受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第96条(期間の伸縮及び付加期間)

クイックジャンプ
  1. 裁判所は、法定の期間又はその定めた期間を伸長し、又は短縮することができる。ただし、不変期間については、この限りでない。
  2. 2.不変期間については、裁判所は、遠隔の地に住所又は居所を有する者のために付加期間を定めることができる。

この条文の基本情報

期間の伸縮及び付加期間とは何ですか?

定義期間の伸縮及び付加期間とは、民事訴訟法第96条に定められた規定で、「裁判所は、法定の期間又はその定めた期間を伸長し、又は短縮することができる。ただし、不変期間については、この限りでない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第96条(期間の伸縮及び付加期間)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第96条の条文原文は「裁判所は、法定の期間又はその定めた期間を伸長し、又は短縮することができる。ただし、不変期間については、この限りでない。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第96条は第三節 期日及び期間に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第96条の前の条は民事訴訟法第95条です。
  7. 民事訴訟法第96条の次の条は民事訴訟法第97条です。
  8. 民事訴訟法第96条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第96条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第96条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/96

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法96条は、裁判所が期間を伸長・短縮できると定めるが、不変期間(控訴・上告期間など)は例外で動かせない。遠隔地居住者には付加期間が認められる。

Q · 判決に納得できないとき、控訴の期限って裁判所に延ばしてもらえるの?

不変期間は延長不可。それ以外の期間なら申立てで伸縮できます

民事訴訟法96条1項により、裁判所は法定期間や自ら定めた期間(裁定期間)を伸長・短縮できますが、ただし書で不変期間は除外されます。控訴・上告・即時抗告の期間がこの不変期間にあたり、裁判所であっても延長はできません。延長を申し立てる手続そのものが存在しないため、徒過すれば判決は確定します。ただし遠隔の地に住む人には2項の付加期間があり、万一徒過しても自分の責めに帰せない事由があれば訴訟行為の追完(97条)で救われる余地があります。

解説

判決書が手元に届いてから控訴できるのは、わずか2週間。この期限を1日でも過ぎれば、どれだけ判決が不当に思えても、もう争えない。ここで多くの人が同じ勘違いをする。「事情を説明すれば、裁判所が延ばしてくれるはずだ」。違う。民訴96条は、裁判所が期間を伸ばしたり縮めたりできると定めるが、ただし書きで「不変期間については、この限りでない」と釘を刺している。不変期間(法律が特に「動かせない」と名指しした期限。控訴期間・上告期間・即時抗告期間がこれにあたる)は、裁判所ですら手を出せない。逆に言えば、それ以外の期間(証拠提出の期限など)は、申し出れば伸ばしてもらえる余地がある。どの期限が動かせて、どれが絶対なのか。その見分けがつくかどうかが、あなたの一審の結果を守れるかどうかを分ける。さらに2項は、遠方に住む人のために付加期間(期限に日数を上乗せする救済)を用意している。

法的な位置づけ

民事訴訟法96条は期間の伸縮と付加期間を定める規定である。第1項は裁判所が法定期間および裁定期間を伸長・短縮できるとしつつ、ただし書で不変期間を除外する。第2項は遠隔の地に住所または居所を有する者のために、不変期間について付加期間を定める権限を裁判所に与える。これにより手続の画一的安定と個別事情への救済を両立させる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.送達を受けた日を記録し期限を逆算する 判決書・決定書が届いたら、まず封筒の送達日をメモし、そこから不変期間(控訴2週間など)を逆算してカレンダーに赤丸をつける。起算点を誤ると致命的なので必ず最初に固定する
  2. 2.不変期間か裁定期間かを条文で確認する その期限が控訴・上告・即時抗告の期間(不変期間)か、証拠提出などの裁定期間かを条文で確認する。不変期間なら延長不可、裁定期間なら伸長の余地あり。見分けがその後の打ち手を決める
  3. 3.裁定期間なら余裕をもって伸長を申し立てる 動かせる裁定期間は、期限が来る前に理由を添えて裁判所に伸長を申し立てる。期限切れ後では伸長ではなく追完の厳しい要件しか使えなくなるため、タイミングが勝負
  4. 4.遠隔地・海外居住なら付加期間を申し出る 遠隔の地に住所・居所がある場合、不変期間について付加期間(96条2項)を申し出る。訴訟の早い段階で自分が遠隔地・海外にいる事情を記録に残しておくと判断が円滑に運ぶ
  5. 5.万一徒過したら追完を期限内に行う 不変期間を過ぎても、天災・誤送達など自分の責めに帰せない事由があれば訴訟行為の追完(97条)が可能。その事由が消滅した時から1週間以内に控訴等を行う。遅れた理由を客観証拠で固めることが要

