日本国憲法 第57条
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- 両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。
- 2.両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない。
- 3.出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 日本国憲法第57条は、日本の日本国憲法に含まれる条文です。
- 日本国憲法第57条の条文原文は「両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。」で始まります。
- 日本国憲法第57条は第四章 国会に置かれています。
- 日本国憲法の公布日は昭和21年11月3日です。
- 日本国憲法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 日本国憲法第57条の前の条は日本国憲法第56条です。
- 日本国憲法第57条の次の条は日本国憲法第58条です。
- 日本国憲法第57条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第57条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/321CONSTITUTION - 本サイト収録
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第57条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/321CONSTITUTION/57
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点日本国憲法57条は両議院の会議を原則公開とし、3分の2以上の議決でのみ秘密会を開ける。会議録は公表され、5分の1の要求で各議員の表決を記載する。
Q · 国会の審議って、本当に誰でも見られるの?
原則として誰でも傍聴・閲覧でき、議事録も公開されます
日本国憲法57条1項により、両議院の会議は原則公開で、本会議は誰でも傍聴でき報道もできます。秘密会を開くには出席議員の3分の2以上の議決が必要です(同項但書)。会議の記録は保存され、特に秘密を要する部分以外は公表・頒布されます(2項)。さらに出席議員の5分の1以上の要求があれば、各議員の賛否(表決)が会議録に記載され(3項)、誰がどの法案に賛成したかを後から検証できます。
解説
NHK の国会中継、画面の隅で淡々と流れる議事。多くの人はチャンネルを止めない。だがあの「公開」は、憲法57条が国民に手渡した監視権そのものだ。条文は三つの道具を渡している。第一に、両議院の会議は原則公開(だから誰でも傍聴でき、報道できる)。第二に、会議の記録は保存され、特に秘密を要する一部を除いて公表・頒布される(つまりあなたは議事録を読む権利を持っている)。第三が最も鋭い。出席議員の5分の1が要求すれば、議員一人ひとりの賛否(表決)を会議録に残せる。これは少数派が多数派に対して使える道具で、誰がどの法案に賛成したかを永久に証拠化する。あなたが次の選挙で議員を選ぶとき、その人が実際にどう投票したかを、街頭演説の感想ではなく公的記録で確かめられる。公開とは見せ物ではない、責任追及の足場である。
法的な位置づけ
日本国憲法57条は議事公開の原則を定める規定であり、両議院の会議を原則として公開とする。秘密会は出席議員の3分の2以上の議決を要する例外と位置づけ、会議の記録は保存され、特に秘密を要する部分を除いて公表・頒布される。さらに出席議員の5分の1以上の要求により、各議員の表決を会議録に記載させる。
よくある質問 AI による整理
Q1会議公開の原則とは何ですか?
国会の両議院の会議を原則として一般に公開する憲法上の原則です。憲法57条1項が根拠で、主権者が代表者の活動を直接監視できるようにするための仕組みです。
Q2国会の秘密会はどんなときに開かれますか?
出席議員の3分の2以上の多数で議決したときに限り開けます(憲法57条1項但書)。具体的な発議・議決の手続は国会法62条が定めています。
Q3表決の記載とは何ですか?
出席議員の5分の1以上の要求があれば、各議員の賛否を会議録に残す制度です(憲法57条3項)。少数派が多数派の投票行動を証拠化できる道具です。
Q4起立採決と記名投票の違いは何ですか?
起立採決は賛否の人数だけ数え個人名は残りません。記名投票は各議員の賛否が会議録に残ります。5分の1の要求があって初めて記名投票になります。
Q5委員会も公開されているのですか?
憲法57条が直接定めるのは本会議の公開です。委員会の公開は国会法と議院規則に委ねられ、原則公開ですが報道関係者・傍聴は許可制で扱いが異なります。
Q6出席議員の5分の1とは何人ですか?
その日の出席議員数を基準に算出します。定数ではなく出席者数の5分の1なので、採決時の出席状況によって必要人数は変動します。
Q7秘密会の記録は永久に非公開ですか?
永久には非公開になりません。憲法57条2項により、秘密会の記録も特に秘密を要すると認められる部分以外は公表・頒布が義務づけられています。
Q8憲法57条と国会法はどう関係しますか?
憲法57条が公開・記録・表決記載の原則を定め、国会法62条などがその具体的手続を補完します。憲法が枠組み、国会法が運用ルールという関係です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国会の傍聴って、誰でもできるんですか?
