感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第44条の3(感染を防止するための報告又は協力)
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- 都道府県知事は、新型インフルエンザ等感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者に対し、当該感染症の潜伏期間を考慮して定めた期間内において、当該者の体温その他の健康状態について報告を求め、又は当該者の居宅若しくはこれに相当する場所から外出しないことその他の当該感染症の感染の防止に必要な協力を求めることができる。
- 2.都道府県知事は、新型インフルエンザ等感染症(病状の程度を勘案して厚生労働省令で定めるものに限る。次条第一項において同じ。)のまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該感染症の患者に対し、当該感染症の病原体を保有していないことが確認されるまでの間、当該者の体温その他の健康状態について報告を求め、又は宿泊施設(当該感染症のまん延を防止するため適当なものとして厚生労働省令で定める基準を満たすものに限る。第十一項及び同条第一項において同じ。)若しくは当該者の居宅若しくはこれに相当する場所から外出しないことその他の当該感染症の感染の防止に必要な協力を求めることができる。
- 3.前二項の規定により報告を求められた者は、正当な理由がある場合を除き、これに応じなければならず、前二項の規定により協力を求められた者は、これに応ずるよう努めなければならない。
- 4.都道府県知事は、第一項の規定による報告の求めについて、当該都道府県知事が適当と認める者に対し、その実施を委託することができる。
- 5.都道府県知事は、第二項の規定による報告の求めについて、第二種協定指定医療機関(第三十六条の二第一項の規定による通知(同項第三号に掲げる措置をその内容に含むものに限る。)又は医療措置協定(同号に掲げる措置をその内容に含むものに限る。)に基づく措置を講ずる医療機関に限る。)その他当該都道府県知事が適当と認める者に対し、その実施を委託することができる。
- 6.前二項の規定により委託を受けた者は、第一項又は第二項の規定による報告の内容を当該委託をした都道府県知事に報告しなければならない。
- 7.都道府県知事は、第一項又は第二項の規定により協力を求めるときは、必要に応じ、食事の提供、日用品の支給その他日常生活を営むために必要なサービスの提供又は物品の支給(次項において「食事の提供等」という。)に努めなければならない。
- 8.都道府県知事は、前項の規定により、必要な食事の提供等を行った場合は、当該食事の提供等を受けた者又はその保護者から、当該食事の提供等に要した実費を徴収することができる。
- 9.都道府県知事は、第一項又は第二項の規定により報告又は協力を求めるときは、必要に応じ、市町村長に対し協力を求めるものとする。
- 10.市町村長は、前項の規定による協力の求めに応ずるため必要があると認めるときは、当該都道府県知事に対し、新型インフルエンザ等感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者又は第二項に規定する新型インフルエンザ等感染症の患者に関する情報その他の情報の提供を求めることができる。
- 11.都道府県知事は、第二項の規定により協力を求めるときは、当該都道府県知事が管轄する区域内における同項に規定する新型インフルエンザ等感染症の患者の病状、数その他当該感染症の発生及びまん延の状況を勘案して、必要な宿泊施設の確保に努めなければならない。
この条文の基本情報
感染を防止するための報告又は協力とは何ですか?
定義感染を防止するための報告又は協力とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条の3に定められた規定で、「都道府県知事は、新型インフルエンザ等感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該感染症にかかっていると疑うに足り…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条の3(感染を防止するための報告又は協力)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条の3の条文原文は「都道府県知事は、新型インフルエンザ等感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該感染症にかかっていると疑うに足り…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条の3は第七章 新型インフルエンザ等感染症に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条の3の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条の2です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条の3の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条の3の2です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第44条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第44条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第44条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/44_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法44条の3は、新型インフルエンザ等感染症の疑い者・患者に対し、知事が健康状態の報告と外出自粛等の協力を求めうると定める。報告は義務、協力は努力義務である。
Q · 保健所から自宅待機を求められたら、絶対に従わないといけないの?
