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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第68条(和解の場合の負担)

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当事者が裁判所において和解をした場合において、和解の費用又は訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、その費用は、各自が負担する。

この条文の基本情報

和解の場合の負担とは何ですか?

定義和解の場合の負担とは、民事訴訟法第68条に定められた規定で、「当事者が裁判所において和解をした場合において、和解の費用又は訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、その費用は、各自が負担する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第68条(和解の場合の負担)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第68条の条文原文は「当事者が裁判所において和解をした場合において、和解の費用又は訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、その費用は、各自が負担する。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第68条は第一節 訴訟費用の負担に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第68条の前の条は民事訴訟法第67条です。
  7. 民事訴訟法第68条の次の条は民事訴訟法第69条です。
  8. 民事訴訟法第68条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第68条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第68条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/68

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法68条は、裁判上の和解で費用負担を定めなかった場合、和解の費用及び訴訟費用は各自が負担すると定める。判決と異なり敗訴者負担の原則は適用されない。

Q · 裁判で和解したら、自分が払った印紙代は相手に請求できるの?

費用条項を定めなければ各自負担で請求できません

民事訴訟法68条により、裁判上の和解で和解の費用又は訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、その費用は各自が負担します。判決の敗訴者負担(61条)は和解には自動適用されないため、訴え提起時に納めた印紙代(手数料)や予納郵券は、和解条項に「訴訟費用は相手方の負担とする」と明記しない限り戻りません。和解調書は確定判決と同一の効力(267条)を持つので、署名後は蒸し返せません。

解説

裁判所で和解がまとまった瞬間、あなたは「やっと終わった」と肩の力が抜ける。だが、その和解調書に「訴訟費用は誰が払うか」の一行が抜けていたら、民事訴訟法68条が自動的に作動する。費用について特別の定めをしなかったとき、その費用は各自が負担する。つまり、あなたが訴え提起のときに裁判所に納めた印紙代(手数料)、予納した郵券、これらは原則として戻ってこない。和解は「勝ち負けを決めない決着」だから、敗訴者負担の原則(61条)が働かず、初期設定として各自が自分の出費を抱えたまま終わる。多くの人は賠償額や支払期限ばかり交渉し、費用の一行を空欄のまま署名する。和解調書は確定判決と同一の効力を持つ(267条)ため、署名した後で「やっぱり相手に払わせたい」と思っても、もう蒸し返せない。費用負担はサインの前に決める、これがすべてだ。

法的な位置づけ

民事訴訟法68条は、当事者が裁判所において和解をした場合に、和解の費用又は訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、その費用を各自が負担する旨を定める規定である。判決における敗訴者負担の原則(同法61条)に対する、和解特有の費用負担ルールとして機能し、当事者の合意を優先しつつ合意がない場合の初期設定を置く。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.立替えた費用を項目別に積算しておく 和解協議に入る前に、訴え提起時の印紙代(手数料)、予納郵券、鑑定費用など、自分が立て替えた費用を項目別に積算する。総額を把握しておくと、費用条項の交渉で具体的な金額を提示できる
  2. 2.賠償額の合意直後に費用条項を提案する 賠償額の合意がほぼ固まった段階で「訴訟費用は相手方の負担とする」旨を和解条項に明記するよう求める。金額の合意で相手が安堵した瞬間が、小額の費用項目に同意を得やすいタイミング
  3. 3.和解条項の読み上げ時に費用負担の一文を確認する 裁判所書記官が和解条項を読み上げる際、費用負担に関する一文が入っているか必ず確認する。抜けていればその場で追加を申し出る。署名すれば確定判決と同一の効力(267条)が生じ覆せない
  4. 4.和解成立後に訴訟費用額確定処分を申し立てる 費用負担を条項化できたら、和解成立後に訴訟費用額確定処分の申立て(71条)を行い、具体的な金額を確定させて相手に請求する。証憑が散逸する前に早期に行うのが実務上の鉄則

よくある質問 AI による整理

Q1訴訟費用の各自負担とは何ですか?

