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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第246条(判決事項)

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裁判所は、当事者が申し立てていない事項について、判決をすることができない。

この条文の基本情報

判決事項とは何ですか?

定義判決事項とは、民事訴訟法第246条に定められた規定で、「裁判所は、当事者が申し立てていない事項について、判決をすることができない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第246条(判決事項)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第246条の条文原文は「裁判所は、当事者が申し立てていない事項について、判決をすることができない。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第246条は第五章 判決に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第246条の前の条は民事訴訟法第245条です。
  7. 民事訴訟法第246条の次の条は民事訴訟法第247条です。
  8. 民事訴訟法第246条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第246条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第246条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/246
裁判例 5件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法246条は、裁判所が当事者の申し立てていない事項について判決できないと定める処分権主義の規定で、請求額がそのまま判決の上限となる。

Q · 100万円だけ請求したら、裁判官が150万円の損害を見抜いても上乗せしてくれないの?

上乗せできません。請求額が判決の上限になります

民事訴訟法246条により、裁判所は当事者が申し立てていない事項について判決できません(処分権主義)。100万円を請求すれば、たとえ裁判官が150万円の損害を認定しても、認められるのは100万円までです。ただし請求額より少ない一部認容(例:60万円)は申立ての枠内なので許されます。判決の上限を決めるのは訴状の『請求の趣旨』に書いた金額であり、その一行が判決の天井になります。取りこぼした差額は、別訴を起こさない限り取り戻せません。

解説

裁判で100万円を請求したあなたに、実は150万円分の損害があると裁判官が証拠から見抜いたとする。それでも判決の主文に書けるのは、100万円までだ。民事訴訟法246条は「裁判所は、当事者が申し立てていない事項について、判決をすることができない」と定める。処分権主義と呼ばれるこの原則は、何を、どこまで裁判所に求めるかを決めるのは裁判官ではなく当事者本人だ、という民事裁判の土台である。裁判官は、あなたが土俵に上げた範囲の中でしか勝負を裁けない。だからあなたが小さく請求すれば、裁判所は本来取れたはずの分まで切り捨てる。逆に、請求額より少ない金額を認める一部認容は許される。小は大に含まれるからだ。請求した範囲が、そのままあなたの取れる上限になる。訴状の「請求の趣旨」に何をいくら書くか、その一行が判決の天井を決めている。

法的な位置づけ

民事訴訟法246条は処分権主義を定める規定であり、裁判所は当事者が申し立てていない事項について判決をすることができない旨を規律する。訴訟物の範囲と判決で認容しうる上限は当事者の申立てによって画され、申立てを超える判決は違法となる。請求額に満たない一部認容は申立ての範囲内として許容される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.提訴前に損害項目を洗い出し適正な請求額を確定 慰謝料・休業損害・治療費など損害項目をすべて列挙し、立証できる範囲で請求額を確定する。印紙代を惜しんで額を絞ると、その金額がそのまま判決の上限になる
  2. 2.一部請求なら訴状に『一部である』旨を明示 債権の一部だけを請求する場合、訴状の請求の趣旨または原因に一部請求であることを明示する。明示の有無で、残額を後から別訴できるかが分かれる(民訴114条)
  3. 3.審理中に増額見込みがあれば訴えの変更で請求を拡張 立証が進み取れる額が増えそうなら、事実審の口頭弁論終結前に訴えの変更(民訴143条)で請求を拡張する。終盤の駆け込み拡張は訴訟遅滞を理由に認められないことがある
  4. 4.判決後、主文が申立額の範囲内かを確認 判決を受け取ったら、認容額が自分の申立額の範囲内かを主文で確認する。仮に申立てを超える判決が出ていれば246条違反の違法判決として控訴・上告の理由になる

よくある質問 AI による整理

Q1処分権主義とは何ですか?

訴訟を始めるか、何をどこまで求めるか、いつ終えるかを当事者の意思に委ねる原則です。民事訴訟法246条は、その表れとして裁判所が申立ての範囲を超えて判決できないことを定めます。

Q2申立事項と判決事項の違いは何ですか?

申立事項は当事者が訴状の『請求の趣旨』で求めた範囲、判決事項は裁判所が主文で示す範囲です。246条により判決事項は申立事項の枠内に収まらなければならず、これを超えると違法になります。

Q3一部請求とは何ですか?

1個の債権の一部だけを訴える方法です。印紙代の節約などで使われますが、訴状で『一部である』と明示しないと、残額を後から別訴で請求できなくなる場合があります(民訴114条の既判力)。

Q4不利益変更禁止の原則とは何ですか?

