刑事訴訟法 第119条
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捜索をした場合において証拠物又は没収すべきものがないときは、捜索を受けた者の請求により、その旨の証明書を交付しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第119条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第119条の条文原文は「捜索をした場合において証拠物又は没収すべきものがないときは、捜索を受けた者の請求により、その旨の証明書を交付しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第119条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第119条の前の条は刑事訴訟法第118条です。
- 刑事訴訟法第119条の次の条は刑事訴訟法第120条です。
- 刑事訴訟法第119条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第119条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第119条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/119
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法119条は、捜索で証拠物や没収すべき物がなかったとき、捜索を受けた者の請求により、その旨の証明書を交付すると定める。請求しなければ交付されない点が重要である。
Q · 家宅捜索で何も出なかったとき、何も出なかったことを証明してもらえるの?
請求すれば交付されるが、自分から請求しないと出ない
刑事訴訟法119条により、捜索の結果、証拠物または没収すべき物がなかったときは、捜索を受けた者の請求によって、その旨の証明書が交付されます。重要なのは『請求により』という文言で、あなたが請求しない限り捜査機関は自発的に交付しません。捜査機関が現場から撤収する前に請求するのが実務上の最良のタイミングです。この証明書は、後に違法捜査を争うとき、報道で名前が出たとき、信用回復を図るときの客観的な起点になります。
解説
早朝、令状を手にした捜査員が玄関に立ち、あなたの部屋を隅々まで引っかき回した。だが何も出てこなかった。彼らが引き揚げようとするその瞬間、あなたには行使できる権利が一つある。刑事訴訟法119条だ。「捜索をした場合において証拠物又は没収すべきものがないときは、捜索を受けた者の請求により、その旨の証明書を交付しなければならない」。つまり、家宅捜索で何も見つからなかったとき、あなたが請求すれば、捜査機関は『捜索したが何も出なかった』という公的な証明書を出す義務を負う。多くの人はこの権利を知らず、捜査員が黙って帰るのを呆然と見送る。だがこの一枚の紙は、後にあなたの潔白を示す材料になり、違法捜査を争うときの足場になり、報道で名前が出たときの反論の核になる。ただし請求は『あなたから』口にしなければ動かない。向こうは自発的に渡さない。
法的な位置づけ
刑事訴訟法119条は、捜索の結果として証拠物または没収すべき物が発見されなかった場合に、捜索を受けた者の請求に基づき、捜査機関がその旨を記載した証明書を交付すべき義務を定める手続規定である。捜索が無結果であった事実を客観的に記録するための制度的担保として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.捜索開始時に令状と被疑事実を記録 捜索が始まったら、まず捜索差押許可状の提示を求め(刑事訴訟法110条)、被疑事実・捜索場所・差し押さえるべき物・有効期間を写真かメモで記録する。範囲外の捜索が行われていないか確認する
- 2.立会人として最後まで現場に残る 途中で退室せず、立会人として捜索の最初から最後まで現場に残る。押収品が一つもないことを自分の目で確認し、撤収のタイミングを逃さないようにする
- 3.撤収直前に119条の証明書を明確に請求 証拠物も没収すべき物も押収されなかったことを確認したら、捜査員が引き揚げる前に『刑事訴訟法119条の証明書を交付してください』と明確に口頭で請求する。自分から請求しなければ交付義務は発動しない
- 4.証明書の記載内容を確認して保管 交付された証明書の日付・捜索機関名・担当者名・捜索場所を確認し、原本を保管する。記載に誤りがあればその場で訂正を求める
- 5.違法の疑いがあれば弁護士に相談 令状の範囲逸脱など違法の疑いがあれば、証明書を持って弁護士に相談し、国家賠償(国家賠償法1条)の可否を検討する。押収があった場合は120条の押収品目録の交付も併せて請求する
よくある質問 AI による整理
Q1捜索証明書とは何ですか?
捜索で証拠物や没収すべき物が見つからなかったとき、その旨を記載して交付される公的な書面です。刑事訴訟法119条が根拠で、捜索を受けた者の請求により交付されます。
Q2家宅捜索で何も出なかったら証明書はもらえますか?
請求すればもらえます。刑事訴訟法119条が交付義務を定めていますが、捜索を受けた側から請求しない限り、捜査機関は自発的には交付しません。
Q3捜索証明書はいつ請求すればいいですか?
実務上は捜査員が現場から撤収する直前が最良です。引き揚げてしまうと後からの請求は手続が煩雑になります。立会人として最後まで残って請求するのが確実です。
Q4捜索証明書の請求に期限はありますか?
条文上の明文の期限はありません。ただし実務では現場撤収前が事実上のリミットで、時間が経つほど取得手続が面倒になります。
Q5押収された場合に交付される書類は何条ですか?
押収があった場合は刑事訴訟法120条により押収品目録が交付されます。119条(無結果の証明書)と表裏の関係にあります。
Q6違法な家宅捜索は国家賠償できますか?
令状の範囲を超えた捜索など違法があれば、国家賠償法1条により損害賠償を請求できる余地があります。119条の証明書はその立証の起点になります。
Q7捜索証明書は何に使えますか?
違法捜査の国家賠償請求、再度の捜索の不当性の主張、報道や取引先への反論、信用回復の材料など、後日『何も出なかった』ことを客観的に示すために使えます。
Q8捜索の立会人になれるのは誰ですか?
刑事訴訟法114条により、住居主や看守者などが立ち会います。これらが不在のときは隣人や地方公共団体の職員が立会人となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家宅捜索で何も見つからなかったら、警察は自分から『何もなかった証明書』をくれるんですか?
