民事再生法 第222条(再生手続開始に伴う措置)
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- 小規模個人再生においては、裁判所は、再生手続開始の決定と同時に、債権届出期間のほか、届出があった再生債権に対して異議を述べることができる期間をも定めなければならない。この場合においては、一般調査期間を定めることを要しない。
- 2.裁判所は、再生手続開始の決定をしたときは、直ちに、再生手続開始の決定の主文、債権届出期間及び前項に規定する届出があった再生債権に対して異議を述べることができる期間(以下「一般異議申述期間」という。)を公告しなければならない。
- 3.再生債務者及び知れている再生債権者には、前項に規定する事項を通知しなければならない。
- 4.知れている再生債権者には、前条第三項各号及び第四項の規定により債権者一覧表に記載された事項を通知しなければならない。
- 5.第二項及び第三項の規定は、債権届出期間に変更を生じた場合について準用する。
この条文の基本情報
再生手続開始に伴う措置とは何ですか?
定義再生手続開始に伴う措置とは、民事再生法第222条に定められた規定で、「小規模個人再生においては、裁判所は、再生手続開始の決定と同時に、債権届出期間のほか、届出があった再生債権に対して異議を述べることができる期間をも定めなければなら…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第222条(再生手続開始に伴う措置)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第222条の条文原文は「小規模個人再生においては、裁判所は、再生手続開始の決定と同時に、債権届出期間のほか、届出があった再生債権に対して異議を述べることができる期間をも定めなければなら…」で始まります。
- 民事再生法第222条は第一節 小規模個人再生に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第222条の前の条は民事再生法第221条です。
- 民事再生法第222条の次の条は民事再生法第223条です。
- 民事再生法第222条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第222条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第222条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/222
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法222条は、小規模個人再生で裁判所が開始決定と同時に債権届出期間と一般異議申述期間を定めると規定する。一般調査期間は置かれず、債権者が異議を述べなければ一覧表の金額で確定する。
Q · 個人再生を申し立てたら、裁判所が借金の金額を一件ずつ調べてくれるの?
調べてくれない。異議が出なければ一覧表の金額で確定する
民事再生法222条により、小規模個人再生では裁判所が再生手続開始の決定と同時に、債権届出期間と一般異議申述期間を定めます。通常の再生手続と違い「一般調査期間」を置かず、債権を一件ずつ精査しません(1項後段)。代わりに債権者が異議を述べられる期間を設け、その期間内に異議が出なければ、債務者が出した債権者一覧表の金額がほぼそのまま議決権・弁済の前提額として固定されます。裁判所はこの締切を公告し、債務者と知れている債権者全員に通知します。
解説
借金が積み上がり、自己破産だけは避けたい。そこで選ぶのが小規模個人再生だ。あなたが申立てをして裁判所が開始決定を出した瞬間、二本の時計が同時に走り出す。債権届出期間と、一般異議申述期間。222条はこの二つの締切を裁判所に必ずセットさせる条文だ。通常の再生手続なら「一般調査期間」を置いて債権を一件ずつ精査するが、小規模個人再生ではそれを省く(1項後段)。代わりに置かれるのが、債権者が異議を述べられる期間だ。ここがあなたの分水嶺になる。あなたが出した債権者一覧表の金額に対し、その期間内に債権者が異議を出さなければ、その数字がほぼそのまま確定へ向かう。逆に債権者の側から見れば、この期間に動かなければ、債務者が書いた金額を黙って受け入れたことになる。裁判所はこの締切を公告し、あなたと判明している債権者全員に通知する。一覧表の正確さと、締切の管理。この二つが、あなたの再生計画の土台を決める。
法的な位置づけ
民事再生法222条は、小規模個人再生の開始決定に伴う裁判所の同時措置を定める規定である。裁判所は再生手続開始の決定と同時に債権届出期間および一般異議申述期間を定めなければならず、通常手続と異なり一般調査期間を置かない。これにより債権の確定は、債権者による異議申述の有無に委ねられる構造となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.開始通知が届いたら締切を真っ先に探す 個人再生の開始決定通知と同封書面が届いたら、本文より先に「債権届出期間」と「一般異議申述期間」の満了日を探し、カレンダーに赤で書き込む。法定日数ではなく事件ごとに裁判所が定めるため、書面記載の具体的な日付を確認する
- 2.債権者なら自社債権額を一覧表と照合 あなたが債権者の側なら、同封の債権者一覧表に記載された自社債権額を取引履歴・契約書と照合する。過少記載や記載漏れがあれば次のステップへ進む
- 3.債権届出と異議を期間内に提出 過少・漏れがあれば、債権届出期間内に債権届出を行い、一般異議申述期間内に異議を述べる。期間を一日でも過ぎると一覧表の額で議決権・弁済の前提が固定されるため、通知到達日に締切から逆算して動く
- 4.債務者なら申立て前に一覧表を作り込む あなたが債務者なら、申立ての時点で全債権者・正確な残高を一円単位で一覧表に記載する。漏れや過少は計画認可後の紛争や手続非拘束の種になるため、網羅性が再生計画の土台を決める
よくある質問 AI による整理
Q1一般異議申述期間とは何ですか?
