国家公務員法 第57条(選考による採用)
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選考による職員の採用(職員の幹部職への任命に該当するものを除く。)は、任命権者が、任命しようとする官職の属する職制上の段階の標準的な官職に係る標準職務遂行能力及び当該任命しようとする官職についての適性を有すると認められる者の中から行うものとする。
この条文の基本情報
選考による採用とは何ですか?
定義選考による採用とは、国家公務員法第57条に定められた規定で、「選考による職員の採用(職員の幹部職への任命に該当するものを除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第57条(選考による採用)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第57条の条文原文は「選考による職員の採用(職員の幹部職への任命に該当するものを除く。」で始まります。
- 国家公務員法第57条は第四款に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第57条の前の条は国家公務員法第56条です。
- 国家公務員法第57条の次の条は国家公務員法第58条です。
- 国家公務員法第57条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第57条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第57条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/57
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法57条は、選考による職員の採用を、官職の段階の標準職務遂行能力と当該官職への適性を有すると認められる者の中から行うと定める。幹部職への任命は除かれる。
Q · 国家公務員の選考採用って、何を基準に選ばれるの?
段階ごとの標準職務遂行能力と、そのポストへの適性の二つ
国家公務員法57条により、選考による採用は、任命しようとする官職が属する職制上の段階(係員・係長・課長補佐など)の標準職務遂行能力と、そのポストへの適性を有すると認められる者の中から行われます。前職の肩書や紹介は、この二つの基準に照らして初めて評価されます。事務次官・局長・部長級の幹部職への任命は本条の対象外で、61条の2以下の適格性審査によります。
解説
国家公務員になる道は試験だけだと思われがちだが、法律にはもう一つの門がある。「選考」である。国家公務員法36条は、採用は競争試験によるのを原則としつつ、人事院規則で定める場合には選考による採用も認めている。任期付きの専門職、医師、研究者、非常勤の期間業務職員など、実際にはかなりの人数がこの門から入っている。そして57条が、選考で何を見るかを決めている。基準は二本しかない。一つは、そのポストが属する段階(係員、係長、課長補佐など)の「標準職務遂行能力」(段階ごとに内閣総理大臣が定めた、その職位で求められる仕事ぶりの基準)。もう一つは、そのポストそのものへの「適性」である。前職の肩書や人脈は、この二本の物差しで測れる形に言い換えて初めて評価の対象になる。事務次官・局長・部長級の幹部職はこの条文の対象外で、61条の2以下の適格性審査という別ルートで扱われる。
法的な位置づけ
国家公務員法57条は、選考による職員の採用について、任命権者が、任命しようとする官職の属する職制上の段階の標準的な官職に係る標準職務遂行能力と、当該官職についての適性を有すると認められる者の中から採用を行う旨を定める規定である。幹部職への任命に該当するものは対象外とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1国家公務員の選考採用とは?
競争試験ではなく、能力の実証に基づく選考で職員を採用する方法です。国家公務員法36条ただし書が根拠で、基準は57条が定めています。
Q2標準職務遂行能力とは何ですか?
係員・係長・課長補佐など職制上の段階ごとに、その職位で職務を遂行するうえで発揮することが求められる能力として内閣総理大臣が定めたものです(国家公務員法34条)。
Q3国家公務員に試験なしでなれる?
なれる場合があります。任期付職員、医師・研究者などの専門職、期間業務職員などは選考で採用されることが多く、筆記の採用試験を受けずに国家公務員になる人もいます。
Q4国家公務員の経験者採用は何歳まで応募できる?
法律上の一律の年齢上限はなく、募集ごとに要項で応募資格が定められます。年齢より、応募する段階の標準職務遂行能力を示せるかが審査の中心です。
Q5選考採用の面接では何を見られる?
応募するポストが属する段階の標準職務遂行能力と、そのポストへの適性です。倫理、構想、判断、説明・調整といった能力項目に沿って確認されるのが一般的です。
Q6選考採用で縁故採用は違法?
能力と適性以外の事情だけで採用を決めることは、57条・33条の能力実証主義や27条の平等取扱いの原則に反する疑いがあります。紹介それ自体が違法なわけではありません。
Q7局長や部長も選考で採用される?
事務次官・局長・部長級の幹部職への任命は57条の対象外です。61条の2以下の適格性審査と幹部候補者名簿による別の仕組みで扱われます。
Q8選考採用後すぐ正式採用になる?
なりません。選考採用でも原則6か月の条件付採用期間があり(59条)、その間に職務を良好な成績で遂行したときに正式採用となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1選考採用って、結局は知り合いのツテで決まるやつでしょ?
法律の建前は違う。57条は、選考でも標準職務遂行能力と官職への適性があると認められる人の中から採用すると定めていて、33条の能力実証主義や27条の平等取扱いの原則もかかっている。実務のポイント:推薦があっても、任命権者は「能力と適性をどう確認したか」を説明できなければならない。人事担当者ほど、書類上の評価の裏付けを気にしている
Q2選考で落とされたけど、理由を聞いたり不服を申し立てたりできる?
採用前の応募者は職員ではないので、90条の人事院への審査請求は使えない。不採用に処分性を認めない裁判例も多く、取消訴訟のハードルは高い。実務のポイント:現実的なのは、保有個人情報の開示請求で自分の評価記録を取り寄せることだ。能力と適性以外の事情が書かれていれば、国家賠償請求や次の応募の戦略を考える材料になる
Q3民間出身でも、いきなり係長や課長補佐のポストで入れるの?
