民事訴訟法 第73条(訴訟が裁判及び和解によらないで完結した場合等の取扱い)
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- 訴訟が裁判及び和解によらないで完結したときは、申立てにより、第一審裁判所は決定で訴訟費用の負担を命じ、その裁判所の裁判所書記官はその決定が執行力を生じた後にその負担の額を定めなければならない。補助参加の申出の取下げ又は補助参加についての異議の取下げがあった場合も、同様とする。
- 2.第六十一条から第六十六条まで及び第七十一条第八項の規定は前項の申立てについての決定について、同条第二項の規定は前項の申立てについて、同条第三項及び第四項の規定は前項の申立てに関する裁判所書記官の処分について、同条第五項から第八項までの規定はその処分に対する異議の申立てについて、それぞれ準用する。この場合において、同条第二項中「訴訟費用の負担の裁判が確定した」とあるのは、「訴訟が完結した」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
訴訟が裁判及び和解によらないで完結した場合等の取扱いとは何ですか?
定義訴訟が裁判及び和解によらないで完結した場合等の取扱いとは、民事訴訟法第73条に定められた規定で、「訴訟が裁判及び和解によらないで完結したときは、申立てにより、第一審裁判所は決定で訴訟費用の負担を命じ、その裁判所の裁判所書記官はその決定が執行力を生じた後にその…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事訴訟法第73条(訴訟が裁判及び和解によらないで完結した場合等の取扱い)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
- 民事訴訟法第73条の条文原文は「訴訟が裁判及び和解によらないで完結したときは、申立てにより、第一審裁判所は決定で訴訟費用の負担を命じ、その裁判所の裁判所書記官はその決定が執行力を生じた後にその…」で始まります。
- 民事訴訟法第73条は第一節 訴訟費用の負担に置かれています。
- 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
- 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事訴訟法第73条の前の条は民事訴訟法第72条です。
- 民事訴訟法第73条の次の条は民事訴訟法第74条です。
- 民事訴訟法第73条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第73条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109 - 本サイト収録
民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第73条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/73
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事訴訟法73条は、訴訟が裁判及び和解によらず完結したとき、申立てにより第一審裁判所が決定で訴訟費用の負担を命じ、裁判所書記官が額を確定すると定める。
Q · 相手が訴えを取り下げたら、私が払った訴訟費用は誰が負担するの?
自動では相手負担にならず、73条の申立てが必要です
民事訴訟法73条により、訴訟が裁判及び和解によらず完結したときは、申立てによって第一審裁判所が決定で訴訟費用の負担者を定めます。その決定が執行力を生じた後、裁判所書記官が負担額を確定します(71条準用)。重要なのは「申立てにより」の部分で、裁判所は自動では動きません。黙っていれば各自負担のまま確定し、相手は一円も払いません。なお回収できるのは印紙代・郵券・書類費などの訴訟費用に限られ、弁護士報酬は原則含まれない点に注意が必要です。
解説
訴えられて弁護士を立て、答弁書も証拠も準備した。そこへ相手が前触れもなく訴えを取り下げてきた。多くの人は「終わった、よかった」と胸をなで下ろす。だが、あなたが払った印紙代も書類費も、黙っていればそのまま自分持ちで確定する。民訴73条は、判決でも和解でもなく訴訟が完結したとき、申立てによって第一審裁判所が費用の負担者を決定で命じ、その額を裁判所書記官が確定すると定める。補助参加の申出やその異議を取り下げた場合も同じだ。鍵は「申立てにより」の五文字。裁判所は自動では動かない。取り下げられて勝った気がしないまま終わる事件にも、費用を相手に付け替える別ルートが残っている。それを使うか、自腹で閉じるかは、あなたが申し立てるかどうかで決まる。
法的な位置づけ
民事訴訟法73条は、訴訟が裁判及び和解によらずに完結した場合の訴訟費用の負担を定める規定である。申立てにより第一審裁判所が決定で負担者を定め、その決定が執行力を生じた後に裁判所書記官が負担額を確定する。補助参加の申出の取下げ又は補助参加についての異議の取下げがあった場合にも準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.訴訟の終了形態を特定する 事件が「裁判及び和解によらないで完結」したか(訴え取下げ、補助参加の申出取下げ、異議取下げ等)を確認する。判決や和解で終わっていれば73条ではなくそちらの費用条項が適用される
- 2.第一審裁判所に費用負担の決定を申し立てる 第一審裁判所に対し、73条1項に基づき訴訟費用の負担を命じる決定を申し立てる。誰がいくら負担すべきかの主張を添える。弁護士報酬は原則対象外と心得る
- 3.書記官に額確定の手続を求める 負担を命じる決定が執行力を生じた後、裁判所書記官が額を確定する(71条準用)。印紙・郵券・書類費の領収書と計算書を整理して提出し、立証できる費目を漏れなく計上する
- 4.額確定処分に不服なら期間内に異議を申し立てる 書記官の額確定処分に不服があれば、準用される71条4項以下の異議申立てを所定の期間内に行う。対象外の費目(弁護士報酬等)が計上されていれば外させる
よくある質問 AI による整理
Q1訴訟費用の負担は誰が決めるの?