当事者がそれぞれ自分の支出した費用を負担することです。民事訴訟法68条により、和解で費用について特別の定めをしなかった場合の初期設定となります。

Q2和解費用と訴訟費用の違いは何ですか?

訴訟費用は訴え提起手数料や予納郵券など訴訟手続に要する費用、和解費用は和解の成立に要した費用です。68条はどちらも特別の定めがなければ各自負担とします。

Q3和解で訴訟費用を相手に負担させるには?

和解条項に「訴訟費用は相手方の負担とする」と明記する必要があります。明記がなければ68条で各自負担となり、後から覆せません。

Q4訴訟費用に弁護士費用は含まれますか?

原則として含まれません。日本では弁護士費用は各自負担が原則で、68条の費用は手数料(印紙代)や予納郵券、鑑定費用などを指します。

Q5予納した郵券は和解後に戻りますか?

使われずに残った郵券は事件終了後に還付されます。各自負担でも未使用残額は戻るため、還付請求を忘れないことが大切です。

Q6訴訟費用額確定処分とは何ですか?

和解や判決で費用負担者が定まった後、具体的な金額を裁判所書記官が確定する手続です(民訴71条)。確定後に相手へ請求できます。

Q7和解調書に費用条項を入れ忘れたらどうなりますか?

68条により各自負担で確定します。和解調書は確定判決と同一の効力(267条)を持つため、後から費用負担を追加することは原則できません。

Q8判決と和解で費用負担はどう違いますか?

判決は敗訴者負担が原則(61条)ですが、和解は勝敗を確定しないため68条で各自負担が初期設定です。和解では費用条項の明記が不可欠です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1裁判で和解したら、最初に払った印紙代って戻ってくるんですか?

和解条項で費用負担を定めていなければ戻りません。68条により各自負担が原則だからです。判決なら敗訴者負担(61条)が働きますが、和解は勝敗を決めない決着なので自動的には適用されません。実務のポイント:相手側の代理人は費用条項をあえて空欄にしたがります。空欄=各自負担で、申立てに手数料を納めたあなた側が損をする構図だからです。和解条項を確定する前に「訴訟費用は相手方の負担」の一行を入れられるかが分かれ目

Q2和解した後で「やっぱり費用も払ってほしい」と相手に言えますか?

原則として言えません。和解調書は確定判決と同一の効力を持ち(267条)、いったん成立した和解の内容は蒸し返せないからです。費用について特別の定めがなければ各自負担で確定し、後から覆せません。実務のポイント:だからこそ書記官が和解条項を読み上げる瞬間が最後の防衛線です。賠償額や支払期日に気を取られて聞き流さず、費用負担の一文が入っているかをその場で確認する。署名してしまえば手遅れになる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「和解で相手が支払いに応じたのだから、こちらが立て替えた印紙代も当然返ってくる」と思い込みがちだが、これは前提から誤っている。和解は勝敗を決めない決着なので、判決と違って敗訴者負担の原則(61条)が働かない。費用について何も決めなければ68条で各自負担、立替分は戻らない
  • 費用条項は些細な事務手続だと軽く見られているが、深刻さを見落としている。訴額が大きい事件では印紙代だけで十万円を超え、鑑定費用が絡めば数十万円になる。「特別の定めをしなかった」その一回の不作為が、回収成果を丸ごと食いつぶす規模に達することがある
  • 「訴訟費用に弁護士費用が含まれる」と誤解されがちだが、日本では弁護士費用は原則として訴訟費用に含まれない。68条でいう費用は手数料(印紙代)や予納郵券、鑑定費用など。和解で費用を相手負担としても、自分の弁護士報酬まで取り戻せるわけではない
比較の観点この条文ほかの条文
費用負担の原則68条:和解で定めなければ各自負担61条:判決の敗訴者負担
67条:裁判所が職権で費用負担を裁判
適用場面裁判上の和解が成立した場合判決で訴訟が終了する場合
事件完結の裁判で職権により定める場合
当事者の関与費用条項を合意すれば優先、なければ各自負担原則として裁判所が敗訴割合に応じ決定
裁判所が職権で判断
事後の金額確定71条の訴訟費用額確定処分で具体化71条の訴訟費用額確定処分で具体化
71条の訴訟費用額確定処分で具体化