報告は義務だが外出自粛は努力義務で、本条に罰則はない
感染症法44条の3第3項は、体温などの健康状態の「報告」について、正当な理由がない限り応じる義務を定めています。一方、外出しないことなどの「協力」は努めなければならないとされる努力義務で、本条に罰則はありません。ただし協力が得られない場合、入院勧告(同法19条)など、より強い措置を検討する際の事情になりえます。また同条第7項により、知事は必要に応じて食事の提供や日用品の支給に努めなければなりません。
解説
2020年からの新型コロナ禍で「自宅待機してください」と保健所から電話を受けた人は数百万人にのぼる。だが、その電話の法的な中身を正確に言える人はほとんどいない。根拠は本条である。中身は二層に分かれる。第3項によれば、体温などの健康状態の「報告」には、正当な理由がない限り応じる義務がある。一方、外出しないことなどの「協力」は努力義務(法的には「努めなければならない」にとどまる義務)にすぎず、本条に罰則はない。入院を拒否した場合は過料(刑罰ではない金銭の制裁)の対象になるが、宿泊療養や自宅療養への協力は罰則の対象外である。さらに第7項で、知事は食事や日用品の提供に「努めなければならない」とされている。あなたは隔離される側であると同時に、生活支援を求めることができる側でもある。この二重の立場を知っていれば、保健所との電話の受け答えは変わる。
法的な位置づけ
感染症法44条の3は、新型インフルエンザ等感染症について、都道府県知事が感染を疑うに足りる正当な理由のある者および一定の患者に対し、潜伏期間を考慮した期間(疑い者)または病原体非保有の確認まで(患者)、健康状態の報告と居宅等からの外出自粛その他の感染防止協力を求める権限を定める規定である。報告は応諾義務、協力は努力義務とされる。
手順
- 1.要請の電話で義務と努力義務の範囲を確認 保健所から連絡を受けたら、報告(応じる義務)と外出自粛(努力義務)のどちらを求められているかを口頭で確認し、日時と担当者名をメモに残す
- 2.食事・日用品の支援を申し出る 食料や日用品が不足する場合、第7項を根拠に都道府県または市町村の窓口へ支援を依頼する。家族構成、アレルギー、乳児用品など具体的な必要を伝える。第8項により実費を求められる場合があるため、費用負担も確認する
- 3.健康状態を期限どおりに報告する 体温などの健康状態を、保健所または委託を受けた医療機関の指定する方法で報告する。体調悪化で入力できない場合はその旨を一言伝え、必要なら救急相談を利用する
- 4.待機終了の判定方法を確認し勤務先へ連絡 待機初日に終了の判定方法と予定日を保健所に確認し、勤務先へメールなど記録が残る方法で伝える。出勤を強要された場合は労働基準監督署や弁護士に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1感染症法44条の3とは?
新型インフルエンザ等感染症の疑い者や患者に、都道府県知事が健康状態の報告と外出自粛などの協力を求められると定めた規定です。
Q2自宅待機の要請はいつまで続く?
感染の疑い者は潜伏期間を考慮して定めた期間内、患者は病原体を保有していないことが確認されるまでです。日数だけでなく確認の有無で決まります。
Q3宿泊療養は断ることができる?
宿泊療養への協力は第3項の努力義務で、本条に罰則はありません。ただし協力が得られない場合、入院勧告など次の段階の措置が検討されることがあります。
Q4陽性でなくても自宅待機を求められる?
はい。第1項は「かかっていると疑うに足りる正当な理由のある者」も対象とし、濃厚接触者などに潜伏期間中の外出自粛協力を求めることができます。
Q5新型コロナは今も感染症法44条の3の対象?
対象外です。新型コロナは2023年5月8日に5類感染症へ移行し、新型インフルエンザ等感染症ではなくなりました。
Q6健康観察の連絡が病院やクリニックから来るのはなぜ?
第4項・第5項で、知事は報告の求めを医療機関などに委託できます。委託先は報告内容を知事に報告する義務を負います(第6項)。
Q7自宅待機の情報は市町村にも伝わる?
第10項により、市町村長は協力のために必要なとき、知事に対象者の情報の提供を求めることができます。生活支援などを市町村が担う場合があるためです。
Q8自宅待機で仕事を休んだら給料はどうなる?
本条は賃金について定めていません。休業手当(労働基準法26条)の対象になるかは休業の理由や事情により判断が分かれるため、勤務先や労基署に確認しましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自宅待機中にコンビニに行ったら、罰金とられるんですか?
本条(44条の3第3項)の外出自粛は努力義務であり、罰則規定はない。一方、入院の勧告や措置を拒否した場合は別で、80条に過料の定めがある(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:罰則がないことと、何をしてもよいことは違う。保健所は対応の記録を残しており、協力が得られない人として入院勧告を検討する際の事情になりうる。外出が必要なら、先に電話で伝えておくのが最も安全である
Q2待機中の食料って、自分で全部用意しないといけないの?
44条の3第7項は、都道府県知事に食事の提供や日用品の支給に努める義務を課している。必要なら遠慮なく求めてよい。ただし第8項により実費を徴収できる規定もある。実務のポイント:支援は「必要に応じ」とされているため、申し出ない人は後回しにされがちである。家族構成やアレルギー、乳児用品の必要など具体的に伝えるほど、届く物資の中身が変わる
Q3体温報告、正直忘れてました。何かまずいですか?
