民事訴訟法 第27条(裁判所書記官への準用)
クイックジャンプ
この節の規定は、裁判所書記官について準用する。この場合においては、裁判は、裁判所書記官の所属する裁判所がする。
この条文の基本情報
裁判所書記官への準用とは何ですか?
定義裁判所書記官への準用とは、民事訴訟法第27条に定められた規定で、「この節の規定は、裁判所書記官について準用する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第27条(裁判所書記官への準用)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第27条の条文原文は「この節の規定は、裁判所書記官について準用する。」で始まります。
- 民事訴訟法第27条は第三節 裁判所職員の除斥及び忌避に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第27条の前の条は民事訴訟法第26条です。
- 民事訴訟法第27条の次の条は民事訴訟法第28条です。
- 民事訴訟法第27条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第27条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第27条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/27
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法27条は、裁判官の除斥・忌避規定(23〜26条)を裁判所書記官に準用し、その裁判は書記官が所属する裁判所が行うと定める。
Q · 調書を作る裁判所書記官も、裁判官みたいに「公正じゃない」として外せるんですか?
外せます。民訴27条が裁判官の除斥・忌避規定を準用します
民事訴訟法27条は、裁判官の除斥・忌避を定める23条から26条を裁判所書記官に準用します。書記官が相手方の親族であったり事件に利害を持つ場合、当事者は除斥・忌避を申し立てられます。判断するのは書記官が所属する裁判所自身で、裁判官の忌避のように合議体を組む必要はなく手続は比較的軽いものです。ただし忌避は、事由を知りながら本案について弁論・申述をした後は原則として申し立てられません。
解説
裁判の法廷で、誰が何を言ったかを公式記録(調書)に刻むのは裁判官ではない。裁判所書記官だ。この条文は、裁判官を「公正でない」として外す除斥・忌避のルール(民事訴訟法23条から26条)を、その書記官にもそのまま当てはめる。つまり、担当書記官があなたの相手方の親族だったり、事件に利害を持っていたりすれば、あなたは「この書記官を外してくれ」と申し立てる権利を持つ。しかも書記官の除斥・忌避を決めるのは、その書記官が所属する裁判所自身。裁判官の忌避のように合議体を組む必要すらなく、手続は比較的軽い。調書はあとで覆せない強い証拠力を持つ。その記録を書く人間の公正さを問える、ほとんど誰も抜かない一本の札が、ここに用意されている。
法的な位置づけ
民事訴訟法27条は、裁判官の除斥・忌避・回避に関する規定(同法23条から26条)を裁判所書記官に準用する規定である。書記官の除斥・忌避についての裁判は、その書記官が所属する裁判所が行う。調書の作成主体である書記官の中立性を当事者が争えるようにする手続的保障として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.書記官の除斥・忌避事由を具体的に特定する 担当書記官に23条準用の除斥事由(相手方との親族関係、事件への利害、過去の関与など)または24条準用の忌避事由(公正を妨げる事情)があるかを具体的に洗い出す
- 2.事由を裏づける資料を整える 親族関係や利害を示す戸籍・経歴・取引関係などの書面を集め、事由が客観的に分かる形で整理する。事由が明確なほど所属裁判所での判断が通りやすい
- 3.本案弁論の前に書面で申し立てる 本案について弁論や申述をする前に、書記官の除斥・忌避を書面で申し立てる。本案弁論後は忌避権を失ったと扱われやすいため、気づいた段階で速やかに動く
- 4.所属裁判所の裁判を待ち、必要なら調書訂正も並行検討 申立て後は書記官が所属する裁判所の裁判を待つ(26条準用で原則として手続は停止)。記載の誤りそのものを争うなら調書の訂正申立ても並行して検討する
よくある質問 AI による整理
Q1裁判所書記官とは何ですか?
法廷でのやり取りを調書として公式に記録し、訴訟記録を管理する裁判所職員です。裁判官とは別の権限を持ち、調書には手続の方式を証明する強い証拠力があります。
Q2書記官の除斥と忌避の違いは何ですか?
除斥は法定事由(親族関係など)があれば当然に職務から外れるもの、忌避は公正を妨げる事情がある場合に当事者の申立てで外すものです。27条はどちらも書記官に準用します。
Q3書記官の忌避は誰が判断しますか?
その書記官が所属する裁判所自身が裁判します。裁判官の忌避のように合議体を組む必要がなく、手続は比較的軽く判断も速い構造になっています。
Q4調書の訂正と書記官の忌避はどう違いますか?
調書の訂正は記載の誤りそのものを直す手続、忌避は記録を作る人物の公正さを争う手続です。両者は別物で、状況によっては並行して検討できます。
Q5書記官の忌避はいつまで申し立てられますか?
忌避事由を知りながら本案について弁論・申述をした後は、原則として申し立てられません(24条2項準用)。気づいた段階で速やかに動く必要があります。
Q6書記官の回避とは何ですか?
書記官自身が除斥・忌避の事由があると判断し、監督権を持つ裁判所の許可を得て自ら職務を退くことです。当事者の申立てを待たずに中立性を確保する仕組みです。
Q7刑事裁判でも書記官を忌避できますか?
できます。刑事訴訟法26条が裁判所書記官への除斥・忌避の準用を定めており、記録者の中立性を当事者が問えるという発想は民事・刑事に共通します。
Q8書記官の除斥事由にはどんなものがありますか?
