国家公務員法 第18条の5(内閣総理大臣の援助等)
クイックジャンプ
- 内閣総理大臣は、職員の離職に際しての離職後の就職の援助を行う。
- 2.内閣総理大臣は、官民の人材交流(国と民間企業との間の人事交流に関する法律(平成十一年法律第二百二十四号)第二条第三項に規定する交流派遣及び民間企業に現に雇用され、又は雇用されていた者の職員への第三十六条ただし書の規定による採用その他これらに準ずるものとして政令で定めるものをいう。第五十四条第二項第七号において同じ。)の円滑な実施のための支援を行う。
この条文の基本情報
内閣総理大臣の援助等とは何ですか?
定義内閣総理大臣の援助等とは、国家公務員法第18条の5に定められた規定で、「内閣総理大臣は、職員の離職に際しての離職後の就職の援助を行う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第18条の5(内閣総理大臣の援助等)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第18条の5の条文原文は「内閣総理大臣は、職員の離職に際しての離職後の就職の援助を行う。」で始まります。
- 国家公務員法第18条の5は第二章 中央人事行政機関に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第18条の5の前の条は国家公務員法第18条の4です。
- 国家公務員法第18条の5の次の条は国家公務員法第18条の6です。
- 国家公務員法第18条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第18条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第18条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/18_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法18条の5は、職員の離職後の就職援助と官民の人材交流の支援を内閣総理大臣が行うと定める。各府省による再就職あっせんは106条の2で禁止されている。
Q · 国が公務員の再就職を手伝うのは天下りと同じではないの?
違う。各府省ではなく内閣総理大臣が援助を担う
国家公務員法18条の5第1項は、職員が離職する際の就職の援助を内閣総理大臣の役割と定めています。一方で、各府省が職員や OB の再就職先を企業に依頼するあっせんは、同法106条の2で禁止されています。再就職そのものは違法ではありません。許認可や補助金の利害を持つ所管省庁を経由するかどうかで、合法か違法かが分かれます。実務は官民人材交流センターが担っています。
解説
天下りを禁じた法律の中に、官僚の再就職を「国が手伝う」と書いた条文がある。矛盾に見えるが、そうではない。2007年の公務員制度改革で、各府省が自分の部下の再就職先を企業に頼む行為は106条の2で禁止された。一方で、辞めていく職員を放っておくわけにもいかない。そこで援助の窓口を各省から切り離し、内閣総理大臣に一本化した。それが本条1項である。ポイントは「誰が」援助するかだ。人事で影響力を持つ元上司や所管省庁が動けば、規制や補助金をちらつかせた癒着になりやすい。所管を持たない内閣総理大臣(実務は官民人材交流センター)がやれば、その危険は小さくなる。2項では逆向きの流れも扱う。民間の人材が役所に入り、職員が民間へ派遣される官民の人材交流を支える役割も、内閣総理大臣に与えられている。ニュースで「元○○省幹部が○○社に再就職」と見たら、確かめるべき点は一つである。その就職は、禁止された経路と認められた経路のどちらを通ってきたのか。
法的な位置づけ
国家公務員法第18条の5は、職員の離職後の就職の援助と官民の人材交流の支援を内閣総理大臣の所掌と定める組織規定である。ここでいう官民の人材交流とは、人事交流法2条3項の交流派遣、民間企業に雇用されている者または雇用されていた者の同法36条ただし書による選考採用、その他政令で定めるものを指す。
よくある質問 AI による整理
Q1国家公務員法18条の5とは?
職員が離職する際の就職援助と、官民の人材交流の支援を内閣総理大臣の役割と定めた条文です。再就職支援の窓口を各府省から切り離しています。
Q2公務員の再就職あっせんは違法?
各府省が職員や OB の再就職先を企業に依頼したり情報提供したりする行為は、国家公務員法106条の2で禁止されています。内閣総理大臣による援助は例外的な正規ルートです。
Q3官民人材交流センターとは?
内閣総理大臣による再就職援助や官民人材交流の支援の実務を担う組織として、内閣府に置かれています。設置根拠は同法18条の7です。
Q4天下り規制はいつから厳しくなった?
平成19年(2007年)の国家公務員法改正で、各府省による再就職あっせんの禁止や在職中の求職規制などが導入され、退職管理の仕組みが大きく変わりました。
Q5官民人事交流とはどんな制度?
国家公務員を一定期間民間企業で働かせる交流派遣と、民間人材を国の職員として受け入れる交流採用などの仕組みです。国と民間企業との間の人事交流に関する法律が定めています。
Q6民間企業から国家公務員に転職できる?
