民事訴訟法 第372条(証人等の尋問)
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- 証人の尋問は、宣誓をさせないですることができる。
- 2.証人又は当事者本人の尋問は、裁判官が相当と認める順序でする。
- 3.裁判所は、相当と認めるときは、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方と証人とが音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、証人を尋問することができる。
この条文の基本情報
証人等の尋問とは何ですか?
定義証人等の尋問とは、民事訴訟法第372条に定められた規定で、「証人の尋問は、宣誓をさせないですることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第372条(証人等の尋問)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第372条の条文原文は「証人の尋問は、宣誓をさせないですることができる。」で始まります。
- 民事訴訟法第372条は第六編 少額訴訟に関する特則に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第372条の前の条は民事訴訟法第371条です。
- 民事訴訟法第372条の次の条は民事訴訟法第373条です。
- 民事訴訟法第372条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第372条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第372条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/372
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法372条は少額訴訟の証人尋問の特則を定め、宣誓の省略、尋問順序の裁量化、電話会議システムによる尋問を認める。一期日審理を支える簡易な手続である。
Q · 少額訴訟って、証人を電話で呼んだり、宣誓なしで証言してもらえるって本当?
本当です。宣誓を省け、電話会議での尋問も認められます
民事訴訟法372条により、少額訴訟の証人尋問は宣誓を省略でき(1項)、尋問の順序も裁判官が相当と認める方法で柔軟に行えます(2項)。さらに裁判所が相当と認めるときは、電話会議システム(音声の送受信)で遠方の証人を尋問できます(3項)。平日に証人を裁判所へ連れて行かなくても、友人や同僚に電話で証言してもらえます。ただし一期日審理が原則のため、証人の申出は期日前に書記官へ伝えておく必要があります。
解説
敷金が返ってこない、辞めたバイト先が最後の給料を払わない、貸した十万円が音沙汰なし。金額が60万円以下なら、あなたは少額訴訟という特別な土俵で戦える。そこでは証人尋問のルールが普通の裁判と全く違う。第372条がそれを定めている。通常の民事訴訟では証人に宣誓させ、決まった順序で尋問するが、少額訴訟では宣誓を省ける、裁判官が相当と認める順序でやれる、そして証人が遠方にいても電話(音声の送受信)で証言してもらえる。つまり、あなたの言い分を裏付けてくれる友人や同僚を、わざわざ平日に裁判所まで連れて行かなくても、電話一本で証言を引き出せる。少額訴訟は一期日審理が原則だから、その日のうちに判決まで出るのが基本。弁護士をつけるほどでもない揉め事に、あなた一人で立ち向かうための、軽量化された道具がここに用意されている。
法的な位置づけ
民事訴訟法372条は、少額訴訟手続における証人尋問の簡易化を定める規定である。通常訴訟と異なり、証人に宣誓をさせずに尋問でき、尋問の順序は裁判官の裁量に委ねられ、相当と認められる場合には音声送受信による電話尋問も許容される。一期日審理の原則を実効化するための特則として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.請求が少額訴訟の対象か確認する 請求が60万円以下の金銭支払い請求かを確認する。金額が超える、または金銭以外(明渡し・引渡し等)の請求は少額訴訟を使えず通常訴訟になる
- 2.簡易裁判所に少額訴訟の訴状を提出する 相手の住所地等を管轄する簡易裁判所に訴状を提出し、『少額訴訟による審理を求める』旨を明記する。同一裁判所での年間利用回数制限(10回)にも留意する
- 3.証人を期日前に申し出る(電話尋問の希望も添える) 証人がいる場合は訴状提出時または期日のかなり前に、氏名・連絡先・証言要旨を書記官へ届け出る。証人が遠方なら、出頭困難の具体的事情を添えて電話会議システムによる尋問を希望する
- 4.一期日審理に備え証拠を当日すべて持参する 一期日で結審するため、契約書・LINE 等のやり取り・振込記録・領収書など即時に取り調べられる証拠を当日すべて持参する。後出しは原則できない
よくある質問 AI による整理
Q1少額訴訟とは何ですか?
