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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第390条(仮執行の宣言前の督促異議)

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仮執行の宣言前に適法な督促異議の申立てがあったときは、支払督促は、その督促異議の限度で効力を失う。

この条文の基本情報

仮執行の宣言前の督促異議とは何ですか?

定義仮執行の宣言前の督促異議とは、民事訴訟法第390条に定められた規定で、「仮執行の宣言前に適法な督促異議の申立てがあったときは、支払督促は、その督促異議の限度で効力を失う。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第390条(仮執行の宣言前の督促異議)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第390条の条文原文は「仮執行の宣言前に適法な督促異議の申立てがあったときは、支払督促は、その督促異議の限度で効力を失う。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第390条は第一章 総則に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第390条の前の条は民事訴訟法第389条です。
  7. 民事訴訟法第390条の次の条は民事訴訟法第391条です。
  8. 民事訴訟法第390条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第390条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第390条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/390

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法390条は、仮執行宣言前に適法な督促異議があれば、支払督促はその異議の限度で効力を失うと定める。異議に理由は不要で、手続は通常訴訟へ移行する。

Q · 裁判所から支払督促が届いた。これってもう差し押さえ確定なの?

理由不要の督促異議を期限内に出せば失効します

民事訴訟法390条により、仮執行の宣言が出る前に適法な督促異議を申し立てれば、支払督促はその異議の限度で効力を失います。督促異議に理由を書く必要はなく、「異議があります」という意思表示だけで足ります。異議により手続は督促手続から通常の民事訴訟へ移行し、双方が対等に主張・立証する場に切り替わります。実務上は支払督促の送達を受けた日から2週間以内が安全圏で、これを逃すと仮執行宣言を経て確定判決と同一の効力(民訴396条)が生じます。

解説

特別送達と印字された裁判所からの封筒。開くと「支払督促」の三文字。心臓が冷える。だが、ここで知っておくべき事実がある。この支払督促は、あなたが「督促異議」という一枚の書面を期限内に出すだけで、その効力を失う(民訴390条)。しかも異議に理由は要らない。「異議があります」という意思表示だけで、手続きは書記官が一方的に発する簡易な督促から、双方が対等に主張をぶつけ合う通常訴訟へと切り替わる。鍵は二つ。第一に、仮執行の宣言が出る前であること。第二に、送達を受けてから2週間以内に動くこと。この二つを外すと、支払督促は確定判決と同じ効力を持ち、給与も預金も差し押さえの対象になる。逆に押さえれば、相手が大手債権回収会社だろうと、あなたは正式な裁判で争う権利をその場で取り戻せる。

法的な位置づけ

民事訴訟法390条は、督促異議の効力を定める規定である。仮執行の宣言が発せられる前に適法な督促異議の申立てがあったときは、支払督促はその督促異議の限度で効力を失い、請求は督促手続から通常の民事訴訟へと移行する。督促異議には理由の付記が要求されない点に手続保障を重視する立法判断が表れている。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.特別送達の受領日を記録する 支払督促が入った封筒の特別送達を受け取った日を必ず記録する。この日が督促異議の期限を計算する起算点になり、ここから動ける時間が決まる
  2. 2.督促異議申立書に署名押印する 同封の督促異議申立書に事件番号・当事者名を記入し署名押印する。理由欄は空欄でも有効で、「異議を申し立てる」という意思表示だけで足りる。反論の中身は移行後の訴訟で主張すればよい
  3. 3.発付した簡易裁判所へ返送する 支払督促を発付した簡易裁判所の書記官宛に督促異議申立書を返送する。普通郵便ではなく書留・特定記録郵便で送り、いつ何を送ったかの記録を必ず残す
  4. 4.時効・心当たりのない請求は専門家に相談する 古い借金で時効が問題になりそうな場合は、督促異議を出したうえで移行後の通常訴訟で時効援用の書面を出す。心当たりのない請求は、安易に連絡・入金して債務承認(民法152条)と取られないよう、弁護士または司法書士に相談する

よくある質問 AI による整理

Q1支払督促とは何ですか?

裁判所書記官が、争いのない金銭債権について債権者の申立てにより一方的に発する簡易・迅速な督促手続です。債務者が動かないと確定判決と同じ効力を持ちます。

Q2督促異議はどこに出しますか?