会議公開原則(57条1項)により本会議は原則公開で、傍聴できます。ただし傍聴券が必要で、委員会の傍聴は別の手続です。秘密会(57条1項但書、国会法62条)が開かれた場合は非公開になります。実務のポイント:実質的な審議の場である委員会の公開は、憲法57条が直接定めておらず、国会法と議院規則に委ねられています。本会議だけ見ても審議の核心は見えない、委員会の記録こそが実質です
Q2議員が法案にどう投票したか、どうやって調べるんですか?
表決の記載(57条3項)により、記名投票なら会議録に個別の賛否が残ります。衆参の会議録は国会会議録検索システムで誰でも無料で閲覧できます。実務のポイント:ただし多くの採決は「起立採決」で行われ、個人名は残りません。出席議員の5分の1の要求があって初めて記名投票になります。つまり記録が存在すること自体が、少数派が勝ち取った成果なのです
間違えやすい点 AI による整理
- 国会が公開されていることは誰でも知っている。だが、その公開が議員個人を次の選挙で落とすための「証拠」になることまで意識している人は少ない。公開とはニュースで流れる映像のことではない。公開とは、あなたが議員の投票行動を後から検証し責任を問える記録のことだ
- 「どうせ自分一人が議事録を見たって何も変わらない」と考えがちだが、問いの立て方が逆である。記録が公表され誰でも検証できるからこそ、メディアや市民団体が監視でき、議員は迂闊な投票ができなくなる。あなたが実際に見るかどうかではなく、見られる仕組みが存在すること自体が議員を縛っている
- 「秘密会など密室政治だ」と反発する人がいるが、57条は秘密会を例外として厳しく縛っている。開くには出席議員の3分の2という高いハードルが要り、しかも記録は原則保存され、特に秘密を要する部分以外は後で公表される。秘密会は永遠の闇ではなく、一時的な目隠しにすぎない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 憲法57条:会議の公開・記録の公表・表決の記載 | 憲法56条:定足数(3分の1)と表決(過半数) 憲法58条:議院の役員選任・規則制定・懲罰(議院自律権) |
| 保護する価値 | 主権者による審議の監視・透明性 | 会議体としての意思決定の正統性 議院の内部自律・他機関からの独立 |
| 数の要件 | 秘密会は3分の2、表決記載は5分の1 | 議事・議決は総議員の3分の1以上の出席 懲罰の除名は出席議員の3分の2以上 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は立法院の会議公開と記名表決を法律・規則レベルで規律。憲法本文ではなく運用法規に置く点が日本と異なる
韓国は憲法50条で国会会議の公開を明文化し、出席議員過半数の議決または議長判断による非公開を例外とする。日本と同じく憲法レベルで公開原則を置く
ドイツ基本法42条も連邦議会の公開を原則とし、3分の2の多数で非公開とできる。日本の秘密会要件と酷似する構造
米国憲法は各院に議事録の保持・公表を義務づけ、出席議員5分の1の要求で賛否(yeas and nays)を記録させる。57条3項の直接の範型
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが応援してきた議員が、選挙では「増税には反対」と掲げていた。だが実際の採決で賛成に回っていたとしたら? 57条3項の表決記載があれば、会議録でその一票を確認できる。次にその人へ投じるかどうかの判断が、印象ではなく事実に基づくものに変わる
- ある重要法案が深夜に可決された。記者は会議記録の公表義務(57条2項)を根拠に、後日その審議の全容を記事化できる。密室で完結させない仕組みが、ここに据えられている
- あなたが少数会派の議員だとする。多数派が押し切ろうとする法案を、可決自体は止められない。それでも出席議員の5分の1を集めて記名表決を要求すれば、賛成した議員の名前を歴史に刻める。数十年後「あの法案に誰が賛成したのか」が問われたとき、その記録が効いてくる
学説
通説:57条の会議公開は国民主権を実質化する原則であり、秘密会・表決記載のあり方を含め議事運営は議院自律権(58条)の枠内で運用される。司法審査は議事手続の内部事項には及ばないと解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.明治22年(1889年) 新設:大日本帝国憲法48条が「両議院ノ会議ハ公開ス」と定め、政府の要求または議院の決議で秘密会を開ける旨を規定。現57条の前身。
- 2.昭和21年(1946年) 新設:日本国憲法の制定により57条として整備。原則公開を維持しつつ、秘密会の要件を出席議員の3分の2に厳格化し、5分の1の要求による表決記載を新たに明文化。
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