児童福祉法 第60条
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- 第三十四条第一項第六号の規定に違反したときは、当該違反行為をした者は、十年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 2.第三十四条第一項第一号から第五号まで又は第七号から第九号までの規定に違反したときは、当該違反行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 3.第三十四条第二項の規定に違反したときは、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
- 4.児童を使用する者は、児童の年齢を知らないことを理由として、前三項の規定による処罰を免れることができない。ただし、過失のないときは、この限りでない。
- 5.第一項及び第二項(第三十四条第一項第七号又は第九号の規定に違反した者に係る部分に限る。)の罪は、刑法第四条の二の例に従う。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第60条は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第60条の条文原文は「第三十四条第一項第六号の規定に違反したときは、当該違反行為をした者は、十年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 児童福祉法第60条は第八章 罰則に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第60条の前の条は児童福祉法第59条の8です。
- 児童福祉法第60条の次の条は児童福祉法第60条の2です。
- 児童福祉法第60条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第60条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第60条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/60
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法60条は、児童に淫行をさせた者に10年以下の拘禁刑等を科し、児童を使用する者は過失がない限り年齢を知らなかったことを理由に処罰を免れないと定める。
Q · 未成年と知らずに雇ってしまった場合でも、児童福祉法で罰せられるの?
原則罰せられる。過失がなかった場合のみ免責
児童福祉法60条4項により、児童を使用する者は、児童の年齢を知らないことを理由として同条1項から3項の処罰を免れることができません。免責されるのは「過失のないとき」に限られます。身分証の原本確認や確認記録の保存など、年齢確認を尽くしたことを具体的に示せるかが分かれ目です。なお34条1項6号(淫行をさせる行為)違反は10年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科可)と重い刑が定められています。
解説
求人サイトで「高収入・未成年OK・簡単なお仕事」という文言を見たことがあるだろうか。児童福祉法60条1項は、児童(18歳未満)に淫行をさせる行為に対し、10年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金、しかも併科可能という重い刑を用意している。ここで知っておくべきは4項だ。あなたが雇う側にいて「年齢を知らなかった」と主張しても、それは免責理由にならない。過失がなかったことをあなたの側で立証しない限り、処罰を免れない。つまり身分証を確認しなかった、確認したが明らかに偽造だと疑うべき事情があった、その時点であなたは刑事責任の射程に入る。飲食店、ガールズバー、動画配信、撮影モデルの手配、どの業態であっても同じだ。さらに5項により、一定の類型は日本国外で行っても日本の刑法が適用される。海外だから大丈夫、という逃げ道は塞がれている。
法的な位置づけ
児童福祉法60条は、同法34条が定める児童に対する禁止行為の違反に刑罰を科す罰則規定である。淫行をさせる行為を最も重く処罰し、その他の禁止行為、施設における児童の酷使等に段階的な法定刑を定めるほか、児童の使用者による年齢不知の抗弁を原則として排斥し、一部の罪について国外犯処罰を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1児童福祉法60条とは何ですか?
児童福祉法34条の禁止行為に違反した者への罰則規定です。淫行をさせる行為は10年以下の拘禁刑、その他の禁止行為は3年以下などと段階的に定めています。
Q2児童福祉法の「児童」は何歳までですか?
同法4条により満18歳に満たない者をいいます。高校3年生でも18歳の誕生日前であれば児童に含まれます。
Q3児童福祉法違反 淫行させる 罰金はいくら?
34条1項6号違反は300万円以下の罰金で、10年以下の拘禁刑との併科も可能です。罰金だけで済むとは限りません。
Q4年齢確認をしていれば児童福祉法違反にならない?
4項ただし書の「過失のないとき」に当たれば処罰されません。ただ確認の方法や程度が問われ、形だけの確認では過失なしと認められない可能性があります。
Q5個人が未成年と関係を持った場合も60条4項が適用される?
4項は「児童を使用する者」を対象とする規定です。雇用関係のない個人の行為は、児童買春処罰法や各都道府県の青少年保護育成条例など別の法令で問題になることがあります。
Q6児童福祉法違反は前科がつきますか?
起訴され有罪判決(罰金刑を含む)が確定すれば前科となります。不起訴処分であれば前科はつきませんが、捜査を受けた記録(前歴)は残ります。
Q7ガールズバーで18歳未満を働かせたら違法?