判決があれば判決主文で決まりますが、裁判や和解によらず終わったときは、申立てにより第一審裁判所が決定で負担者を定めます(民訴73条)。
Q2訴え取下げ後に費用を相手へ請求する方法は?
第一審裁判所に対し、73条に基づき訴訟費用の負担を命じる決定を申し立てます。誰がいくら負担すべきかの主張と、費用の領収書等を添えます。
Q3訴訟費用額の確定とは何ですか?
負担者を定める決定が執行力を生じた後、裁判所書記官が印紙代・郵券・書類費などの具体的な金額を確定する処分です(71条準用)。
Q4補助参加を取り下げたら費用はどうなりますか?
補助参加の申出の取下げや異議の取下げがあった場合も、73条が準用され、相手方が余分に負担した費用を申立てで精算できます。
Q5訴訟費用負担の申立てに期限はありますか?
特定の出訴期間は定められていません。ただし領収書や郵券明細が散逸すると認容額が削られるため、完結後すみやかに申し立てるのが実務です。
Q6書記官の費用額確定処分に不服があるときは?
準用される71条4項以下に基づき、所定の期間内に異議の申立てができます。計上された費目や金額の範囲を争えます。
Q7訴訟費用に含まれる費目は何ですか?
民事訴訟費用等に関する法律が定める手数料(印紙代)、書類の作成・提出費用、郵券などです。弁護士報酬は原則含まれません。
Q8和解で終わった場合の費用負担は何条ですか?
和解で完結した場合は民訴72条が規律します。73条は「裁判及び和解によらない」完結が対象で、両者は対をなす規定です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1相手が訴えを取り下げたら、私が払った弁護士費用も取り戻せるんですか?
取り戻せるのは原則として「訴訟費用」の範囲、つまり民事訴訟費用等に関する法律が定める手数料(印紙代)、書類の作成・提出費用、郵券などに限られます。弁護士報酬は原則この訴訟費用には含まれません。実務のポイント:多くの人が「弁護士費用まで取り返せる」と誤解しますが、73条で精算できるのは限定的な費目だけ。不法行為事件で損害賠償の一部として弁護士費用を請求できる場面とは全くの別物です。だから申立て前に、回収見込み額が手間に見合うかを冷静に計算する
Q2取り下げって、こちらの同意がいるんですよね?