支払督促を発付した簡易裁判所の書記官宛に提出します。同封の督促異議申立書に署名押印し、書留や特定記録で送付記録を残すのが安全です。

Q3督促異議申立書はどう書きますか?

事件番号・当事者名・「異議を申し立てる」旨を記載して署名押印すれば足ります。理由欄は空欄でも有効で、反論内容は移行後の訴訟で主張できます。

Q4仮執行宣言が出た後でも異議は出せますか?

出せますが根拠条文は390条ではなく393条になり、その送達から2週間以内が期限です。さらに執行を止めるには別途担保を立てた執行停止の申立てが必要です(民訴403条)。

Q5督促異議を出すと裁判はどこで行われますか?

支払督促を発した簡易裁判所の所在地を管轄する地方裁判所または簡易裁判所で、訴額に応じた通常訴訟として審理されます(民訴395条)。

Q6督促異議の申立てに費用はかかりますか?

異議申立て自体に追加の手数料は原則かかりません。返送の郵便費用程度です。移行後の通常訴訟では訴額に応じた手数料を要する場合があります。

Q7支払督促と少額訴訟は何が違いますか?

支払督促は書記官が書面審査で一方的に発する督促手続、少額訴訟は60万円以下を1回の期日で審理する正式な訴訟手続です。異議で支払督促は通常訴訟へ移行します。

Q8督促異議を出した後はどう進みますか?

支払督促はその限度で失効し、自動的に通常訴訟へ移行します。後日、第一回口頭弁論の期日呼出状が届き、債権者は訴状に準じた主張・立証を求められます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1督促異議って、ちゃんとした理由を書かないとダメですよね?

いいえ、理由は不要です。督促異議は「異議を申し立てる」という意思表示だけで足り、争う理由を一字も書かなくても支払督促は失効します(民訴390条)。同封の異議申立書に署名押印して返送するだけで効力が生じます。実務のポイント:債権者側はこれを知られたくない。理由が必要だと誤解した債務者が「反論を書けないから」と諦めて期限を逃すのを待っている。一言「異議あり」で、相手は本格的な訴訟を一から強いられる立場に変わる

Q2支払督促を無視したら、結局どうなるんですか?

2週間以内に督促異議を出さないと債権者は仮執行の宣言を申し立てられ(民訴391条)、それも放置すると確定判決と同一の効力を持ちます(民訴396条)。給与・預金・不動産の差押えが現実になります。実務のポイント:さらに怖いのは時効です。時効が完成していた古い借金でも、確定すると時効が新たに10年更新される(民法169条)。「もう時効だから無視していい」は最悪の判断で、督促異議を出して時効援用するのが正解

Q3古い借金の支払督促が来た、もう時効のはずだけど払わないとダメ?

時効が完成していれば、督促異議を出したうえで時効を援用すれば支払義務を免れます(民法166条、145条)。ただし黙って放置すると仮執行宣言が確定し、時効を主張する機会そのものを失います(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:債権回収会社は時効完成済みと承知のうえで支払督促を送ることがある。1円でも払う、または「分割で」と答えるだけで債務承認(民法152条)となり時効が振り出しに戻る。返事をする前に、まず督促異議

間違えやすい点 AI による整理

  • 督促異議は、ちゃんとした反論や理由を書かないと無効だと思い込んでいる人が多い。実際には理由は一切不要で、「異議があります」という意思表示だけで支払督促は失効する(民訴390条)。「うまく反論できないから」と諦めて期限を逃す、その誤解こそが相手の計算のうちだ
  • 支払督促を無視しても、後で本当の裁判になったときに争えばいいと考えている人がいる。だが無視すれば仮執行の宣言が確定し、確定判決と同じ効力を持つ(民訴396条)。あなたは争う機会そのものを、自分の手で捨てたことになる
  • 支払督促が届いた時点で、もう負けが確定したと感じる人は多い。だが法律の側から見れば、督促手続は全裁判手続の中で最も覆しやすい入口だ。異議一本で本格的な訴訟へ引き戻せる。あなたから見れば絶望、法律から見れば最大の逆転チャンス、この落差を知らないことが命取りになる
比較の観点この条文ほかの条文
異議を出せる時期390条:仮執行の宣言が発せられる前393条:仮執行宣言の送達後2週間以内
396条:異議なく確定すると確定判決と同一の効力
異議の効果支払督促が異議の限度で失効し通常訴訟へ移行支払督促は失効するが仮執行は当然には止まらない
もはや督促異議は出せず、再審等の例外的手段のみ
差押えとの関係仮執行前のため差押えは未着手で止められる執行を止めるには別途担保を立てた執行停止申立て(403条)が必要
強制執行が現実化し給与・預金・不動産が対象になる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第516条

