民事訴訟法 第398条
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- 指定簡易裁判所の裁判所書記官に対してされた支払督促の申立てに係る督促手続における支払督促に対し適法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については、その目的の価額に従い、当該支払督促の申立ての時に、第三百八十三条に規定する簡易裁判所で支払督促を発した裁判所書記官の所属するもの若しくは前条の別に最高裁判所規則で定める簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。
- 2.前項の場合において、同項に規定する簡易裁判所又は地方裁判所が二以上あるときは、督促異議に係る請求については、これらの裁判所中に第三百八十三条第一項に規定する簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所がある場合にはその裁判所に、その裁判所がない場合には同条第二項第一号に定める地を管轄する簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。
- 3.前項の規定にかかわらず、債権者が、最高裁判所規則で定めるところにより、第一項に規定する簡易裁判所又は地方裁判所のうち、一の簡易裁判所又は地方裁判所を指定したときは、その裁判所に訴えの提起があったものとみなす。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第398条は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第398条の条文原文は「指定簡易裁判所の裁判所書記官に対してされた支払督促の申立てに係る督促手続における支払督促に対し適法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については…」で始まります。
- 民事訴訟法第398条は第二章 電子情報処理組織による督促手続の特則に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第398条の前の条は民事訴訟法第397条です。
- 民事訴訟法第398条の次の条は民事訴訟法第399条です。
- 民事訴訟法第398条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
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- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第398条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第398条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/398
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法398条は、電子情報処理組織で行われた支払督促に督促異議があると、申立て時に債務者住所地等を管轄する裁判所へ訴えが提起されたものとみなすと定める。
Q · オンラインで来た支払督促に異議を出したら、事件はどこの裁判所に行くの?
異議を出せば、あなたの住所地等の裁判所へ事件が移ります
民事訴訟法398条により、電子情報処理組織(オンライン)でされた支払督促に適法な督促異議を出すと、その目的の価額に従い、支払督促の申立て時に第383条所定の簡易裁判所(請求額140万円超なら地方裁判所)へ訴えが提起されたものとみなされます。集中処理の中央裁判所まで出向く必要はなく、原則として債務者の住所地等の裁判所で通常訴訟が行われます。移行先候補が複数あるときは、債権者が一つの裁判所を指定できます(同条3項)。
解説
クレジットカードの未払い、消費者金融の借金、滞納家賃。ある日、裁判所の名前で「支払督促」という書面が届く。多くの人はこれを判決だと思い込んで青ざめる。だが違う。これは債権者が簡易裁判所の書記官に出した一方的な申立てにすぎず、あなたの言い分はまだ一切聞かれていない。2週間以内に「督促異議」を出せば、自動的に通常の裁判へ移る。398条が定めるのは、その移行先の裁判所だ。とくにオンライン(電子情報処理組織)で出された支払督促の場合、申立て自体は指定された簡易裁判所で集中処理されるが、異議を出した瞬間、事件は383条が定めるあなたの住所地の簡易裁判所(請求額140万円超なら地方裁判所)へ訴えが提起されたものとみなされる。遠隔地の中央処理裁判所に引きずり出されることはない。しかも異議に理由はいらない。「異議を申し立てる」の一行で、債権者に債務の存在を一から立証させる土俵へ引き戻せる。
法的な位置づけ
民事訴訟法398条は、電子情報処理組織を用いてされた支払督促に適法な督促異議があった場合、その目的の価額に従い、支払督促の申立て時に債務者の住所地等を管轄する簡易裁判所または地方裁判所へ訴えが提起されたものとみなす旨を定める規定である。通常の支払督促の移行を定める395条のオンライン版に当たる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.封筒の送達日と期限を確認する 支払督促の封筒を開けたら、まず送達を受けた日付を確認する。仮執行宣言付支払督促なら、その送達日から2週間(不変期間、民訴393条)が督促異議の期限。1日でも過ぎると確定判決と同一の効力が生じる
- 2.督促異議申立書を期限内に提出する 異議に理由は不要。同封の書式または裁判所窓口・サイトの書式に「異議を申し立てる」と記載し、発令した裁判所書記官あてに期限内に提出する。これで督促手続は終了し、398条により事件は住所地等の裁判所へ移る
- 3.移行後の通常訴訟に備えて証拠を整理する 異議後は債権者が債務の存在を一から立証する側に回る。契約書・請求書・入出金記録・メッセージ等を立証可能な形で整理し、反論の骨子を準備する。請求額に応じ簡裁または地裁での審理となる
- 4.古い債権なら消滅時効の援用を検討する 身に覚えのない請求や数年前の債務なら、消滅時効(原則5年、民法166条、最新の改正状況を要確認)の援用を検討する。判断に迷うときは、まず督促異議だけ出して時間を確保し、弁護士に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1支払督促に督促異議を出すと事件はどこに移りますか?