業務内容によって、児童福祉法34条の禁止行為、労働基準法の年少者規制、風営法の年少者規制に該当する可能性があります。年齢確認の記録がない経営は刑事リスクが高いといえます。
Q8児童福祉法60条の時効は何年?
公訴時効は1項の罪が7年、2項と3項の罪が3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1身分証を見せてもらったのに偽造だったら、それでも罰せられますか?
4項ただし書の「過失のないとき」に該当すれば免責されます。ただし、一見して偽造と分かる程度のものや、顔写真と本人が明らかに違う場合は過失ありと判断されます。実務のポイント:実務では、身分証のコピーを取ったかどうかより「原本を手に取って確認したか」「複数人で確認したか」が重視されます。スマホで撮った画像だけを見せられて確認したケースは、過失なしの立証がほぼ通らない
Q21項と2項で刑がこんなに違うのは何が基準なんですか?
34条1項6号(児童に淫行をさせる行為)だけが1項の対象で10年以下、その他の号(軽業、物乞い、有害な業務への使用、引渡し等)は2項で3年以下です。実務のポイント:捜査段階でどの号で立件されるかは、検察官の裁量が大きく働く部分です。弁護人は早い段階で「6号ではなく他の号である」という構成を主張する。この一点で、法定刑の上限が10年から3年に変わる
Q3海外で起きたことまで日本で罪に問われるって本当ですか?
5項により、1項および2項の一部(34条1項7号・9号違反に係る部分)は刑法4条の2の例に従い、国外犯として処罰されうる類型があります。実務のポイント:国外での行為は現地当局と日本の捜査機関の情報共有で発覚するケースが増えています。現地で不起訴や微罪処分になっても、日本での捜査が別途進むことがあり、「現地で終わった」は日本での安全を意味しない
Q4従業員が勝手にやったことでも、経営者が責任を負いますか?
60条が処罰するのは「当該違反行為をした者」なので、行為者本人が第一次的責任を負います。ただし児童福祉法62条の2には両罰規定があり、法人や事業主も罰金刑の対象になりえます。実務のポイント:両罰規定で事業主が免責されるには「相当の注意及び監督を尽くした」ことが必要です。年齢確認マニュアルの存在、研修記録、実際の運用ログ、この三点セットが揃っているかどうかで結論が割れる
間違えやすい点 AI による整理
- 「児童福祉法は子どもを守る福祉の法律だから、罰則は軽い」と思われている。だが1項の法定刑は10年以下の拘禁刑で、これは刑法の強制わいせつ系の類型に匹敵する重さである。福祉法の名前から想像する軽さと、実際の刑の重さのギャップが、事業者の判断を狂わせる
- 「知らなかった」が通用するかどうかという問いの立て方自体がずれている。4項が定めているのは「知らないことを理由に免れない」であり、争点は知っていたかどうかではなく、過失がなかったと立証できるかどうかに移っている。弁解の方向を間違えた瞬間、防御は空振りする
- 「自分は雇っていない、紹介しただけ」と考える人が多いが、34条1項が禁じる行為には周旋・引渡し・支配下への置き入れが含まれる。あなたから見れば善意の仲介でも、法律から見れば独立した処罰対象。この落差が、直接関与していないつもりの人を刑事被告人にする
- 海外での行為は日本の法律が及ばないと信じられているが、5項は一定の類型について刑法4条の2の例に従うと定める。国外で行った行為が日本で処罰される仕組みが、この条文の最後の一項に埋め込まれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 児童福祉法60条:禁止行為違反に対する罰則(法定刑) | 児童福祉法34条:禁止される行為の実体(各号列挙) 児童買春処罰法4条:対価を伴う児童との性交等そのものを処罰 |
| 法定刑 | 1項10年以下/2項3年以下/3項1年以下の拘禁刑等 | 罰則なし(60条を介して処罰) 5年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 |
| 年齢不知の扱い | 児童の使用者は過失がない限り免責されない(4項) | 規定なし(60条4項が処罰段階で適用) 同法の年齢不知規定は雇用者向け(9条)で、買春行為者本人には故意の問題となる |
| 国外での行為 | 1項と2項の一部は刑法4条の2の例による(5項) | 規定なし 同法10条により国民の国外犯を処罰 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は児童の性的搾取を独立の特別法で包括的に処罰し、福祉法側は禁止行為と行政罰を中心に規律する二本立ての構造をとる。
韓国も児童福祉法に禁止行為を列挙し罰則条文で処罰する構造で、日本の34条・60条の関係に近い。