台湾の支払命令も、債務者が送達後20日の不変期間内に理由を付さず異議を出せば失効する点で日本と酷似する。

韓国
대한민국 민사소송법 제470조

韓国の지급명령も債務者の異議申立てで失効し通常訴訟へ移行する。異議に理由を要しない構造も共通。

ドイツ
ZPO § 694(Widerspruch gegen den Mahnbescheid)

ドイツの Mahnverfahren では、Vollstreckungsbescheid 発付前の Widerspruch により手続が通常訴訟へ移行する。本条の母法的位置にある。

フランス
Code de procédure civile art. 1416

フランスの injonction de payer に対する opposition も、債務者の不服申立てにより通常の対審手続へ移行させる機能を持つ。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 5年前に滞納したクレジットカードの残債について、聞いたこともない債権回収会社から支払督促が届いた。同封の説明書きは難解で、読む気が失せる。だが動ける時間はわずかしかない。仮執行の宣言が出る前に督促異議を出さなければ、来月の給与が差し押さえられる
  • もし、あなたが家賃を3か月滞納し、大家から支払督促が届いたら? 督促異議を出せば通常訴訟へ移行し、その場で分割払いの和解を交渉できる。出さずに放置すれば、仮執行宣言で敷金をはるかに超える額を一気に持っていかれる
  • 督促手続なんて自分には一生縁がないと思っていた。ある朝、特別送達の封筒が届く。中身は、覚えのある、いや、覚えのない請求だった
  • あなたが貸した金を取り戻すため支払督促を申し立てた側だとする。相手が督促異議を出した瞬間、手続きは通常訴訟へ切り替わり、あなたは訴状に等しい主張と立証を求められる。「簡単に取り立てられる」という期待は、相手のたった一枚の書面で消える

取るべき行動

被害を受けた側:支払督促を受け取った側(債務者)。1. 封筒の特別送達を受領した日を記録、ここから2週間が勝負2. 同封の督促異議申立書に署名押印、理由欄は空欄でも可、「異議あり」で足りる3. 支払督促を発付した簡易裁判所の書記官宛に返送、書留・特定記録で送付記録を残す4. 時効が問題なら、督促異議を出したうえで移行後の通常訴訟で時効援用の書面を出す。心当たりのない請求なら、安易に連絡・入金せず弁護士か司法書士に相談する

訴えられた側:支払督促を申し立てた側(債権者)。1. 督促異議が出れば支払督促は失効し、自動的に通常訴訟へ移行する(民訴395条)と覚悟し、本訴の準備に切り替える2. 訴額に応じて管轄裁判所が決まり、訴状に準じた主張・証拠の整理が必要3. 督促手続で記した請求の趣旨・原因をベースに、契約書・請求書・取引履歴など立証資料を揃える4. 相手が分割和解を望むなら、第一回期日での和解で早期回収を図るのも現実的な選択肢

時効(請求できる期限):督促異議は仮執行の宣言が発せられるまで申立て可能(本条)。実務上は、支払督促の送達を受けた日から2週間以内が安全圏である(その経過後に債権者が仮執行宣言を申し立てられる、民訴391条)。仮執行宣言が出た後は、その送達から2週間以内に異議を出さないと確定判決と同一の効力が生じる(民訴393条、396条)

学説

通説:督促異議は不服の意思表示で足り、理由の付記を要しないとするのが通説。適法な異議があれば支払督促は当然にその限度で失効し、請求は訴え提起時に遡って通常訴訟が係属していたものと扱われる(民訴395条との連動)。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により、旧法下の督促手続規定を再編。仮執行宣言前の督促異議による失効を本条で明文化し、395条以下の通常訴訟移行と接続させた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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