よくある質問 AI による整理

Q1不変期間とは何ですか?

法律が特に「動かせない」と名指しした期限で、控訴期間・上告期間・即時抗告期間がこれにあたります。裁判所でも延長できず、徒過すると判決が確定します(民訴96条ただし書)。

Q2裁定期間とは何ですか?

裁判所が個別に定める期間で、証拠提出の期限などが該当します。不変期間と異なり、申立てにより伸長・短縮が可能です(民訴96条1項)。

Q3控訴期間は延長できますか?

できません。控訴期間2週間(民訴285条)は不変期間で、裁判所に延長を求める手続自体が存在しません。間に合わなければ判決が確定します。

Q4付加期間とは何ですか?

遠隔の地に住所・居所がある人のために、裁判所が不変期間に日数を上乗せできる制度です(民訴96条2項)。海外居住者の控訴で効きます。

Q5訴訟行為の追完とは何ですか?

自分の責めに帰せない事由で不変期間を徒過した場合の救済で、その事由が消滅してから1週間以内に手続をすれば認められる余地があります(民訴97条)。

Q6期間伸長の申立てはどうやってしますか?

裁定期間について、期限が来る前に理由を添えて裁判所に伸長を申し立てます。期限切れ後は伸長ではなく追完の厳しい要件を満たすしかありません。

Q7即時抗告の期間は何日ですか?

即時抗告の期間は1週間で、これも不変期間です(民訴332条)。裁判の告知を受けた日から起算し、延長はできません。

Q8控訴期間の起算日はいつですか?

判決書の送達を受けた日から起算します(民訴285条)。送達日を正確に記録し、そこから2週間を逆算することが第一歩です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1控訴の期限を1日過ぎちゃったんですが、もう本当にどうにもならないんですか?

原則として控訴期間(民訴285条)は不変期間で、裁判所も延長できません。ただし『自分の責めに帰することができない事由』で遅れた場合は、訴訟行為の追完(97条)が認められる余地があり、その事由が消滅してから1週間以内に控訴すれば救われます。実務のポイント:弁護士のミスは原則『本人の責め』とされて追完が認められにくい一方、天災・誤った送達・客観的に避けられない事情は通りやすい。『なぜ遅れたか』を客観証拠で固められるかが分かれ目です

Q2遠くに住んでると、本当に控訴の期間を延ばしてもらえるんですか?

正確には『延長』ではなく『付加期間』です(民訴96条2項)。不変期間そのものは動きませんが、遠隔の地に住所・居所がある人のために、裁判所が日数を上乗せできます。実務のポイント:海外居住者の国際郵便の遅れは、付加期間が考慮される典型例。訴訟の早い段階で自分が遠隔地・海外にいることを裁判所に伝え、記録に残しておくと、いざというときの判断が円滑に運びます

間違えやすい点 AI による整理

  • 「期限は事情を話せば裁判所が延ばしてくれる」と思いがちだが、不変期間(控訴・上告・即時抗告の期間など)について裁判所の裁量はゼロ。延長を申し立てる手続そのものが存在しない
  • 不変期間が動かせないことは知っていても、その救済策がどれほど狭き門かを知らない人が多い。追完(97条)が認められるのは「自分の責めに帰することができない事由」がある場合だけ。多忙、うっかり、郵便の見落としは原則として救済の対象外だ
  • 「訴訟の期限はどれも不変期間だ」と身構える人がいるが、問いの立て方が逆。多くの裁定期間は伸長可能で、本当に動かせないのは法律が明示的に『不変期間』と書いた一握りにすぎない。まずどれが該当するかを条文で確認するのが先決
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割96条:期間の伸縮と付加期間の根拠285条:控訴期間2週間を不変期間と定める
97条:不変期間徒過時の訴訟行為の追完
裁判所の裁量裁定期間は伸長・短縮可、不変期間は不可(ただし書)延長の裁量はゼロ(不変期間)
要件を満たせば事後救済を認める
起算点対象期間の起算は95条・各規定による判決書の送達を受けた日から
追完事由が消滅した時から1週間
遠隔地・海外への配慮2項で付加期間を認める付加期間は96条2項で補う
責めに帰せない事由として考慮される余地