23条の準用により、書記官が当事者の親族である場合、事件について証人や鑑定人になった場合、代理人・補佐人であった場合などが除斥事由になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1書記官って外せるんですか? 外せるのは裁判官だけだと思ってました
外せます。27条が裁判官の除斥・忌避規定(23条、24条)を書記官に準用しているので、相手方との親族関係や事件への利害があれば申し立てられます。判断するのは書記官が所属する裁判所自身です。実務のポイント:書記官の忌避が実際に使われる場面は極めて少なく、弁護士でも一生に数えるほど。だからこそ、明白な利害関係を突いて申し立てると、裁判所側も真剣に対応せざるを得ない。知っている当事者だけが持てる、静かな圧力になる
Q2書記官を忌避したら、裁判が止まって自分が不利になりませんか?
除斥・忌避の申立てがあると原則として訴訟手続は停止します(26条準用)。ただし急速を要する行為は例外で進められ、理由を欠く忌避は手続停止なしに簡易却下されることもあります。実務のポイント:相手方が引き延ばし目的で濫用的な忌避を出してくることがある。そのときは「事由を欠く明白な忌避」として却下を求めれば、停止の効果を封じられる。攻めにも守りにも使える両刃だと理解しておくと、振り回されない
間違えやすい点 AI による整理
- 「忌避できるのは裁判官だけ」と思い込んでいる人が大半だが、27条によって書記官も除斥・忌避の対象になる。記録を作る側の公正さも、当事者が正面から争える
- 書記官を「ただの事務係」と軽く見ている人は多い。だが調書には手続の方式を証明する強い証拠力があり(民事訴訟法160条)、その記録者の公正さは手続の根幹に直結する。軽さの認識と、実際の重みのギャップこそが落とし穴だ
- 「不公正だと感じたら裁判所に苦情を言えばいい」と問いを立てがちだが、その問いの立て方自体がずれている。事実上の苦情と、法定の除斥・忌避申立ては全くの別物。手続上の法的効果(手続停止・裁判による判断)を生むのは後者だけだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 27条:裁判所書記官(調書の作成者) | 23条:裁判官(除斥) 24条:裁判官(忌避) |
| 発動の仕組み | 23〜26条を準用、除斥は当然・忌避は申立て | 法定事由があれば当然に職務から除外 公正を妨げる事情を理由に当事者が申立て |
| 裁判をする機関 | 書記官が所属する裁判所自身(合議体不要) | 当該裁判官の所属裁判所(25条の裁判) 当該裁判官の所属裁判所(25条の裁判) |
| 手続への影響 | 申立てにより原則として手続停止(26条準用) | 除斥裁判確定まで関与不可 忌避申立てで原則として手続停止 |
他国ではどう定めているか 4 か国
「本目の規定は、法院書記官および通訳人に準用する」とし、日本27条と同型。記録者・通訳人の中立性を当事者が争える点で一致する
法院事務官等に対する除斥・忌避・回避を定め、日本と同様に記録担当職員へ準用する構造をとる
本節の規定は書記課の書記官(Urkundsbeamte)に準用し、その所属裁判所が裁判すると定める。日本27条はこの条文とほぼ同一の構造を持つ
コモンロー圏では裁判官の忌避(28 U.S.C. § 455等)が中心で、書記官への一律準用という条文構造は一般的でない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの訴訟の担当書記官が、相手方企業の元従業員だったと後から分かったら? 調書の記載があなたに不利な方向へ偏っていないか、それを誰に言えばいいのか。27条がその申立先を用意している
- 法廷でのあなたの発言が、調書では微妙に違うニュアンスで記録されている。書記官にこの事件への利害があるなら、訂正の申立てとは別に、忌避という手も検討できる
- あなたが書記官の除斥事由に気づいたのは、本案について意見を述べる直前。忌避は本案について弁論や申述をした後では原則として申し立てられない。動けるのは、今この瞬間だけかもしれない
- 相手方が引き延ばし目的で書記官の忌避を申し立て、手続が止まった。今度はあなたが、その忌避は事由を欠く、却下されるべきだと主張する側に回る
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず書記官に除斥事由(23条準用、相手方との親族関係、事件への利害など)または忌避事由(24条準用、公正を妨げる事情)があるか具体的に特定する2. 事由を裏づける資料を整える、関係を示す書面・経歴情報など3. 本案について弁論や申述をする前に、書面で除斥・忌避を申し立てる、遅れると忌避権喪失と扱われうる4. 申立て後は所属裁判所の裁判を待つ、必要なら調書の訂正申立て(記載の誤りを争う手続)も並行して検討する
訴えられた側:1. 相手方から書記官忌避が出たら、それが訴訟引き延ばし目的か、事由を欠くかをまず見極める2. 事由を欠くなら、却下を求めて意見を述べる、明らかに理由がない忌避は簡易に却下されうる3. 手続停止(26条準用)による遅延が生じるなら、その損害や期日への影響を裁判所に説明し早期の判断を促す4. 自分の側に正当な除斥事由が本当にあるなら、争わず速やかな交代を受け入れる方がコストは小さい
時効(請求できる期限):除斥事由は手続のどの段階でも主張・職権で考慮されうる。忌避は事由を知りながら本案について弁論をし、または申述をした後は原則として申し立てられない(24条2項準用)。特定の年単位の時効ではなく、手続の進行段階そのものが期限になる点に注意(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:27条は裁判官の除斥・忌避・回避規定(23〜26条)を書記官に準用するが、書記官の裁判は所属裁判所が行うとして手続を簡略化する。書記官は調書という強い証拠力を持つ記録の作成主体であり、その中立性を当事者が争えることは手続の公正の根幹に関わるとされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法から条文が再編され、裁判所職員の除斥・忌避を定める節の中で、書記官への準用と所属裁判所による裁判を現行27条として整理した
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正に伴い、裁判所職員の除斥・忌避を定める節の中で、書記官への準用と所属裁判所による裁判を現行27条として整理した。
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める