいかかりますか?

申立手数料のほか、検証物の鑑定費用、特別代理人の報酬、弁護士費用が必要です。事案により数万〜数十万円となり、緊急性が高いほど迅速に動きます。

Q8証拠保全と証拠開示は違いますか?

証拠開示(米国のディスカバリ等)とは異なり、日本の証拠保全は裁判所が個別に証拠を凍結する制度です。実務では証拠偏在を補う機能も果たします。

この条文についての質問 AI による整理

Q1相手が誰だか分からないのに、本当に裁判所が証拠を押さえてくれるんですか?

押さえられます。民訴236条が、相手方を指定できない場合でも証拠保全の申立てができると明文で認めており、その場合は裁判所が相手方となるべき者のために特別代理人を選任して手続を進めます(同条後段)。ただし証拠保全の必要性(民訴234条)の疎明は必要です。実務のポイント:相手不特定の証拠保全は、医療過誤や匿名ネット中傷など『証拠を握っている側が誰かまだ確定できない』場面で実際に使われています。多くの一般の方は『相手が決まってから』と思って動き出しが遅れ、その間に証拠が失われる。弁護士は相手の特定と証拠保全を並行で走らせます

Q2証拠保全って、訴える前と後どっちでやるものなんですか?

典型は訴えを提起する前です。民訴235条2項は、訴え提起前の証拠保全について証拠所在地等の裁判所を管轄裁判所と定めており、提訴前の利用が制度上想定されています。証拠が消える前でなければ保全の意味がないからです。実務のポイント:証拠保全の検証期日は、申立てが認められると相手方への事前通知が極めて直前(当日や数時間前のことも)になる運用が多い。これは証拠を隠す・改ざんする時間を与えないためです。相手方となった側からすれば、突然の検証に現状のまま応じるしかなく、ここで証拠をいじれば後の本案で致命的に不利になります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「証拠保全は知っているが、相手が分からないと使えない」と思い込んでいる人が多い。これがまさに236条が壊す前提だ。本条は相手方を指定できない場合でも申立てができると明文で認めている。あなたが諦めていた段階こそ、この制度が本領を発揮する場面だ
  • 「相手が不明なら、手続が止まって何も進まない」と考えがちだが、本条後段は裁判所が相手方となるべき者のために特別代理人を選任できると定める。手続は止まらず、証拠調べは実行される。問題は相手の不在ではなく、あなたが動き出すタイミングの遅さの方だ
  • 証拠保全を「訴訟が始まってからやるもの」と捉えている人がいるが、本質は逆。証拠保全は訴え提起の前に行うのが典型だ(民訴235条)。提訴を待っていては保全の意味がない。あなたが立てた『まず訴える、それから証拠』という順序そのものが、実務では成立しないことが多い
比較の観点この条文ほかの条文
規定の役割236条:相手方不特定でも申立て可・特別代理人選任234条:証拠保全の必要性(総則的要件)
235条:管轄裁判所(提訴前の受け皿)
開始原因当事者の申立て(相手方不特定でも可)申立てによる証拠保全の前提要件
申立て先の裁判所を定める
相手方の扱い相手方となるべき者のために特別代理人を選任相手方の特定を当然の前提とはしない
提訴前は証拠所在地等が管轄基準
対比される条文237条:職権による証拠保全と並ぶ開始原因240条:証拠保全の期日への当事者呼出し
35条:特別代理人選任の一般規定と対応

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第368条以下

台湾も提訴前の証拠保全を認め、証拠の滅失・使用困難の恐れを要件とする点で日本と近い構造を持つ

韓国
대한민국 민사소송법 제375조 이하

韓国も証拠保全制度を持ち、証拠が滅失・改変される恐れがある場合に本案前の証拠調べを認める

ドイツ
ZPO § 485 ff.(selbständiges Beweisverfahren)