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第163条

重大な理由があれば期間を伸長・短縮できるが、不変期間は除外する点で日本96条とほぼ同一の構造を持つ

韓国
대한민국 민사소송법 제172조

期間の신축(伸縮)と부가기간(付加期間)を一条で規律し、不変期間を除外する。日本法と継受関係にあり構造が酷似する

ドイツ
ZPO § 224

合意・申立てによる期間の短縮・延長を認めつつ、Notfristen(不変期間)は当事者も裁判所も動かせない。日本の不変期間概念の源流

アメリカ
Fed. R. Civ. P. 6(b)

原則として裁判所は正当な理由があれば期間を延長できるが、新たな裁判を求める一定の motion 期間など延長不可の期間を列挙する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 敗訴判決が届いた。控訴したいが、弁護士費用の工面に手間取っているうちに、気づけば残り3日。「あと1週間だけ延ばしてほしい」と裁判所に頼んでも、控訴期間は不変期間。答えは一律ノー。間に合わなければ判決はそのまま確定する
  • もし、判決書の送達先があなたの旧住所のままになっていて、転居後に内容を知ったのが期限ぎりぎりだったとしたら? 自分の責めに帰せない事由があれば、訴訟行為の追完(97条)で救われる余地がある。だが「うっかり見落とした」「忙しかった」は原則として通らない
  • 海外赴任中のあなた宛てに、日本の裁判の判決が届いた。2週間で日本の裁判所に控訴状を出すのは物理的に厳しい。このとき効くのが2項の付加期間。遠隔地に住む者のために、裁判所が控訴期間に日数を足してくれる
  • 相手が控訴期限を1日過ぎた。あなたの勝訴がそのまま確定する。期間の知識は、攻める側だけでなく、勝ちを守るあなたの側の武器でもある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 判決書・決定書が届いたら、まず『送達を受けた日』を記録する。控訴期間2週間はこの日から起算する(民訴285条) 2. その期限が不変期間か裁定期間かを確認。控訴・上告・即時抗告は不変期間で延長不可3. 動かせる裁定期間なら、余裕をもって理由を添え伸長を申し立てる4. 遠隔地・海外居住なら付加期間(96条2項)を申し出る5. 万一不変期間を過ぎても、自分の責めに帰せない事由があれば追完(97条)をその事由消滅から1週間以内に

訴えられた側:1. 相手の控訴期間など不変期間が満了したら、判決の確定を確認し、執行の準備に入る2. 相手が付加期間や追完を持ち出してきたら、その要件(遠隔地該当性、責めに帰せない事由の有無)を厳格にチェックする3. 安易に相手の期限徒過を見過ごさず、確定によって得た利益を確保する。確定後は相手も原則として覆せない

時効(請求できる期限):不変期間の代表例は控訴期間2週間(民訴285条)、上告期間2週間(313条が控訴規定を準用)、即時抗告期間1週間(332条)。いずれも送達を受けた日から起算し、裁判所による延長はできない。徒過時の救済は訴訟行為の追完(97条)で、その事由が消滅した時から1週間以内に限られる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:96条1項の伸縮権限は裁定期間および法定の伸縮可能期間に及び、不変期間には及ばない。不変期間は判決の確定時期を画一的に確定し法的安定性を確保する制度であり、その厳格性を緩和する安全弁が2項の付加期間と97条の追完であると解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により、旧法の期間規定を整理して現行96条に。期間の伸縮原則・不変期間の除外・付加期間を明文で整理した

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節 期日及び期間

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›