第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
要点不動産登記法38条は、土地の所在・地目・地積などの更正の登記を、表題部所有者または所有権の登記名義人しか申請できないと定める。第三者に申請適格はなく、申請義務もない。
Q · 登記簿の面積が実際と違うとき、買主や隣の人が直してもらうことはできますか?
できません。申請できるのは名義人だけです
不動産登記法38条により、土地の所在・地目・地積などの更正の登記を申請できるのは、表題部所有者または所有権の登記名義人に限られます。隣地所有者、買主、抵当権者、賃借人は誤りを発見しても自ら申請できません。さらに更正の登記には37条のような1か月の申請義務も過料もないため、名義人が動かなければ誤りは残り続けます。第三者に残された手段は、筆界特定の申請(131条)や境界確定訴訟という別ルートだけです。
登記簿の地積が実測と合わない土地は、日本中にいくらでもある。明治期の地租改正でつくられた図面がそのまま生きている地域では、数十平方メートルずれていることも珍しくない。では誰がそれを直せるのか。38条の答えは冷たい。表題部所有者か所有権の登記名義人、その二者以外は申請できない。隣地の所有者でも、買主でも、抵当権者でも、賃借人でも、地積や地目の誤りを見つけたところで自分の手で直すことはできない。しかも更正の登記には申請義務がない。37条の変更登記が1か月以内の申請を義務づけ、怠れば過料の対象になるのとは対照的に、当初からの誤りは放置しても誰も罰されない。あなたが買おうとしている土地の登記が何十年も誤ったままなのは、誰かの怠慢ではなく、この制度設計の帰結である。
不動産登記法38条は、表示に関する登記事項の更正の登記についての申請適格を定める規定である。所在・地目・地積および法務省令で定める表題部の登記事項に当初から錯誤または遺漏がある場合、その更正を申請できるのは表題部所有者または所有権の登記名義人に限られ、隣接地所有者その他の第三者は申請権を有しない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登記された事項が当初から誤っていた場合に、それを正しい内容に改める登記です。後から現況が変わった場合の変更の登記とは、根拠条文も申請義務の有無も異なります。
不動産登記法38条により、表題部所有者または所有権の登記名義人だけです。買主、隣地所有者、抵当権者、賃借人には申請適格がなく、誤りを指摘することしかできません。
明治期の地租改正で作られた図面が現在も基礎になっている地域が多く、測量精度が現代と大きく異なるためです。数十平方メートルのずれも珍しくありません。
土地家屋調査士への報酬と測量費で数十万円規模になることが多く、隣接する筆数、官民境界の有無、立会い調整の難易度で大きく変動します(最新の相場はご確認ください)。
ありません。37条の変更登記が1か月以内の申請義務と過料を定めるのとは対照的に、当初からの誤りの更正には期限も義務も罰則も置かれていません。
38条により他人名義の更正は申請できません。境界そのものを争うなら筆界特定の申請(131条)か境界確定訴訟という別の入口を使います。入口を間違えると時間と費用を失います。
契約が公簿売買か実測売買かで結論が変わります。公簿売買なら原則精算しない扱いが一般的で、実測売買なら差分を単価で精算します。契約書の記載が決定的です。
売買自体は可能ですが、地目が田・畑のままだと農地法の手続や非農地証明が必要になり、決済が数か月止まることがあります。是正を申請できるのは名義人だけです。
原則として直りません。表示に関する登記の錯誤は名義人の申請で是正するのが建前であり(38条)、登記官の職権更正(28条)は地図整備や地籍調査の成果送付など限られた場面でしか動きません。業界裏話ヒント:地籍調査(国土調査法20条)が実施された地区では、成果に基づき職権で地積が更正され、自費の測量が不要になります。自分の土地が調査予定地区に入っているかは市町村の地籍調査担当課で確認でき、数十万円の測量費を数年待つだけで回避できる場合があります(進捗状況は最新をご確認ください)。
違います。表示に関する登記の調査・測量・申請代理は土地家屋調査士の業務であり(土地家屋調査士法3条)、司法書士の本業は権利に関する登記です。頼む相手を間違えると断られるか、別途調査士を紹介されて窓口が二重になります。業界裏話ヒント:地積更正は隣接地所有者の筆界確認書が事実上不可欠で、費用の大半は測量そのものより立会い調整です。見積依頼時に「隣接が何筆か」「道路や水路との官民境界を含むか」を先に伝えると精度が上がります。官民査定が入ると期間は半年以上に伸びます。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる状況 | 38条:登記当初から所在・地目・地積等に錯誤・遺漏がある | — |
| 申請できる人 | 表題部所有者または所有権の登記名義人のみ | — |
| 申請義務と制裁 | 義務なし、期限なし、過料なし | — |
| 第三者が動かしたいとき | 自ら申請不可、名義人との交渉か筆界特定(131条)へ | — |
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