入れる。57条は「任命しようとする官職の属する職制上の段階」の能力を基準にしているので、その段階の標準職務遂行能力があると認められれば、係員から始める必要はない。実務のポイント:任期付職員や経験者の募集では、段階が募集要項に書かれていることが多い。応募前にその段階の能力項目を読み、実績を当てはめて書くかどうかで、書類の通過率が大きく変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「選考採用=コネ採用」と思われがちだが、法律上は逆である。57条は選考でも標準職務遂行能力と適性の二つを基準にすると定め、27条の平等取扱いの原則や33条の能力実証主義もかかっている。基準の外の事情で決めること自体が違法の疑いを生む
- 応募者は「自分のキャリア全体」を見てほしいと考えるが、法律が見ているのは「任命しようとする官職の段階」である。同じ経歴でも、係長級で応募すれば十分評価されるのに、課長補佐級では能力不足と判断されることがある。どの段階に応募するかの選択が、合否をかなり左右する
- 選考に通れば身分は安泰だと思われているが、選考で採用された人にも条件付採用期間(原則6か月、59条)がある。この期間中は、能力の実証が足りないと判断されれば本採用に至らないことがある。入口の審査は、実際には採用後もしばらく続いている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる採用・任命 | 57条:選考による採用(幹部職を除く) | 36条:採用の方法(競争試験が原則、選考は人事院規則で定める場合) 61条の2以下:幹部職への任命 |
| 判断の基準 | 段階の標準職務遂行能力+官職への適性 | 競争試験による能力の実証 適格性審査による幹部職の標準職務遂行能力の確認 |
| 採用後の確認 | 59条の条件付採用期間(原則6か月)で職務遂行を確認 | 59条の条件付採用期間(原則6か月) 幹部候補者名簿に基づく任命手続 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は考試院の国家試験による任用が原則で、専門職は聘用人員として契約で採用される。日本の選考のように段階別能力基準を法律で明示する仕組みとは異なる
韓国は公開競争採用と経歴競争採用を分け、経験者は経歴競争採用で採用する。試験以外の採用にも能力の検証を求める点で日本の選考と近い
ドイツは基本法で適性・能力・専門的業績による公職への平等なアクセスを保障し、連邦公務員法で選抜基準を具体化する。憲法レベルで基準を定める点が日本より強い
米国連邦政府はメリットシステム原則により相対的な能力・知識・技能による選抜を求める。試験を経ない採用枠(excepted service)でも原則は及ぶとされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 民間で10年経験を積んだデータ分析の専門家が、省庁の任期付職員の募集を見つけた。応募書類に書くべきなのは年収や社名ではない。応募するポストの段階で求められる標準職務遂行能力を、自分の実績に当てはめて示すことである
- 選考で不採用になったのに、理由の説明がなかったら、どうすればいい? 57条は選考の基準を「能力と適性」に限っているので、どの基準で落とされたのかを問い直す手がかりにはなる。ただし、採用前の応募者が人事院に審査請求できる仕組みは用意されていない
- あなたが省庁の人事担当で、「局長の知り合いだから」と面接もせずに非常勤職員を決めようとしている。記録上、能力と適性をどう確認したのか説明できなければ、57条の枠を外れた任用として後から問題にされかねない
- 公募の締切まであと5日。職務経歴書を、応募先の段階の標準職務遂行能力の項目(倫理、構想、判断、説明・調整など)に沿って組み直す時間は、まだある
- 友人が「公務員の中途採用なんてコネしかないでしょ」と言った。あなたは、選考の基準が法律で決まっていることを知っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 募集要項・応募書類・面接の日時と内容を記録として保存する2. 不採用になったら、行政機関の保有する個人情報の開示請求で、自分の評価記録の開示を求めることを検討する3. 性別・年齢・信条など、能力と適性以外の理由で落とされた疑いがあれば、27条の平等取扱いの原則を根拠に、人事院や行政相談窓口に申し出る4. 採用前の不採用は、処分性(裁判で取消しを争える行政の決定にあたるかどうか)が否定されやすい。損害賠償を考える場合は、国家賠償法に詳しい弁護士に費用対効果を確認する
訴えられた側:1. 任命権者側は、その段階の標準職務遂行能力と官職への適性を、どの資料と面接でどう確認したのか、記録に残しておく2. 評価項目と評価者を事前に決め、応募者ごとに同じ物差しで採点する3. 推薦や紹介があっても、それだけで決めない4. 幹部職にあたるポストであれば本条ではなく61条の2以下の手続に切り替える。手続を取り違えると任用そのものの有効性が問われる
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。国家賠償の請求は損害と加害者を知った時から3年(国家賠償法4条により民法724条を準用)。採用後に受けた不利益処分への人事院への審査請求は、処分説明書を受け取った日の翌日から3か月以内、処分の日の翌日から1年以内(国家公務員法90条の2)(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正(要確認) 能力・実績主義の人事管理を導入した国家公務員法改正で、選考の基準が標準職務遂行能力と官職への適性に改められたとみられる。改正前の文言と施行日は人的検証が必要
- 平成26年(2014年)改正(要確認) 内閣人事局の設置と幹部職員人事の一元管理にともない、「職員の幹部職への任命に該当するものを除く」との除外が加えられたとみられる。人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 改正:能力・実績主義の人事管理を導入する国家公務員法改正により、選考の基準が標準職務遂行能力と官職への適性に改められたとされる(改正前の文言と施行日は要確認)
- 2.平成26年(2014年) 改正:内閣人事局の設置と幹部職員人事の一元管理にともない、幹部職への任命に該当するものを本条から除外したとされる(要確認)
- 国家公務員法 第33条任免の根本基準としての能力実証主義
- 国家公務員法 第34条標準職務遂行能力・幹部職の定義
- 国家公務員法 第36条競争試験原則と選考の例外
- 国家公務員法 第59条採用後の条件付採用期間
- 国家公務員法 第61条の2本条除外の幹部職の適格性審査
- 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律 第3条専門人材を選考で任期付採用
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