控訴審で、控訴した当事者にとって原判決より不利な変更を原則できないという原則です(民訴304条)。処分権主義が上訴審に反映されたもので、控訴のリスクを限定します。

Q5請求の趣旨はどう書けばいいですか?

求める判決の内容と金額を特定して記載します。ここに書いた額が判決の上限になるため、立証可能性・印紙代・取れる見込みを踏まえて適正額を確定することが重要です。

Q6過大に請求するとどうなりますか?

認められなかった超過部分は『一部敗訴』として扱われ、その割合に応じて訴訟費用を負担させられることがあります(民訴61条以下)。大きく書けば得というわけではありません。

Q7家事事件でも処分権主義は適用されますか?

親権・財産分与などの人事訴訟では大きく緩みます。人事訴訟法19条以下の職権探知主義により、裁判所は当事者の申立てに縛られず職権で判断できます。

Q8処分権主義は刑事裁判にもありますか?

ありません。刑事は国家訴追主義・職権主義が基本で、起訴の範囲は検察官が決めます。処分権主義は私的自治を背景とする民事訴訟の原則です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1請求した金額より裁判官が少なく認めるのはアリなんですか?

アリです。100万円請求して60万円認容、という一部認容は246条に反しません。少ない金額は請求額の中に含まれているので、申立ての枠内だからです。逆に請求を超える上乗せだけが禁止されます。実務のポイント:だからこそ過大請求は危険で、超過分は『一部敗訴』として記録され、その割合に応じて訴訟費用をあなたが負担させられることがある(民訴61条以下)。大きく吹っかければ得、ではない

Q2訴えた後に『やっぱりもっと請求したい』と思ったら増やせますか?

訴えの変更(民訴143条)で請求を拡張できます。ただし事実審の口頭弁論が終結する前まで、かつ著しく訴訟を遅滞させない範囲で、という条件付きです。実務のポイント:実務では結審間際の大幅な請求拡張は、相手の防御権を理由に裁判所が認めないことがある。増額の見込みがあるなら、証拠が固まった中盤までに動くのが定石。終盤に駆け込むと窓が閉じている

Q3裁判官が、私が求めていないことまで判決で命じてくれることはないんですか?

ありません。それこそが246条の核心で、申し立てていない事項について判決はできません。求めていない明渡しや、申立てを超える金額を裁判所が勝手に命じれば、その判決は違法で取り消されます。実務のポイント:ただし離婚・相続などの家事事件は別世界で、人事訴訟法19条以下により裁判所が職権で親権や財産分与を判断する。『申立ての枠に縛られる』のは通常の民事訴訟の話で、身分関係の事件では当てはまらない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「裁判官は事案の真相を見て、正しい金額を勝手に認めてくれる」と思っている人が多い。だが246条の下では、あなたが申し立てた額が絶対の上限。裁判官がいくら『本来はもっと取れる』と考えても、申立てを超えて一円も上乗せできない。正義の総量ではなく、あなたが請求した範囲が判決を縛る
  • 「申立額が上限になる」ことは知っていても、その違反がどれだけ致命的かを軽く見ている人がいる。申立てを一歩でも超えた判決は、それ自体が違法。相手方にとっては絶好の控訴・上告理由になり、せっかく勝った判決が上級審でひっくり返る。246条違反は、勝訴をまるごと無効化しうる地雷だ
  • 「いくら請求するかは、とりあえず大きく書けばいい」という問いの立て方そのものが浅い。請求額には収入印紙代(訴額に比例)が連動し、過大請求は無駄な費用と一部敗訴のリスクを生み、過少請求は取り戻せない取りこぼしを生む。『適当に決める』のではなく、印紙代・立証可能性・取れる見込みを天秤にかける戦略判断なのだ
比較の観点この条文ほかの条文
役割246条:申立てを超える判決を禁止(処分権主義の中核)143条:口頭弁論終結前の請求の拡張・減縮を可能にする
304条:控訴審での不利益変更を禁止
働く場面第一審・各審級の判決時、申立ての枠を画する係属中、当事者が申立て自体を変更するとき
控訴審で原判決を変更する範囲を画するとき
違反・逸脱の効果申立てを超えた判決は違法、控訴・上告理由要件を欠く変更は不許可、却下されうる
不利益変更は取消・是正の対象
時的限界判決時に確定した申立ての枠が基準事実審の口頭弁論終結時まで
控訴審の判断時