民訴398条により、オンライン支払督促の場合は債務者の住所地等を管轄する簡易裁判所(140万円超なら地方裁判所)へ訴えが提起されたものとみなされます。
Q2オンライン支払督促と通常の支払督促で移行先は違いますか?
枠組みは同じですが、通常版は395条、電子情報処理組織を用いた版は398条が移行を定めます。いずれも原則として債務者の住所地等の裁判所へ移ります。
Q3督促異議の期限は何日ですか?
仮執行宣言付支払督促の送達を受けた日から2週間(不変期間、民訴393条)です。起算点は送達日であり、債権者の申立日や差出日ではありません。
Q4督促異議に理由は必要ですか?
不要です。「異議を申し立てる」の一行で足ります。理由や証拠は移行後の通常訴訟で主張すればよく、まず期限内に出すことが重要です。
Q5移行先の裁判所が複数あるとき誰が決めますか?
原則は398条2項の順序で決まりますが、債権者が最高裁判所規則の定めにより一つの裁判所を指定したときは、その裁判所に訴えが提起されたものとみなされます(同条3項)。
Q6支払督促を無視するとどうなりますか?
2週間以内に異議を出さないと仮執行宣言が付き、確定判決と同一の効力(民訴396条)が生じ、給与や預金などの強制執行が可能になります。
Q7請求額によって移行先の裁判所の種類は変わりますか?
変わります。目的の価額に従い、140万円以下は簡易裁判所、140万円を超えるとその所在地を管轄する地方裁判所へ訴えが提起されたものとみなされます。
Q8督促異議を出した後、何を準備すればよいですか?
事件は通常訴訟に移り、債権者が債務の存在を立証する側に回ります。契約書・請求書・やり取りの記録を整理し、必要なら消滅時効の援用も検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1支払督促って、もう判決が出たってことですか?無視したらどうなりますか?
判決ではありません。債権者が簡易裁判所の書記官に出した一方的な申立てで、あなたの言い分はまだ一切聞かれていません。ただし2週間以内に督促異議を出さず放置すると、仮執行宣言が付き、確定判決と同じ効力で給与や預金を差し押さえられます(民訴396条)。実務のポイント:異議に理由を書く必要はありません。『異議を申し立てる』の一行で足ります。証拠がないから、理由が思いつかないからと諦めて期限を逃す人が一番多い。中身は移行後の裁判で争えばよく、まず期限内に出すことが全てです
Q2オンラインで来た支払督促だと、申立てた遠くの裁判所まで行かないとダメですか?
行く必要はありません。オンライン(電子情報処理組織)の支払督促は指定された簡易裁判所で集中処理されますが、あなたが督促異議を出した瞬間、398条により事件はあなたの住所地を管轄する簡易裁判所(請求額140万円超なら地方裁判所)へ訴えが提起されたものとみなされます。実務のポイント:債権者がオンライン支払督促を選ぶのは、手続が速くて安いからです。でも相手は『異議が出れば自分が遠方の裁判所まで出向く羽目になる』ことも計算しています。だからこそ、こちらが異議を出す姿勢を見せるだけで、相手は訴訟コストを嫌って早期和解に傾くことがあります
間違えやすい点 AI による整理
- 『支払督促が届いた=もう負けた、争えない』と思い込む人が多いが、むしろ逆だ。督促異議を出せば事件は通常訴訟に移り、債権者がゼロから債務の存在を立証しなければならなくなる。債権者にとっては、ここからが本当の勝負になる
- 『異議は出せる』と知っている人でも、その期限の重さまでは知らない。仮執行宣言付支払督促を受け取ってから2週間(不変期間)を過ぎると、もう異議は出せず、確定判決と同じ効力が生じる(民訴396条)。1日遅れただけで、争う権利が永久に消える。知識の有無ではなく、期限を見落とすかどうかで結果が分かれる
- 『オンラインの支払督促だから、申立先の遠い裁判所まで出向かないといけないのか』と心配する人がいるが、問いの立て方そのものがずれている。オンライン申立ては中央で集中処理されるが、異議を出した瞬間、398条により事件はあなたの住所地の裁判所へ移ったものとみなされる。出向く場所を心配する前に、まず期限内に異議を出すかどうかが分水嶺だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 移行を定める条文 | 398条:電子情報処理組織(オンライン)でされた支払督促の異議後の移行 | 395条:通常の支払督促の異議後の移行(本条の母法) 383条:支払督促申立て自体の管轄(債務者住所地) |
| 適用の前提 | 132条の10第1項により電子情報処理組織を用いた申立て + 適法な督促異議 | 書面による通常の支払督促 + 適法な督促異議 支払督促を発する段階の管轄問題 |