小規模個人再生で、債権者が一覧表に載った債権額に異議を述べられる期間です。民事再生法222条1項で裁判所が開始決定と同時に定め、ここを過ぎると金額が固定されます。
Q2個人再生で裁判所は債権額を調べてくれますか?
調べません。小規模個人再生には一般調査期間がなく(222条1項後段)、債権者が異議を出さない限り、債務者が出した一覧表の金額がそのまま通ります。
Q3債権者一覧表に自分の債権が少なく書かれていたらどうすればいい?
債権届出期間内に届出を行い、一般異議申述期間内に異議を述べます。期間を過ぎると少ない金額で確定し、差額の回収が事実上できなくなります。
Q4一般異議申述期間は何日と決まっていますか?
法定の固定日数ではありません。222条1項により事件ごとに裁判所が定めるため、通知書や公告に記載された具体的な満了日を必ず確認する必要があります。
Q5債権者への通知はどのように行われますか?
裁判所は開始決定後直ちに主文・債権届出期間・一般異議申述期間を公告し(222条2項)、債務者と知れている債権者には個別に通知します(3項)。
Q6債権者一覧表に載っていない債権者はどうなりますか?
知れていない債権者には通知が届かず、手続に拘束されない恐れがあります。そのため申立て段階で一覧表をいかに網羅的・正確に作るかが重要になります。
Q7届出期間が後から変更されることはありますか?
あります。222条5項により、債権届出期間に変更が生じた場合は、公告と通知の規定が準用され、改めて告知されます。
Q8小規模個人再生と給与所得者等再生で222条は同じですか?
222条は小規模個人再生の規定ですが、給与所得者等再生にも準用される構造です。具体的な準用条文と現行効力は条文で確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1個人再生って、自己破産と違って家や財産を取られないんですよね?
小規模個人再生(222条以下)は、住宅などの財産を残しつつ借金を圧縮して分割弁済する手続で、自己破産のような換価・配当を原則としません。ただし弁済額には最低弁済基準があり、手持ち財産の価値(清算価値)を下回れない決まりがあります。実務のポイント:実務では「清算価値保障原則」が効き、財産が多いほど弁済総額も上がります。預金や生命保険の解約返戻金まで計算に入るため、申立て直前の財産の扱い方で弁済総額が変わる。ここは専門家に相談する価値がある(最新の弁済基準はご確認ください)
Q2債権者から異議が出たら、もう個人再生はできなくなるんですか?