ドイツの独立証拠手続が日本の証拠保全の母法。証拠の保全に加え、紛争予防的な鑑定の機能も広く認める

アメリカ
Fed. R. Civ. P. 27

米国は提訴前の証言保全を認めるが、広範なディスカバリ制度が別途存在するため、日本の証拠保全とは機能上の位置づけが異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 手術後に容態が急変し、説明に納得がいかない。だが医師個人の責任か病院の管理体制か、誰を相手にするかはまだ判然としない。カルテや看護記録が書き換えられる前に、相手方を確定しないまま証拠保全を申し立て、裁判所の検証としてカルテを差し押さえる。これが医療過誤訴訟の事実上の出発点になっている
  • もし、あなたの店の評判が匿名アカウントの連投で崩されていったら? 投稿者が誰かはまだ分からない。だがプロバイダのアクセスログは3か月から6か月で消える。相手不特定のまま証拠保全でログの保全を図り、特別代理人を立てて手続を回す。時間が最大の敵だ
  • 新築マンションに重大な施工不良。だが元請けか下請けか、どの業者の工程の瑕疵か現時点では切り分けられない。壁を剥がして補修されてしまえば証拠は永遠に失われる。相手方を確定する前に、現場の状態を裁判所の検証で記録に残す
  • あなたに残された時間は、わずか数日かもしれない。事故車両が修理に出される、防犯カメラの映像が上書きされる、機械のログが循環して消える。加害者が誰かを調べてから、では間に合わない。相手不明のまま、まず証拠の凍結を裁判所に求める

取るべき行動

被害を受けた側:1. 証拠が消える速さを見積もる。カルテ、ログ、防犯映像、事故車両、現場の状態、保存期限や改変リスクを具体的に把握する2. 相手方が特定できなくても諦めず、本条で証拠保全を申し立てられることを前提に弁護士へ相談3. 申立先は、提訴前なら証拠の所在地等を管轄する地方裁判所・簡易裁判所(民訴235条2項)。検証物の所在地が基準になる4. 改ざん・消滅の恐れ(民訴234条の要件)を疎明する資料を揃える。緊急性が高いほど裁判所は迅速に動く5. 相手不明の場合、裁判所が特別代理人を選任して手続を進める点を理解し、検証期日に備える

訴えられた側:1. 証拠保全の検証期日の呼出しを受けたら(相手方となるべき者として特別代理人経由のこともある)、無視せず内容を確認する2. 保全の対象物が何か、改ざん・隠匿が疑われていないかを把握し、現状のまま保全に応じる。証拠を改変すれば後の訴訟で著しく不利になる3. 申立ての要件(保全の必要性、民訴234条)を欠くと考えるなら、その点を主張する。ただし証拠保全に対する不服申立ては原則できない(民訴238条)点に注意4. 保全された証拠が後の本案訴訟でどう使われるかを見据え、早期に弁護士へ相談する

時効(請求できる期限):証拠保全の申立て自体に固有の出訴期間はないが、本質は時間との競争。証拠が消滅・改変される前でなければ意味がない(民訴234条の必要性要件)。ログの自動消去、カルテ保存義務の期間満了、修理・補修による現状変更など、対象証拠ごとの『消える期限』が事実上の締切となる。なお本案の損害賠償請求権には別途消滅時効(不法行為は民法724条で3年・人身は5年、債務不履行は民法166条で原則5年)が走る点も忘れない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:236条の特例は、相手方不特定でも証拠の早期保全という現実的要請に応える一方、特別代理人の選任で相手方の手続保障を確保する二段構えの規定と理解される。証拠保全は本案前の利用が典型とされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法の証拠保全規定を全部改正で再編し、現行236条として相手方を指定できない場合の申立てと特別代理人選任を整理して明文化した

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正により旧法の証拠保全規定を再編し、現行236条として相手方を指定できない場合の申立てと特別代理人選任を整理して明文化した

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民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第七節 証拠保全

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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