くれません。刑事訴訟法119条は『捜索を受けた者の請求により』交付すると定めており、あなたが請求して初めて交付義務が生じます。黙っていれば捜査員はそのまま引き揚げます。実務のポイント:この証明書の存在自体を知らない人がほとんどで、捜査側も積極的には案内しません。捜索が空振りに終わったその場で『119条の証明書をお願いします』と言えるかどうかが、後の潔白の証明を持てるかどうかの分かれ目です
Q2警察が捜索に来たけど令状を見せてくれません。これって拒否できますか?
捜索差押許可状の提示は刑事訴訟法110条で義務づけられており、令状なしの捜索は原則として違法です(逮捕に伴う捜索など例外あり)。提示を求める権利があります。実務のポイント:令状には捜索場所と差し押さえるべき物が特定して記載され、その範囲を超えた捜索は違法です。提示された令状の『差し押さえるべき物』欄をその場で読み、範囲外の場所まで調べられていないか確認する。何も出ずに終わったら119条の証明書、これがセットの防御になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「捜索されたら、終わったらそれで終わり」と思っている人が多い。実は捜索が空振りに終わった場合、あなたには証明書の交付請求権がある。黙って見送るか、一枚の証明書を残すかで、後の立場がまるで変わる
- 証明書なんてただの紙切れだと軽く見ている人がいるが、その深刻さを見誤っている。後に違法捜査で国家賠償を争うとき、再度の捜索が乱発されたとき、報道で名指しされたとき、この一枚が『あの捜索では何も出なかった』という動かぬ起点になる。紙切れどころか、時間が経つほど価値が増す証拠だ
- 「証明書は捜査機関が当然くれるもの」という前提自体が誤っている。119条は『請求により』交付すると定める。あなたが請求しなければ、義務は発動しない。問うべきは『なぜくれないのか』ではなく『自分は請求したか』だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用場面 | 119条:捜索で証拠物・没収物がなかったとき | 120条:押収があったとき 110条:捜索の着手時 |
| 交付・行為の内容 | その旨(無結果)の証明書を交付 | 押収品目録を作成・交付 捜索差押令状を提示 |
| 発動の契機 | 捜索を受けた者の請求による | 押収があれば請求がなくても交付 捜査機関の義務(提示) |
| 後日の機能 | 『何も出なかった』ことの客観的記録 | 押収物の範囲を画する記録 捜索の適法性の前提を画する |
他国ではどう定めているか 4 か国
搜索未發現應扣押之物者は受搜索人に証明書を付与すると定め、日本119条とほぼ同趣旨。請求を要件とせず交付する点で運用に差がある
捜索で証拠物または没収物がないときその旨の証明書を交付すると定め、日本法とほぼ同一の構造を持つ
捜索後、押収物の目録を、何も疑わしい物が見つからなければ請求によりその旨の証明書(Bescheinigung)を交付する。日本119条の母法的発想
捜索の執行官は令状の写しと押収物の受領書を交付する。無結果の場合の専用証明書という建付けではなく、inventory(目録)制度の中で処理される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、ある朝突然あなたの自宅に家宅捜索が入り、丸一日かけて家中を調べられた末に何も押収されなかったとしたら、あなたは何を手にして彼らを見送るべきか。手ぶらで帰してはいけない。119条の証明書を請求すれば、捜索が空振りだった事実が公的に記録される
- 会社に捜索が入り、従業員も取引先も知るところとなった。だが結局、違法を示す物は一つも出なかった。この証明書があれば信用回復の材料になる。『捜査されたが何も出なかった』と口で言うのと、公的証明書を示すのとでは、相手の受け止めが全く違う
- 深夜、誤認による捜索があなたの部屋に入った。何も出ず、捜査員は帰ろうとする。今、証明書を請求しなければ、この夜の出来事を裏付ける紙は永遠に手に入らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 捜索が始まったら令状を確認し、被疑事実・捜索場所・有効期間を写真かメモで記録2. 立会人として最後まで現場に残り、勝手に退室しない3. 押収品が一つもないことを確認したら、撤収前にその場で『119条の証明書を交付してほしい』と明確に請求4. 受け取った証明書は原本を保管し、日付・捜索機関・担当者名を控える5. 違法の疑いがあれば、証明書を持って弁護士に相談し、国家賠償(国家賠償法1条)の可否を検討する
訴えられた側:1. 捜索中も黙秘権を意識し誘導に乗らない、ただし証明書の請求は権利なので堂々と行う2. 何も押収されなければ119条の証明書を必ず請求、これは『この捜索では物証ゼロ』という客観記録になる3. 別件捜索・再捜索の布石を警戒、証明書は再度の捜索の不当性を示す材料になる4. 弁護人にすぐ連絡し、令状の適法性と捜索範囲の逸脱がなかったかを検証5. 押収があった場合は120条の押収品目録の交付を請求し、何を持って行かれたかを必ず書面で残す
時効(請求できる期限):119条の証明書の請求自体に明文の期限はないが、実務上は『捜査機関が現場から撤収する前』が事実上のリミット。引き揚げ後の請求は手続が煩雑になる。なお違法捜査を理由とする国家賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年(国家賠償法4条、民法724条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条は捜索という強制処分が空振りに終わった場合に、その事実を客観的に証明させることで、私生活への侵害に対する手続的担保と捜査機関の濫用抑制を図る規定と理解されている。請求権の行使は捜索を受けた者に委ねられ、捜査機関に自発的交付義務はないと解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、捜索が無結果であった場合の証明書交付を定める規定として置かれた。
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