被告が本案について準備書面を提出し、または弁論をした後は、訴えの取下げに被告の同意が必要です(民訴261条2項)。同意しないという選択肢もあります。実務のポイント:費用を取り戻したいなら、取下げに安易に同意しないこと。同意の条件として「こちらの費用を負担する」という合意を相手にのませるのが実務的な一手です。後から73条で別途申し立てるより、取下げ交渉の場で費用処理まで一気に確定させる方が、回収は確実で早い
間違えやすい点 AI による整理
- 「訴えを取り下げられたら費用は全部相手持ち」と思い込みがちだが、それは自動では起きない。73条の申立てをして初めて、裁判所が誰に負担させるかを決定で定める。黙っていれば各自負担のまま確定し、相手は一円も払わない
- 訴訟費用を取り戻せること自体は知っていても、その「訴訟費用」に弁護士報酬が原則含まれないことまでは知られていない。取り戻せるのは印紙代、郵券、書類費など限定的で、最も高額な弁護士費用は自腹のまま残る。この落差を知らずに申立ての手間をかけると、回収額が手間を下回ることがある
- 「取り下げられた=自分の勝ち」という前提そのものがずれている。取下げは勝敗を決めず、訴訟を初めからなかったことにする手続だ。だから判決のような敗訴者負担が自動適用されず、費用の負担は、この73条の決定で別途決めるしかない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる終了形態 | 73条:裁判及び和解によらない完結(取下げ等) | 72条:和解により完結した場合 61条:判決で完結した場合の敗訴者負担 |
| 裁判所が動く契機 | 当事者の申立てが必要(申立主義) | 和解条項での定め又は申立て 判決時に職権で主文に記載 |
| 負担者の決め方 | 決定で負担を命じ、61〜66条を準用 | 和解の合意又は61条等の準用 原則として敗訴者が負担 |
| 額の確定 | 決定後に書記官が確定(71条準用) | 書記官が確定(71条) 書記官が確定(71条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
原告が訴えを取り下げた場合、訴訟費用は原則として原告が負担すると定める。完結形態に応じた費用処理を置く点で日本73条と機能的に対応
裁判によらず訴訟が完結した場合の費用負担の裁判を定め、申立てと決定で処理する構造が日本法と類似する
訴えの取下げ(Klagerücknahme)の場合、原則として原告が費用を負担し、申立てにより費用負担の決定(Kostenbeschluss)が行われる
以前に任意取下げした訴えを再び提起した場合、裁判所は前訴の費用負担を命じうる。取下げに伴う費用処理という点で対比できる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 訴えられて応戦の準備を整えた途端、相手が訴えを取り下げたら、こちらが使った費用は誰が払うのか? 民訴73条の申立てで、第一審裁判所に費用負担を命じる決定を求められる。申し立てなければ、印紙代も書類費も各自負担のまま終わる。取下げ=勝ちではないと知っている人だけが、この一手を打てる
- 補助参加を申し出て書面まで出したのに、その申出を自分で取り下げた。相手方が負担した余計な費用は、73条で精算の対象になる
- 原告が訴えを取り下げてから数か月、領収書も委任契約書もどこかへ紛れ込んだ。費用負担の申立てに特定の出訴期間はないが、額を立証する証拠が散逸すれば、書記官が認める額はみるみる削られていく。動くなら証拠が揃っている今しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず訴訟の終わり方を確認、取下げ・補助参加の申出取下げ等で「裁判及び和解によらず完結」したかを特定2. 第一審裁判所に費用負担を命じる決定を申し立てる(73条1項)。誰がいくら負担すべきかの主張を添える3. 負担を命じる決定が執行力を生じた後、裁判所書記官が額を確定する(71条準用)ので、印紙・郵券・書類費の領収書を整理して提出4. 弁護士費用は原則対象外と心得て、回収見込み額と申立ての手間を先に天秤にかける
訴えられた側:1. 取り下げる前に、相手と「各自負担」の合意を書面で交わしておけば、後の73条申立てを封じられる2. それでも申し立てられたら、計上された費目の範囲を争う、特に弁護士報酬など対象外の費目は外させる3. 書記官の額確定処分に不服があれば、準用される71条4項以下の異議申立てを期間内に行う4. 過大な額の主張には、領収書・明細の精査を要求する
時効(請求できる期限):訴え取下げ等で訴訟が完結した後、第一審裁判所への費用負担の申立てに特定の出訴期間は定められていないが、額の立証に必要な証拠(委任契約書、領収書、郵券明細)が散逸すると認容額が削られるため、完結後すみやかに行うのが実務。書記官の額確定処分に対する異議は準用される71条所定の期間内(最新の運用は要確認)
学説
通説:本条の費用負担の裁判は職権では行われず、当事者の申立てを要する(申立主義)。裁判によらない完結後の費用精算の受け皿として、敗訴者負担の原則(61条)等を準用しつつ、決定及び書記官の額確定処分で処理する点に特色がある。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正。旧民事訴訟法の規定を現行73条として整理し、裁判及び和解によらない完結の場合の費用負担と額確定の枠組みを明確化
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