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第388条

『除別有規定外、法院不得就當事人未聲明之事項為判決』とし、日本246条とほぼ同趣旨で処分権主義を明文化している

韓国
대한민국 민사소송법 제203조

『법원은 당사자가 신청하지 아니한 사항에 대하여는 판결하지 못한다』と規定し、日本246条と文言・趣旨ともにほぼ一致する

ドイツ
ZPO § 308

『Das Gericht ist nicht befugt, einer Partei etwas zuzusprechen, was nicht beantragt ist』とし、Dispositionsgrundsatz(処分権主義)の源流をなす規定。日本法はこれを継受した

アメリカ
Federal Rules of Civil Procedure Rule 54(c)

欠席判決は請求の趣旨を超えられないが、対席事件では申立てになくても相当な救済を与えうるとされ、大陸法の ne ultra petita より柔軟。州により扱いが分かれる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 交通事故で示談がまとまらず本人訴訟を起こしたあなたが、印紙代を惜しんで請求額を80万円に抑えた。審理が進むと、慰謝料と休業損害を足せば本来130万円取れる事案だと分かった。だが裁判官は80万円までしか認められない。差額の50万円は、別訴を起こさない限り永久に取り戻せない
  • 被告として訴えられたあなたにとって、246条は盾になる。原告が請求の趣旨に書いた金額が攻撃の天井だ。裁判官が「もっと払うべきだ」と内心思っても、原告が申し立てていない分まで命じることはできない。だから防御の第一歩は、原告が何をいくら申し立てたかを正確に読むことから始まる
  • もし、裁判官が判決で「あなたが求めていない土地の明渡しまで命じた」としたら、どうなるか。それは246条違反の違法判決で、控訴・上告の理由になる。裁判所が当事者の申立ての枠を一歩でも超えれば、その判決は上級審で取り消されうる
  • あなたが請求を拡張できるのは、事実審の口頭弁論が終結するまで。それを過ぎれば訴えの変更(民訴143条)の窓は閉じる。控訴審で「やっぱり130万円に増やしたい」と思っても、相手の同意や審理状況次第で間に合わないことがある。請求額の見直しは、結審の前夜が最後のリミットだ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 提訴前に損害項目を全部洗い出し、立証できる範囲で適正な請求額を確定する。印紙代を惜しんで絞りすぎると、その額が判決の上限になる2. 一部だけ請求するなら、訴状に『一部請求である』旨を明示する。明示の有無で残額を後から別訴できるかが変わる(民訴114条) 3. 審理中に取れる額が増えそうなら、口頭弁論終結前に訴えの変更(民訴143条)で請求を拡張する4. 判決が出たら、自分の申立額の範囲内で認容されているか主文を確認する

訴えられた側:1. 相手の訴状の『請求の趣旨』を精読し、攻撃の天井(申立額・申立事項)を特定する。裁判所はそれを超えて命じられない2. 過大請求があれば、超過部分は一部敗訴になることを和解交渉で指摘し、現実的な着地点に引き下げる3. こちらにも請求があるなら反訴を検討、相殺の抗弁も組み立てる4. もし判決が原告の申立てを超えていたら、それは246条違反の違法判決として控訴・上告の理由になる

時効(請求できる期限):特定の時効はないが、請求の拡張(訴えの変更、民訴143条)が可能なのは事実審の口頭弁論終結時まで。それを過ぎると申立ての枠は固定される。控訴審では不利益変更禁止の原則(民訴304条)により、控訴した側に不利な方向への変更は原則できない

学説

通説:246条は処分権主義の中核規定であり、裁判所は当事者の申立ての量的・質的範囲に拘束される。請求額に満たない一部認容は申立ての枠内として許容されるが、申立てを超える判決や、申し立てられていない事項についての判決は違法となる。

一部請求をめぐる学説(明示説):1個の債権の一部を訴える場合、訴状で『一部である』ことを明示すれば、その一部のみが訴訟物となり残額を後から別訴で請求できるが、明示がなければ債権全部に既判力が及び残額請求は遮断されるとする見解が有力に説かれる(民訴114条と連動)。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法186条「裁判所ハ当事者ノ申立テサル事項ニ付判決ヲ為スコトヲ得ス」を現代語化し、現行246条として整理。処分権主義の中核規定としての内容は維持された

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧民事訴訟法186条『裁判所ハ当事者ノ申立テサル事項ニ付判決ヲ為スコトヲ得ス』を現代語化し、現行246条として整理。処分権主義の中核規定としての内容は維持された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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