44条の3第3項により、報告は正当な理由がない限り応じる義務がある。ただし本条に報告違反の直接の罰則はない。実務のポイント:保健所が最も警戒するのは、連絡が取れない状態である。重症化の見落としを防ぐため、報告がない人には電話や訪問が増える。体調が悪くて入力できない状態こそ「正当な理由」にあたり、救急対応が必要なサインでもある。一言だけでも返信しておくことが自分を守る
間違えやすい点 AI による整理
- 「保健所の外出自粛要請に背くと罰金になる」と思われがちだが、本条の協力は努力義務で、罰則はない。2021年の改正時、罰則は入院拒否などに限られ、宿泊療養・自宅療養の協力要請には付かなかった(最新の改正状況をご確認ください)
- 報告と協力を同じ「お願い」だと理解している人は多いが、第3項は両者をはっきり分けている。報告は正当な理由がない限り応じなければならない義務である。この違いを軽く見る人ほど、無視した記録が残ったときの影響を見誤る
- そもそも「コロナにかかったら今も本条で外出を止められるのか」という問いの前提がずれている。新型コロナは2023年5月8日に5類感染症へ移行し、新型インフルエンザ等感染症ではなくなった。現在、コロナについて本条は適用されない。本条が再び動くのは、次の新型インフルエンザや再興型の感染症が発生したときである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 44条の3:感染の疑い者(1項)と一定の患者(2項) | 19条:入院が必要な患者等 新型インフルエンザ等対策特別措置法45条:緊急事態措置区域の住民一般 |
| 求める内容 | 健康状態の報告、居宅・宿泊施設からの外出自粛等の協力 | 指定医療機関への入院の勧告・措置 生活の維持に必要な場合を除く外出自粛の要請 |
| 法的拘束力 | 報告は応諾義務、協力は努力義務 | 勧告に従わない場合は入院措置が可能 要請(協力を求めるもの) |
| 違反時の制裁 | 本条に罰則なし | 入院措置に応じない場合等は80条の過料の対象 住民の外出自粛要請に罰則なし |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は接触者・感染疑い者に対し留験や指定場所への移動・隔離等の処置を命じうる構造で、違反には罰則がある。日本の本条が協力を努力義務にとどめる点と対照的
韓国は自宅治療・隔離措置を法定し、違反に罰則を置く。日本より強制色が強い
ドイツは保健当局が隔離(Absonderung)を命令でき、従わない場合の強制的措置も規定する。日本の努力義務型とは設計思想が異なる
米国は連邦レベルで州間伝播防止のための隔離・検疫権限を定め、実務の多くは州法に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同居家族が陽性になり、保健所から「7日間は外出を控えてください」と電話が来た。冷蔵庫には牛乳しか残っていない。食料が尽きたら外出してよいのか? まず第7項を根拠に、自治体へ食料の支援を求めるのが筋である
- あなたは小さな飲食店の店主だ。従業員が濃厚接触者として外出自粛を求められ、シフトに穴が空いた。「来てくれ」と頼めば、法的には努力義務への協力を妨げることになる。罰則はなくても、店の信用が先に崩れる
- 保健所から毎日体温を報告するよう求められたが、三日目に面倒になって無視した。報告は「応じなければならない」義務である。協力の努力義務と同じ扱いだと思っていると、行政から信頼できない対象者として見られ、入院勧告など強い措置へ進む判断材料を自分で与えることになる
- 宿泊療養のホテルに入って5日目、退所できるかどうかは「病原体を保有していないことが確認されるまで」で決まる。期限は日数ではなく確認で決まる。だから陰性確認の手順を早めに聞いておくことが重要になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 要請を受けたら、報告(義務)と外出自粛(努力義務)の範囲を口頭で確認し、メモを残す2. 食料・日用品が不足する場合、第7項を根拠に都道府県または市町村の窓口へ支援を依頼する3. 待機終了の判定方法と予定日を確認し、勤務先へ書面やメールで伝える4. 勤務先から出勤を強要された場合は、労働基準監督署や弁護士に相談する。休業中の賃金の扱いは、休業手当(労働基準法26条)の対象になるかで変わる
訴えられた側:1. 報告を怠ったと指摘されたら、体調不良や連絡手段の欠如など「正当な理由」があったかを整理して説明する2. 外出した事実があっても、本条の協力は努力義務で罰則はない。ただし、入院勧告(19条)へ進む判断材料にされうるため、外出の必要性(食料の確保、通院)を記録しておく3. 求めに処分性(取消訴訟などで争える役所の決定としての性質)があるかは解釈が分かれる。争う場合は早めに弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。要請の期間は、疑い者については潜伏期間を考慮した期間、患者については病原体を保有していないことの確認まで。行政不服審査を検討する場合は、処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)。ただし本条の求めが処分に当たるかは争いがある
改正沿革 AI による整理
- 平成20年(2008年) 新型インフルエンザ等感染症の章の整備に伴い、感染が疑われる者に健康状態の報告と外出自粛などの協力を求める規定として新設された
- 令和3年(2021年) 新型コロナ対応の改正により、患者に対して宿泊施設や居宅での療養への協力を求める規定(現第2項)が加わり、報告に応じる義務が明確化された
- 令和4年(2022年)改正 報告の求めの委託(第二種協定指定医療機関など)、市町村長への協力要請と情報提供、宿泊施設確保の努力義務などが整備された。施行時期は段階的
改正の年表
- 1.平成20年(2008年) 新設:新型インフルエンザ等感染症の類型整備に伴い、感染が疑われる者に健康状態の報告と外出自粛等の協力を求める規定として新設
- 2.令和3年(2021年) 改正:新型コロナ対応の改正により、患者に対する宿泊療養・自宅療養への協力要請(現第2項)が設けられ、報告に応じる義務が明確化
- 3.令和4年(2022年) 改正:報告の求めの委託(第二種協定指定医療機関等)、市町村長への協力要請と情報提供、宿泊施設確保の努力義務などを整備。施行は段階的
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