要点民事再生法 12 条は、再生手続の保全処分の登記を裁判所書記官が職権で嘱託し、変更や失効に応じて抹消・回復する手続を定める。当事者の申請は不要で、倒産情報が登記簿に公示される。
Q · 取引先が民事再生を申し立てると、登記簿でわかるの?
はい、書記官が職権で登記し、登記簿で確認できます
民事再生法 12 条により、再生債務者財産に属する登記済みの権利に保全処分があると、裁判所書記官が職権で遅滞なくその登記を嘱託します。当事者が申請しなくても、処分禁止などの事実が不動産登記簿や商業登記簿に刻まれ、第三者が確認できます。保全処分が変更・取消し・失効した場合や、再生手続の進展があった場合も、書記官の職権で登記の抹消・回復・整理が行われます。契約前に登記簿謄本を一枚取れば、相手が倒産手続の渦中にいるかを見抜けます。
取引先の会社の不動産登記簿を取り寄せたとき、見慣れない『保全処分』の文字が載っていたら、それは強い警告サインだ。民事再生法 12 条は、裁判所書記官が職権で、再生手続に絡む保全処分の登記を自動的に登記簿へ書き込み、また不要になれば抹消する手続を定める。当事者が申請しなくても、裁判所側が勝手に動く。なぜそんな仕組みがあるのか。登記は世間への公示だからだ。再生債務者の財産に処分禁止の網がかかった事実を登記簿に刻むことで、その財産を買おうとする第三者は『これは差し止められている』と気付ける。逆に言えば、あなたが取引前に登記簿を一枚取れば、相手が倒産手続の渦中にいるかどうかを、相手が口を開く前に見抜ける。さらに再生開始後は古い登記が抹消され、計画が認可されれば破産関連の登記まで整理される。登記簿は、会社の財務的な体温を映す鏡なのだ。
民事再生法 12 条は、再生手続に伴う保全処分の登記を裁判所書記官の職権嘱託に委ねる手続規定である。再生債務者財産に属する登記済みの権利について保全処分があった場合、書記官は遅滞なくその登記を嘱託し、保全処分の変更・失効や再生手続開始・認可の各段階に応じて登記の抹消・回復を職権で行う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
再生債務者の財産に処分禁止などの保全処分がかかった事実を、裁判所書記官が職権で登記簿に公示するものです。民事再生法 12 条が根拠で、第三者が登記簿で確認できます。
官庁や裁判所書記官が登記所に対して職権で登記を依頼する手続です。当事者の申請によらず、不動産登記法 16 条を基盤に、保全処分などが登記簿へ反映されます。
不動産の処分禁止の保全処分は不動産登記簿に、法人の手続開始は商業登記簿に載ります。特定物件の担保取得前に謄本を取れば、その財産に手を出せるかが即座に分かります。
保全処分が変更・取消し・失効したとき、書記官が職権で遅滞なく抹消を嘱託します(12 条 2 項)。再生手続開始や認可の段階でも関連登記が整理されます。
会社法 938 条 3 項による登記があると、書記官が職権でその登記の抹消を嘱託します(12 条 3 項)。開始決定が取り消されて確定すれば、抹消された登記は職権で回復されます。
法務局で対象不動産の登記事項証明書を取得し、権利部(甲区・乙区)に処分禁止の保全処分や差押えの記載がないか確認します。オンラインでも取得可能です。
民事再生は事業継続を前提とした再建型で、保全処分等が登記されます。破産は清算型で破産手続開始の登記がなされ、12 条 5 項は認可確定後の破産登記の整理を準用します。
処分禁止の保全処分が登記された後の取得・担保設定は、再生手続との関係で効力を主張できない場面があります。登記の受付日の前か後かが分水嶺になります。
法人の場合、再生手続の開始や財産の保全処分は会社法 938 条・民事再生法 11 条、12 条により登記され、商業登記簿や不動産登記簿で確認できます。さらに官報にも公告されます。業界裏話ヒント:実務では官報や信用調査会社の情報の方が速いことが多い。ただし不動産の処分禁止の保全処分は不動産登記簿に直接載るため、特定の物件を担保に取ろうとするとき、その一枚で『この財産は手を出せない』と即座に分かる。担保設定前の謄本確認は鉄則
処分禁止の保全処分が登記されると、それに反する処分は再生手続との関係で効力を主張できなくなります(民事再生法 30 条、その公示を 12 条が担う)。登記後に取得・担保設定しても、再生手続内では対抗できない場面が出ます。業界裏話ヒント:分水嶺は『登記された受付日』。同じ売買契約でも、登記の前か後かで運命が変わる。登記前に対抗要件を備えていれば守れる可能性が残るため、受付日付を必ず確認すること
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 民再 12 条:保全処分等の登記を書記官が職権嘱託(公示) | — |
| 動くのは誰か | 裁判所書記官が職権で遅滞なく嘱託 | — |
| 対象 | 登記済みの権利に対する保全処分・手続関連登記の抹消・回復 | — |
| 第三者への効果 | 登記による公示で第三者対抗・善意取得の制限 | — |
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