できます。国家公務員法36条ただし書の選考採用により、民間企業での経験を持つ人が試験によらず採用されるルートがあり、本条2項も官民人材交流の一つと位置づけています。
Q7元官僚を採用すると会社も違法になる?
採用自体は違法ではありません。ただし、在職中の求職規制(106条の3)や、再就職した元職員による働きかけ規制(106条の4)に関わると、会社名が調査結果で公表されることがあります。
Q8再就職等監視委員会とは?
国家公務員の再就職規制が守られているかを監視する機関で、内閣府に置かれています。違反の疑いを調査し、結果を公表します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1退官した官僚を中途で雇うのって、会社側も何か気をつけることあるんですか?
あります。元職員は離職後2年間、離職前5年間に担当した職務に関して、古巣の現職職員に契約や処分の働きかけをすることを禁止されています(106条の4)。違反の程度によっては過料や刑罰の対象になります(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:再就職等監視委員会の調査結果や、管理職経験者の再就職状況は公表されている。採用した会社名が公表資料に載ることは、採用担当者が思っている以上に多い
Q2官民交流で役所に出向したら、元の会社に戻れるんですか?
交流の枠組みは、本条2項が引用する国と民間企業との間の人事交流に関する法律で決まっています。交流期間の後に元の企業へ戻ることを前提とした制度です。実務のポイント:同法は出身企業との癒着を防ぐため、出向中に就ける職務を制限している。出身企業の許認可を担当させない仕組みがあるので、会社が期待する「中の情報を持ち帰る」役割は制度上想定されていない。出向前に社内の期待値を調整しておく必要がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「天下りは法律で全面禁止された」と思われがちだが、元官僚の民間就職そのものは禁止されていない。規制されているのは、各府省による再就職のあっせん(106条の2)、在職中の利害関係企業への求職(106条の3)、再就職した元職員による古巣への働きかけ(106条の4)という行為である。本条はむしろ、援助を正規の経路で行うことを前提にしている
- 「国が援助するなら結局は天下りの別名だ」という批判は分かりやすいが、制度の設計思想を見落としている。法律から見れば焦点は「所管の利害を持つ者が就職先に口を利くかどうか」であり、利害を持たない内閣総理大臣への一本化はその遮断装置である。ただし、センターの支援がどこまで許されるべきかは政権ごとに運用が絞られ、評価も分かれている
- 官民の人材交流は「民間から役所への一方通行」と考えられやすいが、2項は、職員を民間へ送る交流派遣と、民間人を選考で採用するルートの両方を対象にしている。人の流れは双方向である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 18条の5:内閣総理大臣が行う離職後の就職援助・官民人材交流支援 | 106条の2:各府省等による職員・OB の再就職あっせん 106条の3:在職中の職員自身による利害関係企業への求職 |
| 法的性格 | 権限・役割を与える組織規定(許容される経路) | 行為の禁止規定 行為の禁止規定(原則禁止) |
| 主体 | 内閣総理大臣(実務は官民人材交流センター) | 職員(所管省庁の人事担当など) 再就職を希望する在職中の職員 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は離職後一定期間、在職中の職務と直接関係する営利事業への就任を制限する旋転門条款が中心である。国による再就職援助を一本化する日本型の規定は見当たらない
韓国は一定級以上の退職公務員に対し、業務関連性のある機関への就職について公職者倫理委員会の審査を課す事前審査型の規制である
ドイツは退職後一定期間、在職中の職務に関連する職業活動の届出義務を課し、公務上の利益を害する場合には禁止できる仕組みである
米国は元職員による出身機関への働きかけ(ロビイング)を刑事罰で制限する。日本の106条の4に近く、再就職援助を国が一本化する規定ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは中堅メーカーの人事部長である。来春退官する課長補佐から「御社に興味がある」と連絡が来た。相手の所属省があなたの会社の許認可を担当しているなら、在職中の職員が利害関係企業に求職すること自体が106条の3で原則禁止されている。人材を欲しがる前に、まず相手の所管を確認する必要がある
- 社内公募で「官民交流で経産省に2年出向」の枠が出た。手を挙げたら、あなたの雇用はどうなる? 仕組みを定めているのは国と民間企業との間の人事交流に関する法律だが、その円滑な実施を支える責任者は本条2項により内閣総理大臣である
- 所属する出先機関の統廃合が決まり、担当者から再就職支援の説明会の案内が届いた。各省の人事担当が個別に企業へ口利きすることは許されていない。正規の支援窓口は内閣府側にある
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:公務員制度改革に伴う国家公務員法改正で、各府省による再就職あっせんの禁止などの退職管理規定が整備され、離職後の就職の援助を内閣総理大臣に一本化する本条が設けられた
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める