60万円以下の金銭支払いを求める紛争を、原則一期日で迅速に解決する簡易な訴訟手続です。簡易裁判所に提起し、本人でも扱いやすいよう設計されています。
Q2少額訴訟はいくらまで使えますか?
訴額60万円以下の金銭支払い請求に限られます。これを超える請求や金銭以外の請求(明渡しなど)には使えず、通常訴訟になります。
Q3少額訴訟は一日で終わりますか?
原則として一期日で審理を終え、その日のうちに判決が出ます(民訴370条)。そのため証拠と証人は当日にすべて出し切る準備が必要です。
Q4少額訴訟で相手が通常訴訟を求めたらどうなりますか?
被告は最初の口頭弁論で本案について弁論する前に通常訴訟への移行を申し立てられます(民訴373条)。移行すると通常の手続で審理されます。
Q5少額訴訟の判決に不服があるときは?
控訴はできず、判決をした簡易裁判所に異議を申し立てます。異議後は同じ簡易裁判所で通常手続により審理がやり直されます。
Q6少額訴訟の証人申請はいつまでにすればいいですか?
一期日審理のため、訴状提出時または期日のかなり前に証人の氏名・連絡先・証言要旨を書記官へ申し出ておくのが実務上不可欠です。
Q7少額訴訟と支払督促はどちらがいいですか?
相手が争いそうなら証人尋問もできる少額訴訟、争いがなく金額が明確なら手数料の安い支払督促が向きます。督促は異議が出ると通常訴訟へ移行します。
Q8少額訴訟で電話による証人尋問は必ず認められますか?
必ずではありません。裁判所が相当と認めるときに限られます(民訴372条3項)。遠方居住や出頭困難の事情を具体的に示すと認められやすくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1証人って、その辺の友人や家族でもなれるんですか?
なれます。少額訴訟(民訴368条以下)の証人尋問は宣誓を省略でき(372条1項)、当事者の友人・同僚・家族でも証人になれます。証言をどこまで信用するかは裁判官が判断しますが、利害関係があるから証人になれない、ということはありません。実務のポイント:実務で効くのは『その場を直接見聞きした人』の証言です。又聞きより、契約の現場やトラブルの瞬間に居合わせた人を一人押さえておくこと。電話尋問が使えるので、転居・転勤した相手でも最初から諦めなくていい。
Q2電話で証人尋問って、本当にやってもらえるんですか?
裁判所が相当と認めれば可能です(372条3項、最高裁判所規則の定めによる)。証人が遠隔地にいる、出頭が難しいといった事情があると認められやすくなります。ただし『相当と認めるとき』という裁判所の裁量が前提なので、希望すれば必ず通るわけではありません。実務のポイント:事前に『なぜ出頭が難しいか』(遠方居住、勤務の都合など)を具体的に書いて申し出ると認められやすい。当日いきなり頼んでも段取りが間に合わないので、期日のかなり前に書記官へ相談しておくのが実務のコツです。
間違えやすい点 AI による整理
- 「証人は宣誓して厳粛に証言するもの」と思われているが、少額訴訟では宣誓を省ける(372条1項)。これは手続きの簡略化であって、証言の中身が軽く扱われるわけではない。むしろ協力を頼む側のハードルが下がる
- 「証人は裁判所まで来てもらわないと頼めない」という前提でそもそも訴訟自体を諦める人が多いが、その前提が古い。電話で証言できる以上、本当に問うべきは『誰なら裁判所まで来てくれるか』ではなく『誰なら事実を知っていて、証言してくれるか』だ。問いの立て方を間違えると、使える証人を勝手に消してしまう
- 少額訴訟が「簡単」なのは知っていても、その「一期日審理」の重さを分かっていない人が多い。簡単とは、裏を返せば一発勝負ということ。証人も証拠もその一日に出し切らないと、負けたあとで『あの証人を呼んでいれば』はもう通らない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 宣誓 | 少額訴訟(372条1項):宣誓を省略できる | 通常訴訟(201条):原則として証人に宣誓させる — |
| 尋問の順序 | 少額訴訟(372条2項):裁判官が相当と認める順序で行う | 通常訴訟(202条):原則として申請当事者が先に尋問(交互尋問) — |
| 遠隔尋問 | 少額訴訟(372条3項):相当と認めれば電話会議システムで尋問可 | 通常訴訟:映像等の送受信(ウェブ会議)等の要件あり — |