| 異議の期限 | 仮執行宣言付支払督促の送達から2週間(民訴393条) | 同左(民訴393条) —(申立て段階のため督促異議の概念なし) |
| 異議を出さない場合の効果 | 仮執行宣言・確定で確定判決と同一の効力(民訴396条) | 同左(民訴396条) — |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の支払命令も、債務者の異議により督促程序がそのまま起訴とみなされる起訴擬制の構造を採り、日本の枠組みと近い。
韓国の支給命令(지급명령)も、異議申立てにより訴え提起があったものとみなされ通常訴訟へ移行する点で日本と類似する。
ドイツの Mahnverfahren では Widerspruch(異議)後に事件が通常訴訟(Streitverfahren)へ引き継がれる。日本の督促手続の母法に当たる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、見覚えのない請求の『支払督促』が届き、しかもそれがオンラインで申し立てられたものだったら? 差出人は数年前に解約したはずの通信会社。書面には『2週間以内に督促異議がなければ仮執行宣言が付き、強制執行ができる』とある。残された時間はわずか。ここで異議を出せば、398条により事件はあなたの住所地の簡易裁判所へ移り、相手が債務の存在を一から立証する側に回る。出さなければ、給与や預金が差し押さえられる
- あなたが小さな会社を営み、取引先の未払い金を回収するためオンライン支払督促を使った。相手が異議を出してきた。この瞬間、督促手続は終わり、通常訴訟が始まる。398条3項により、移行先の候補となる裁判所が複数あるとき、債権者であるあなたは一つの裁判所を指定できる。どこを選ぶかで、その後の出廷コストと進行スピードが変わる
- ネット通販の代金を巡る紛争。相手が支払督促を出してきたが、あなたの手元に商品は届いていない。期限内に異議を出す。それで督促手続は終わり、次は普通の裁判だ。
- 離婚後の元配偶者から、立て替えたという生活費名目で支払督促が届いた。金額にも理由にも納得がいかない。あと10日で異議の期限。書式を取り寄せて『異議あり』と書いて出すだけで、争点は移行後の裁判の場へ移せる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 債権者として回収するなら、債務者の住所地を管轄する簡易裁判所(民訴383条)または督促手続オンラインシステムで支払督促を申し立てる、手数料は通常訴訟より安い2. 相手が督促異議を出してきたら督促手続は終了し通常訴訟へ自動移行する、契約書・請求書・やり取りの記録を立証可能な形で準備3. 移行先の裁判所が複数あるなら398条3項で一つを指定、出廷負担と進行を見据えて選ぶ4. 相手が無視して2週間が過ぎれば仮執行宣言を得て差押えへ進める
訴えられた側:1. 封筒の送達日を確認し、仮執行宣言前なら早めに、宣言後なら送達から2週間以内に必ず督促異議を提出する(理由は不要、書式は同封または裁判所窓口・サイトにある) 2. 異議を出せば事件はあなたの住所地の裁判所へ移り、相手が債務を立証する側になる3. 身に覚えのない請求や古い借金なら、消滅時効(債権は原則5年、民法166条、最新の改正状況をご確認ください)の援用も検討4. 2週間を過ぎると確定判決と同一の効力が生じ差押えが可能になる、迷ったらまず異議だけ出して時間を確保する
時効(請求できる期限):督促異議は、仮執行の宣言前はいつでも申し立てられるが、仮執行宣言付支払督促の送達を受けた日から2週間(不変期間、民訴393条)を過ぎると申し立てできない。期間経過後は確定判決と同一の効力が生じる(民訴396条)。起算点は『送達を受けた日』であり、債権者の申立日や書面の差出日ではない
学説
通説:督促手続は争いのない金銭債権の迅速な回収を目的とする略式手続であり、督促異議に理由を要しないのは、債務者の応訴の機会を実質的に保障するためと解される。異議により事件は当初の申立て時に遡って通常訴訟が係属したものとみなされ、398条はそのオンライン版の移行先を定める。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により現行の督促手続が整備され、督促異議による通常訴訟への移行構造が定められた。
- 2.平成16年(2004年) 新設:132条の10をはじめとする電子情報処理組織を用いた申立ての規定が整備され、これに対応してオンライン督促の異議後の移行を定める枠組みが置かれた。
- 3.令和4年(2022年) 改正:民事訴訟手続のIT化に係る改正で、電子情報処理組織を用いた手続の規定が再編・整備された。最新の条文番号・適用範囲は e-Gov で要確認。
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