要点民事再生法172条の5は、書面等投票で採決した再生計画案が否決されても、一定の同意があれば裁判所が続行期日を定めると規定する。可決は最初の採決から2か月以内に限られる。
Q · 再生計画案が債権者集会で否決されたら、もう会社は破産するしかないの?
いいえ、続行期日でもう一度採決できる余地があります
民事再生法172条の5により、書面等投票の方法で採決した再生計画案が否決されても、172条の3第1項の同意、または出席議決権者の過半数かつ議決権総額の2分の1超の続行同意があれば、裁判所は続行期日を定めて言い渡さなければなりません。続行後の可決は最初の採決期日から2か月以内(裁判所が必要と認めれば1か月伸長)に限られます。ただし続行期日でも可決見込みがないことが明らかな場合は続行されません。
再生計画案が債権者集会で否決された。多くの人はここで「終わった、もう破産だ」と頭を抱える。だが民事再生法 172条の5を知っている再生債務者は、そこで諦めない。書面等投票やその併用方式で採決した計画案が一度否決されても、一定の同意さえあれば、裁判所は「続行期日」を定めて、もう一度だけ採決のチャンスを与えなければならない。鍵は二つ。まず時間制限が厳しい。最初の採決から2か月以内に可決まで漕ぎ着けないと原則アウト(裁判所が必要と認めれば1か月だけ延長できる)。次に、続行のハードルは可決のハードルより低い。出席議決権者の過半数かつ議決権総額の2分の1超の同意があれば続行に持ち込める。つまり、あと一押しで通りそうな計画案に、反対債権者を説得する猶予を与える仕組みだ。否決即破産という思い込みが、救えたはずの会社を殺す。
民事再生法172条の5は、続行期日を定める規定である。書面等投票またはその併用方式で採決された再生計画案が可決に至らなかった場合において、172条の3第1項の同意、または出席議決権者の過半数かつ議決権総額の2分の1超の続行同意があるときに、裁判所が再度の採決のための期日を定めて言い渡す手続を規律する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
書面等投票で採決した再生計画案が否決された場合に、裁判所が定めて言い渡す再採決のための期日です。民事再生法172条の5が根拠で、否決を終点にしない仕組みです。
続行後の可決は、最初に決議に付された債権者集会の期日から2か月以内が原則です。裁判所が必要と認めれば1か月を上限に伸長でき、最大3か月となります。
使えません。議決権行使が書面等投票(169条2項1号)またはその併用方式(同3号)で採決された場合に限られます。集会で口頭採決した計画案には適用されません。
裁判所は続行期日を言い渡しません(172条の5第1項但書)。見込みが明らかにない計画に無用な引き延ばしを認めず、手続の迅速性を守る趣旨です。
2か月の起算点は「最初に決議に付された債権者集会の期日」です。続行期日そのものからではありません。二度目の期日を基準に計算すると期限を誤るため注意が必要です。
条文上、伸長できる期間は通算で1か月が上限です(172条の5第3項但書)。何度も細切れに申し立てても、合計で1か月を超える伸長は認められません。
再生債権者と約定劣後再生債権者に分かれて決議した場合は、双方について172条の5第1項各号の同意があるときに限り続行が適用されます(同条4項)。
再生計画案の提出者が申し立てられるほか、裁判所が職権で定めることもできます(172条の5第1項)。提出者は再生債務者や届出再生債権者などです。
いいえ。議決権の行使方法が書面等投票またはその併用方式だった場合、一定の同意があれば裁判所は続行期日を定めなければなりません(172条の5第1項)。最初の採決から2か月以内(伸長で最大3か月)にもう一度可決を狙えます。業界裏話ヒント:この続行期間はスポンサー交渉や反対債権者の翻意工作に使う「勝負どころ」です。否決即清算と諦める経営者と、続行を申し立て会社を救う経営者の差は、この条文を知るかどうかだけ。
違います。可決には172条の3第1項の要件(議決権者の過半数かつ議決権総額の2分の1以上の同意)が必要ですが、続行の同意はより緩く、出席議決権者の過半数かつ議決権総額の2分の1超でも足ります(172条の5第1項2号)。業界裏話ヒント:「可決には届かないが続行はできる」局面が現実にあります。僅差なら、まず続行で時間を稼ぎ、その間に大口債権者を口説くのが定石です。
| dimension | thisArticle | alternatives |
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| 条文の役割 | 172条の5:否決後の続行期日と再採決 | — |
| 必要な同意・多数 | 172条の3第1項の同意、または出席議決権者の過半数かつ議決権総額2分の1超の続行同意 | — |
| 時間の制約 | 最初の採決から2か月以内、伸長は上限1か月 | — |
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