| 審理回数 | 少額訴訟(370条):原則一期日で結審 | 通常訴訟:複数期日にわたり審理 — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の小額訴訟も簡易迅速を旨とし、証拠調べ・審理を簡略化する点で日本と共通する。対象額の基準は各国で異なる。
韓国は少額事件を独立の特別法で規律し、迅速審理・職権証拠調べを認める点で日本の少額訴訟特則と趣旨が近い。
ドイツは訴額が少額(一定額以下)の場合に裁判所が手続を裁量で定められる規定を置き、口頭弁論を経ずに処理できる点で簡易化の発想が共通する。
米国は州ごとに少額裁判所を設け、弁護士不要・厳格な証拠法則の緩和を特徴とする。証人手続の簡易化という方向性は日本と通じる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが大家で、退去した元借主から敷金返還の少額訴訟を起こされた。呼出状には期日が一つ書かれ、原則その一日で結審する。あなたが「原状回復費用がかかった」と反論するなら、その見積書も、工事を見た業者という証人も、その一日に全部出し切る準備をしておかないと、反論の機会は事実上もう来ない。あと数日でその期日が来る
- もし証言してくれる同僚が他県へ転勤していたら、どうするか。少額訴訟なら、その人を裁判所まで連れて行く必要はない。電話越しに証言してもらえる
- 貸した友人がのらりくらりと返さない。借用書はないが、当時の LINE のやり取りと、その場に居合わせた共通の知人がいる。少額訴訟なら、その知人を証人に立て、宣誓の手続きを踏まずに「確かに金を渡すのを見た」と話してもらえる。普通の裁判より格段に証人を出しやすい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 請求が60万円以下の金銭支払い請求か確認する(それ以外は少額訴訟を使えない)。2. 相手の住所地などを管轄する簡易裁判所に訴状を出し、『少額訴訟による審理を求める』と明記する。3. 証人がいるなら、訴状提出時または期日前に証人の氏名・連絡先・証言要旨を裁判所へ届け出る。遠方なら電話尋問を希望する事情も添える。4. 一期日審理に備え、契約書・LINE・振込記録・領収書など証拠は当日すべて持参する。5. 被告には通常訴訟への移行を求める権利がある点を頭に入れておく(民訴373条)。
訴えられた側:1. 呼出状が来たら、まず期日と『原則一日で結審する』前提を理解する。2. 反論があるなら、証拠も証人もその一日に出し切る準備をする、後出しは効かない。3. 少額訴訟で争うのが不利と判断したら、最初の期日で本案について弁論をする前に『通常の手続への移行』を申し立てられる(民訴373条)、これで普通の訴訟に引き戻せる。4. 一括では払えない事情があるなら、その場で主張すれば、分割払いや支払猶予が判決に反映される余地がある(民訴375条、最新の改正状況をご確認ください)。
時効(請求できる期限):少額訴訟の証人尋問手続そのものに固有の時効はないが、訴え自体は元の債権の消滅時効内に提起する必要がある(民法166条、債権は権利を行使できると知った時から5年または行使できる時から10年)。被告が通常訴訟への移行を求めるなら、最初の口頭弁論期日で本案について弁論をするまでに申し立てなければならない(民訴373条2項)。
学説
通説:少額訴訟の証人尋問の特則(宣誓の省略・尋問順序の柔軟化・電話尋問)は、60万円以下という訴額の上限と、各場面を裁判官の『相当と認める』裁量に委ねる構造によって、手続の簡易迅速と真実発見の慎重さの均衡を図るものと解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 少額訴訟手続が新設され、本条で証人尋問の簡易化(宣誓の省略、尋問順序の柔軟化)が定められた。施行は平成10年(1998年)。第3項の音声送受信(電話会議)による証人尋問の規定が当初からのものか後の改正で追加されたか、及び後年のIT化関連改正の有無は人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 新設:民事訴訟法の全部改正により少額訴訟手続が新設され、本条で証人尋問の簡易化(宣誓の省略・尋問順序の柔軟化・音声送受信による尋問)が定められた。施行は平成10年(1998年)。
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