できなくなるわけではありません。異議の出た再生債権については、評価の申立てを経て、裁判所が選任した個人再生委員が額を評価し、その額を前提に手続が進みます。実務のポイント:異議の多くは「債権額が一覧表より多い」という主張です。このとき、あなたが取引履歴を引き直して利息制限法に基づく再計算をしておくと、逆に債権者側の主張額を削れることがある。異議への対応は守りだけでなく、過払い的な反論の機会にもなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判所が債権額を一件ずつ調べてくれる」と思いがちだが、小規模個人再生に一般調査期間はない(222条1項後段)。誰かが異議を出さない限り、一覧表の金額がそのまま通る。精査されるという前提が、そもそも存在しない
- 異議申述期間があること自体は知っていても、その期間を逃した代償の重さを知らない人が多い。期間内に異議を出さなければ、議決権も弁済の前提額も債務者の書いた数字で固定され、後から「本当はもっと貸していた」と言っても動かない。一本の締切が、回収可能額を恒久的に決める
- あなた(債務者)から見れば一覧表は「正直に書いた借金リスト」だが、債権者から見れば「自分の債権が正しく載っているか確認すべき書面」。この認識の落差を放置すると、載せ忘れた債権をめぐって計画認可の後に紛争が起きる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 債権調査の方式 | 222条(小規模個人再生):一般調査期間を置かず、一般異議申述期間で代替 | 34条(通常再生手続):開始決定と同時に債権届出期間と一般調査期間を定める 221条:債権者一覧表の記載事項(222条4項の通知対象) |
| 債権者の関与 | 異議を述べなければ一覧表の金額を追認したことになる | 調査期間に裁判所・管財人が債権を精査する 一覧表記載が異議申述の前提資料となる |
| 重視する価値 | 迅速・低コスト(借金に追われる個人向け) | 正確性(時間と費用をかけ一件ずつ確定) 情報保障(記載事項の通知) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も裁判所主導で更生手続を進めるが、債権の調査・確定の枠組みは日本の一般異議申述方式とは構造が異なる点に留意
韓国は2005年の統合倒産法で個人回生を整備。日本の民事再生法の個人再生に近い再建型で、債権者集会・弁済計画の枠組みを持つ
ドイツの消費者倒産手続は、まず裁判外・裁判上の和解を試み、残債務免責(Restschuldbefreiung)に進む構造で、日本の弁済計画型と思想が異なる
米国 Chapter 13は財産を残しつつ将来収入から分割弁済する点で個人再生に近い。債権の確定は proof of claim と objection の枠組みによる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 個人再生の開始決定通知が届いた。同封の書面に「一般異議申述期間 ○月○日まで」とある。この期間に債権者が動かなければ、あなたの出した一覧表の金額で進む。だが一社でも「うちの債権はもっと多い」と異議を出せば、評価手続に進み、計画の前提が崩れる。残り日数を一日単位で管理する局面だ
- もしあなたが誰かに金を貸していて、ある日その人の個人再生開始通知が届いたら? 同封の債権者一覧表に、あなたの債権が実際より少なく書かれていたら、どうなる? 届出期間と異議申述期間に動かなければ、少ない金額で確定し、あなたは差額を永久に失う
- 通知を受け取った債権者が、忙しさにかまけて封筒を放置した。期間が過ぎた。一覧表の金額で議決権が固定され、もう覆せない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 個人再生の開始通知と同封の債権者一覧表が届いたら、自社債権額が正確に載っているか即座に照合する2. 過少記載や記載漏れがあれば、債権届出期間内に届出を行い、一般異議申述期間内に異議を述べる3. 異議を出すと、評価手続で個人再生委員が額を判断する流れに乗る4. 期間を一日でも過ぎると一覧表の額で議決権・弁済の前提が固定されるため、通知到達日に締切から逆算して動く
訴えられた側:1. 申立て前に債権者一覧表を全債権者・正確な残高で作り込む。漏れや過少は後の紛争の種になる2. 開始決定後は公告と通知が出るので、債権者からの異議の有無を期間満了まで注視する3. 異議が出たら評価手続に備え、契約書・取引履歴を整える4. 一覧表に載せ忘れた債権者は手続に拘束されない恐れがあり、計画認可後も請求されうるので、申立て段階の網羅性がすべてを左右する
時効(請求できる期限):債権届出期間と一般異議申述期間は、いずれも裁判所が開始決定と同時に定める(222条1項)。法定の固定日数ではなく事件ごとに裁判所が指定するため、通知書・公告に記載された具体的な満了日を必ず確認すること。期間に変更が生じた場合は再度公告・通知される(222条5項)
学説
通説:222条は、迅速・低コストを優先して一般調査期間を省き、債権の確定を当事者である債権者の異議申述に委ねる設計であると解される。情報保障は公告(2項)と知れている債権者への通知(3項・4項)で担保され、異議がなければ一覧表記載額が手続の前提として固定される。
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年)改正 個人債務者再生手続(小規模個人再生・給与所得者等再生)の創設に伴い新設されたと解されるが、その後の改正履歴を含め人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:個人債務者再生手続(小規模個人再生・給与所得者等再生)の創設に伴い、開始決定と同時に債権届出期間および一般異議申述期間を定め、一般調査期間を省く本条が設けられたと解される。具体的な改正法律番号・施行日は条文沿革で要確認。
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