ドイツは未成年者の性的行為の助長を刑法典本体で処罰し、福祉法ではなく刑法の体系に位置付けている。
米国連邦法は未成年者を伴う性的目的の移動や国外での行為を処罰し、国外犯処罰の点で本条5項と問題意識を共有する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 個人経営のバーで、身分証を見せない客引きスタッフを「18歳以上だと言っていたから」という理由で雇い、深夜に接客させた。摘発されたとき、店主は「年齢は知らなかった」と主張する。だが4項により、その主張は原則として通らない。免責されるのは過失がなかったと立証できた場合のみで、身分証の原本確認をしていなければ過失なしの立証はほぼ不可能
- SNS で知り合った相手に報酬を渡して性的な行為をさせた。相手が17歳だった場合、これは1項の「淫行をさせる行為」に該当しうる。10年以下の拘禁刑という刑の重さは、多くの人が想像している児童福祉法のイメージと桁が違う
- もし、あなたが知人に頼まれて未成年を風俗店に紹介したとしたら? 自分は「引き合わせただけ」のつもりでも、34条1項各号の周旋・引渡しに該当すれば2項の3年以下の拘禁刑の対象になる。直接手を下していないことは免責にならない
- 東南アジアに渡航し、現地で未成年に金銭を渡して性的行為に及んだ日本人。5項が引く刑法4条の2の系統により、国外犯処罰の対象になりうる類型がある。帰国後に捜査が及ぶまでの期間、本人は自分が安全圏にいると思い込んでいる
- スカウト会社に登録している従業員が、高校生に「年齢は聞かなかった」として撮影の仕事を斡旋した。会社としては数日後に警察から任意同行の連絡が入る。証拠となる LINE 履歴と年齢確認記録の有無を、その日のうちに確認しなければ弁解の材料が残らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 当時のやり取り(LINE、DM、送金記録、店舗のシフト表)を削除せず保全する。相手が消す前にスクリーンショットを残すこと2. 児童相談所、警察の少年課、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターのいずれかに相談。刑事手続を進めるかどうかは相談後に決めてよい3. 刑事と並行して民法709条・710条に基づく損害賠償請求が可能。刑事で不起訴になっても民事は別軌道で動く4. 未成年本人が動けない場合、保護者または児童相談所が手続を代行できる
訴えられた側:1. 任意同行・事情聴取の段階で弁護人を確保する。当番弁護士制度は初回無料2. 年齢確認の手順を時系列で整理。身分証の確認、提出書類、確認者、保管場所を具体的に洗い出す。これが4項ただし書の唯一の防御線3. 34条各号のどの号に該当するとされているかを確認。1項(10年以下)と2項(3年以下)では戦略が全く異なる4. 被害者との示談は起訴前が勝負。起訴後の示談は量刑にしか効かない
時効(請求できる期限):1項(法定刑10年以下の拘禁刑)の公訴時効は7年、2項(3年以下)は3年、3項(1年以下)は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時。被害者が未成年の一定の性犯罪については時効の進行に関する特則が設けられているため、最新の改正状況をご確認ください
学説
一般的理解:4項は、年齢の認識を欠く使用者についても年齢確認上の過失があれば処罰する趣旨と解されている。無過失の主張・立証の負担がどこまで被告人側に移るかについては議論があり、実務上は確認手順の具体的な記録が決定的な意味を持つ。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:児童福祉法の制定とともに、34条の禁止行為に対する罰則規定として設けられた。
- 2.令和7年(2025年) 改正:刑法改正による拘禁刑の創設に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。
- 児童福祉法 第34条本条が処罰する禁止行為の実体規定
- 児童福祉法 第4条児童の定義(18歳未満)、処罰範囲の画定
- 児童福祉法 第61条秘密漏示等に対する他の罰則類型
- 児童福祉法 第62条の2両罰規定、法人・事業主への波及(現行効力を要確認)
- 刑法 第4条の2条約に基づく国外犯処罰、5項が準用
- 児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律 第4条児童買春罪、淫行させる行為と競合適用
- 労働基準法 第56条最低年齢規制、児童の労働使用禁止の並行規定
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