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第84条

台湾も和解の費用・訴訟費用は別段の合意がなければ各自負担とする点で日本と同一構造。別段の約定があればそれに従う点も共通する。

ドイツ
ZPO § 98

ドイツは、和解により成立した訴訟費用は別段の合意がない限り相互に相殺されたものとみなす(gegeneinander aufgehoben)。実質的に各自負担と同じ結果になる。

アメリカ
American Rule

米国は原則として各当事者が自己の費用・弁護士費用を負担する(American Rule)。和解(settlement)でも費用配分は当事者の合意で定めるのが通例。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 貸金トラブルで訴訟を起こし、第一回期日で相手が「半額なら払う」と折れて和解成立。あなたは納めた印紙代3万円も当然返ってくると思っていた。だが和解条項に費用の定めがなく、68条で各自負担。回収額からその3万円が目減りする。和解条項に「訴訟費用は被告の負担とする」と一行入れていれば防げた
  • もし、和解の席で相手の弁護士が費用負担にあえて触れず、賠償額だけ詰めてきたとしたら? それは偶然ではない。費用条項を空欄にしておけば各自負担となり、申立人であるあなたが納めた手数料が相手の懐を痛めずに済む。沈黙そのものが交渉戦術になっている
  • 離婚調停が和解的に成立し、財産分与の額は決めたが費用には触れなかった。後日、申立てに使った収入印紙や戸籍謄本代を相手に請求しようとしたが、各自負担が確定済みで覆せない
  • 和解期日まであと3日。あなたは賠償額の上積みだけを考えているが、本当に詰めるべきは費用条項の一行だ。期日当日に調書へ署名すれば、その瞬間に費用の取り扱いが固定される

取るべき行動

被害を受けた側:1. 和解協議に入る前に、これまで納めた手数料(印紙代)、予納郵券、鑑定費用など立替分を項目別に積算しておく2. 賠償額の合意がほぼ固まった段階で「訴訟費用は相手方の負担とする」旨を和解条項に明記するよう求める3. 裁判所書記官が和解条項を読み上げる際、費用負担の一文が入っているか必ず確認、抜けていればその場で追加を申し出る4. 費用負担を条項化できたら、和解成立後に訴訟費用額確定処分の申立て(71条)で具体的金額を確定させ、相手に請求する

訴えられた側:1. 和解で支払いに応じる側でも、費用条項を空欄のままにすれば各自負担となり、相手の立替分を負担せずに済む点を意識する2. 相手が「費用も負担しろ」と求めてきたら、賠償額との総額で交渉、額を一円単位で押し返すより総コストで判断する3. 自分が予納した郵券の残額は事件終了後に還付されるので、還付請求を忘れない4. 和解条項に署名する前に費用の取り扱いを必ず読み、想定外の費用負担条項が紛れていないか確認する

時効(請求できる期限):特定の時効はないが、費用負担を和解条項に盛り込む最後のチャンスは和解調書が作成される瞬間。一度和解が成立すると確定判決と同一の効力(267条)が生じ、後から費用負担の取り決めを覆すのは原則不可能。なお和解条項で費用負担を定めた場合、具体的な金額を確定する訴訟費用額確定処分の申立て(71条)に厳格な期間制限はないが、証憑が散逸する前に早期に行うのが実務上の鉄則

学説

通説:68条は処分権主義の表れであり、和解という当事者の合意による決着では費用負担も当事者の合意に委ねるのが原則。合意がない場合に限り各自負担を補充的に適用するもので、敗訴者負担を持ち込むと和解そのものが頓挫しかねないとされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により、和解の費用および訴訟費用の負担に関する規定を現行68条に整理。特別の定めがない場合の各自負担を明文で確認した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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